淫魔にとりつかれまして

セックス三昧…とはいかない！

　明日から夏休みだ。それがぼくの救いだったのだが、そうは甘くいかなかった。
「あんた！なんなのこの成績は…！！」
「ご、ごめんなさい…」
　期末考査の結果も、通知表も芳しくなかった。もともとそんなに成績は悪くなかったはずだったのだが、学校では忍野に絡まれ、家に帰ればなつきが待っており、享楽に耽った結果、学力が底辺に落ちてしまった。
「夏期講習行きなさい！」
　母が三つ折りになっているパンフレットをテーブルに置いた。
「え、もう決定？決まってるの？？！」
「一人じゃ頑張れないでしょう。友達も出来ると思うし…」
　母のせりふが、ずん…と心に来る。高校で友人が出来ないのは忍野のせいなのに…。
「でも、だからって勝手に…急過ぎるし…」
　ぼくはパンフレットを開いた。二駅先の塾だ。
「電車、乗るのかよ～…」
「もう、どこも埋まっちゃってるのよ！それに電車で通うのも社会勉強になるじゃない。たった二駅よ！」



「と、いうわけ…でさー…ん…」
「んんっ…ふん…」
　ベッドの上で、ぼくはなつきのフェラチオを受けている。裏筋をゆっくりと舐めあげ、時々睾丸を口に含み、その付け根からアナルまでの間も丁寧に舐めてくれる。
　じわじわと高まっていくのがたまらない。ゆっくり時間をかけてから絶頂をむかえると、快感をより強く感じることができる。
「陽くん、ちゃんと集中して…」
「う、うん」
　なつきは最近、ぼくに奉仕するだけではなく、いろいろ求めてくるようになった。
「どこが気持ちいいところか…んん…ちゃんと…感じて…覚えて…」
「んん…うん…」
　次第になつきの責めは直接的に、激しくなる。亀頭をなめしゃぶり、竿も口に含んでちゅばちゅばと音を立てて頭を上下させ、射精を促す。
「ああ…っ！いいよ…なつき…気持ちいい…！あー…ああー……」
「んん…んん…」
「あ、で、出る…！なつき…！」
　ぼくは、なつきの口の中にたっぷりと射精する。
「ああ…あ…はあ…」
　なつきはぼくの精液を飲み干す。
「ううん…美味しかった…陽くんの精液、好き…」
　なつきはぼくと場所を交換するようにして、ベッドに横たわった。
「次は、陽くんがボクを気持ちよくして…」
「う、うん…」
「ゆっくり、楽しもうよ…キスして…」
　なつきの頭の両脇に手をついて、顔を近づけてキスをする。
　なつきが口を開けて舌を出し、ぼくの唇をペロペロと舐め、ぼくが差し出した舌を唇ごと吸った。ぼくもなつきの口中に積極的に舌を入れ、舌と舌を絡ませ、上あごや歯列を舐めまわす。
「あん、気持ちいい…！もっと…」
「んん…ん…」
　なつきの唾液を吸って、飲む。美味しい、と思う。なつきにもぼくのを与える。
「うんっんくっんん…」
「んん…」
「はあ…、美味しい～…ねえ、乳首触って…優しく…」
　かわいらしいピンク色の乳首をつんとつつく。
「ん…はあん…」
　なつきがかわいく悶える。
「気持ちいい…っ…つまんだり、なめたりして…」
「こ…こう…？」
　なつきの右の乳首を口に含み、突起を舌でなぶる。左の方を指でつまんで、軽くひっぱってみたり、こねるように押してみたりする。
「んん…ああん…体がじんじんしてくる…っ！すごくエッチな気分になっちゃう～」
「そ、そう…？」
　すーっと手を滑らせて、なつきのわき腹やへそをゆっくりと撫でながらペニスに近づけていく。
　なつきは身悶えた。
「はあっ…ああん…！陽くうん…！ああん…！」
　ペニスを握りしめてゆっくりと扱く。
「やっ…あ…」
「かわいい…なつき…」
　蟻の戸渡りを優しくなでさすり、しっとりと潤うアナルへ指を移動させる。そしてマッサージするように周りを揉みこんで、ゆっくりと中へ、差し入れる。
「あっ…ん…ああ…！んっ！」
「い、痛くない…よね？」
「うん…でも、ゆっくり…優しく…して…ああん！」
　なつきは色っぽくてかわいい。早くペニスを挿入して、中を堪能したくてたまらない。
　ぼくはなつきのアナルに指を出しいれしながら、自分のペニスを扱き、硬く鋭くしていく。
「んん…あん…ボクの気持ちいいところ、探して…お腹の方、押して…ああん…あっ…！」
　差し入れた指を曲げて、前立腺を探す。なつきが応えてくれる。
「はあっ…！ああん…ああん…そこ…そこ…っ！」
「ここ…？ここか…」
「あん！いいよお…！いっぱい気持ちよくなっちゃう…！だ、だめ…指じゃなくて…っおちんちん入れてえ…っ！陽くうん！」
　ようやく、なつきの中に入ることが出来る。
　なつきの足を大きく開かせ、そこへ腰を入れる。手でペニスを支えて、亀頭をぴとりとアナルへあてがう。
「うっ…」
　思わず声が漏れる。気持ちいい。
「ああ…！」
「あん…っ！」
　ゆっくりとなつきの中に挿入していく。なつきの中は快感を楽しむように脈動してぼくを受け入れる。
「はあ…陽くんっ陽くんっ。ダメッ気持ちよすぎて…っ…けないのに…ああん～あん…っ」
　なつきの腰をつかんで、ピストン運動を開始する。しめつけられて、擦れて、たまらなく気持ちがいい。
「あんっ！あんっ！あんっ……！気持ち、いいっ！陽くんの腰遣い…気持ちいいよお…っ」
　なつきは背中をのけぞらして、シーツを掴み身をよじる。ぼくは気持ちよさで腰が止められない。なつきはゆっくり楽しもうと言ったが、耐えられない。どんどん絶頂が近づくのを感じる。
「ああ…陽くん…っ！いいっ！いいよお…っ！気持ちよくて…ああん…！」
「ぼくも…すごく、気持ちいい…っも…ダメ…いっちゃう、かも…ああ…気持ちいい…！」
「陽くんっ、陽くんっ、ボクも…っ、いきそ…う…！いって…！ボクの中でいって…！」
　ぼくは、ああ…とうなりながら、激しくなつきを突いた。下腹にずんずんと快感が溜まっていく。射精したい、強い欲望がこみあげる。
「ああ…っ！なつき…」
「あ…ああ…っ！陽くん…っ！」
　腰の動きを止め、激しい快感とともに、ぼくはなつきの中に射精した。
「あーっああっ…！」
「陽くん、すごいい…っ！いっぱい出てるよお…っ！ボクも…ボクも出ちゃう…っ！」
　ぼくに精液を注ぎ込まれながら、なつきもぴゅっ…ぴゅっ…と全身を震わせながら射精した。
「んん…ああん…ああん…」
「はあ…はあ…」
　上半身を倒して、なつきにキスをする。
「んっ…んん…」
　せわしなく呼吸をしながら、なつきの隣に横になる。
「…よかった…」


　翌日から、さっそく夏期講習に通うことになった。
　駅まで自転車で十五分。初めてなので、定期を作るのにも四苦八苦した。
　電車で二駅。塾は駅から徒歩五分のところにある。
　初日だから、そんなに厳しくないと思ったのだが、山程のテキストを渡され、学力を見るためか、がんがんテストを受けさせられる。宿題もたっぷり。
　ぼくの通っているコースは火、木。金、土。夏休みって感じがしない。
　ある日の帰途、ちょっと道を変えて駅に向かうと、白い三階建ての豪邸を見つけた。
「すご…」
　どんな奴が住んでいるのか。金持ち親父と美人のマダムとか？
　考えていると、人が出て来た。金髪の…。
「ひっ！」
　外国人ではない。あれは忍野だ！ここが最寄り駅だったとは…！
　後から、細身の黒髪の男が追って出て来た。二人は並んで歩いていく。
　その後ろ姿を見ながら、絶対に見つかってはならない。とぼくは恐怖に震えた。