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最終章 エリザベト
6 お2人、大立ち回り編1(創作裏話付き)
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(以下、創作裏話です。
この『お2人、大立ち回り編』は、半ばは作者の楽しみ、半ばはお2人にもう少し活躍の場をと想い、書いたものです。
お楽しみいただければ、何よりです。
そもそもバトルは本作には入れる気はなかったのですが、他の方の悪役令嬢ものを読むにつけ、むしろ入れた方が、本作を他の方の作品と異ならしめる特徴となるのでは、と想った次第です。
マガツ国を半遊牧国家としたのも、やはり同じ理由です。
もともと、ヨーロッパのことは不勉強で良く知らないし、これを付け焼き刃でやるよりは、多少は知っているものをベースにした方が、いいだろうと想ったのです。
(ハンガリーやブルガリアは遊牧勢力が定住化したものであったりします)
実際のところは、ヨーロッパ半分+少女漫画・少女小説の伝統半分で、いかに魅力的な世界を作れるかということなのでしょうが、いずれも筆者は詳しくないので。
上の2つにエリザベトの記憶の謎を加えれば、特徴の3本柱ができあがる。
それが読者にとって魅力的かどうかというのが、一番の問題なのでしょうが。
これもやはり自身の筆力同様に、無いものねだりをしてもしょうがないということで。
以上、創作裏話でした。)
(以下、武器の説明です。
各人が持つ武器は、和洋ちゃんぽんになっております。日本の武器の方が分かりやすいだろうし、同じ武器だと書いてる方も楽しくないし。
なによりファンタジーだから、面白さ優先ということで。
脇差しは時代劇でみなさんも見たことがあるだろうもので、武士が腰に差している大小のうちの小さい方です。
これは武士以外も帯刀を許されたもので、例えば、座頭市が持つのもこれです。
チイねえが持つのは、これより一段短いものとイメージしていただければ、と想います。
懐剣は、洋画などでよく見る腹のベルトにふところ差ししているアレです。
ゴリねえの持つ大段平は、一般的な大剣を想い描いていただければ。
両手持ち用なので、ローマの剣士などが持つ片手用の剣より2回りほど大きいです。
敵の一人が持つ、野太刀は、柄と刀身を合わせれば、大人の背丈ほどにもなる大刀です)
全てが計画通りという訳ではなかったが、2人は城門の1つを内側から開け、マガツ騎馬軍を王城に招き入れた。
そして王城の制圧を手分けした。
その際、捕らえた王族は殺さぬこと、とのエリザベトの命をしっかり伝えた。
それから、騎馬軍を割り当てなかったところ、
――王太子府へは2人のみで向かった。
「憶えておらぬのか?」
チイねえが問う。
相手は不審そうな顔をするのみ。
「残念だわ」
と後はゴリねえが引き取った。
「何が残念なのか?」
「自分がなぜ殺されるのかを知らないからよ」
「笑止。2人で4人を殺れるとでも、想っているのか?」
「もちろんよ」
「我らを誰と心得るか。王太子殿下の選任護衛4人衆ぞ。
ここに来るまでに当たった者と同じと想うなよ」
「この先には、王太子がおるのね」
「そこに赴けると想うておるのか?
お前らの如き不心得者は、殺さず捕らえ、王太子殿下の御前に引っ立ててやる。
お前らは知らぬだろうが、王太子殿下はことのほか残虐な処刑をお好みになる。
どうやって殺すかの裁きを賜った後で、それに従って、なぶり殺しにしてやろう」
チイねえは、長話は無用とばかりに、相手との距離を無造作につめだす。
相手4人は間合いを保たんと後ずさる。
4人対2人で向かい合い、チイねえは右、ゴリねえは左におる状況である。
その者たちは、かなり広い中庭で待ち構えておった。
あえて狭所で待たぬは、4人おるということに加え、長物を得手とするということもあってであろう。
実際4人中、2人は長物をたずさえておった。
広いといっても、4対2ならばということであり、こちらが10人以上で攻め込めば、一転、動きが取りづらくなる。
そこら辺は良く考えてということであろう。
「こらっ。いけず。2人ずつよ」
「分かってる。貴方にとっても仇だ。今回は約束を守ろう」
「いい子ね」
(ここで作者による緊急注釈(笑)。
なぜなら、百花がいないからだ。
基本チイねえのわがままを許しがちなゴリねえだが、いくつか守らせておる約束事がある。
2人きりの時、つまりプライベートでは、貴方と呼ばせることも、その1つであった。
これをたまたま聞いたことが原因で、百花は2人の間を怪しむことになったのだった。
またチイねえは、しばしば抵抗して「あんた」と呼んだりしたが、それが痴話喧嘩の発端となるは、まさに余談である)
(次話より、数話はグロ注意となります。話のタイトルにそう明記します。
苦手な方は飛ばしてください。
読まなくても、ストーリーを追う上では問題ありません)
この『お2人、大立ち回り編』は、半ばは作者の楽しみ、半ばはお2人にもう少し活躍の場をと想い、書いたものです。
お楽しみいただければ、何よりです。
そもそもバトルは本作には入れる気はなかったのですが、他の方の悪役令嬢ものを読むにつけ、むしろ入れた方が、本作を他の方の作品と異ならしめる特徴となるのでは、と想った次第です。
マガツ国を半遊牧国家としたのも、やはり同じ理由です。
もともと、ヨーロッパのことは不勉強で良く知らないし、これを付け焼き刃でやるよりは、多少は知っているものをベースにした方が、いいだろうと想ったのです。
(ハンガリーやブルガリアは遊牧勢力が定住化したものであったりします)
実際のところは、ヨーロッパ半分+少女漫画・少女小説の伝統半分で、いかに魅力的な世界を作れるかということなのでしょうが、いずれも筆者は詳しくないので。
上の2つにエリザベトの記憶の謎を加えれば、特徴の3本柱ができあがる。
それが読者にとって魅力的かどうかというのが、一番の問題なのでしょうが。
これもやはり自身の筆力同様に、無いものねだりをしてもしょうがないということで。
以上、創作裏話でした。)
(以下、武器の説明です。
各人が持つ武器は、和洋ちゃんぽんになっております。日本の武器の方が分かりやすいだろうし、同じ武器だと書いてる方も楽しくないし。
なによりファンタジーだから、面白さ優先ということで。
脇差しは時代劇でみなさんも見たことがあるだろうもので、武士が腰に差している大小のうちの小さい方です。
これは武士以外も帯刀を許されたもので、例えば、座頭市が持つのもこれです。
チイねえが持つのは、これより一段短いものとイメージしていただければ、と想います。
懐剣は、洋画などでよく見る腹のベルトにふところ差ししているアレです。
ゴリねえの持つ大段平は、一般的な大剣を想い描いていただければ。
両手持ち用なので、ローマの剣士などが持つ片手用の剣より2回りほど大きいです。
敵の一人が持つ、野太刀は、柄と刀身を合わせれば、大人の背丈ほどにもなる大刀です)
全てが計画通りという訳ではなかったが、2人は城門の1つを内側から開け、マガツ騎馬軍を王城に招き入れた。
そして王城の制圧を手分けした。
その際、捕らえた王族は殺さぬこと、とのエリザベトの命をしっかり伝えた。
それから、騎馬軍を割り当てなかったところ、
――王太子府へは2人のみで向かった。
「憶えておらぬのか?」
チイねえが問う。
相手は不審そうな顔をするのみ。
「残念だわ」
と後はゴリねえが引き取った。
「何が残念なのか?」
「自分がなぜ殺されるのかを知らないからよ」
「笑止。2人で4人を殺れるとでも、想っているのか?」
「もちろんよ」
「我らを誰と心得るか。王太子殿下の選任護衛4人衆ぞ。
ここに来るまでに当たった者と同じと想うなよ」
「この先には、王太子がおるのね」
「そこに赴けると想うておるのか?
お前らの如き不心得者は、殺さず捕らえ、王太子殿下の御前に引っ立ててやる。
お前らは知らぬだろうが、王太子殿下はことのほか残虐な処刑をお好みになる。
どうやって殺すかの裁きを賜った後で、それに従って、なぶり殺しにしてやろう」
チイねえは、長話は無用とばかりに、相手との距離を無造作につめだす。
相手4人は間合いを保たんと後ずさる。
4人対2人で向かい合い、チイねえは右、ゴリねえは左におる状況である。
その者たちは、かなり広い中庭で待ち構えておった。
あえて狭所で待たぬは、4人おるということに加え、長物を得手とするということもあってであろう。
実際4人中、2人は長物をたずさえておった。
広いといっても、4対2ならばということであり、こちらが10人以上で攻め込めば、一転、動きが取りづらくなる。
そこら辺は良く考えてということであろう。
「こらっ。いけず。2人ずつよ」
「分かってる。貴方にとっても仇だ。今回は約束を守ろう」
「いい子ね」
(ここで作者による緊急注釈(笑)。
なぜなら、百花がいないからだ。
基本チイねえのわがままを許しがちなゴリねえだが、いくつか守らせておる約束事がある。
2人きりの時、つまりプライベートでは、貴方と呼ばせることも、その1つであった。
これをたまたま聞いたことが原因で、百花は2人の間を怪しむことになったのだった。
またチイねえは、しばしば抵抗して「あんた」と呼んだりしたが、それが痴話喧嘩の発端となるは、まさに余談である)
(次話より、数話はグロ注意となります。話のタイトルにそう明記します。
苦手な方は飛ばしてください。
読まなくても、ストーリーを追う上では問題ありません)
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