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【4日目】
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「そうですね。佐藤さんが黒だったとすれば戸上さんの真が確定しますが、今のところ、それを証明することはできません」
「俺は戸上が真だと思うがな」
太い腕を組んで野村忠司が言った。
「日高は多分、狂人だろ。佐藤が黒なのはほぼ間違いないから、残りは恐らく二狼だな」
「そうかな。決めつけちゃうのはまだ早いと思うけど」
桜庭のんが慎重派の意見を示した。
「両方偽って可能性もあるんだし」
「両方偽はさすがにないやろ」
片岡啓作が軽快に突っ込んだ。
「ほんなら真は誰やねんって話になんで」
「あくまで可能性の話。私も佐藤さんは黒だと思うけど、身内切りもあり得るからね」
「なるほど」
俺は感心していた。この子、のん気なようでいて意外と鋭い。
ゲームを多角的な視点から捉えており、思い込みによる視野狭窄を避けている。
ただ、全ての可能性を考慮したからといって、必ず正しい結論が導き出せるかというと、それはまた別の話なんだけど。
短い時間で処刑する相手を決めなきゃいけないとなると、余計にね。
「あの、もしかして私、今日吊られます?」
頬の横あたりまで手を挙げて、斎内紫帆が言った。
「まだ吊るって決まったわけでもないやろ。日高が偽やとしたら、その日高が黒出したあんたは白の可能性高いし」
片岡啓作が隣を向いて話しかける。
「何か言いたいことあったら言うとき」
「私、村人なんですけど」
「そりゃ誰でもそう言うよ」
日高巳継が吹き出して茶々を入れ、「ちょっと黙っとき」と片岡啓作が制する。
「俺は戸上が真だと思うがな」
太い腕を組んで野村忠司が言った。
「日高は多分、狂人だろ。佐藤が黒なのはほぼ間違いないから、残りは恐らく二狼だな」
「そうかな。決めつけちゃうのはまだ早いと思うけど」
桜庭のんが慎重派の意見を示した。
「両方偽って可能性もあるんだし」
「両方偽はさすがにないやろ」
片岡啓作が軽快に突っ込んだ。
「ほんなら真は誰やねんって話になんで」
「あくまで可能性の話。私も佐藤さんは黒だと思うけど、身内切りもあり得るからね」
「なるほど」
俺は感心していた。この子、のん気なようでいて意外と鋭い。
ゲームを多角的な視点から捉えており、思い込みによる視野狭窄を避けている。
ただ、全ての可能性を考慮したからといって、必ず正しい結論が導き出せるかというと、それはまた別の話なんだけど。
短い時間で処刑する相手を決めなきゃいけないとなると、余計にね。
「あの、もしかして私、今日吊られます?」
頬の横あたりまで手を挙げて、斎内紫帆が言った。
「まだ吊るって決まったわけでもないやろ。日高が偽やとしたら、その日高が黒出したあんたは白の可能性高いし」
片岡啓作が隣を向いて話しかける。
「何か言いたいことあったら言うとき」
「私、村人なんですけど」
「そりゃ誰でもそう言うよ」
日高巳継が吹き出して茶々を入れ、「ちょっと黙っとき」と片岡啓作が制する。
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