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【3日目】
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「今の時点で占い師の真偽をつけることはできません。ですが今日、佐藤和男さんを処刑して彼が人狼だった場合、戸上さんが真の占い師であることが確定します。そこで霊媒師の方に今カミングアウトしていただき、今日の夜のターンに騎士の方に守っていただいて、佐藤和男さんが白か黒かを視ていただくというのはいかがでしょう」
「なるほどねー」
日高巳継は猫目で笑った。
麻生雪妃が申し出たのは、いわゆる『色見』というやつだ。
霊媒師は毎晩、直前の処刑で死んだプレーヤーが人狼か人間か視ることができる。
佐藤和男を処刑し、霊媒師が夜のターンに黒だと確認することができれば、戸上明典は真の占い師確定ということになる。
霊媒師の証言が、真偽を裏づける証拠になるということだ。
「確かにそれがええかもな。霊媒師が生きてるんやったらの話やけど」
と片岡啓作は言い、周囲を見渡した。
「で?誰や?」
「いるならさっさと出てよ。早く終わらせたい」
小泉真知子は気だるげに言う。
「あんたは何でそんなやる気ないねん。死にたいんか」
片岡啓作はいら立ったように言った。
「別にー。生きてても何も面白いことないし、どっちでもいいって感じ」
「あかんわ。完全に頭いかれてるパターンや」
小泉真知子から目を逸らし、片岡啓作は小声で呟く。
「なるほどねー」
日高巳継は猫目で笑った。
麻生雪妃が申し出たのは、いわゆる『色見』というやつだ。
霊媒師は毎晩、直前の処刑で死んだプレーヤーが人狼か人間か視ることができる。
佐藤和男を処刑し、霊媒師が夜のターンに黒だと確認することができれば、戸上明典は真の占い師確定ということになる。
霊媒師の証言が、真偽を裏づける証拠になるということだ。
「確かにそれがええかもな。霊媒師が生きてるんやったらの話やけど」
と片岡啓作は言い、周囲を見渡した。
「で?誰や?」
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小泉真知子は気だるげに言う。
「あんたは何でそんなやる気ないねん。死にたいんか」
片岡啓作はいら立ったように言った。
「別にー。生きてても何も面白いことないし、どっちでもいいって感じ」
「あかんわ。完全に頭いかれてるパターンや」
小泉真知子から目を逸らし、片岡啓作は小声で呟く。
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