似非王子と欠陥令嬢

ちゃろっこ

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会話をして相手を知りましょう

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「というかキャロル!
今日25日だぞ!」

「はあ。
それが何か?」

「毎月25日はランク更新の試験日だってギルドで聞いたろ?
忘れたのかよ!」

ああそんな説明を聞いたような気もしなくもない。

キャロルは事務机から『君も今日から冒険者!~冒険者必読まにゅある~』を取り出す。

「試験は毎月25日の朝10時から夕方5時まで受付けらしいですね。」

「茶会は何時からなんだ?」

「11時かららしいので恐らく1時間位のもんなんじゃないですか?」

「よっしゃ!
じゃあ昼から試験受けに行こうぜ!
あっ、殿下にも言わなきゃ!」

「じゃあ鳥に手紙乗せときますか?」

「おう!
ちょっと待てよ。
今すぐ書くから。」

レオンが書き損じた書類の裏にペンを走らせる。

それを封筒に入れやって来た鴉の籠に乗せた。

「試験って何やるんだ?」

「えーっと各ギルドの近くの魔物が発生する地域で指定された魔物を討伐するらしいです。
時間制限はありませんが遅いと減点もあるみたいですね。
最長記録は200年前にレッドダイアモンドの試験を受けたラファエル殿で、時間は18ヵ月と22時間だそうです。」

「へー!
じゃあ誰が先に討伐出来るか勝負だな!」

レオンがやる気を漲らせている。

「まっそもそも昼までにレオンが事務作業終わらせられたらですけどね。」

「はっ!」

レオンが慌ててテーブルに齧り付く。

普段とは比べ物にならないスピードで書類にペンを走らせた。

キャロルは茶会に行く為、バスルームに向かったのだった。



「本日はお招き頂き誠にありがとうございます。」

「こちらこそお越し頂けて誠に有難く存じておりますわ。」

アグネス嬢の負けん気の強そうなグレーの瞳が弧を描く。

なかなかの美人だ。

14歳と聞いているが真っ白な手足がスラッと伸びていて出る所は出て引っ込んでいる所は引っ込んでいる。

所謂ボンキュッボンである。

食べている物が違うのか何なのか。

キャロルは見事なまでに何の凸凹もない真っ平らな自分の身体を見る。

「あっ漸く部屋から出てきましたのね!」

そう言ってアグネス嬢の後ろからピンクゴールドのふわふわした髪の令嬢が出てきた。

「私毎日会いに行きましたのに!」

「…あぁ、らしいですね。」

これが例のフワリー嬢だったようだ。

こいつもアグネス嬢とまでは行かないが胸がある。

「…フワリー様はおいくつですか?」

「えっ12歳ですわ。」
 
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