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第3章 スター
5 鐘の音を聴きながら
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「へえ、そりゃすごいじゃないか。」
ロロの親友グッドマンはハムサンドを頬張りながら言った。ロロは昨日の事を誰かに伝えたくて、今日のお昼休みに学校のそばにあるグッドマンの仕事場にお弁当を持って訪ねたのさ。
「そうなんだよ。僕もびっくりしてさ!」
昨日の興奮冷め切らぬまま、ロロはお弁当をがっついた。
「でも昨日のおばさんは怒ってたぞ。僕の家に電話がかかってきたよ。3回もね。ロロはそっちにいないかって。」
ハムサンドを食べ終えたグッドマンは水筒を手に取った。
「そうなんだよ。話が弾んでつい自分の誕生日を忘れてしまってさ。」
ロロは昨日、そおっと自分の家のドアを開けた時のお母さんの怒った顔を思い出した。
「でもパーティーはしたんだろ?」
「まあね、すぐにお母さんも機嫌が直ったから良かったよ。」
グッドマンは水筒をカバンに戻し、代わりに紙袋を取り出した。
「俺も昨日渡しそびれちゃってね、これ誕生日プレゼントだ。」
グッドマンは紙袋をロロに手渡した。
「いいのかい?ありがとう。」
ロロは嬉しそうに受け取った。
「隣町で見つけたレコードだよ。良い曲だから聞いてみなよ。」
ロロは中身を確認すると、大事そうに自分の横に紙袋を置いた。
「それはそうと、ロロはどうするんだ?」
お弁当を食べ終えて片付け始めたロロにグッドマンが聞いたんだ。
「どうするって?」
「そのルルって人だよ。」
「だからどういう事?」
ロロはグッドマンの質問の意図が分からず聞き返したんだ。
「ロロが見た光景だと、その薬屋さんのルルって人は今日スカウトの人が来て、歌姫まあスターへの道を歩き始めるんだろ?」
「ああ、そうだよ。」
ロロはルルが歌っている場面を想像した。今度はきちんと想像だ。グッドマンは続ける。
「そして、それはルルって人が昔なりたっかった夢。憧れ、なんだよな。」
ロロは自信満々に頷く。グッドマンは続ける。
「そしてルルって人はこれから、みんなの憧れであり高嶺の花。バラ色の未来が待ってるわけだ。」
「その通り。」
グッドマンはもう一度水筒を取り出してさ、お茶を一飲みしてね、そしてなぜか深いため息さ。ロロには分からないだろうね。グッドマンのため息の意味がさ。僕には分かるよ。ようく分かる。あの日、眠る君を見てまさに言いたかった言葉なんだから。ロロは8年間ずっと見てきた。人の幸せ、人の輝かしい明日。安心した未来の姿。皆んなロロに感謝感謝なんだ。良かったって、相談した人もロロ自身も思う。だからロロは気付かない。気付いているのは僕とグッドマン、後は多分お母さんも。ロロの瞳の奥にあるくすみみたいな物。ほとんど見えないんだけど、感じるんだよ。だから、グッドマンのこの言葉は、それをとても的確に示した言葉だった。この言葉ほど僕がグッドマンに感謝した言葉はないね。
「ロロはそれでいいのか?」
突き抜けた。槍のようにロロの心に突き刺さり、そのまま遠くへ飛んでいったように。何か凝縮されていた気持ちが漏れ始めたんだ。何も言葉が出なかった。ロロの中でも感情がたくさん混ざっていたんだろうね。自分の気持ちを言い表す言葉が思いつかなかったんだろうさ。とにかくロロはしばらくクリップで止められたかのように目を見開いて、近くのバケツを見ていた。
「ロロはそれでいいのか?」
さっきのグッドマンの言葉が、頭の中で繰り返される。ロロの鼓動は早くなった。気持ちが高ぶった訳じゃなくて、ただ早くなった。ロロは何も言わずにのそっと立ち上がり、グッドマンに別れも告げずに学校へ戻った。
*
『鐘の音を聴きながら』
私は夕焼け雲みたいかしら
もうすぐ暗闇が訪れる頃に
大丈夫よとあなたを包み込む
夕焼け雲みたいかしら
そんな事を考える
鐘の音を聴きながら
私は夜汽車みたいかしら
あなたはどこかへ行ってしまうのに
行ってらっしゃいと言ってしまう
夜汽車みたいかしら
そんな事を考える
鐘の音を聴きながら
私は鐘の音みたいかしら
毎日・・・
「良い歌ね。」
そこでガチャっとドアの開く音がした。授業を終えたピュアハート校長が職員室に戻ってきた。ロロは慌ててレコードの停止ボタンを押した。
「すいません。」
「いいのよ、それ何?」
ロロはレコードのジャケットを手に取り、曲名を確認した。
「鐘の音を聴きながら・・・っていう歌です。」
「曲名は知ってるわよ。あ、それグッドマンからでしょ?」
「ええ、そうですが。なぜそれを?」
ピュアハート校長は自分の席に戻って眼鏡を外した。
「昨日の夕方、グッドマンがここにきてあなたを探してたのよ。」
「そうだったんですか。」
「ロロ先生はスキップして帰ったって答えたわ。」
ピュアハート校長はいたずらな笑顔でそう言った。ロロは苦笑いして目を移した。
「それは悪い事したな。」
ロロを昔から知っている校長さ。息子のように思ってる。ロロが先生になってからは、ロロのお母さんよりロロと一緒にいる時間が長くなった。だから分かるんだろうね。ロロの些細な感情の変化がさ。
「あら、午前中とは打って変わって浮かない顔ね。」
ロロは少しギクリとして無理な笑顔を作ろうとした。
「そんな事ないですよ。」
ここで普通の人なら聞くだろうね、なんでそんな浮かない顔してるんだいって。でもそこがピュアハート校長なんだ。聞かない。誰だって言いたくない事がある事が分かってる。でもほっとけないんだよ。校長として?もう1人のお母さんとして?だから校長は話を続けた。
「そう、なら私の勘違いだわ。ところで、ロロ先生。その歌。」
そう言うとピュアハート校長はロロが持つレコードに視線を落とした。それを感じてか、ロロももう一度見る。
「これですか?」
「そう、その歌は誰の歌か知ってる?」
ロロはそう言われて、ジャケットに書いてある名前を見た。
「スノウ・・・スノウ=ベルドランって書いてます。」
「そうよ、そのベルドランって名前、聞いた事あるでしょ。」
そう言われてロロははっとしたんだ。この町にある小さな教会。
「ベルドラン神父の・・・」
「息子よ。」
ピュアハート校長はそう付け足した。
「じゃあ歌の歌詞に出てくる鐘って・・・」
「そう、この町の鐘の音よ。」
ロロは急にこの歌が友達みたいに思えてきたんだって。同郷の、ずっと古くから知ってる人のような気持ちになった。
「この町出身の唯一の歌手よ。良い歌を作るわね。」
ピュアハート校長は窓の方へ椅子を回した。窓から小さく見える教会を見ているようだった。
「ねえ、ロロ先生。あなたは鐘の音を聴きながらどう思う?」
うーん、と少し考えたロロは答えた。
「仕事が終わりって事だから、嬉しいって気持ちですかね。」
ピュアハート校長は正直でよろしいっていう表情をした。
「そうね。でも同じ鐘の音を聴いても、人によっては違う感じ方をするものなのね。同じ事が起こっても人によっては嬉しくて跳び上がる人もいれば、何だか悲しくて切なくなってしまう人もいるのよ。」
ピュアハート校長はロロの方へ向き直した。ロロは少し黙ったんだ。この人には敵わないやって思ったんだろうかね。全てを見透かされているように感じたんだろうね。何かを噛み締めながら言った。
「そうですね。」
って。そしてピュアハート校長はこう続けたんだ。
「ロロ先生。今日はもう帰っていいわよ。」
ロロはびっくりした表情でピュアハート校長の顔を見た。その後に壁の時計を確認する。
「でも、まだ4時前じゃ。」
「後はやっておくわよ。」
「でも、どうして・・・」
「だってロロ先生。何か他にすべき事があるような顔をしているから。」
でも・・・といった顔でロロは困惑していた。そんなロロを見かねてさ、少し怒った顔でピュアハート校長は続けて言った。まあ実際は怒ってなかったと思うけど。
「ロロ、早く行きなさい。」
ピュアハート校長は、もちろんルルの事なんか知らない。どういう事でロロが悩んでいるかなんて知らない。でもね、感じたんだ。仕事なんかより、ロロが今日すべき事は他にあるってさ。
「ありがとうございます。」
その後は風の如くだね。ロロはカバンも持たずに学校を飛び出した。腕時計を見る。昨日見たスカウトが来る未来は、まだ夕陽が落ちる前。まだ4時、急げば間に合う。
「急げば間に合う。」
自分に言い聞かせるように、ロロはオレンジ色に染まりつつある並木道をただひたすらに走った。
ロロの親友グッドマンはハムサンドを頬張りながら言った。ロロは昨日の事を誰かに伝えたくて、今日のお昼休みに学校のそばにあるグッドマンの仕事場にお弁当を持って訪ねたのさ。
「そうなんだよ。僕もびっくりしてさ!」
昨日の興奮冷め切らぬまま、ロロはお弁当をがっついた。
「でも昨日のおばさんは怒ってたぞ。僕の家に電話がかかってきたよ。3回もね。ロロはそっちにいないかって。」
ハムサンドを食べ終えたグッドマンは水筒を手に取った。
「そうなんだよ。話が弾んでつい自分の誕生日を忘れてしまってさ。」
ロロは昨日、そおっと自分の家のドアを開けた時のお母さんの怒った顔を思い出した。
「でもパーティーはしたんだろ?」
「まあね、すぐにお母さんも機嫌が直ったから良かったよ。」
グッドマンは水筒をカバンに戻し、代わりに紙袋を取り出した。
「俺も昨日渡しそびれちゃってね、これ誕生日プレゼントだ。」
グッドマンは紙袋をロロに手渡した。
「いいのかい?ありがとう。」
ロロは嬉しそうに受け取った。
「隣町で見つけたレコードだよ。良い曲だから聞いてみなよ。」
ロロは中身を確認すると、大事そうに自分の横に紙袋を置いた。
「それはそうと、ロロはどうするんだ?」
お弁当を食べ終えて片付け始めたロロにグッドマンが聞いたんだ。
「どうするって?」
「そのルルって人だよ。」
「だからどういう事?」
ロロはグッドマンの質問の意図が分からず聞き返したんだ。
「ロロが見た光景だと、その薬屋さんのルルって人は今日スカウトの人が来て、歌姫まあスターへの道を歩き始めるんだろ?」
「ああ、そうだよ。」
ロロはルルが歌っている場面を想像した。今度はきちんと想像だ。グッドマンは続ける。
「そして、それはルルって人が昔なりたっかった夢。憧れ、なんだよな。」
ロロは自信満々に頷く。グッドマンは続ける。
「そしてルルって人はこれから、みんなの憧れであり高嶺の花。バラ色の未来が待ってるわけだ。」
「その通り。」
グッドマンはもう一度水筒を取り出してさ、お茶を一飲みしてね、そしてなぜか深いため息さ。ロロには分からないだろうね。グッドマンのため息の意味がさ。僕には分かるよ。ようく分かる。あの日、眠る君を見てまさに言いたかった言葉なんだから。ロロは8年間ずっと見てきた。人の幸せ、人の輝かしい明日。安心した未来の姿。皆んなロロに感謝感謝なんだ。良かったって、相談した人もロロ自身も思う。だからロロは気付かない。気付いているのは僕とグッドマン、後は多分お母さんも。ロロの瞳の奥にあるくすみみたいな物。ほとんど見えないんだけど、感じるんだよ。だから、グッドマンのこの言葉は、それをとても的確に示した言葉だった。この言葉ほど僕がグッドマンに感謝した言葉はないね。
「ロロはそれでいいのか?」
突き抜けた。槍のようにロロの心に突き刺さり、そのまま遠くへ飛んでいったように。何か凝縮されていた気持ちが漏れ始めたんだ。何も言葉が出なかった。ロロの中でも感情がたくさん混ざっていたんだろうね。自分の気持ちを言い表す言葉が思いつかなかったんだろうさ。とにかくロロはしばらくクリップで止められたかのように目を見開いて、近くのバケツを見ていた。
「ロロはそれでいいのか?」
さっきのグッドマンの言葉が、頭の中で繰り返される。ロロの鼓動は早くなった。気持ちが高ぶった訳じゃなくて、ただ早くなった。ロロは何も言わずにのそっと立ち上がり、グッドマンに別れも告げずに学校へ戻った。
*
『鐘の音を聴きながら』
私は夕焼け雲みたいかしら
もうすぐ暗闇が訪れる頃に
大丈夫よとあなたを包み込む
夕焼け雲みたいかしら
そんな事を考える
鐘の音を聴きながら
私は夜汽車みたいかしら
あなたはどこかへ行ってしまうのに
行ってらっしゃいと言ってしまう
夜汽車みたいかしら
そんな事を考える
鐘の音を聴きながら
私は鐘の音みたいかしら
毎日・・・
「良い歌ね。」
そこでガチャっとドアの開く音がした。授業を終えたピュアハート校長が職員室に戻ってきた。ロロは慌ててレコードの停止ボタンを押した。
「すいません。」
「いいのよ、それ何?」
ロロはレコードのジャケットを手に取り、曲名を確認した。
「鐘の音を聴きながら・・・っていう歌です。」
「曲名は知ってるわよ。あ、それグッドマンからでしょ?」
「ええ、そうですが。なぜそれを?」
ピュアハート校長は自分の席に戻って眼鏡を外した。
「昨日の夕方、グッドマンがここにきてあなたを探してたのよ。」
「そうだったんですか。」
「ロロ先生はスキップして帰ったって答えたわ。」
ピュアハート校長はいたずらな笑顔でそう言った。ロロは苦笑いして目を移した。
「それは悪い事したな。」
ロロを昔から知っている校長さ。息子のように思ってる。ロロが先生になってからは、ロロのお母さんよりロロと一緒にいる時間が長くなった。だから分かるんだろうね。ロロの些細な感情の変化がさ。
「あら、午前中とは打って変わって浮かない顔ね。」
ロロは少しギクリとして無理な笑顔を作ろうとした。
「そんな事ないですよ。」
ここで普通の人なら聞くだろうね、なんでそんな浮かない顔してるんだいって。でもそこがピュアハート校長なんだ。聞かない。誰だって言いたくない事がある事が分かってる。でもほっとけないんだよ。校長として?もう1人のお母さんとして?だから校長は話を続けた。
「そう、なら私の勘違いだわ。ところで、ロロ先生。その歌。」
そう言うとピュアハート校長はロロが持つレコードに視線を落とした。それを感じてか、ロロももう一度見る。
「これですか?」
「そう、その歌は誰の歌か知ってる?」
ロロはそう言われて、ジャケットに書いてある名前を見た。
「スノウ・・・スノウ=ベルドランって書いてます。」
「そうよ、そのベルドランって名前、聞いた事あるでしょ。」
そう言われてロロははっとしたんだ。この町にある小さな教会。
「ベルドラン神父の・・・」
「息子よ。」
ピュアハート校長はそう付け足した。
「じゃあ歌の歌詞に出てくる鐘って・・・」
「そう、この町の鐘の音よ。」
ロロは急にこの歌が友達みたいに思えてきたんだって。同郷の、ずっと古くから知ってる人のような気持ちになった。
「この町出身の唯一の歌手よ。良い歌を作るわね。」
ピュアハート校長は窓の方へ椅子を回した。窓から小さく見える教会を見ているようだった。
「ねえ、ロロ先生。あなたは鐘の音を聴きながらどう思う?」
うーん、と少し考えたロロは答えた。
「仕事が終わりって事だから、嬉しいって気持ちですかね。」
ピュアハート校長は正直でよろしいっていう表情をした。
「そうね。でも同じ鐘の音を聴いても、人によっては違う感じ方をするものなのね。同じ事が起こっても人によっては嬉しくて跳び上がる人もいれば、何だか悲しくて切なくなってしまう人もいるのよ。」
ピュアハート校長はロロの方へ向き直した。ロロは少し黙ったんだ。この人には敵わないやって思ったんだろうかね。全てを見透かされているように感じたんだろうね。何かを噛み締めながら言った。
「そうですね。」
って。そしてピュアハート校長はこう続けたんだ。
「ロロ先生。今日はもう帰っていいわよ。」
ロロはびっくりした表情でピュアハート校長の顔を見た。その後に壁の時計を確認する。
「でも、まだ4時前じゃ。」
「後はやっておくわよ。」
「でも、どうして・・・」
「だってロロ先生。何か他にすべき事があるような顔をしているから。」
でも・・・といった顔でロロは困惑していた。そんなロロを見かねてさ、少し怒った顔でピュアハート校長は続けて言った。まあ実際は怒ってなかったと思うけど。
「ロロ、早く行きなさい。」
ピュアハート校長は、もちろんルルの事なんか知らない。どういう事でロロが悩んでいるかなんて知らない。でもね、感じたんだ。仕事なんかより、ロロが今日すべき事は他にあるってさ。
「ありがとうございます。」
その後は風の如くだね。ロロはカバンも持たずに学校を飛び出した。腕時計を見る。昨日見たスカウトが来る未来は、まだ夕陽が落ちる前。まだ4時、急げば間に合う。
「急げば間に合う。」
自分に言い聞かせるように、ロロはオレンジ色に染まりつつある並木道をただひたすらに走った。
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