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レインボーポット編
第35話「キケンな双子!?ピサンとゴレン、登場!!!」③
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夕方になり、カフェが閉まる。午後も明日香はトラブルを起こす事もなく接客に挑めたため、一悟もシュトーレンもほっとしている。
「あすちゃん、母ちゃんから2時間前に連絡来てたんだけど…」
メイド服から着替えを済ませた明日香は、既に普段の姿に戻っている一悟に呼び止められる。
「伯父さん…母ちゃんの職場に来た…って。」
「えっ…」
いとこの言葉に、明日香の表情は青ざめる。
「ネロが休憩中の時だったから、気づいてなかったようだけど…「エアコン付けながらトレーニングするな」とか、調停の事とか…老害感丸出しで文句言って帰った…って。」
「で、でも…謹慎中よね?一悟の学校で問題起こして…謹慎って…」
「「自分の考えこそ正しい」って歪んだ正義漢を持っているような輩が、家に留まっていると思いますか?それに、今日はお母さんの離婚調停が…」
明日香の言葉に、みるくが問いかけ、明日香はハッとする。
「私…見たんです。終業式の日、中等部の校庭を覗く千葉先生の姿を…」
みるくの証言に偽りが見受けられない。それを悟った一悟と明日香はぐっと息を呑む。一悟の母の職場に来たという事は、離婚調停に対する一方的な逆恨みなのだろう…2人はそう確信する。
「明日香さん…あの男が調停の関係でカフェの周辺をうろつき始めた以上、単独行動は厳禁です。密にはなりますが、身を守るためにも、日替わりで誰かと一緒について行ってください。」
「そうね…2人か3人がついて行った方が、いざという時対処しやすいと思うわ。私も進次郎さんやお母さんに相談して、時間作っとくわ。」
明日香に対する瑞希の提案に、玉菜が意見を加える。
「で、でも…」
「ストーカーは言葉が通じないの!!!明日香は、そんな輩に無防備な姿を晒したい?晒したくないなら、アタシらに頼っていいのよ。あなたはもう1人じゃないのよ…」
女勇者の重い言葉が、戸惑う明日香の心に刺さる。無理に強がり、マジパティ達を守るためだけにストーカーに成すがままにされ続けた日々…今の女勇者には、もう繰り返したくない出来事だ。
「お願い…もうあの男の…顔を見たく…ないの…助けて…助けて欲しいのっ!!!」
明日香の叫びが、住居スペース全体に響く。
「それなら、決まりだな?それと、護衛として…」
大勇者はある人物に電話をかける。
「あ、俺だよ!俺!今から5分以内に、カフェに…来い!!!絶対に来いっ!!!!!」
命令形で話している点で、明日香以外の面々は電話の相手が誰だか気づいたようだ。
「そういう事情なら仕方あるまい…それにしても、同じ教育者としての風上にも置けんなぁ!!!昭和の教育環境を、令和で押し付けてんじゃねーよって話だよ!!!!!ったく…」
退院したばかりのムッシュ・エクレールだった。退院直前も、同じ病室の老人から心ない事を言われていた様で、口調が荒くなるほど相当気が立っている。今日はムッシュ・エクレールの他に、雪斗と瑞希が護衛として明日香に付き添い、時間をずらすかのように、一悟とみるく、ネロとトロールが時間差でついて行く。
「ところで、真の様子は見ていたのか?ジュレも忙しかったらしくって、ユキが心配してたぞ。」
「ナースステーション越しにな?今のところ、特に問題はない。引き取り先はまだ見つかっていないがな。」
真…それはブラックビターの元幹部・マカロンのことで、玉菜の姉の甘音の不倫騒動で媒体である赤ん坊に戻り、現在は彩聖会瀬戌病院に入院している。
「まこ…と?」
明日香はきょとんと首をかしげる。
「あなたも以前、お会いした事があったと思います…あのマカロン様です。」
マカロンの話をする瑞希はどことなく悲しげだ。
「媒体は、玉菜のお姉さまが不倫の末に産み捨てた赤ん坊…「真」という名前は、媒体に戻った後に、ユキが名付けました。」
「道理であの時、パソコンや家具がなくなっていたのね…服のセンスも私好みで、あの子の事を気に入ってたんだ。」
ダークミルフィーユだった頃の記憶は残っている事もあり、マカロンのその後の事を聞いた明日香の表情も悲しげになる。
「ピコん!!!」
突然、瑞希のLIGNEの通知音が響く。
「有馬さんからです!なつめ公園で2匹のキツネが現れ、大柄の女性をあんみつのカオスイーツにして、暴れはじめたそうです!!!」
周囲が緊迫した空気に包まれる。
「ガトー、なつめ公園まで頼む!!!」
「承知しました!!!」
精霊がそう言うと、雪斗達は精霊の力でカオスイーツのいる公園へと瞬間移動する。それに気づいた一悟達もネロ達と一旦合流し、人目のつかない場所へ移動し、一悟とみるくはブレイブスプーンを構え、ネロとトロールは魔界の姿へと戻る。
「「マジパティ・スイート・トランスフォーム!!!!!」」
「あすちゃん、母ちゃんから2時間前に連絡来てたんだけど…」
メイド服から着替えを済ませた明日香は、既に普段の姿に戻っている一悟に呼び止められる。
「伯父さん…母ちゃんの職場に来た…って。」
「えっ…」
いとこの言葉に、明日香の表情は青ざめる。
「ネロが休憩中の時だったから、気づいてなかったようだけど…「エアコン付けながらトレーニングするな」とか、調停の事とか…老害感丸出しで文句言って帰った…って。」
「で、でも…謹慎中よね?一悟の学校で問題起こして…謹慎って…」
「「自分の考えこそ正しい」って歪んだ正義漢を持っているような輩が、家に留まっていると思いますか?それに、今日はお母さんの離婚調停が…」
明日香の言葉に、みるくが問いかけ、明日香はハッとする。
「私…見たんです。終業式の日、中等部の校庭を覗く千葉先生の姿を…」
みるくの証言に偽りが見受けられない。それを悟った一悟と明日香はぐっと息を呑む。一悟の母の職場に来たという事は、離婚調停に対する一方的な逆恨みなのだろう…2人はそう確信する。
「明日香さん…あの男が調停の関係でカフェの周辺をうろつき始めた以上、単独行動は厳禁です。密にはなりますが、身を守るためにも、日替わりで誰かと一緒について行ってください。」
「そうね…2人か3人がついて行った方が、いざという時対処しやすいと思うわ。私も進次郎さんやお母さんに相談して、時間作っとくわ。」
明日香に対する瑞希の提案に、玉菜が意見を加える。
「で、でも…」
「ストーカーは言葉が通じないの!!!明日香は、そんな輩に無防備な姿を晒したい?晒したくないなら、アタシらに頼っていいのよ。あなたはもう1人じゃないのよ…」
女勇者の重い言葉が、戸惑う明日香の心に刺さる。無理に強がり、マジパティ達を守るためだけにストーカーに成すがままにされ続けた日々…今の女勇者には、もう繰り返したくない出来事だ。
「お願い…もうあの男の…顔を見たく…ないの…助けて…助けて欲しいのっ!!!」
明日香の叫びが、住居スペース全体に響く。
「それなら、決まりだな?それと、護衛として…」
大勇者はある人物に電話をかける。
「あ、俺だよ!俺!今から5分以内に、カフェに…来い!!!絶対に来いっ!!!!!」
命令形で話している点で、明日香以外の面々は電話の相手が誰だか気づいたようだ。
「そういう事情なら仕方あるまい…それにしても、同じ教育者としての風上にも置けんなぁ!!!昭和の教育環境を、令和で押し付けてんじゃねーよって話だよ!!!!!ったく…」
退院したばかりのムッシュ・エクレールだった。退院直前も、同じ病室の老人から心ない事を言われていた様で、口調が荒くなるほど相当気が立っている。今日はムッシュ・エクレールの他に、雪斗と瑞希が護衛として明日香に付き添い、時間をずらすかのように、一悟とみるく、ネロとトロールが時間差でついて行く。
「ところで、真の様子は見ていたのか?ジュレも忙しかったらしくって、ユキが心配してたぞ。」
「ナースステーション越しにな?今のところ、特に問題はない。引き取り先はまだ見つかっていないがな。」
真…それはブラックビターの元幹部・マカロンのことで、玉菜の姉の甘音の不倫騒動で媒体である赤ん坊に戻り、現在は彩聖会瀬戌病院に入院している。
「まこ…と?」
明日香はきょとんと首をかしげる。
「あなたも以前、お会いした事があったと思います…あのマカロン様です。」
マカロンの話をする瑞希はどことなく悲しげだ。
「媒体は、玉菜のお姉さまが不倫の末に産み捨てた赤ん坊…「真」という名前は、媒体に戻った後に、ユキが名付けました。」
「道理であの時、パソコンや家具がなくなっていたのね…服のセンスも私好みで、あの子の事を気に入ってたんだ。」
ダークミルフィーユだった頃の記憶は残っている事もあり、マカロンのその後の事を聞いた明日香の表情も悲しげになる。
「ピコん!!!」
突然、瑞希のLIGNEの通知音が響く。
「有馬さんからです!なつめ公園で2匹のキツネが現れ、大柄の女性をあんみつのカオスイーツにして、暴れはじめたそうです!!!」
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「ガトー、なつめ公園まで頼む!!!」
「承知しました!!!」
精霊がそう言うと、雪斗達は精霊の力でカオスイーツのいる公園へと瞬間移動する。それに気づいた一悟達もネロ達と一旦合流し、人目のつかない場所へ移動し、一悟とみるくはブレイブスプーンを構え、ネロとトロールは魔界の姿へと戻る。
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