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勇者クラフティ編
第26話「廃部決定?マルチメディア部を守れ!」⑤
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「で、でも…ネロ達…どうしてここに…」
アルトフルートの音色がおさまると、空き教室は何事もなかったかのように元の姿へと戻る。そんな中でユキは、なぜ高等部にいるはずの勇者とネロが中等部にいるのか聞くと、魔界のソルベから戻ったネロはユキの左腕を掴む。
「雪斗のおかげだ。ブレイブレットはな、半径2キロ圏内にいる勇者とマジパティに信号を送る事ができるんだ。本人は無我夢中で左腕に意識を集中させたようだが、以後覚えておくといい。」
「それと、もう1人で抱え込まないこと!マカロンの媒体が心配なのはわかるわ。でも…泣きたいときに泣かないで強がっていたら、媒体に戻ったマカロン…きっと悲しむと思うわ。あなたを家族として接してきたんでしょ?」
魔界のマジパティ達に諭されたユキは、2人の前で声を上げて泣きだす。泣かないと決めてはいたけど、媒体に戻ったマカロンに会いたいと思えば思うほど、マカロンとの思い出が募る一方だった。その姿に、魔界のクリームパフは土呂つばめの姿に戻り、ネロは制服のジレをユキにかけてあられもない姿から解放する。
「会えるだげでも、おめは幸せモンだぁ…ユキ、おめはえぇ子だ…(会えるだけでも、お前さんは幸せ者よ…ユキ、お前さんはいい子…)」
「お嬢がトルテに会いたかった時も…きっと…こうだったんだろうな…」
「んで…ネロ、おめも試験中でねがった?(それで…ネロ、お前さんも試験中じゃない?)」
トロールがそう言うと、高等部から放送が入る。
「生徒の呼び出しを致します!高等部2年C組、根室たつき!大至急高等部調理室まで戻りなさい!!!繰り返します!高等部2年C組、根室たつき!5分以内に高等部調理室まで戻らなければ、後日家庭科実技試験の追試を再び受けてもらいます!!!」
血相を変えたネロは、大慌てで高等部へと戻って行ったのだった。一悟は極真会館に行っていたし、みるくは先日の怪我が治っていないため来られなかったし、玉菜に至っては高等部の合唱部と合同練習中な上に、中等部の特別棟から合同練習で使用している講堂までは距離がある。仮に参戦できたとしても、戻るまでが容易ではない。今回は魔界のマジパティが来るのはやむを得なかったと言ってもいいだろう。
「それに…ユキ、嬢ちゃんほどでねーけど、おめのぱいぱいもやっこくて癒されるなぁ~…」
(それに…ユキ、嬢ちゃんほどじゃないけど、お前さんのおっぱいも柔らかくて癒されるわねぇ~…)
そう言いながら、トロールはユキの胸の谷間に顔をうずめる。
………
翌日、放課後…
みるくとトロールは無事、瑞希に入部届を提出し、そこに一悟と雪斗も加わる。雪斗は弓道部とかけもちになってしまうが、少しでもユキを自由にできる時間を増やせば…という想いもあり、入部を決めたようだ。
「玉菜といる以外は1人で悩むなんて、水臭いぞォ!汀良!教師としての私に早めに相談すればよかったものを…」
下妻先生は昨日のみるくの話を聞き、マルチメディア部顧問として受け持つ事を了承し、木津先生も副顧問として立候補したのだった。
「剣道の経験がないのに、剣道部の副顧問を強制されるよりは、困っている生徒を見て支える方が私としては性に合ってる気がしたので。」
木津先生に至っては千葉先生の後任でいるのがイヤなのか、瑞希の言動を見て副顧問を引き受けたようだ。
「ガラッ…」
「失礼します!!!」
生徒会室の扉を開け、瑞希、みるく、一悟、雪斗、トロール、下妻先生、木津先生の順番で生徒会室に入る。
「この通り、本日までに部員を揃え、尚且つ顧問、副顧問も一緒です。マルチメディア部の存続を認めていただけますか?」
生徒会室の机には玉菜と顧問の東山先生の姿。玉菜は入部届と顧問変更の申請書にしっかりと目を通す。
「はい、しっかりと書類はそろってるわね。私だけでの判断では決めかねるけど…」
東山先生は玉菜が読んだ書類に目を通す。そこにはしっかりと部員と顧問が揃った書面…
「わかった…マルチメディア部の存続を認めよう!」
東山先生の言葉に、瑞希は安堵する。
「ただし、条件つきでの存続でいいかな?」
その言葉に、瑞希は覚悟を決める。
「どんな条件でも承ります!」
瑞希の言葉を聞いた東山先生は頷き…
「今度の追加試験、千葉一悟と氷見雪斗のどちらかが70点未満で不合格だった場合、マルチメディア部は今月いっぱいをもって廃部とする!!!」
生徒会顧問の条件に、一悟と雪斗の背筋が凍り付く。
アルトフルートの音色がおさまると、空き教室は何事もなかったかのように元の姿へと戻る。そんな中でユキは、なぜ高等部にいるはずの勇者とネロが中等部にいるのか聞くと、魔界のソルベから戻ったネロはユキの左腕を掴む。
「雪斗のおかげだ。ブレイブレットはな、半径2キロ圏内にいる勇者とマジパティに信号を送る事ができるんだ。本人は無我夢中で左腕に意識を集中させたようだが、以後覚えておくといい。」
「それと、もう1人で抱え込まないこと!マカロンの媒体が心配なのはわかるわ。でも…泣きたいときに泣かないで強がっていたら、媒体に戻ったマカロン…きっと悲しむと思うわ。あなたを家族として接してきたんでしょ?」
魔界のマジパティ達に諭されたユキは、2人の前で声を上げて泣きだす。泣かないと決めてはいたけど、媒体に戻ったマカロンに会いたいと思えば思うほど、マカロンとの思い出が募る一方だった。その姿に、魔界のクリームパフは土呂つばめの姿に戻り、ネロは制服のジレをユキにかけてあられもない姿から解放する。
「会えるだげでも、おめは幸せモンだぁ…ユキ、おめはえぇ子だ…(会えるだけでも、お前さんは幸せ者よ…ユキ、お前さんはいい子…)」
「お嬢がトルテに会いたかった時も…きっと…こうだったんだろうな…」
「んで…ネロ、おめも試験中でねがった?(それで…ネロ、お前さんも試験中じゃない?)」
トロールがそう言うと、高等部から放送が入る。
「生徒の呼び出しを致します!高等部2年C組、根室たつき!大至急高等部調理室まで戻りなさい!!!繰り返します!高等部2年C組、根室たつき!5分以内に高等部調理室まで戻らなければ、後日家庭科実技試験の追試を再び受けてもらいます!!!」
血相を変えたネロは、大慌てで高等部へと戻って行ったのだった。一悟は極真会館に行っていたし、みるくは先日の怪我が治っていないため来られなかったし、玉菜に至っては高等部の合唱部と合同練習中な上に、中等部の特別棟から合同練習で使用している講堂までは距離がある。仮に参戦できたとしても、戻るまでが容易ではない。今回は魔界のマジパティが来るのはやむを得なかったと言ってもいいだろう。
「それに…ユキ、嬢ちゃんほどでねーけど、おめのぱいぱいもやっこくて癒されるなぁ~…」
(それに…ユキ、嬢ちゃんほどじゃないけど、お前さんのおっぱいも柔らかくて癒されるわねぇ~…)
そう言いながら、トロールはユキの胸の谷間に顔をうずめる。
………
翌日、放課後…
みるくとトロールは無事、瑞希に入部届を提出し、そこに一悟と雪斗も加わる。雪斗は弓道部とかけもちになってしまうが、少しでもユキを自由にできる時間を増やせば…という想いもあり、入部を決めたようだ。
「玉菜といる以外は1人で悩むなんて、水臭いぞォ!汀良!教師としての私に早めに相談すればよかったものを…」
下妻先生は昨日のみるくの話を聞き、マルチメディア部顧問として受け持つ事を了承し、木津先生も副顧問として立候補したのだった。
「剣道の経験がないのに、剣道部の副顧問を強制されるよりは、困っている生徒を見て支える方が私としては性に合ってる気がしたので。」
木津先生に至っては千葉先生の後任でいるのがイヤなのか、瑞希の言動を見て副顧問を引き受けたようだ。
「ガラッ…」
「失礼します!!!」
生徒会室の扉を開け、瑞希、みるく、一悟、雪斗、トロール、下妻先生、木津先生の順番で生徒会室に入る。
「この通り、本日までに部員を揃え、尚且つ顧問、副顧問も一緒です。マルチメディア部の存続を認めていただけますか?」
生徒会室の机には玉菜と顧問の東山先生の姿。玉菜は入部届と顧問変更の申請書にしっかりと目を通す。
「はい、しっかりと書類はそろってるわね。私だけでの判断では決めかねるけど…」
東山先生は玉菜が読んだ書類に目を通す。そこにはしっかりと部員と顧問が揃った書面…
「わかった…マルチメディア部の存続を認めよう!」
東山先生の言葉に、瑞希は安堵する。
「ただし、条件つきでの存続でいいかな?」
その言葉に、瑞希は覚悟を決める。
「どんな条件でも承ります!」
瑞希の言葉を聞いた東山先生は頷き…
「今度の追加試験、千葉一悟と氷見雪斗のどちらかが70点未満で不合格だった場合、マルチメディア部は今月いっぱいをもって廃部とする!!!」
生徒会顧問の条件に、一悟と雪斗の背筋が凍り付く。
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