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1章 全てはここから始まった? 日常編

let'sお出かけ!

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なんてこともあった…
しかし、
「ディトスリ様は、あなた達が双子だとどこで知ったのかしら?」

あの後、王妃様が、ニーナとシェルプが双子であったことに驚いていた。
その通りである、2人は見た目があまり似ていない。姉妹と言われれば納得だが、双子には無理があると思う。

「どこでしょうね」
「まぁ、身元を探られたとき用のですから」
「2人の言う通りね。それが功を成したわね」
そう、ニーナとシェルプが似ていないのは当たり前。
2人は本当は双子では無い。
同じ日、近い時間に生まれたのは確かだが、2人はである。

腹違いだと知られたくないため、姉のシェルプの家に、妹のニーナが養子として入り、異母姉妹だとは伏せて双子ということにしてある。
世間体とかそこらへんが理由だが、まあ複雑な事情がある。

「2人には苦労をかけるわね」
「お気になさらず、姉妹ですから」
「私は姉さんと双子であろうと腹違いであろうと、唯一の姉妹ですからね」
だが、当人達は仲良く、特に問題はない気がする。

その後も、お茶会に関して、あのバカ、じゃなくて第2王子殿下の醜聞は大丈夫か、そのしわ寄せがこっちに来ないのかと話していたが、時計を見たことでその会話、又は愚痴大会は終わった。

「あ、そろそろ準備しないと」
「「お手伝いいたします」」
フローシアは支度を始めた。
髪は染めずに栗色のカツラをかぶることで手間を半減。
前回買ったばかりのワンピースに袖を通して、帽子は被らずに髪を軽く結う。
パッチワークの布製のコインケースをポシェットに入れ、
「行ってきまーす」
少し急いで歩き出した。


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「お待たせしました!」
「いや、今ちょうど来たばかりだから気にしないで」

本日は、忙しい合間を縫っての息抜き。一月に一度、クライ様と図書館や書店を巡り、本を読み語り合ういこいの時間だ。
まぁ前回のワンピースのように、自分の買い物に付き合ってもらったり。
2年半ほど前に助けられてから、毎月会うのが通例となりつつある。
本日も例に漏れず、沢山の本を見て回った。

「そろそろ昼食にしてもいいかい?お腹が空いたんだ」
「私もです、このお店なんてどうでしょう?」
ちょうどお腹が空いてきたので、手近にあったレストランを指す。
いいね、と同意を得られたので入ることに。

「美味しかったですね」
「えぇ、そうですわね」
本当に美味しかった。そう思いながら、デザートをいただく。
ちょうど入荷したばかりだと言う果物をふんだんに使ったミニケーキ。ほどよい甘酸っぱさとクリームの甘さの調和がとれている…
↑食レポか?

「あ」
「?なんですか?」
急にクライが声をあげた。
と思ったら、クライの整った顔が間近にあって驚く。
「え、え、あの??」
と、どんどん顔が近くなり、
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