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6章 王国のレベルアップ
教育改革②
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「はぁ~、スピア、カテゴリーごとに分かれたか?」
「いえ、まだ…です。かなり多いので」
「そうか?今、何が少ない?」
「そうですね、初等部の問題が少ないですかね。全体的に」
「分かった。じゃあ、それをもうちょい増やすか……。ほい、追加でお願い出来るか?」
そこにあったのは山積みにされた魔法紙だった。スピアもスピアで大変なのだ。尋常じゃないぐらいの量の問題があるせいだ。
「はい、分かりました。そこに置いといてください。この次にしますから」
「あ、そうか。済まないな。やっぱりパソコンもう一個いるな。ラインハルトを呼ぶか…」
「!?ラインハルト王国の…ですか?」
「ああ、そうだが、どうした?」
「いえ、一国の王を呼べるのかと思いまして」
「数日ならきてくれるはずだ。あいつ、ああ見えて、頭いいからな。大臣とかに任せているんだろうから、せめて働かせてあげないと可哀想だろう?」
「そ、そうですね。確かに、効率が上がりますし、こちらとしては嬉しいですね」
余程疲れたのか、目をつぶって答える。まるで、ブラック企業のようで、心苦しく感じる。
「少し休憩しといたらどうだ?まぁ~しないと言っても、させるが」
そう言い、スピアを抱えてベットに連れて行った。
「休憩しとけ。俺はパソコン増やしとくから。いいか?」
「……はい、分かりました」
悲しそうに行っているようにも見えたが、実は感激しているようだ。俺が部屋を出た後、すすり泣きが聞こえてきたからだ。無論、すぐに去ったが。
------------------------
自室で、1時間ぐらいだろうか。パソコンを作っていた。やっと5台作れた。これで商売は無理だな。5台のうち1台は今までよりもスペックアップしている。言うなれば、スレッド数を上げた…みたいな感じだ。パソコンはもともとこの世界にあったらしい。
しかし、1000年ほど前に技術が廃れ、使われなくなったそうだ。そこの情報を見ながらようやく出来たのが、初期型(長ったらしい名前の方は言わないが)だった。ふと扉が開く音がして、そちらを向いてこう言う。
「どうだ、よく眠れたか?」
「はい、これで作業に取りかかれそうです」
「それは良かった。問題の方は増やしていないからとりあえず、それを消化してくれ。俺はアイデアが尽きたしな」
アイデアが尽きたら、問題なんて作れない。まあ、もう少し、置いとくと良い感じに湧き出てくるはずだ。
「分かりました。マスターも寝ておいてください。お疲れでしょう?」
「…じゃあ、お言葉に甘えて、くれぐれも無理せずにな」
「はい、それとできている分をあげてきてもいいですか?」
「ああ、良いよ。早い方があっちも良いだろうし。頼んだよ」
「はい、お休みなさい」
「ああ、お休み、とは言っても、もうすぐ朝だがな」
そう言いながら、俺は寝室に行く。スピアは少し笑っていた。
<ナナ、フリーダムはどうだ?>
<良いんじゃないですかね?まぁ~、まだ早いですよ>
<いいや、2年後には現実になってしまうだろう?って、まだナナは教えてくれないのか?>
<そんなに教えてたら、ダメでしょう。それだって貴方…マスター以外に言ってないんですから。マスターだって知ってるでしょう?マスターでもわかる範囲ですから>
<腹たつなその言い方…。仕方ないだろう。俺はナナのような処理能力はないんだ。それに一緒にされちゃあ、困る!>
<すみません、弄りすぎですね。まぁ~一つ言えることは、未来は知っても面白くないですよ?>
<……そうか、アイツらにやられた皆んなの無念は晴らせないもんな>
<ええ、未来を知ろうと、結局は人は同じ過ちを繰り返すんですからね>
-----------------------------------------------------------
前回、矛盾についての説明をしていなかった気がしますので、本編でも説明するときがありますけれども、ヒントを言っておきます。アルファは、あのときお腹は減っていませんし、国王との会話でもわかる通り、上位互換を持っています。(今回の本編でも出ていますが)ナナはアルファよりも未来を見据えます。だからこそ言えることもあるんでしょうね。あとは、なぜ公開しなかったのか。自分の協力者であるスピアにも言わなかったのか。
未来を見据えたアルファでさえも変えることができない理由はなんなのか。(これについては、時空法が関連しますが。時空法というのは、未来への干渉及び、未来からの干渉は人の生死に影響を与えない程度にしないといけない…ってことを書いています)
読んでいただき、ありがとうございます!これからもよろしくお願いします!
「いえ、まだ…です。かなり多いので」
「そうか?今、何が少ない?」
「そうですね、初等部の問題が少ないですかね。全体的に」
「分かった。じゃあ、それをもうちょい増やすか……。ほい、追加でお願い出来るか?」
そこにあったのは山積みにされた魔法紙だった。スピアもスピアで大変なのだ。尋常じゃないぐらいの量の問題があるせいだ。
「はい、分かりました。そこに置いといてください。この次にしますから」
「あ、そうか。済まないな。やっぱりパソコンもう一個いるな。ラインハルトを呼ぶか…」
「!?ラインハルト王国の…ですか?」
「ああ、そうだが、どうした?」
「いえ、一国の王を呼べるのかと思いまして」
「数日ならきてくれるはずだ。あいつ、ああ見えて、頭いいからな。大臣とかに任せているんだろうから、せめて働かせてあげないと可哀想だろう?」
「そ、そうですね。確かに、効率が上がりますし、こちらとしては嬉しいですね」
余程疲れたのか、目をつぶって答える。まるで、ブラック企業のようで、心苦しく感じる。
「少し休憩しといたらどうだ?まぁ~しないと言っても、させるが」
そう言い、スピアを抱えてベットに連れて行った。
「休憩しとけ。俺はパソコン増やしとくから。いいか?」
「……はい、分かりました」
悲しそうに行っているようにも見えたが、実は感激しているようだ。俺が部屋を出た後、すすり泣きが聞こえてきたからだ。無論、すぐに去ったが。
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自室で、1時間ぐらいだろうか。パソコンを作っていた。やっと5台作れた。これで商売は無理だな。5台のうち1台は今までよりもスペックアップしている。言うなれば、スレッド数を上げた…みたいな感じだ。パソコンはもともとこの世界にあったらしい。
しかし、1000年ほど前に技術が廃れ、使われなくなったそうだ。そこの情報を見ながらようやく出来たのが、初期型(長ったらしい名前の方は言わないが)だった。ふと扉が開く音がして、そちらを向いてこう言う。
「どうだ、よく眠れたか?」
「はい、これで作業に取りかかれそうです」
「それは良かった。問題の方は増やしていないからとりあえず、それを消化してくれ。俺はアイデアが尽きたしな」
アイデアが尽きたら、問題なんて作れない。まあ、もう少し、置いとくと良い感じに湧き出てくるはずだ。
「分かりました。マスターも寝ておいてください。お疲れでしょう?」
「…じゃあ、お言葉に甘えて、くれぐれも無理せずにな」
「はい、それとできている分をあげてきてもいいですか?」
「ああ、良いよ。早い方があっちも良いだろうし。頼んだよ」
「はい、お休みなさい」
「ああ、お休み、とは言っても、もうすぐ朝だがな」
そう言いながら、俺は寝室に行く。スピアは少し笑っていた。
<ナナ、フリーダムはどうだ?>
<良いんじゃないですかね?まぁ~、まだ早いですよ>
<いいや、2年後には現実になってしまうだろう?って、まだナナは教えてくれないのか?>
<そんなに教えてたら、ダメでしょう。それだって貴方…マスター以外に言ってないんですから。マスターだって知ってるでしょう?マスターでもわかる範囲ですから>
<腹たつなその言い方…。仕方ないだろう。俺はナナのような処理能力はないんだ。それに一緒にされちゃあ、困る!>
<すみません、弄りすぎですね。まぁ~一つ言えることは、未来は知っても面白くないですよ?>
<……そうか、アイツらにやられた皆んなの無念は晴らせないもんな>
<ええ、未来を知ろうと、結局は人は同じ過ちを繰り返すんですからね>
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前回、矛盾についての説明をしていなかった気がしますので、本編でも説明するときがありますけれども、ヒントを言っておきます。アルファは、あのときお腹は減っていませんし、国王との会話でもわかる通り、上位互換を持っています。(今回の本編でも出ていますが)ナナはアルファよりも未来を見据えます。だからこそ言えることもあるんでしょうね。あとは、なぜ公開しなかったのか。自分の協力者であるスピアにも言わなかったのか。
未来を見据えたアルファでさえも変えることができない理由はなんなのか。(これについては、時空法が関連しますが。時空法というのは、未来への干渉及び、未来からの干渉は人の生死に影響を与えない程度にしないといけない…ってことを書いています)
読んでいただき、ありがとうございます!これからもよろしくお願いします!
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