15 / 39
15話目 研究室
しおりを挟む
今日も今日とて仕事です。
と言いたいところだが!
……ん?別に言いたくないか。
言いたくないところだが!今日はお仕事おやすみで御座います!やたっ!
どうやら急ピッチで進められていたククレアの研究室が先日完成したらしい。そして、昨日のうちに引っ越しも終えたということなので、今日はそちらの見学にやって来たのだ。
だから書類仕事は無し!うれしい!
「陛下、明日に回されているだけです」
「……うるさい」
明日は明日の風が吹く。明日のことはまた明日の僕にお任せ致すことにするのである。
「あんたらほんとに仲いいわね……。って、そろそろ見える頃よ!」
王宮から離れてるといっても、歩いて5分ほどの距離で、結構すぐ到着するようだ。
木の陰から見えてきたのは、鮮やかな赤レンガで組み立てられた小さな小屋である。
屋根には煙突が仕事を今か今かと待ち望んでいるかのようにそびえたち、小屋の外には小屋の倍、そのさらに倍はあろうかというほどの広大な畑が準備されている。
「おお……」
ククレアに似合わな……、随分とお淑やかなお嬢様がひっそりと暮らしていそうな田舎の小屋といった雰囲気が出ているために、思わず感嘆の声を漏らしてしまう。
その声を聞き、どうも嬉しそうな様相で走り出すと、くるっと振り向いては手を広げて満面の笑みを見せる。
「すごいでしょ!ここが私の研究室よ!」
「ああ。随分立派だな。だが……」
確かに随分立派なのだが、後ろを振り向くと木々の上から我が王宮の姿が望める。
「ちょっと近くないか?」
せっかく馬車で移動するほど広大な王城があるのに、王宮から離れたところに作るといわれていたのに、実情は王宮徒歩5分といった極めて好立地である。
これは大爆発でもしたら王宮にも被害が及ぶのではないだろうか。しかも……
『陛下は王妃殿下のお姿が見える方が良いかと思いまして、執務室寄りに建てさせていただきました』
『そ、そうか。気遣い感謝する』
そうにっこにこの職人と引きつった笑顔を見せる僕の会話が昨日行われたことを思い出す。
おそらく時折我が執務室に魔法が飛んでくることになると考えると、今にも叫び声をあげてしまいそうだが、目の前で嬉しそうに笑うククレアを見ていると我慢できそうな気がする。
「さ、中に行きましょ!」
そういいながら手を取ったククレアに連れられて、僕も小屋の中へと足を踏み入れる。
「随分広いね」
中は思ったより広かった。
外から見れば小さめの小屋かと思ったが、天井が高く、日当たりもいい、加えて今は、“今は”整理されているためなのだろう。
中には大きな机と、ちょうどいいサイズの丸椅子、そしてソファーと机、仮眠用のベッドが置かれている。
中でも特に目を引くのは大きな机で、仮眠用の小さなシングルベッドよりも一回り大きいかといったサイズの机だ。
そして、その机の横、すぐ近くに奥へと続く扉が作られているようで、その奥にはどうやら物置があるらしい。
右も左も棚で覆われ、直射日光に当たらず風通しのいい環境。
物置としては満点クラスの出来だろう。
「ティニー、殿下にご迷惑が掛からないように」
「は、はい!」
嬉しそうに話すククレアから、僕をはさんで反対側では、出るタイミングを逃したのか存在感を無にして隠れていたティニーに喝を入れるフィレノアの姿があった。
そう、これからここで働くのはククレアだけではなく、ティニーもなのだ。
「ティニー、そんなに肩の力を入れなくて大丈夫よ。私は取って食ったりはしないから、気楽にね」
「は、はい!よろしくお願いします!」
60度、最敬礼である。
拭えない不安を抱えているような表情を見せるものの、これからのわくわく研究ライフへの期待からかそこまで気にしてはいないようだ。
「で、これからの予算なんだけど、ほぼ無制限になるよ」
「ほんと!?」
ソファーに座って話していたが、そのことを聞いて勢いよく立ち上がってはこちらを見て手を取る。
無制限と言ったものの、制限なく無制限なわけではない。
「まあ、購入は週に1度、毎回僕に確認を取るようにしてほしい。これが守れるなら無制限だよ」
「守らせていただきます」
「いい返事だ」
明らかに流れに身を任せているククレアに不満を覚え、「サポートよろしく!」と言った懇願の意味でティニーにアイコンタクトを送るが、ブルブル震えているようで伝わっていない。
あとでそれとなく伝えることにするか。と思っていたらフィレノアがぶっ叩いて震えを解除してからごにょごにょと伝え始めた。
フィレノアは騎士団出身だからなのか、結構暴力的なところがある。
それは後程改善を促すことにする。ティニーあと少し耐えてくれ……。
「まあ、なんかあったら僕に言ってくれ」
「わかったわ。なに?魔術で窓ガラスでも割ればいいかしら?」
「……普通にね?」
「さすがにやらないわよ……」
「……」
「ほんとだから!」
多分1か月くらいは持つと思われる。
ただ、彼女の実験、研究というのは実際にこの国に多大な利益をもたらしているのだから、国王という後ろ盾と、王妃という自身の権力が備わった今、さらなる利益をもたらしてくれるのは確定事項だろう。
国王として、夫としてそんな彼女をもっと支えていかなければならない。
「ちなみに、レイも助手になるのだから、ここで働いてくれるのよね?」
そうだった。
そういえば僕はこれからククレアの助手に就任するのか。
「まあ、書類片付いて時間があれば来るよ。毎日は来れないかもだけど、できるだけ顔は出すさ」
「わかったわ。私1人だけだとできなかったことがたくさんあるから、2人でバシバシやっていきましょうね!」
「もちろんだよ。けど、まず最初はティニーの装備の研究してね」
「ん?なんで……、あ、そういうことね」
そういうことである。
これからはいつ爆発するかもわからない超危険地域にぶち込まれるティニーは、フィレノアと違っていきなりメイドでここにきているため、自衛の手段を持っていない。
突如実験に失敗し、毒ガスや爆発が発生した場合に命が危ういのだ。
「確かにそれは大事ね。最初は手ならしに装備関連の実験をすることにするわ」
その発言を聞き、ティニーも一安心といった表情を見せる。
ククレアが直々に研究して作成した装備を身に着けることになるのだから、命が危険にさらされることは0になったといってもいいだろう。
おそらく突如暗殺者に背後から襲われても傷ひとつつかないのではないだろうか。
さすがにそこまでとはティニーは理解できていないだろうが、ククレアが研究をするというのは、そういう次元のことなのだ。
と言いたいところだが!
……ん?別に言いたくないか。
言いたくないところだが!今日はお仕事おやすみで御座います!やたっ!
どうやら急ピッチで進められていたククレアの研究室が先日完成したらしい。そして、昨日のうちに引っ越しも終えたということなので、今日はそちらの見学にやって来たのだ。
だから書類仕事は無し!うれしい!
「陛下、明日に回されているだけです」
「……うるさい」
明日は明日の風が吹く。明日のことはまた明日の僕にお任せ致すことにするのである。
「あんたらほんとに仲いいわね……。って、そろそろ見える頃よ!」
王宮から離れてるといっても、歩いて5分ほどの距離で、結構すぐ到着するようだ。
木の陰から見えてきたのは、鮮やかな赤レンガで組み立てられた小さな小屋である。
屋根には煙突が仕事を今か今かと待ち望んでいるかのようにそびえたち、小屋の外には小屋の倍、そのさらに倍はあろうかというほどの広大な畑が準備されている。
「おお……」
ククレアに似合わな……、随分とお淑やかなお嬢様がひっそりと暮らしていそうな田舎の小屋といった雰囲気が出ているために、思わず感嘆の声を漏らしてしまう。
その声を聞き、どうも嬉しそうな様相で走り出すと、くるっと振り向いては手を広げて満面の笑みを見せる。
「すごいでしょ!ここが私の研究室よ!」
「ああ。随分立派だな。だが……」
確かに随分立派なのだが、後ろを振り向くと木々の上から我が王宮の姿が望める。
「ちょっと近くないか?」
せっかく馬車で移動するほど広大な王城があるのに、王宮から離れたところに作るといわれていたのに、実情は王宮徒歩5分といった極めて好立地である。
これは大爆発でもしたら王宮にも被害が及ぶのではないだろうか。しかも……
『陛下は王妃殿下のお姿が見える方が良いかと思いまして、執務室寄りに建てさせていただきました』
『そ、そうか。気遣い感謝する』
そうにっこにこの職人と引きつった笑顔を見せる僕の会話が昨日行われたことを思い出す。
おそらく時折我が執務室に魔法が飛んでくることになると考えると、今にも叫び声をあげてしまいそうだが、目の前で嬉しそうに笑うククレアを見ていると我慢できそうな気がする。
「さ、中に行きましょ!」
そういいながら手を取ったククレアに連れられて、僕も小屋の中へと足を踏み入れる。
「随分広いね」
中は思ったより広かった。
外から見れば小さめの小屋かと思ったが、天井が高く、日当たりもいい、加えて今は、“今は”整理されているためなのだろう。
中には大きな机と、ちょうどいいサイズの丸椅子、そしてソファーと机、仮眠用のベッドが置かれている。
中でも特に目を引くのは大きな机で、仮眠用の小さなシングルベッドよりも一回り大きいかといったサイズの机だ。
そして、その机の横、すぐ近くに奥へと続く扉が作られているようで、その奥にはどうやら物置があるらしい。
右も左も棚で覆われ、直射日光に当たらず風通しのいい環境。
物置としては満点クラスの出来だろう。
「ティニー、殿下にご迷惑が掛からないように」
「は、はい!」
嬉しそうに話すククレアから、僕をはさんで反対側では、出るタイミングを逃したのか存在感を無にして隠れていたティニーに喝を入れるフィレノアの姿があった。
そう、これからここで働くのはククレアだけではなく、ティニーもなのだ。
「ティニー、そんなに肩の力を入れなくて大丈夫よ。私は取って食ったりはしないから、気楽にね」
「は、はい!よろしくお願いします!」
60度、最敬礼である。
拭えない不安を抱えているような表情を見せるものの、これからのわくわく研究ライフへの期待からかそこまで気にしてはいないようだ。
「で、これからの予算なんだけど、ほぼ無制限になるよ」
「ほんと!?」
ソファーに座って話していたが、そのことを聞いて勢いよく立ち上がってはこちらを見て手を取る。
無制限と言ったものの、制限なく無制限なわけではない。
「まあ、購入は週に1度、毎回僕に確認を取るようにしてほしい。これが守れるなら無制限だよ」
「守らせていただきます」
「いい返事だ」
明らかに流れに身を任せているククレアに不満を覚え、「サポートよろしく!」と言った懇願の意味でティニーにアイコンタクトを送るが、ブルブル震えているようで伝わっていない。
あとでそれとなく伝えることにするか。と思っていたらフィレノアがぶっ叩いて震えを解除してからごにょごにょと伝え始めた。
フィレノアは騎士団出身だからなのか、結構暴力的なところがある。
それは後程改善を促すことにする。ティニーあと少し耐えてくれ……。
「まあ、なんかあったら僕に言ってくれ」
「わかったわ。なに?魔術で窓ガラスでも割ればいいかしら?」
「……普通にね?」
「さすがにやらないわよ……」
「……」
「ほんとだから!」
多分1か月くらいは持つと思われる。
ただ、彼女の実験、研究というのは実際にこの国に多大な利益をもたらしているのだから、国王という後ろ盾と、王妃という自身の権力が備わった今、さらなる利益をもたらしてくれるのは確定事項だろう。
国王として、夫としてそんな彼女をもっと支えていかなければならない。
「ちなみに、レイも助手になるのだから、ここで働いてくれるのよね?」
そうだった。
そういえば僕はこれからククレアの助手に就任するのか。
「まあ、書類片付いて時間があれば来るよ。毎日は来れないかもだけど、できるだけ顔は出すさ」
「わかったわ。私1人だけだとできなかったことがたくさんあるから、2人でバシバシやっていきましょうね!」
「もちろんだよ。けど、まず最初はティニーの装備の研究してね」
「ん?なんで……、あ、そういうことね」
そういうことである。
これからはいつ爆発するかもわからない超危険地域にぶち込まれるティニーは、フィレノアと違っていきなりメイドでここにきているため、自衛の手段を持っていない。
突如実験に失敗し、毒ガスや爆発が発生した場合に命が危ういのだ。
「確かにそれは大事ね。最初は手ならしに装備関連の実験をすることにするわ」
その発言を聞き、ティニーも一安心といった表情を見せる。
ククレアが直々に研究して作成した装備を身に着けることになるのだから、命が危険にさらされることは0になったといってもいいだろう。
おそらく突如暗殺者に背後から襲われても傷ひとつつかないのではないだろうか。
さすがにそこまでとはティニーは理解できていないだろうが、ククレアが研究をするというのは、そういう次元のことなのだ。
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
ハズレ嫁は最強の天才公爵様と再婚しました。
光子
恋愛
ーーー両親の愛情は、全て、可愛い妹の物だった。
昔から、私のモノは、妹が欲しがれば、全て妹のモノになった。お菓子も、玩具も、友人も、恋人も、何もかも。
逆らえば、頬を叩かれ、食事を取り上げられ、何日も部屋に閉じ込められる。
でも、私は不幸じゃなかった。
私には、幼馴染である、カインがいたから。同じ伯爵爵位を持つ、私の大好きな幼馴染、《カイン=マルクス》。彼だけは、いつも私の傍にいてくれた。
彼からのプロポーズを受けた時は、本当に嬉しかった。私を、あの家から救い出してくれたと思った。
私は貴方と結婚出来て、本当に幸せだったーーー
例え、私に子供が出来ず、義母からハズレ嫁と罵られようとも、義父から、マルクス伯爵家の事業全般を丸投げされようとも、私は、貴方さえいてくれれば、それで幸せだったのにーーー。
「《ルエル》お姉様、ごめんなさぁい。私、カイン様との子供を授かったんです」
「すまない、ルエル。君の事は愛しているんだ……でも、僕はマルクス伯爵家の跡取りとして、どうしても世継ぎが必要なんだ!だから、君と離婚し、僕の子供を宿してくれた《エレノア》と、再婚する!」
夫と妹から告げられたのは、地獄に叩き落とされるような、残酷な言葉だった。
カインも結局、私を裏切るのね。
エレノアは、結局、私から全てを奪うのね。
それなら、もういいわ。全部、要らない。
絶対に許さないわ。
私が味わった苦しみを、悲しみを、怒りを、全部返さないと気がすまないーー!
覚悟していてね?
私は、絶対に貴方達を許さないから。
「私、貴方と離婚出来て、幸せよ。
私、あんな男の子供を産まなくて、幸せよ。
ざまぁみろ」
不定期更新。
この世界は私の考えた世界の話です。設定ゆるゆるです。よろしくお願いします。
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
【完結】天候を操れる程度の能力を持った俺は、国を富ませる事が最優先!~何もかもゼロスタートでも挫けずめげず富ませます!!~
うどん五段
ファンタジー
幼い頃から心臓の悪かった中村キョウスケは、親から「無駄金使い」とののしられながら病院生活を送っていた。
それでも勉強は好きで本を読んだりニュースを見たりするのも好きな勤勉家でもあった。
唯一の弟とはそれなりに仲が良く、色々な遊びを教えてくれた。
だが、二十歳までしか生きられないだろうと言われていたキョウスケだったが、医療の進歩で三十歳まで生きることができ、家での自宅治療に切り替わったその日――階段から降りようとして両親に突き飛ばされ命を落とす。
――死んだ日は、土砂降りの様な雨だった。
しかし、次に目が覚めた時は褐色の肌に銀の髪をした5歳くらいの少年で。
自分が転生したことを悟り、砂漠の国シュノベザール王国の第一王子だと言う事を知る。
飢えに苦しむ国民、天候に恵まれないシュノベザール王国は常に飢えていた。だが幸いな事に第一王子として生まれたシュライは【天候を操る程度の能力】を持っていた。
その力は凄まじく、シュライは自国を豊かにするために、時に鬼となる事も持さない覚悟で成人と認められる15歳になると、頼れる弟と宰相と共に内政を始める事となる――。
※小説家になろう・カクヨムにも掲載中です。
無断朗読・無断使用・無断転載禁止。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
転生令嬢の食いしん坊万罪!
ねこたま本店
ファンタジー
訳も分からないまま命を落とし、訳の分からない神様の手によって、別の世界の公爵令嬢・プリムローズとして転生した、美味しい物好きな元ヤンアラサー女は、自分に無関心なバカ父が後妻に迎えた、典型的なシンデレラ系継母と、我が儘で性格の悪い妹にイビられたり、事故物件王太子の中継ぎ婚約者にされたりつつも、しぶとく図太く生きていた。
そんなある日、プリムローズは王侯貴族の子女が6~10歳の間に受ける『スキル鑑定の儀』の際、邪悪とされる大罪系スキルの所有者であると判定されてしまう。
プリムローズはその日のうちに、同じ判定を受けた唯一の友人、美少女と見まごうばかりの気弱な第二王子・リトス共々捕えられた挙句、国境近くの山中に捨てられてしまうのだった。
しかし、中身が元ヤンアラサー女の図太い少女は諦めない。
プリムローズは時に気弱な友の手を引き、時に引いたその手を勢い余ってブン回しながらも、邪悪と断じられたスキルを駆使して生き残りを図っていく。
これは、図太くて口の悪い、ちょっと(?)食いしん坊な転生令嬢が、自分なりの幸せを自分の力で掴み取るまでの物語。
こちらの作品は、2023年12月28日から、カクヨム様でも掲載を開始しました。
今後、カクヨム様掲載用にほんのちょっとだけ内容を手直しし、1話ごとの文章量を増やす事でトータルの話数を減らした改訂版を、1日に2回のペースで投稿していく予定です。多量の加筆修正はしておりませんが、もしよろしければ、カクヨム版の方もご笑覧下さい。
※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。
※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
出来損ないと呼ばれた伯爵令嬢は出来損ないを望む
家具屋ふふみに
ファンタジー
この世界には魔法が存在する。
そして生まれ持つ適性がある属性しか使えない。
その属性は主に6つ。
火・水・風・土・雷・そして……無。
クーリアは伯爵令嬢として生まれた。
貴族は生まれながらに魔力、そして属性の適性が多いとされている。
そんな中で、クーリアは無属性の適性しかなかった。
無属性しか扱えない者は『白』と呼ばれる。
その呼び名は貴族にとって屈辱でしかない。
だからクーリアは出来損ないと呼ばれた。
そして彼女はその通りの出来損ない……ではなかった。
これは彼女の本気を引き出したい彼女の周りの人達と、絶対に本気を出したくない彼女との攻防を描いた、そんな物語。
そしてクーリアは、自身に隠された秘密を知る……そんなお話。
設定揺らぎまくりで安定しないかもしれませんが、そういうものだと納得してくださいm(_ _)m
※←このマークがある話は大体一人称。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる