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私の今後

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 経緯はこうだ。
 まず、ギルドのほうから「とてつもなく強い力と『神の御使い』という称号を持った少女が現れた」という情報が上がり、あまりにも強大な力を持っているため、国を危険にさらしてしまう可能性がある。そのため、取り扱いを国のほうから指示していただきたい。という要望があったらしい。
 それを受けて、ギルド本部長と私と話したあのギルド長、そして王様を含めた一部の貴族等での話し合いが行われたそうだ。
 複製された私のギルドカードを持っていき、それを見ながら話を進めていった。
 
 そして、国はこの人間を1つのヘリティア王国という国では抑えきれないと判断。またもし抑えきれた場合でも、ヘリティア王国の軍事力が大幅に上がり、他国からは独占だ!などという反発が上がると予想された。
 そのため、ヘリティア王国と国境を面している3つの国にも話を通し、4か国での話し合いが行われたそうだ。
 
 その結果が、4か国が集まってもこの力を抑えることは不可能であるという判断であった。
 そうして、どのようにすれば抑えられるのかということになったとき、それぞれの国から領地を出し合い新しい国を作ってそこの国王に就任させればいいという結論に至ったそうだ。
 いや、私からすれば国を滅ぼす気もないし、国を作るというのはいくら何でも話が飛躍しすぎだと思うけれど。
 まぁ、そうすれば4か国以外の国からの反発は弱まるだろうし、4か国がそろっても手に負えない人間であるということを世界各国へと知らせることもできるということもあるそう。
 そうしてできた国が『ニシゾノ王国』だそうだ。

 また、私がニシゾノ神教によって崇められることになった経緯には、やはり『神の御使い』という称号が関係するようだ。
 この大陸で主に崇められている神様は創造神アルケミナ。これは、私とよく話しているあいつで間違えないようだ。
 ニシゾノ神教はその創造神アルケミナに加えて、私も同時に崇め、私経由で神様からのご神託を頂こうという宗教のようだ。
 
 実際ご神託は私が居なくても受け取ることは可能なのだそうだ。
 しかし、そのためには1週間ほどの時間をかけ、たくさんの神官が祈りをささげてやっと少しだけ話をすることができるとか何とか。
 つまりめちゃくちゃ大変なのだ。
 実際、私の存在がわかってからそのことを神様に確認するということで祈りをささげたようだ。
 そして、神様と実際に会話した結果、私は神の御使いであるのが間違えないということになったそう。そして、「めんどくさいのでこれからはチナリ経由で私とコミュニケーションをとるように。」と言われたそう。
 あのゴミ屑野郎!私を勝手に利用しやがって!!

 このような経緯があったので新しく『ニシゾノ神教』を設立することとなったそう。



「このような大きなことをそなたに話を通さずに行ってしまったことは大変申し訳ないと思う。しかし、こうでもしないとそなたを殺すことしか策がなかったのだ。許していただきたい。」
「えーっと、私はそんなに怒っていませんので、大丈夫ですよ。」
「そうか、それはよかった。」
「で、私はこれからどのようなことをすればいいのですか?」

 それから私たちはこれからの私の行動と、それぞれの国の今後の方針を話し合った。

 まず、私の仕事は領地の管理と宗教での諸々の仕事、だそうだ。
 宗教の仕事に関しては正直わからないのだが、そこまで仕事量があるわけではないようだ。
 領地の管理に関しても、私に譲渡される領地は完全に今までの国から外れ、私の国となるようだ。なので私が好き勝手に経営していいらしい。
 国から全員追い出すもよし、国をめちゃくちゃに発展させるもよしといった感じだ。
 
 また、国には大きなお城が建設され、その城壁内に大きな神殿も立てられるそう。
 基本的に私はそこのお城に住み、『ニシゾノ神教』の仕事は神殿で行うことになるだろう。とのことだ。
 いままでの『アルケミナ神教』はすべて『ニシゾノ神教』へと名前が変わるらしく、それはこの4か国以外でも共通らしい。そして、そのニシゾノ神教の聖地がニシゾノ王国の城壁内の神殿になるそうだ。
 
 で、それぞれの国の方針は、まず私の国は発展させていく方向で動いていくことに決定した。
 そのほかの4か国はニシゾノ王国と同盟を結び、互いに協力関係を結ぶということで同意した。
 また、4か国以外の国との貿易、条約等は私が勝手に行っていいようで、4か国は干渉しないということで同意した。

 3時間にも及ぶ長い話し合いの後、私は王宮で用意された馬車に乗り、ニシゾノ王国へと向かうことにした。



 その日の夜、ニシゾノ王国の建国が大々的にレイピア王国国王レイピア3世、フィヨルナンド王国国王フィヨルナンド8世、オースガーン王国国王オースガーン4世、ヘリティア王国国王ヘリティア16世、そしてニシゾノ・チナリの名のもとに公表された。
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