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九年後
悠莉と圭介
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飛行機をキャンセルして、ホテルに向かうタクシーに乗り込んだ二人。
圭介がホテルに着いたら話すと言っていたのでタクシーの中では、お互い無言で車窓から見える景色を眺めていた。
ホテルに着いた、圭介がどうせなら悠莉と三人で話したいと言ってきた。時計を見ると後少しで悠莉も帰って来る頃だと思った。
「いいよ、それまで部屋でゆっくりしょう…」
翔莉は部屋に入ると、バッグを置いて窓際の椅子に座り、もう一度思い返した。
~~~
二時間後悠莉達が帰ってきた。
先輩に事情を話し、翔莉の部屋に三人集まった。
圭介が話し始めた。
「悠莉ちゃん、翔莉に全部話すよ…いいね」
こくりと悠莉。
今回のツアーが決まった辺りからの話が始まった。
ツアーが決まった時に、悠莉から圭介に連絡があり、台湾公演の時に、前に行った移民新村の人にチケットを届けてくれと言うのだ。
悠莉も何か知っていた訳でも無く、気持ちを整理する為の掛けだった。
そこに父母が居るんなら来てくれるはずだという思いで、チケットと手紙を添えて圭介に預けたのだ。
圭介は前回来た時に、ピアノの先生から台湾語の勉強をする様に言われて、この日の為に密かに学習していたのだ。だから翔莉の言った、母達と台湾語で話していたと言うのは正解なのだ。勿論チケットを届けた時も、台湾語で付添の女性を説得している。
圭介はその為に、先にやってきて、レンタカーを借りて行動していたのだとも話した。
圭介のおかげで、母とも会え、母の気持ちも確認する事ができ、翔莉は再び感謝した。
そして、翔莉は最大の疑問を笑いながら確認した。
「なんで、悠莉は今回の事を兄妹の俺では無くて、圭介に頼んだんだぁ?」
「…、だってショウリ…忙しいと思って」
「忙しかったら、俺から圭介にお願いするけどなぁ…な ん で?」
圭介が意を決したように
「翔莉…俺…悠莉ちゃんと付き合ってる…悠莉ちゃんと、結婚したいと思ってる」
悠莉の方を見る翔莉。
悠莉はコクリと頷く。
「…ありがとう圭介。」と翔莉。
そして、大阪に帰ったら東京に引越して来いとも
「ショウリ…ありがとう」と悠莉。
話が終わると翔莉は何処かに電話した。
「じゃあ、二人とも少しマシな服に着替えて、最上階のラウンジにきて」と言って二人を部屋から追い出した。
悠莉と圭介は、着替えてラウンジに行くと本日貸切の札が、中に入ると先輩やスタッフ、マネージャーまで皆が迎えてくれた。
マネージャーが司会を務め、急遽簡単なサプライズ披露宴になった。
サプライズの仕掛人は、もちろん翔莉と先輩である。
翔莉は、窓際で先輩と談笑しながら、いつもより酔っている感じがした。
~~~
コンサートも無事終わり、悠莉達は無事帰ってきた。
東京の家に翔莉の荷物は無くなり、
そして、数日すると圭介が東京へ引越してきた。
圭介がホテルに着いたら話すと言っていたのでタクシーの中では、お互い無言で車窓から見える景色を眺めていた。
ホテルに着いた、圭介がどうせなら悠莉と三人で話したいと言ってきた。時計を見ると後少しで悠莉も帰って来る頃だと思った。
「いいよ、それまで部屋でゆっくりしょう…」
翔莉は部屋に入ると、バッグを置いて窓際の椅子に座り、もう一度思い返した。
~~~
二時間後悠莉達が帰ってきた。
先輩に事情を話し、翔莉の部屋に三人集まった。
圭介が話し始めた。
「悠莉ちゃん、翔莉に全部話すよ…いいね」
こくりと悠莉。
今回のツアーが決まった辺りからの話が始まった。
ツアーが決まった時に、悠莉から圭介に連絡があり、台湾公演の時に、前に行った移民新村の人にチケットを届けてくれと言うのだ。
悠莉も何か知っていた訳でも無く、気持ちを整理する為の掛けだった。
そこに父母が居るんなら来てくれるはずだという思いで、チケットと手紙を添えて圭介に預けたのだ。
圭介は前回来た時に、ピアノの先生から台湾語の勉強をする様に言われて、この日の為に密かに学習していたのだ。だから翔莉の言った、母達と台湾語で話していたと言うのは正解なのだ。勿論チケットを届けた時も、台湾語で付添の女性を説得している。
圭介はその為に、先にやってきて、レンタカーを借りて行動していたのだとも話した。
圭介のおかげで、母とも会え、母の気持ちも確認する事ができ、翔莉は再び感謝した。
そして、翔莉は最大の疑問を笑いながら確認した。
「なんで、悠莉は今回の事を兄妹の俺では無くて、圭介に頼んだんだぁ?」
「…、だってショウリ…忙しいと思って」
「忙しかったら、俺から圭介にお願いするけどなぁ…な ん で?」
圭介が意を決したように
「翔莉…俺…悠莉ちゃんと付き合ってる…悠莉ちゃんと、結婚したいと思ってる」
悠莉の方を見る翔莉。
悠莉はコクリと頷く。
「…ありがとう圭介。」と翔莉。
そして、大阪に帰ったら東京に引越して来いとも
「ショウリ…ありがとう」と悠莉。
話が終わると翔莉は何処かに電話した。
「じゃあ、二人とも少しマシな服に着替えて、最上階のラウンジにきて」と言って二人を部屋から追い出した。
悠莉と圭介は、着替えてラウンジに行くと本日貸切の札が、中に入ると先輩やスタッフ、マネージャーまで皆が迎えてくれた。
マネージャーが司会を務め、急遽簡単なサプライズ披露宴になった。
サプライズの仕掛人は、もちろん翔莉と先輩である。
翔莉は、窓際で先輩と談笑しながら、いつもより酔っている感じがした。
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コンサートも無事終わり、悠莉達は無事帰ってきた。
東京の家に翔莉の荷物は無くなり、
そして、数日すると圭介が東京へ引越してきた。
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