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sequence:54『秋葉』
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涼は律に呼び出され、いったん着替えることにした。
プロセン学園には来客が来ることもあるが、受付を通ってない彼がいきなり現れたら怪しまれる。
なので寮の中では女装姿で出歩き、その後秋葉原で着替えることにしたのだ。
幸い秋葉原はオタクの町でもあるためコスプレイヤーが多く、そこで着替えても燻がられることはあまりない。
つまり女装を解く所を仮に見られてしまったとしてもコスプレをしてただけと扱われ、
プロセン学園の生徒である『女子高生の白夜涼』と結び付けられることはない。
流石にプロセン学園の生徒が聞いたら燻がるので名乗るのは名字だけだが。
「準備できたし、行こう」
「そうですね。行きましょう!」
そういって涼は部屋の扉を開け、忘れ物をしてないか確認してから外に出る。
寮はホテルと違いオートロックではないため、扉を閉めれば勝手に鍵が閉まる訳ではない。
そのため、学生証を忘れると大変なことになるなんてことはない。
しかし扉を閉めて30秒で鍵は締まるので、うっかり学生証を忘れてないか確認させるための猶予である。
流石に住民が扉を開けてから30秒間で誰かが忍び込めるなんてことはないので、妥当な処置ではある。
それはともかく、涼は律と一緒に歩いて駅へと向かう。
所謂学園都市から外に出るのは、プロセン学園に通い始めてからはこれが初めてなので涼は少し緊張していた。
だが、涼は気持ちを切り替えて電車に乗る。
「それにしても、今日は日曜日の朝なのに人が多いですね」
「そりゃ、ゴールデンウイークだからね。観光客も珍しくないわ」
そんな律に涼はこういった。
「まあ、仕事ある人や学生にとっては羽根を伸ばせる日ですからね」
「そうね。だからイベントとかも土日やゴールデンウイークに多いし、それで観光客も必然的に多くなるの」
そんなこんなで話をしていると、電車は秋葉原に着く。
「着替えられる場所はもう下見してるわ」
「ありがとう、律」
そんな涼に、律は地図を出しながらこう返した。
「色々疲れているだろうし、休日を目一杯楽しんで欲しいのよ」
「律はこれからどうするんですか?」
そんな涼の問いに律はこう答える。
「私は今から並んでくるから、店で集合ね。店の場所も地図に印付けてるから」
「分かりました」
涼はそういって、地図を見ながら着替え場所へと向かう。
そこはレイヤーの着替えブースであり、そこから女装を解いた涼が出て来ても違和感はないだろうと彼は思った。
そして、彼は着替えを終えると律の待つ店へと向かうのだった。
プロセン学園には来客が来ることもあるが、受付を通ってない彼がいきなり現れたら怪しまれる。
なので寮の中では女装姿で出歩き、その後秋葉原で着替えることにしたのだ。
幸い秋葉原はオタクの町でもあるためコスプレイヤーが多く、そこで着替えても燻がられることはあまりない。
つまり女装を解く所を仮に見られてしまったとしてもコスプレをしてただけと扱われ、
プロセン学園の生徒である『女子高生の白夜涼』と結び付けられることはない。
流石にプロセン学園の生徒が聞いたら燻がるので名乗るのは名字だけだが。
「準備できたし、行こう」
「そうですね。行きましょう!」
そういって涼は部屋の扉を開け、忘れ物をしてないか確認してから外に出る。
寮はホテルと違いオートロックではないため、扉を閉めれば勝手に鍵が閉まる訳ではない。
そのため、学生証を忘れると大変なことになるなんてことはない。
しかし扉を閉めて30秒で鍵は締まるので、うっかり学生証を忘れてないか確認させるための猶予である。
流石に住民が扉を開けてから30秒間で誰かが忍び込めるなんてことはないので、妥当な処置ではある。
それはともかく、涼は律と一緒に歩いて駅へと向かう。
所謂学園都市から外に出るのは、プロセン学園に通い始めてからはこれが初めてなので涼は少し緊張していた。
だが、涼は気持ちを切り替えて電車に乗る。
「それにしても、今日は日曜日の朝なのに人が多いですね」
「そりゃ、ゴールデンウイークだからね。観光客も珍しくないわ」
そんな律に涼はこういった。
「まあ、仕事ある人や学生にとっては羽根を伸ばせる日ですからね」
「そうね。だからイベントとかも土日やゴールデンウイークに多いし、それで観光客も必然的に多くなるの」
そんなこんなで話をしていると、電車は秋葉原に着く。
「着替えられる場所はもう下見してるわ」
「ありがとう、律」
そんな涼に、律は地図を出しながらこう返した。
「色々疲れているだろうし、休日を目一杯楽しんで欲しいのよ」
「律はこれからどうするんですか?」
そんな涼の問いに律はこう答える。
「私は今から並んでくるから、店で集合ね。店の場所も地図に印付けてるから」
「分かりました」
涼はそういって、地図を見ながら着替え場所へと向かう。
そこはレイヤーの着替えブースであり、そこから女装を解いた涼が出て来ても違和感はないだろうと彼は思った。
そして、彼は着替えを終えると律の待つ店へと向かうのだった。
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