銭ゲバ令嬢なまぐさ司祭に溺愛される【R18】

chapter7:become a teacher

天使降臨 その5

『彼の者は邪悪な者の心臓を撃ち抜く者！故にその一撃は必ず目的の場所に射抜く也！』

エイモス様が天に天秤を掲げてそう叫ぶ。

そうすると雲の切れ目から輝く何かが降りてくる、とても眩くてまるで太陽の一部が降りて来たかのようだわ。

そしてその降りて来た光が人の形をした存在、背に六枚の翼のある真っ白な天使、聖ジョシュアが見た天使と同じ天使のようね。

眩しくて顔はよく見えないけれどなんて神々しいのかしら....それに天使の近くには黄色い小鳥...ピッピちゃんも一緒にいるわ！

ジョセフ様達他の天使の言葉からも...ああ...あの天使はディビッドの本当の姿なのね。

『ヒィィィ！！！アレが若い天使だとぉぉぉ！！！！あの忌まわしい預言者に杖を渡した熾天使の1人ではないかぁぁぁ！！！！』

ディビッドが撃ち込んだ光の弾丸のために頭が半分潰れたままのモレクがディビッドの姿を見てそう叫ぶわ。

ディビッドが姿を表したと同時に3人の天使達が自らの役目を果たしたとでも言うかのように姿を消してゆく。

眩い姿の天使の姿をしたディビッドは私達の方へ降りて来たわ...輝いているけどいつもの笑顔は変わらない。

「...ディビッド！ピッピちゃん！」

『ティナ...ティナの願いを果たしに来ましたよ』

「願い？」

『ジョシュアが悪魔モレクを砕いた時の再来ですよ...『お父さん』がティナの願いを聞いてくれたんです』

微笑みながらそうディビッドは話して私の肩に手を回し、手にしていたセプター オブ バーレに触れると強い力が宿ったかのようになるわ。

『ティナ、恐れないで身動きが取れなくなったあの鋳物の牛に向かって振ればいいだけですから...それで全てが果たされるから...補助は私がします』

そう言ってディビッドは銃を構えてモレクの腕や足を射抜く。

『ブモォッォォッ！！！！』

光の弾丸が当たる毎にモレクは叫ぶ、当たった箇所の金属部分には穴が空き、だんだんと見窄らしい姿へと変わっていくわ。

「ギャ！ギャ！ティナちゃん！」

「ピッピちゃん」

ピッピちゃんが私の肩に乗る。

「ギャ！セプター オブ バーレでモレクを砕くギャ！ティナちゃんならできるギャ！！！」

そう言われてセプター オブ バーレを高く上げると、嵌め込まれている赤から青に揺らめく石が強く輝き始めるわ！

「嘆きと叫びの王モレクよ！偉大なる創造者にして忠節なるトラウゴッド神は語った！お前に焼き殺された子供達の声を！無念の思いを私は聴いたと！」