616 / 841
chapter6:Be baptized
VS 大淫婦カ・デミィラ その3
しおりを挟む
『させぬ』
カ・デミィラは獣を仕掛け、ディビッド達に襲い掛かろうとするが、その前にマキシムが大楯を構えて突撃する獣をガードするとガツンと大きな音を立てて獣を弾く。
「勝手にお前が盾になるな!ディビッド!」
「こんな時は仕方ないでしょう、まぁそのままパーヴェル君1人を帰す訳にはいかないから捕まってる全員を解放させないと...」
「ピィ!任せて」
ピッピちゃんがそう言うと床からからパァッと周囲一体が強く光る...強力な浄化がかかって捕まっていた人達を捕まえていた悪霊達が消えていく。
バタバタ、と司祭や神殿騎士にディビッドの家の使用人が解放されて床に倒れ込む。
それをディビッドがエリアヒールをかけて回復させると全員が目覚める。
「一体ここは...ディビッド様!」
「捕まっていた全員はパーヴェル君を連れて全員で逃げて下さい、これからこの場所は戦場になります!」
「ディビッド様、我々も!」
「エステル様の無念を晴らさせて下さい!」
異端審問官やディビッドの家の使用人達は頷くが、捕まっていた塔に結界を貼っていた司祭や神殿騎士がディビッドに嘆願する。
「はぁ?悪霊に捕まるくらいのレベルなら足手纏いだって言ってるんです!むしろパーヴェル君を命がけで連れ帰って下さい!姉上がもし生きていれば一番にそう言うでしょうから」
ディビッドの言葉は辛辣だが事実である、それこそ中途半端に力があっても悪魔の生贄として吸収されてしまうなら、戦いが不利になる。
それは異端審問官やディビッドの家の使用人はよく知っている事で共通認識でもあり、殺されるだけならまだしも生贄になるくらいなら逃げる方を優先するようにするのがセオリーなのだ。
「ディビッドの言う通りにしてくれ!」
「俺がお前らの逃げ道を確保してやるからさっさと行け!」
不満そうな司祭や神殿騎士をマキシムは宥め、ジョナサンは多少の攻撃を守る為の防御壁を作って捕まっていた司祭達を逃す。
「...今回の件、事が終わったら覚えておいてください」
ディビッドは捕まっていた使用人達を見ながら話す。
「バレンティナ様も守る事できずにこのような失態、処分については受け入れます...どうかご無事で...」
「私は死にませんから、きっちり反省してもらいますよ」
ディビッドの家の使用人はパーヴェルをおんぶし、頭を下げる。
その姿を見ているとピッピちゃんがディビッドの肩に再度乗る。
「ピッピちゃんもパーヴェル君と一緒に...」
「ううん、まだカ・デミィラに対して私がやらなきゃならない事があるの...大丈夫、足手纏いには絶対ならないから」
「わかりました...それが神の望む事であるならば」
ディビッドはカ・デミィラに向けて銃口を向ける。
「私は創造者にして忠節なる神の使徒の1人『白の射手』、邪悪なる大悪魔!大淫婦カ・デミィラよ、お前をこの混乱の塔と共に再度奈落の底へ突き落とす!」
カ・デミィラは獣を仕掛け、ディビッド達に襲い掛かろうとするが、その前にマキシムが大楯を構えて突撃する獣をガードするとガツンと大きな音を立てて獣を弾く。
「勝手にお前が盾になるな!ディビッド!」
「こんな時は仕方ないでしょう、まぁそのままパーヴェル君1人を帰す訳にはいかないから捕まってる全員を解放させないと...」
「ピィ!任せて」
ピッピちゃんがそう言うと床からからパァッと周囲一体が強く光る...強力な浄化がかかって捕まっていた人達を捕まえていた悪霊達が消えていく。
バタバタ、と司祭や神殿騎士にディビッドの家の使用人が解放されて床に倒れ込む。
それをディビッドがエリアヒールをかけて回復させると全員が目覚める。
「一体ここは...ディビッド様!」
「捕まっていた全員はパーヴェル君を連れて全員で逃げて下さい、これからこの場所は戦場になります!」
「ディビッド様、我々も!」
「エステル様の無念を晴らさせて下さい!」
異端審問官やディビッドの家の使用人達は頷くが、捕まっていた塔に結界を貼っていた司祭や神殿騎士がディビッドに嘆願する。
「はぁ?悪霊に捕まるくらいのレベルなら足手纏いだって言ってるんです!むしろパーヴェル君を命がけで連れ帰って下さい!姉上がもし生きていれば一番にそう言うでしょうから」
ディビッドの言葉は辛辣だが事実である、それこそ中途半端に力があっても悪魔の生贄として吸収されてしまうなら、戦いが不利になる。
それは異端審問官やディビッドの家の使用人はよく知っている事で共通認識でもあり、殺されるだけならまだしも生贄になるくらいなら逃げる方を優先するようにするのがセオリーなのだ。
「ディビッドの言う通りにしてくれ!」
「俺がお前らの逃げ道を確保してやるからさっさと行け!」
不満そうな司祭や神殿騎士をマキシムは宥め、ジョナサンは多少の攻撃を守る為の防御壁を作って捕まっていた司祭達を逃す。
「...今回の件、事が終わったら覚えておいてください」
ディビッドは捕まっていた使用人達を見ながら話す。
「バレンティナ様も守る事できずにこのような失態、処分については受け入れます...どうかご無事で...」
「私は死にませんから、きっちり反省してもらいますよ」
ディビッドの家の使用人はパーヴェルをおんぶし、頭を下げる。
その姿を見ているとピッピちゃんがディビッドの肩に再度乗る。
「ピッピちゃんもパーヴェル君と一緒に...」
「ううん、まだカ・デミィラに対して私がやらなきゃならない事があるの...大丈夫、足手纏いには絶対ならないから」
「わかりました...それが神の望む事であるならば」
ディビッドはカ・デミィラに向けて銃口を向ける。
「私は創造者にして忠節なる神の使徒の1人『白の射手』、邪悪なる大悪魔!大淫婦カ・デミィラよ、お前をこの混乱の塔と共に再度奈落の底へ突き落とす!」
0
お気に入りに追加
343
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢は王太子の妻~毎日溺愛と狂愛の狭間で~
一ノ瀬 彩音
恋愛
悪役令嬢は王太子の妻になると毎日溺愛と狂愛を捧げられ、
快楽漬けの日々を過ごすことになる!
そしてその快感が忘れられなくなった彼女は自ら夫を求めるようになり……!?
※この物語はフィクションです。
R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。
【R18】エリートビジネスマンの裏の顔
白波瀬 綾音
恋愛
御社のエース、危険人物すぎます───。
私、高瀬緋莉(27)は、思いを寄せていた業界最大手の同業他社勤務のエリート営業マン檜垣瑤太(30)に執着され、軟禁されてしまう。
同じチームの後輩、石橋蓮(25)が異変に気付くが……
この生活に果たして救いはあるのか。
※サムネにAI生成画像を使用しています
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
明智さんちの旦那さんたちR
明智 颯茄
恋愛
あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。
奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。
ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。
*BL描写あり
毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。
【R18】悪役令嬢を犯して罪を償わせ性奴隷にしたが、それは冤罪でヒロインが黒幕なので犯して改心させることにした。
白濁壺
恋愛
悪役令嬢であるベラロルカの数々の悪行の罪を償わせようとロミリオは単身公爵家にむかう。警備の目を潜り抜け、寝室に入ったロミリオはベラロルカを犯すが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる