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chapter6:Be baptized
混乱の塔 その8
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ディビッドはいつも以上に防備をしっかりする為に状態異常無効化させる術式を付与したベストを着、 弾丸が足りなくならない様にベスト内に補充しガンベルトを巻きつけてから、いつもの司祭服を身につける。
目の周囲はやや腫れぼったくなっているのは泣いた為だろう...唯一の姉であるエステルの死に対し...そしてディビッド達を逃す為に命をかけたサミュエルに対して。
暴力的でうるさいところのあるエステルやおせっかいで気に入らないサミュエル...2人には色々反発もあったがそれでも大切な姉であり仲間であった。
かなりわがままを言って困らせていた事、怒られて散々な目にあった事もあったがそれは愛情故だとディビッドは知っていた。
そうすれば自分を見てもらえる、気遣ってもらえるという甘ったれた気持ちがあって、エステルには罪悪感を持たせ、サミュエルにはそこを見透かされていた。
失った2人を思うと、罪悪感に苛まれ何も出来なくなりそうだが、現状はそう項垂れる事など出来ない事態が起こっており、きっとこの事態を打破するのは自分自身しかいないとも。
何故なら悪魔を唯一滅ぼすことの出来る力を持ち、今世で『白の射手』と定められた『聖別者』、最も天使に近い特別な存在。
自身の誕生と本来ならば同時代に現れる筈の無い2人の預言者、それはこの危機の時代の前触れでもあり、それを止める為に遣わされたと取るべきなのか。
この危機を止め、犠牲となった愛していた者の為に泣く為に...そして最も愛する者を守る為に決意を固める。
きっと自身が死ぬ事だけは無い、何故なら預言者である姉エステルが言っていた...貴方は愛する人と5人の子供とその家族に見守られながら寿命を全うするのだから、と。
ジョナサンも準備を欠かさずに、ただ動き易さを考えてか司祭服ではなく真っ黒な軽鎧に腰周りには術式付与した札やポーションを詰めたバックを装着している。
そして腕には黒鉄のガントレッド、錬金による武具製作ではなく一から作成された代物で、術式付与させる際に相性の良い合金で作られたものだ。
そして元の姿に戻ると勝手に長く伸びてしまう髪は一つにまとめあげる、その姿は術士というよりも格闘家...それは悪魔ダガンを拳で叩きのめしたロストックの英雄であり預言者の1人であるサンソンを彷彿とさせる。
今回は自身がディビッドの盾の一つとなって行動をする為にあえてこの格好を選んだジョナサン。
確かに攻撃の要として、自身の術の力が有用なのは分かっているが、それはあくまでも弱体化させる為にしかない...とここ最近の戦いを思いみてだ。
そう、結局最も悪魔に対して有用な攻撃を行えるのはディビッドただ1人であり、どれだけディビッドを守って力を温存させながらカ・デミィラと戦うかが今回の鍵となる筈だと思うからだ。
今教皇が結界を張っているが、塔から溢れ出ているアンデッドは結構強いランクで、塔内部は更に酷い有様の可能性もある。
そんな中であの高い塔に挑まなければならないし、こちら側の戦力だった異端審問官の司祭達の数がかなり削られたのも大きい為少人数で対処しなければならないからだ。
ジョナサンはサミュエルや多くの仲間を弔う事を決意するのだった。
ディビッドはいつも以上に防備をしっかりする為に状態異常無効化させる術式を付与したベストを着、 弾丸が足りなくならない様にベスト内に補充しガンベルトを巻きつけてから、いつもの司祭服を身につける。
目の周囲はやや腫れぼったくなっているのは泣いた為だろう...唯一の姉であるエステルの死に対し...そしてディビッド達を逃す為に命をかけたサミュエルに対して。
暴力的でうるさいところのあるエステルやおせっかいで気に入らないサミュエル...2人には色々反発もあったがそれでも大切な姉であり仲間であった。
かなりわがままを言って困らせていた事、怒られて散々な目にあった事もあったがそれは愛情故だとディビッドは知っていた。
そうすれば自分を見てもらえる、気遣ってもらえるという甘ったれた気持ちがあって、エステルには罪悪感を持たせ、サミュエルにはそこを見透かされていた。
失った2人を思うと、罪悪感に苛まれ何も出来なくなりそうだが、現状はそう項垂れる事など出来ない事態が起こっており、きっとこの事態を打破するのは自分自身しかいないとも。
何故なら悪魔を唯一滅ぼすことの出来る力を持ち、今世で『白の射手』と定められた『聖別者』、最も天使に近い特別な存在。
自身の誕生と本来ならば同時代に現れる筈の無い2人の預言者、それはこの危機の時代の前触れでもあり、それを止める為に遣わされたと取るべきなのか。
この危機を止め、犠牲となった愛していた者の為に泣く為に...そして最も愛する者を守る為に決意を固める。
きっと自身が死ぬ事だけは無い、何故なら預言者である姉エステルが言っていた...貴方は愛する人と5人の子供とその家族に見守られながら寿命を全うするのだから、と。
ジョナサンも準備を欠かさずに、ただ動き易さを考えてか司祭服ではなく真っ黒な軽鎧に腰周りには術式付与した札やポーションを詰めたバックを装着している。
そして腕には黒鉄のガントレッド、錬金による武具製作ではなく一から作成された代物で、術式付与させる際に相性の良い合金で作られたものだ。
そして元の姿に戻ると勝手に長く伸びてしまう髪は一つにまとめあげる、その姿は術士というよりも格闘家...それは悪魔ダガンを拳で叩きのめしたロストックの英雄であり預言者の1人であるサンソンを彷彿とさせる。
今回は自身がディビッドの盾の一つとなって行動をする為にあえてこの格好を選んだジョナサン。
確かに攻撃の要として、自身の術の力が有用なのは分かっているが、それはあくまでも弱体化させる為にしかない...とここ最近の戦いを思いみてだ。
そう、結局最も悪魔に対して有用な攻撃を行えるのはディビッドただ1人であり、どれだけディビッドを守って力を温存させながらカ・デミィラと戦うかが今回の鍵となる筈だと思うからだ。
今教皇が結界を張っているが、塔から溢れ出ているアンデッドは結構強いランクで、塔内部は更に酷い有様の可能性もある。
そんな中であの高い塔に挑まなければならないし、こちら側の戦力だった異端審問官の司祭達の数がかなり削られたのも大きい為少人数で対処しなければならないからだ。
ジョナサンはサミュエルや多くの仲間を弔う事を決意するのだった。
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