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chapter6:Be baptized
地下墓地 その3
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ーーー
部屋で少し休んでいるとエステルお姉様と一緒にディビッドもやって来たわ。
「ティナ!ぐはっ!!!」
ディビッドが駆け寄ってくるけどそれを軽く跳ね除け(何故か跳ね除けた衝撃で壁まで飛んで行ったけど...)エステルお姉様が抱きついてくるわ。
「ティナちゃん大丈夫?それこそ昨日のこの愚弟のせいで調子が悪い???」
「そうじゃないんですが...」
吹っ飛んでいったディビッドに目をやると、何だかよろよろしながら受けたダメージを自身で回復をかけてるわ。
「姉上酷いじゃないですかぁ~」
「ティナちゃんに心配してもらおうと思って大袈裟にしてるだけでしょ」
と目の前で姉弟喧嘩が始まったけど、何とか宥める。
「まぁまぁ...ちょっと気がかりがあって」
とさっき見えたパーヴェル君と謎の女の姿の話をするとディビッドが少し考え込む。
「紫色の衣服を纏った女...ですか」
ディビッドやエステルお姉様には何か思い当たる節があるようね。
「パーヴェル君周辺の警護をさらに増やしておくように指示を出すわ、ティナちゃんが見たものはもしかすると神託なのかもしれないから...」
とエステルお姉様が言うけどどこか不安げだわ。
「はい...何事も無ければいいですが...」
「姉上...ティナにも今回の作戦の話を詳しくした方がいいかもしれません...」
とディビッドが言い、近くの椅子に腰掛けるわ。
「今回はジョナサンの持って来た書き板の封印だけではなく、更に地下のカ・ディミラの封印を確認しに行くんです」
カ・ディミラ?そう言えば前に聞いたことがある名前ね。
「確かこの地に封じられてる大悪魔の事?」
「そう...正確には地下墓地の最も深い場所に封じられてる悪魔で、人類史で初めて崇拝の対象として崇められ創造者にして忠節なる神の怒りを買い、言語の混乱を引き起こした原因を作った存在よ」
「聖典の最初あたりに書かれている話ですね、『混乱の塔』でしたっけ」
「ティナ流石ですね、そう...あの地下墓地のあった場所こそカ・ディミラの崇拝の拠点とした場所であり、封印された今も悪霊を呼び寄せている場所でもあります、そんな風に悪霊が呼び寄せられ籠る場所だからこそ寺院を建てて歴代のマーシャの子孫達が封じているんですけどね、まぁそれもですがティナが見たその紫色の娼婦のような衣服を纏う女っていうのがカ・ディミラと酷似しているんですよ」
「!」
「特に今回はリュシフェルがバーレに現れた事もあり、我々の知らない所でカ・ディミラの封印が解除まではともかく弱まっている可能性があるので...ただティナがそれを見たなら」
ディビッドは言い淀む。
「...レギオンの件もあったし、ジョナサンも気にしてたのもあったし最悪の事態を考えて私が同行する事にしたの、ほら一応私って強いから」
とエステルお姉様は笑う、でも悪魔ヴィネ戦の事やここ数日調子が悪くて寝込んでいた事が気にかかるわ。
「でも最近調子も悪かったし大丈夫なんですか?」
「平気平気!もうだいぶ休んだし大丈夫だから!」
エステルお姉様は私に笑顔でそう言うけど心配だわ。
「今回はあくまでも確認だし、地下に潜るのは30人体制の大所帯なんだもの~」
「まぁ姉上がいるだけでアンデッドがびびって寄らなくなるんで、それだけでも...痛っ!」
「神からの聖力のおかげよ!!!」
とディビッドの言葉にエステルお姉様が頭をパン!といい音を立てさせながら叩くわ...側から見ると確かに元気そうね。
「と言う訳だからティナちゃんはパーヴェル君と一緒に私達が戻って来るまでの間お屋敷で居てね、ここはなにげに頑丈だし結界を貼ればそうそう攻め込まれない作りしてるしね」
そうよね...直ぐに何か起こるなんて無いわよね、 とその時は思っていたわ。
...そう、 見えていた事は現実に起こってしまう事を目の当たりにするまでは。
部屋で少し休んでいるとエステルお姉様と一緒にディビッドもやって来たわ。
「ティナ!ぐはっ!!!」
ディビッドが駆け寄ってくるけどそれを軽く跳ね除け(何故か跳ね除けた衝撃で壁まで飛んで行ったけど...)エステルお姉様が抱きついてくるわ。
「ティナちゃん大丈夫?それこそ昨日のこの愚弟のせいで調子が悪い???」
「そうじゃないんですが...」
吹っ飛んでいったディビッドに目をやると、何だかよろよろしながら受けたダメージを自身で回復をかけてるわ。
「姉上酷いじゃないですかぁ~」
「ティナちゃんに心配してもらおうと思って大袈裟にしてるだけでしょ」
と目の前で姉弟喧嘩が始まったけど、何とか宥める。
「まぁまぁ...ちょっと気がかりがあって」
とさっき見えたパーヴェル君と謎の女の姿の話をするとディビッドが少し考え込む。
「紫色の衣服を纏った女...ですか」
ディビッドやエステルお姉様には何か思い当たる節があるようね。
「パーヴェル君周辺の警護をさらに増やしておくように指示を出すわ、ティナちゃんが見たものはもしかすると神託なのかもしれないから...」
とエステルお姉様が言うけどどこか不安げだわ。
「はい...何事も無ければいいですが...」
「姉上...ティナにも今回の作戦の話を詳しくした方がいいかもしれません...」
とディビッドが言い、近くの椅子に腰掛けるわ。
「今回はジョナサンの持って来た書き板の封印だけではなく、更に地下のカ・ディミラの封印を確認しに行くんです」
カ・ディミラ?そう言えば前に聞いたことがある名前ね。
「確かこの地に封じられてる大悪魔の事?」
「そう...正確には地下墓地の最も深い場所に封じられてる悪魔で、人類史で初めて崇拝の対象として崇められ創造者にして忠節なる神の怒りを買い、言語の混乱を引き起こした原因を作った存在よ」
「聖典の最初あたりに書かれている話ですね、『混乱の塔』でしたっけ」
「ティナ流石ですね、そう...あの地下墓地のあった場所こそカ・ディミラの崇拝の拠点とした場所であり、封印された今も悪霊を呼び寄せている場所でもあります、そんな風に悪霊が呼び寄せられ籠る場所だからこそ寺院を建てて歴代のマーシャの子孫達が封じているんですけどね、まぁそれもですがティナが見たその紫色の娼婦のような衣服を纏う女っていうのがカ・ディミラと酷似しているんですよ」
「!」
「特に今回はリュシフェルがバーレに現れた事もあり、我々の知らない所でカ・ディミラの封印が解除まではともかく弱まっている可能性があるので...ただティナがそれを見たなら」
ディビッドは言い淀む。
「...レギオンの件もあったし、ジョナサンも気にしてたのもあったし最悪の事態を考えて私が同行する事にしたの、ほら一応私って強いから」
とエステルお姉様は笑う、でも悪魔ヴィネ戦の事やここ数日調子が悪くて寝込んでいた事が気にかかるわ。
「でも最近調子も悪かったし大丈夫なんですか?」
「平気平気!もうだいぶ休んだし大丈夫だから!」
エステルお姉様は私に笑顔でそう言うけど心配だわ。
「今回はあくまでも確認だし、地下に潜るのは30人体制の大所帯なんだもの~」
「まぁ姉上がいるだけでアンデッドがびびって寄らなくなるんで、それだけでも...痛っ!」
「神からの聖力のおかげよ!!!」
とディビッドの言葉にエステルお姉様が頭をパン!といい音を立てさせながら叩くわ...側から見ると確かに元気そうね。
「と言う訳だからティナちゃんはパーヴェル君と一緒に私達が戻って来るまでの間お屋敷で居てね、ここはなにげに頑丈だし結界を貼ればそうそう攻め込まれない作りしてるしね」
そうよね...直ぐに何か起こるなんて無いわよね、 とその時は思っていたわ。
...そう、 見えていた事は現実に起こってしまう事を目の当たりにするまでは。
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