銭ゲバ令嬢なまぐさ司祭に溺愛される【R18】

chapter6:Be baptized

地下墓地 その1

昨日はだいぶ遅い時間にディビッドとエステルお姉様が屋敷に戻って来たみたい...流石に疲れて夕食後にそのまま眠っちゃったら朝だったから。

ただどう言う訳か横にディビッドが一緒になって眠っていたけど...まるでルーティンワークの様にエステルお姉様がやって来て引きずっていく姿を見るけど本当に懲りない人よね。

しばらくして朝食の時間になったので食堂で食事を始めるわ。

ヘルムート様は朝から用事があるからって私達よりも先に食事を済ませて屋敷から出たらしいわ。

だから今日はヘルムート様抜きでの食事になる。

「しばらく地下墓地に篭らなきゃならないからちょっとくらい一緒にさせてくれたって良いじゃないですかー」

と朝食に出されたお皿いっぱいの乗せられた白ソーセージをフォークでぶっすり刺して、かぶりつくように食べながらぶつぶつ文句を言うディビッド、普段はそうでもないのにどうも不満がある時は行儀が悪くなるわねぇ。

「ディブ貴方の場合はただ一緒にいるだけで済まないじゃない...あと行儀悪いわよ！パーヴェル君なんて7歳で完璧なのに」

行儀の悪さを指摘エステルお姉様、それにむすっとするディビッド。

「確かに食事のマナーは守って欲しいわ...綺麗に食べれない人ってあまり好きじゃないもの」

「ううっ...」

流石に私がそう言ったら、 ちゃんとマナー通りの食事に戻すディビッド。

「ちゃんとやれば良いのよ...さて、ティナちゃんとパーヴェル君、前にも言ったけど今日の午後から私達は地下墓地で封印式の構築の関係で3日程屋敷を空けるからしばらくはパーヴェル君の勉強をお願いしたいの」

「以前に言ってた件ですね」

ジョナサン達が一度こちらに戻って来た理由もウルムで倒した悪魔から出て来た禁呪の書き板の封印の為って言ってたものね。

「本当はあんな陰気でジメジメしててアンデッドが湧き出てくる所に何日も居たくないですがねぇ」

「それは私もよ」

確かに地下墓地なんて名称だけでも何だか陰気だものねぇ。

そう言えば、今日早朝からディビッドとエステルお姉様の食事の量いつもより多めみたいだけど、それも準備の一環なのかしらね。

ー

食事を終わらせるとディビッド達は準備の為か屋敷を出て、パーヴェル君と2人でお留守番。

「じゃあ授業でもはじめましょうか」

エステルお姉様に言われた通りにパーヴェル君にエアヴァルド語の勉強を進める事にするわ。

それにしてもパーヴェル君は10教えると20～30覚えるレベルで成長が早くてびっくりよねぇ。