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chapter6:Be baptized
聖地バーレ その5
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そしてマーシャのその傍らでは神に従う信徒達が集まっているのだが、その1人で最も近くに緑色の長い髪の女性がいる。
聖マーシャもであるがその緑髪の女性もまたディビッドの祖先の1人であり、古代バーレ王国の姫で生贄の娘でもあったアビゲイルであると思われる。
何度も見慣れている図案ではあるし、自身も神罰を持って悪魔を倒すが、この神罰は七日の間延々と雹を降り続けさせ、バーレ一帯を壊滅させた大規模なものである。
その時代に人間社会を支配していた悪魔達は再度受肉をし復活そした際にハイラントの祖である12番目の預言者とその血を引いた人々が300年かけて滅ぼして来たが、まだ最も強大な大悪魔だけは今もこの地で眠っている。
それはバーレやその土地一帯を支配する悪魔達の母とも呼ばれる存在。
その名前は『大淫婦カ・ディミラ』数十年間にアルトマイヤー寺院近くに封じられている地下墓地と呼ばれる場所の最も深い位置に封印式が発見され、数年に一度封印を強める為にそこに行っては再封印を施しているのだ。
今回こちらに戻ってきたついでにその封印式を再度見ておくか、とも思いながらディビッドは礼拝堂の最も壇上に近い場所にまで近づくと、そこで膝をつき祈りを捧げ始める。
ディビッドはどうしようもない性格ではあるが信仰深く、祈り自体は欠かさずにしている。
母の不貞を疑われバーレから遠いロストックに捨てられたとしても生き残り、悪魔に何度も殺されそうになってもこうやって無事に生きて来た事自体が加護のお陰だと自身で分かっているのだ...
そしてバレンティナに小さい頃に出会い、そして再会出来たことも。
そう、ディビッド自身は小さい頃から自身がちっとも不幸だと思ってはいないのだ。
例え母から引き離され父に捨てられたと言っても、代わりに育ててくれたロストックの司祭ナサニエルやエステル、ヘルムートが居てくれたし、見捨てる事なく付き添ってくれるマキシムやジョナサンと言った友人もいる。
そして最愛のバレンティナに出会い、自身の花嫁としてくれた事を感謝しているのだ。
だからこそディビッドはこうやって長い時間をかけて深く祈る。
「...神に感謝致します...」
その祈りが終わり立ち上がると、人の気配を感じ振り返る。
「ああ...貴女でしたか、久しぶりですねぇ」
ディビッドはそこに居た人物のいつものように微笑みかけるのだった。
───────────────────────
※なんだかんだでこの話の中で最も信心深いのは奴で次点でエステル様、ジョナサンは一般人よりも信心深いくらい。
ただマキシムやサミュエルは実はそうでもなく、どちらかと言うとエステル様に付いている感じ。
聖マーシャもであるがその緑髪の女性もまたディビッドの祖先の1人であり、古代バーレ王国の姫で生贄の娘でもあったアビゲイルであると思われる。
何度も見慣れている図案ではあるし、自身も神罰を持って悪魔を倒すが、この神罰は七日の間延々と雹を降り続けさせ、バーレ一帯を壊滅させた大規模なものである。
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それはバーレやその土地一帯を支配する悪魔達の母とも呼ばれる存在。
その名前は『大淫婦カ・ディミラ』数十年間にアルトマイヤー寺院近くに封じられている地下墓地と呼ばれる場所の最も深い位置に封印式が発見され、数年に一度封印を強める為にそこに行っては再封印を施しているのだ。
今回こちらに戻ってきたついでにその封印式を再度見ておくか、とも思いながらディビッドは礼拝堂の最も壇上に近い場所にまで近づくと、そこで膝をつき祈りを捧げ始める。
ディビッドはどうしようもない性格ではあるが信仰深く、祈り自体は欠かさずにしている。
母の不貞を疑われバーレから遠いロストックに捨てられたとしても生き残り、悪魔に何度も殺されそうになってもこうやって無事に生きて来た事自体が加護のお陰だと自身で分かっているのだ...
そしてバレンティナに小さい頃に出会い、そして再会出来たことも。
そう、ディビッド自身は小さい頃から自身がちっとも不幸だと思ってはいないのだ。
例え母から引き離され父に捨てられたと言っても、代わりに育ててくれたロストックの司祭ナサニエルやエステル、ヘルムートが居てくれたし、見捨てる事なく付き添ってくれるマキシムやジョナサンと言った友人もいる。
そして最愛のバレンティナに出会い、自身の花嫁としてくれた事を感謝しているのだ。
だからこそディビッドはこうやって長い時間をかけて深く祈る。
「...神に感謝致します...」
その祈りが終わり立ち上がると、人の気配を感じ振り返る。
「ああ...貴女でしたか、久しぶりですねぇ」
ディビッドはそこに居た人物のいつものように微笑みかけるのだった。
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※なんだかんだでこの話の中で最も信心深いのは奴で次点でエステル様、ジョナサンは一般人よりも信心深いくらい。
ただマキシムやサミュエルは実はそうでもなく、どちらかと言うとエステル様に付いている感じ。
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