447 / 841
chapter6:Be baptized
VS悪魔ヴィネ その3
しおりを挟む
それもそうだ、人の肉を引きちぎり内蔵を貪り、
頭を噛み砕き脳みそも何も血肉と呼ばれる場所を全て食らい尽くすのを目の前で見ることになるのだから。
そうやって女や子供を攫っては父親に生贄として捧げる日々が続き、流石に周囲から怪しまれるようになった頃合いには二人で屋敷を離れて各地を転々としては狙いを定めた女や子供を攫っては生贄として捧げて行ったのだ。
そうやっていく内にだんだん父親だった存在は若々しくなっていく姿に恐怖と同じくらいに不満を持つようになる。
何故自分が選ばれなかったのか...と。
数年ほどそんな生活をし続け、不満を燻らせていた時に指示を受けていない日の事だった。
酒場で飲んだ暮れていた時に別で飲んでいた客と揉め事が生じ、そのまま喧嘩に発展し殴られて地面に頭を打ち付けるがその時当たりどころが悪かったのか、その男はそのまま死んでしまったのだ。
それは男にとって救いだったのか、その死に顔は安らかなものだった。
それとは別に悪魔ヴィネと化した男の父親は表立って動ける息子を失った為に各地を彷徨い、生贄を求めて身を潜めながら生きていた。
更に強い力を得る為に生贄を更に求めていたのだ。
それは『赤宿しの子供』...そして『生贄の娘』の血肉だ。
そうすれば1000年前の時よりも強力な力を持って人間を支配出来る...と思ってだ、そうそれこそウルム国を乗っ取る程に。
そんな時だ、王都から好ましい『気』を三つも確認できたのだ...しかも近くにやって来るではないか、このようなチャンスは無いと思い、ならばと愛馬に乗ってやって来たのだ。
まさか神の僕達が共にいるとは知らないままに。
ーーー
エステルは周囲を見回す、木々が生い茂る森を突き抜けるように作られた線路からやや離れたあたりに倒れたであろうヴィネを見る。
ジュウジュウと黒い霧を見に纏わせながら立ち上がるヴィネの瞳は怒りに燃えている。
「だいぶ怒ってるみたいね」
エステルはそう言いながらセプター オブ バーレを掲げると周囲一帯に結界を張り始める、周囲というよりも線路に被害を及ぼさない為だ。
『小癪な!彼の神の僕共めが!』
「小癪ってまぁ残虐非道な悪魔に言われるのも何ですがねぇ」
ディビッドはやれやれという顔をしながらヴィネに近づく。
「そうよね、一体何人のか弱い女性や子供を犠牲にしたのやらね」
エステルは結界を張った後、ディビッドの後に続く。
『生贄の分際で神の僕とは笑わせるな!』
悪魔ヴィネはエステル目掛けて駆け込むがその前にディビッドがホルスターからシルバービートを取り出し、頭目掛けて数発撃ち込む。
『ぐぁぁ!』
シルバービートの弾丸は聖化させた純銀製、悪魔にとっては痺れ引き起こす毒のような物だ。
頭を噛み砕き脳みそも何も血肉と呼ばれる場所を全て食らい尽くすのを目の前で見ることになるのだから。
そうやって女や子供を攫っては父親に生贄として捧げる日々が続き、流石に周囲から怪しまれるようになった頃合いには二人で屋敷を離れて各地を転々としては狙いを定めた女や子供を攫っては生贄として捧げて行ったのだ。
そうやっていく内にだんだん父親だった存在は若々しくなっていく姿に恐怖と同じくらいに不満を持つようになる。
何故自分が選ばれなかったのか...と。
数年ほどそんな生活をし続け、不満を燻らせていた時に指示を受けていない日の事だった。
酒場で飲んだ暮れていた時に別で飲んでいた客と揉め事が生じ、そのまま喧嘩に発展し殴られて地面に頭を打ち付けるがその時当たりどころが悪かったのか、その男はそのまま死んでしまったのだ。
それは男にとって救いだったのか、その死に顔は安らかなものだった。
それとは別に悪魔ヴィネと化した男の父親は表立って動ける息子を失った為に各地を彷徨い、生贄を求めて身を潜めながら生きていた。
更に強い力を得る為に生贄を更に求めていたのだ。
それは『赤宿しの子供』...そして『生贄の娘』の血肉だ。
そうすれば1000年前の時よりも強力な力を持って人間を支配出来る...と思ってだ、そうそれこそウルム国を乗っ取る程に。
そんな時だ、王都から好ましい『気』を三つも確認できたのだ...しかも近くにやって来るではないか、このようなチャンスは無いと思い、ならばと愛馬に乗ってやって来たのだ。
まさか神の僕達が共にいるとは知らないままに。
ーーー
エステルは周囲を見回す、木々が生い茂る森を突き抜けるように作られた線路からやや離れたあたりに倒れたであろうヴィネを見る。
ジュウジュウと黒い霧を見に纏わせながら立ち上がるヴィネの瞳は怒りに燃えている。
「だいぶ怒ってるみたいね」
エステルはそう言いながらセプター オブ バーレを掲げると周囲一帯に結界を張り始める、周囲というよりも線路に被害を及ぼさない為だ。
『小癪な!彼の神の僕共めが!』
「小癪ってまぁ残虐非道な悪魔に言われるのも何ですがねぇ」
ディビッドはやれやれという顔をしながらヴィネに近づく。
「そうよね、一体何人のか弱い女性や子供を犠牲にしたのやらね」
エステルは結界を張った後、ディビッドの後に続く。
『生贄の分際で神の僕とは笑わせるな!』
悪魔ヴィネはエステル目掛けて駆け込むがその前にディビッドがホルスターからシルバービートを取り出し、頭目掛けて数発撃ち込む。
『ぐぁぁ!』
シルバービートの弾丸は聖化させた純銀製、悪魔にとっては痺れ引き起こす毒のような物だ。
0
お気に入りに追加
342
あなたにおすすめの小説
婚約を破棄したいと言うのなら、私は愛することをやめます
天宮有
恋愛
婚約者のザオードは「婚約を破棄したい」と言うと、私マリーがどんなことでもすると考えている。
家族も命令に従えとしか言わないから、私は愛することをやめて自由に生きることにした。
兄がいるので悪役令嬢にはなりません〜苦労人外交官は鉄壁シスコンガードを突破したい〜
藤也いらいち
恋愛
無能王子の婚約者のラクシフォリア伯爵家令嬢、シャーロット。王子は典型的な無能ムーブの果てにシャーロットにあるはずのない罪を並べ立て婚約破棄を迫る。
__婚約破棄、大歓迎だ。
そこへ、視線で人手も殺せそうな眼をしながらも満面の笑顔のシャーロットの兄が王子を迎え撃った!
勝負は一瞬!王子は場外へ!
シスコン兄と無自覚ブラコン妹。
そして、シャーロットに思いを寄せつつ兄に邪魔をされ続ける外交官。妹が好きすぎる侯爵令嬢や商家の才女。
周りを巻き込み、巻き込まれ、果たして、彼らは恋愛と家族愛の違いを理解することができるのか!?
短編 兄がいるので悪役令嬢にはなりません を大幅加筆と修正して連載しています
カクヨム、小説家になろうにも掲載しています。
趣味を極めて自由に生きろ! ただし、神々は愛し子に異世界改革をお望みです
紫南
ファンタジー
魔法が衰退し、魔導具の補助なしに扱うことが出来なくなった世界。
公爵家の第二子として生まれたフィルズは、幼い頃から断片的に前世の記憶を夢で見ていた。
そのため、精神的にも早熟で、正妻とフィルズの母である第二夫人との折り合いの悪さに辟易する毎日。
ストレス解消のため、趣味だったパズル、プラモなどなど、細かい工作がしたいと、密かな不満が募っていく。
そこで、変身セットで身分を隠して活動開始。
自立心が高く、早々に冒険者の身分を手に入れ、コソコソと独自の魔導具を開発して、日々の暮らしに便利さを追加していく。
そんな中、この世界の神々から使命を与えられてーーー?
口は悪いが、見た目は母親似の美少女!?
ハイスペックな少年が世界を変えていく!
異世界改革ファンタジー!
息抜きに始めた作品です。
みなさんも息抜きにどうぞ◎
肩肘張らずに気楽に楽しんでほしい作品です!
自衛官、異世界に墜落する
フレカレディカ
ファンタジー
ある日、航空自衛隊特殊任務部隊所属の元陸上自衛隊特殊作戦部隊所属の『暁神楽(あかつきかぐら)』が、乗っていた輸送機にどこからか飛んできたミサイルが当たり墜落してしまった。だが、墜落した先は異世界だった!暁はそこから新しくできた仲間と共に生活していくこととなった・・・
現代軍隊×異世界ファンタジー!!!
※この作品は、長年デスクワークの私が現役の頃の記憶をひねり、思い出して趣味で制作しております。至らない点などがございましたら、教えて頂ければ嬉しいです。
私の愛する人は、私ではない人を愛しています
ハナミズキ
恋愛
代々王宮医師を輩出しているオルディアン伯爵家の双子の妹として生まれたヴィオラ。
物心ついた頃から病弱の双子の兄を溺愛する母に冷遇されていた。王族の専属侍医である父は王宮に常駐し、領地の邸には不在がちなため、誰も夫人によるヴィオラへの仕打ちを諫められる者はいなかった。
母に拒絶され続け、冷たい日々の中でヴィオラを支えたのは幼き頃の初恋の相手であり、婚約者であるフォルスター侯爵家嫡男ルカディオとの約束だった。
『俺が騎士になったらすぐにヴィオを迎えに行くから待っていて。ヴィオの事は俺が一生守るから』
だが、その約束は守られる事はなかった。
15歳の時、愛するルカディオと再会したヴィオラは残酷な現実を知り、心が壊れていく。
そんなヴィオラに、1人の青年が近づき、やがて国を巻き込む運命が廻り出す。
『約束する。お前の心も身体も、俺が守るから。だからもう頑張らなくていい』
それは誰の声だったか。
でもヴィオラの壊れた心にその声は届かない。
もうヴィオラは約束なんてしない。
信じたって最後には裏切られるのだ。
だってこれは既に決まっているシナリオだから。
そう。『悪役令嬢』の私は、破滅する為だけに生まれてきた、ただの当て馬なのだから。
王太子様には優秀な妹の方がお似合いですから、いつまでも私にこだわる必要なんてありませんよ?
木山楽斗
恋愛
公爵令嬢であるラルリアは、優秀な妹に比べて平凡な人間であった。
これといって秀でた点がない彼女は、いつも妹と比較されて、時には罵倒されていたのである。
しかしそんなラルリアはある時、王太子の婚約者に選ばれた。
それに誰よりも驚いたのは、彼女自身である。仮に公爵家と王家の婚約がなされるとしても、その対象となるのは妹だと思っていたからだ。
事実として、社交界ではその婚約は非難されていた。
妹の方を王家に嫁がせる方が有益であると、有力者達は考えていたのだ。
故にラルリアも、婚約者である王太子アドルヴに婚約を変更するように進言した。しかし彼は、頑なにラルリアとの婚約を望んでいた。どうやらこの婚約自体、彼が提案したものであるようなのだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる