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chapter5:Whereabouts of the curse
家族のカタチ その2
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その後三人でタウンハウスに戻るとパパとお兄様が待ってたわ。
「「ティナ!」」
二人ともすごい心配してくれてたみたいで抱きついてきたのにびっくり。
「心配かけてごめんなさい」
流石に遅い帰りになったからね。
「...もしかして元に戻ったの?ティナ???」
パパがそう尋ねるわ、確か今日まで幼児後退してたって事だったしね。
「そうよ?後で何があったか教えてね」
「ああ、そうだな」
お兄様が笑顔でそう答えるわ。
「何だか小さかった頃を思い出して楽しかったよ」
「親父はそうかもだけどなぁ」
家族全員の笑いが漏れるわ。
ーーー
「ティナにはあんな良い家族がいるから幸せなんでしょうね」
ディビッドがバレンティナの家族を見ながらそう呟く。
「...そうね」
エステルもディビッドに同意する、若いうちに両親を失ったエステルと血を分けた親に対する情を知らないで育ったディビッド、二人とも家族というか親に恵まれなかった。
たまにエステルの頭の片隅に思う事もある、もしディビッドが生贄の娘の呪いの証である緑髪と薄桃色の瞳を持って産まれたなら...父親がきちんと呪いを打ち破った事を理解していたなら...であればディビッドを棄てる事が無かっただろうし、母親が死ぬ事も無かったかもしれない...と。
「ディブはティナちゃんが羨ましい?」
「?」
「両親の愛情を受けられた幸せな子だから」
やや深刻な顔でエステルは尋ねる。
「...うーん、前にも言いましたがそもそも私にはその感情が無いんですよ、だって両親の事なんて何も知らないですから...辛うじてあるとすれば司祭長ナサニエルに対してと...」
ディビッドは少し考えながらエステルを笑顔で見る。
「姉上やマキシム達がいましたからねぇ、それに私が呪いを打ち破ることが出来なければティナやティナの家族がずっとフェネクスの呪いで苦しまなきゃならなかったんです、だからこれで良いんですよ」
「...ふふ、まともな事言って」
ディビッドの答えにエステルも釣られて笑う。
「それに私はこれから先にティナと家族になるんですよ、子供だって最低五人は確実に産まれるでしょうから賑やかな家庭になりますよ」
「そうね...でもまだ結婚してないんだから本気で妊娠なんてさせたらダメよ?お腹が大きいからってウエディングドレスの選ぶ幅が狭くなるのは可哀想だからね」
「はは...」
「何笑っているのよ、全く不真面目なんだから」
「私としては至って真面目に生きてるつもりなんですがねぇ」
「側から見てると真面目とは言いがたいわよ」
バレンティナの家族を見ながらそんな姉弟の会話が続くのだった。
「「ティナ!」」
二人ともすごい心配してくれてたみたいで抱きついてきたのにびっくり。
「心配かけてごめんなさい」
流石に遅い帰りになったからね。
「...もしかして元に戻ったの?ティナ???」
パパがそう尋ねるわ、確か今日まで幼児後退してたって事だったしね。
「そうよ?後で何があったか教えてね」
「ああ、そうだな」
お兄様が笑顔でそう答えるわ。
「何だか小さかった頃を思い出して楽しかったよ」
「親父はそうかもだけどなぁ」
家族全員の笑いが漏れるわ。
ーーー
「ティナにはあんな良い家族がいるから幸せなんでしょうね」
ディビッドがバレンティナの家族を見ながらそう呟く。
「...そうね」
エステルもディビッドに同意する、若いうちに両親を失ったエステルと血を分けた親に対する情を知らないで育ったディビッド、二人とも家族というか親に恵まれなかった。
たまにエステルの頭の片隅に思う事もある、もしディビッドが生贄の娘の呪いの証である緑髪と薄桃色の瞳を持って産まれたなら...父親がきちんと呪いを打ち破った事を理解していたなら...であればディビッドを棄てる事が無かっただろうし、母親が死ぬ事も無かったかもしれない...と。
「ディブはティナちゃんが羨ましい?」
「?」
「両親の愛情を受けられた幸せな子だから」
やや深刻な顔でエステルは尋ねる。
「...うーん、前にも言いましたがそもそも私にはその感情が無いんですよ、だって両親の事なんて何も知らないですから...辛うじてあるとすれば司祭長ナサニエルに対してと...」
ディビッドは少し考えながらエステルを笑顔で見る。
「姉上やマキシム達がいましたからねぇ、それに私が呪いを打ち破ることが出来なければティナやティナの家族がずっとフェネクスの呪いで苦しまなきゃならなかったんです、だからこれで良いんですよ」
「...ふふ、まともな事言って」
ディビッドの答えにエステルも釣られて笑う。
「それに私はこれから先にティナと家族になるんですよ、子供だって最低五人は確実に産まれるでしょうから賑やかな家庭になりますよ」
「そうね...でもまだ結婚してないんだから本気で妊娠なんてさせたらダメよ?お腹が大きいからってウエディングドレスの選ぶ幅が狭くなるのは可哀想だからね」
「はは...」
「何笑っているのよ、全く不真面目なんだから」
「私としては至って真面目に生きてるつもりなんですがねぇ」
「側から見てると真面目とは言いがたいわよ」
バレンティナの家族を見ながらそんな姉弟の会話が続くのだった。
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