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chapter5:Whereabouts of the curse
目覚め その4
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「...え...あれ???私...」
自分が何をしていたのか分からずに戸惑うバレンティナ。
「ティナ...もしかして」
「...え...確か私離宮で...あれ???」
周囲を見回せば見慣れたフィオーレビアンコの店内だ。
バレンティナの記憶では離宮でディビッドに術力を渡したまでで、そのまま気を失った状態から止まっている。
「先生が戻ってきた!」
バレンティナが元に戻ってジョナサンも喜ぶ。
「ジョナサン!無事だったのね!」
死体となって横たわっていたジョナサンが元気な姿になっている事に気がつきほっとするバレンティナ。
そう、バレンティナはついさっきまでの幼児後退から元に戻って来たのだ。
「良かった!」
ディビッドがぎゅうっとバレンティナを抱きしめる。
「え???どうしたの???」
「先生はさっきまでずっと幼児後退で5歳児だったんです」
「え!」
ふと術力枯渇の副作用の事を思い出す、確かにそう言う症状が出る場合もあるとは知ってたが、まさか自分がそうなったとはと驚くバレンティナ。
「ってことは...」
そのまま青くなるバレンティナ。
もう成人にもなっている年齢なのに子供の様に振る舞っていた訳でそれを見られていた事に気がついたのだ。
「ねぇ...いつまでそうだったのかしら...」
「ええと...1週間になります...よ?」
ジョナサンはカレンダーを指差してそう言うと、バレンティナは更に顔を青くする。
「ねぇ...私何かやらかしたりしてない...わよね...」
「あ...うん...」
ジョナサンはまぁ子供なら仕方ないかなぁと思う振る舞いだろうと思うものの、本人にしてみれば恥ずかしいに違いない。
「え?結婚してずっと一緒に暮らしてくれるって約束してくれましたよね?」
「え???」
そう言えばさっきからずっと抱きついて離れないディビッド、最近抱きつかれる事が当たり前になってしまった所がありそこまで気にはしなかったが、どうも様子がおかしい。
「ちょっと離れて?」
とディビッドの胸を手で押して距離を取る、何だかディビッドの瞳がおかしい事に気がつくバレンティナとジョナサン。
「ついさっき約束したじゃないですか」
「...約束って」
「先生がさっきディビッドに大好きだから結婚してってお願いしてたんだ」
「ええ!」
「それにあの眼...先生ディビッドに何したんですか???あれ完全に魅了にかかってる奴ですよ???」
「な...何もしてないわよ...」
そう、バレンティナは先程までの出来事自体が夢の様にすっかりと記憶から消えてしまったのだ、だから子供のお願いのような告白をした事など覚えてはいない。
自分が何をしていたのか分からずに戸惑うバレンティナ。
「ティナ...もしかして」
「...え...確か私離宮で...あれ???」
周囲を見回せば見慣れたフィオーレビアンコの店内だ。
バレンティナの記憶では離宮でディビッドに術力を渡したまでで、そのまま気を失った状態から止まっている。
「先生が戻ってきた!」
バレンティナが元に戻ってジョナサンも喜ぶ。
「ジョナサン!無事だったのね!」
死体となって横たわっていたジョナサンが元気な姿になっている事に気がつきほっとするバレンティナ。
そう、バレンティナはついさっきまでの幼児後退から元に戻って来たのだ。
「良かった!」
ディビッドがぎゅうっとバレンティナを抱きしめる。
「え???どうしたの???」
「先生はさっきまでずっと幼児後退で5歳児だったんです」
「え!」
ふと術力枯渇の副作用の事を思い出す、確かにそう言う症状が出る場合もあるとは知ってたが、まさか自分がそうなったとはと驚くバレンティナ。
「ってことは...」
そのまま青くなるバレンティナ。
もう成人にもなっている年齢なのに子供の様に振る舞っていた訳でそれを見られていた事に気がついたのだ。
「ねぇ...いつまでそうだったのかしら...」
「ええと...1週間になります...よ?」
ジョナサンはカレンダーを指差してそう言うと、バレンティナは更に顔を青くする。
「ねぇ...私何かやらかしたりしてない...わよね...」
「あ...うん...」
ジョナサンはまぁ子供なら仕方ないかなぁと思う振る舞いだろうと思うものの、本人にしてみれば恥ずかしいに違いない。
「え?結婚してずっと一緒に暮らしてくれるって約束してくれましたよね?」
「え???」
そう言えばさっきからずっと抱きついて離れないディビッド、最近抱きつかれる事が当たり前になってしまった所がありそこまで気にはしなかったが、どうも様子がおかしい。
「ちょっと離れて?」
とディビッドの胸を手で押して距離を取る、何だかディビッドの瞳がおかしい事に気がつくバレンティナとジョナサン。
「ついさっき約束したじゃないですか」
「...約束って」
「先生がさっきディビッドに大好きだから結婚してってお願いしてたんだ」
「ええ!」
「それにあの眼...先生ディビッドに何したんですか???あれ完全に魅了にかかってる奴ですよ???」
「な...何もしてないわよ...」
そう、バレンティナは先程までの出来事自体が夢の様にすっかりと記憶から消えてしまったのだ、だから子供のお願いのような告白をした事など覚えてはいない。
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