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chapter5:Whereabouts of the curse
呪いの行方 その4
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「ギャ!流石!」
「まぁ術式系じゃなければこんなもんすよ~ガキンチョの特製鍵開け機じゃ勿体無いっすしねぇ」
とピンをポケットにしまい込み、そのままドアノブを捻り開ける。
そこに籠った匂いが酷くてサミュエルは咳き込む。
「ゲホっ...うっ...これは...血の匂い...」
古い血の匂いに充満された部屋に入る...詳しく内部を見ようと照明の術式が込められた小さなカンテラを取り出して明かりを灯す。
部屋中が明るくなると思ったよりも広く神殿の様な場所だ、悪魔が神として祀られていた場所だろう。
その中央部に封印式のガラスの様なものが散らばっており、その近くには血溜まりの後が残っていた。
「これは...悪魔が封印されていたって事っすか!!!」
「ギャ!なんて事ギャ!」
サミュエルは割れた封印式を集めて元の姿に戻す。
円陣の周囲に記載された古代ウルム語をサミュエルは読み始める、何だかんだでその辺は読める。
「ええと...『封印されし不死と...の神フェネクスの契約 古より...の...血肉を用いて真に解放せし』...うーん何か一部欠けて読めねぇっすが...フェネクスってエルコラーロで坊ちゃん達がぶち倒したっすよね」
そう、フェネクスはエルコラーロで足止めをしていた悪魔で、ディビッドが間違いなく倒した相手である。
「ギャ!確かに倒したギャ!書き板も砕けたギャ!でも悪魔の呪いは滅ぼしても残るギャ!」
「...フェネクス...不死の神って事だと、呪いの内容って病気の回復とか不老とかって感じっすかね...まぁマトモなもんじゃなさそうっすけどね」
そう、悪魔の呪いは例え人の益になるとしても大きな代償が必要なのだ。
「うーん...じゃあこの血は...」
と古い血溜まり跡を見る...付近に破かれた女性ものの服や靴などが落ちていた。
「...まさかこの服の持ち主って!」
サミュエルは嫌な予感を感じる。
「ギャ!サム!証拠としてここにあるものを持ち帰るギャ!」
「...そうっすね...」
とサミュエルは懐から麻袋を取り出して、衣服を回収する。
回収していると血で黒ずんでいた組み紐があったため、それも全て袋に入れる。
「...もう少しこの屋敷内を捜索したら王都に戻るっす...そう言えばフェネクスの受肉の媒介になった奴まだ生きてるっすかね...」
「ギャ!きっと今は牢屋にでもいるはずギャ!ギャ!」
「じゃあそいつからも情報を手に入れないとっすね...まぁとうにウルムの軍部の尋問受けてそうっすけど...あとここの場所の報告しとくっすかねぇ...」
サミュエルは麻袋の口を閉じて持ち上げる。
「...あのお嬢様があんまり悲しむ様な事がなきゃいいっすけど...」
とサミュエルはポツリと呟く...悪い胸騒ぎがするまま部屋を後にするのだった。
「まぁ術式系じゃなければこんなもんすよ~ガキンチョの特製鍵開け機じゃ勿体無いっすしねぇ」
とピンをポケットにしまい込み、そのままドアノブを捻り開ける。
そこに籠った匂いが酷くてサミュエルは咳き込む。
「ゲホっ...うっ...これは...血の匂い...」
古い血の匂いに充満された部屋に入る...詳しく内部を見ようと照明の術式が込められた小さなカンテラを取り出して明かりを灯す。
部屋中が明るくなると思ったよりも広く神殿の様な場所だ、悪魔が神として祀られていた場所だろう。
その中央部に封印式のガラスの様なものが散らばっており、その近くには血溜まりの後が残っていた。
「これは...悪魔が封印されていたって事っすか!!!」
「ギャ!なんて事ギャ!」
サミュエルは割れた封印式を集めて元の姿に戻す。
円陣の周囲に記載された古代ウルム語をサミュエルは読み始める、何だかんだでその辺は読める。
「ええと...『封印されし不死と...の神フェネクスの契約 古より...の...血肉を用いて真に解放せし』...うーん何か一部欠けて読めねぇっすが...フェネクスってエルコラーロで坊ちゃん達がぶち倒したっすよね」
そう、フェネクスはエルコラーロで足止めをしていた悪魔で、ディビッドが間違いなく倒した相手である。
「ギャ!確かに倒したギャ!書き板も砕けたギャ!でも悪魔の呪いは滅ぼしても残るギャ!」
「...フェネクス...不死の神って事だと、呪いの内容って病気の回復とか不老とかって感じっすかね...まぁマトモなもんじゃなさそうっすけどね」
そう、悪魔の呪いは例え人の益になるとしても大きな代償が必要なのだ。
「うーん...じゃあこの血は...」
と古い血溜まり跡を見る...付近に破かれた女性ものの服や靴などが落ちていた。
「...まさかこの服の持ち主って!」
サミュエルは嫌な予感を感じる。
「ギャ!サム!証拠としてここにあるものを持ち帰るギャ!」
「...そうっすね...」
とサミュエルは懐から麻袋を取り出して、衣服を回収する。
回収していると血で黒ずんでいた組み紐があったため、それも全て袋に入れる。
「...もう少しこの屋敷内を捜索したら王都に戻るっす...そう言えばフェネクスの受肉の媒介になった奴まだ生きてるっすかね...」
「ギャ!きっと今は牢屋にでもいるはずギャ!ギャ!」
「じゃあそいつからも情報を手に入れないとっすね...まぁとうにウルムの軍部の尋問受けてそうっすけど...あとここの場所の報告しとくっすかねぇ...」
サミュエルは麻袋の口を閉じて持ち上げる。
「...あのお嬢様があんまり悲しむ様な事がなきゃいいっすけど...」
とサミュエルはポツリと呟く...悪い胸騒ぎがするまま部屋を後にするのだった。
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