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chapter4:Older sister, invasion
それは自業自得よね...
しおりを挟む「...催眠術で深層心理の部分を...それこそ秘密にしている部分とか洗いざらい聞くためにですよ」
「え?」
何だかディビッドが眉を顰めながらそう話す。
「そ!僕の特技は変装だけじゃあないんすよ!」
「こいつは姉上の影武者だけじゃなくて、催眠術やらまぁ色々用いて人の深層心理まで調べるのも上手いんです...あんまりいい趣味じゃないですがね」
「趣味じゃあないっすよぉ仕事っす!でも僕みたいなのを選んだのはエステル様ですから~」
「え?なんで呪われているって困る事じゃない?なんでそんなに詳しく知らなきゃなの???」
悪魔の呪いなんて怖いじゃない、何で?
「...悪魔の呪いは人に対して『害』ではありますが、それを『祝福』と捉える者もいるんですよ...」
「え!」
「悪魔の『呪い』は周囲には害になっても、呪われた当事者にとって『益』となりうるものも存在しているんです...例えば莫大な財産を得る為に周囲を不幸にさせるとか...それそこ『生贄の娘』は娘や子供を悪魔の生贄に捧げる事を条件に、繁栄を得た一族でしたから...」
「もしかしてパパやお兄様が...」
呪いを...あえてその『益』のために受けたかもしれないって事なの?
「可能性は...でもただ今回それだけではなくて、むしろ呪いの影響を受けているのがティナだけじゃない事も含めてです...もしかしたらティナのお父様やお兄様もティナと同じ呪いの影響を受けている可能性もあるんです」
「そんな...」
もしかしたらパパやお兄様まで私と同じ目にあっているかもしれないなんて...
「シルヴィオ...ティナのお兄様は悪魔の誘惑を跳ね返す精神力があるのでその可能性は低いですけどね、それにそうじゃないかもしれませんから一応です」
まぁ確かにお兄様あのリュシフェルが突きつけた禁呪の書き板を叩き落としたくらいだものね。
じゃあパパが危ないのかも...
「それとティナのお父様やお兄様の性格なら悪魔からの『祝福』の為に呪いを自ら好んで受けたりしないですよ...」
とディビッドはそう言って、不安がる私を後ろから抱きしめてくれる。
「ディビッド...」
「それこそ私達が何とでもしますから、ね」
そうね...それに夢に出てきた女の子もディビッドがなんとかしてくれるって言ってたものね。
「いい雰囲気のところ悪いっすけど、マジお嬢様のパパさんっつーかエステル様が坊ちゃん達呼んでたから早く行かないと、怪しまれてしばかれるっすよ?」
「え?」
「まぁ坊ちゃんが子作りしようとしてた件は黙ってあげるっすけど...」
とサミュエルさんが言うけど、さっきの聞かれちゃったって事???やだぁ!
ってサミュエルさんの後ろに影が!!!
「サム、それ聞き捨てならないんだけど...そしてディブ...まさかこんな日すら我慢出来ず手を出そうとしてたの」
その声にサミュエルさんがギギギ...と後ろを振り向くと、ニコニコしてるけどこめかみに血管が浮き出てるエステルお姉様の姿が!!!
「ヒェッ!エステル様!!!」
「あ...姉上...」
ディビッドもサミュエルさんも顔を青ざめさせてるわ!
まさかその後、私の部屋でディビッドとサミュエルさんが制裁されそうになったから、なんとか宥めて貰うに必死だったけど、確かに二人とも自業自得よね...うん。
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