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Chapter2:Jealous lover
悪魔グシオン その2
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※ディビッドとジョナサンは終始エアヴァルド語で話をしていますので、通常の「」ですがジョナサンの口は悪いです。
─────────────────────
天井に空いた穴までディビッドとジョナサンはジャンプで登り、屋敷の屋根へと登るとそこには蝙蝠の羽根を羽ばたかせて宙に浮いている悪魔グシオンが待ち受けていた。
『アアアアア!憎い憎い憎い!お前みたいな醜い傷だらけの男が!何故だ何故だ何故だ!何故選ばれる!』
グシオンはディビッドを見てそう叫ぶ。
「知恵と栄光?って言ってましたが知能が低くなるって意味なんですかアレは?」
「さぁな...でも間違いなく術能力だけは格段に上がってるぜ?流石アークメイジを受肉に使っただけはあるな...『気』がビリビリ言ってるぜ?」
「そうですか...まぁいいでしょう」
そう言ってディビッドは右手の銃をグシオンへ何発か撃ち込む間、ジョナサンは術式を構築し始める。
『武具生成!ガントレッド!』
そう言うとジョナサンの両腕に銀色のガントレッドが生成し装着され、更に術式を構築し始める。
『術式付与!ブリッツシュラーク!』
ガントレッドに紫色の雷を纏わせる。
ジョナサンは術式の四大術式系等を全てマスターし、詠唱簡略化も行える希代の術士であるが、『アルケミスト』で武具生成を行い、『エンチャンター』で肉体強化させ『スペルソード』で術式付与を用いた肉弾戦をメインとした拳闘士こそが彼の真骨頂でもある。
「ディビッド!準備完了したぜ、お前は後ろへ!」
「了解」
ジョナサンは呼吸を整えて構える。
『死ね死ね死ね!』
グシオンは素早い動きで襲いかかるも、ジョナサンはガントレッドで攻撃を跳ね除け、拳で鳩尾に一撃を叩きつける!
『グッ!』
拳を広げて術式を解放し始める!
『術式解放!』
雷の高位術式ブリッツシュラークを解放させグシオンの腹目掛けて撃ち込むと、感電したのかグシオンの動きが鈍る。
「見立て通り、雷が弱点だ!ディビッド!」
ジョナサンが一度距離を置いてそう叫ぶ。
「了解!『邪悪な者!神に逆らいし傲慢で強欲なる者!淫行に耽る愚かなる者よ!神は望まれた!天よりの裁きを身に受けよと!』」
空から裁きの雷が炸裂すると、グシオンに直撃するとグシオンは雄叫びを上げる。
『グォォォ!許せぬ!許せぬ!』
グシオンは身体中に黒い霧をジュウジュウと傷口から漏れ出しながらも大勢を戻して、空を飛び術式を構築し始める。
『業火に焼かれて炭になれ!ディーブレンネン!』
当たれば炭になる程の燃え盛る炎が現れ、ディビッドとジョナサンへ向かって来るが、2人はそれを何とか左右に別れてかわす。
「あんな空に飛んで高速な動きしながらの高位術式展開できるとか!一発当たったら致命傷になっちまう!ディビッド!」
「了解!『神は言う!母鳥の双翼で雛を守るように我が民を守ると!』」
守りの双翼でディビッドとジョナサンは保護される、守りの双翼は術式を一度無効にする防御の加護、これで一度食らっても無傷でいられる。
『かわしおって!これならどうだ!風の刃よ切り刻め!ヴィントクリンゲ!』
風の刃が広範囲に襲って来る!足場も悪く流石に全てをかわすには難しいが、何とか上手いこと隙を見出しかわしていく!
しかしグシオンも、かわした位置に素早く周りこんでディビッドに殴りかかってきた。
「!」
それをジョナサンがすかさず横から顔目掛けて飛び膝蹴りを喰らわせ、グシオンを吹っ飛ばし、ディビッドは攻撃から逃れる。
「猿だからか動きが素早いな!くそっ!」
グシオンは距離を取り、再度術式を構築し始める。
「羽根が邪魔ですねぇ...降りて来ないと攻撃できない...剣で斬れればいいんでしょうけど...銃の威力がもっと高ければ...」
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