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Chapter2:Jealous lover

スザンナ連れて来たわよ!

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次の日...

スザンナとフィオーレ・ビアンコへ向かっている間にジョナサンのウルム語を話す為に家庭教師をしている件を話しているの。

「ジョナサンの家庭教師役を!すごいわね、流石ティナだわ!」

スザンナは私が6カ国語を話せるのは知ってるから、ちなみにスザンナだって帝国共通語を話す事ができるわよ!

「ジョナサンって元々頭が良いみたいだから、まだイントネーションがおかしい所があるけどだいぶ良くなったわよ」

「ふふ、お話してもっと知り合えるといいわね」

うん...ジョナサンが実際とんでもなく口が悪い件は絶対黙らせとかなきゃだわ...

フィオーレ・ビアンコに辿り着くと裏口から入ってそのまま2階へ、今の時間はディビッドが仕事してる最中の筈だから勝手に上がって良いと許可は貰っているのよ。

ジョナサンの部屋にノックするも返答は無いけど一生懸命音読している声は聞こえるわ!

「ジョナサン、入るわよ?」

とドアを開けるとマテウスの伝記をすごい集中力で読んでいたわ!

「マテウスは学術都市エルコラーロの大半を崩壊に及ぼした悪魔アンドラスに対して、自ら編み出した無属性術式ノヴァ・エクスプロージョンを展開し...」

流石この辺は男の子だからなのか、賢者マテウスが気になるのか、読んでいる姿がなんだか生き生きしている気がするわ。

「ん???ん!!!!!」

ジョナサンが此方に気がついて、そしてスザンナを見ると顔を真っ赤にするわ!

「何度もノックしたけども、気が付かなかったみたいだったから勝手に入ったわよ」

「見てた...の...???」

「すごいわね!ジョナサン!綺麗な発音よ!」

スザンナがすごい褒めてあげると、更に顔を真っ赤にするわ...

「ぼく...スザンナさんとおはなししたくて...がんばって...」

急にもじもじし出すと片言になるわねぇ...もう、恥ずかしがりやさんなんだから...

「ふふ、でもすごいわ!たった3日でここまで読めるなんて!」

「あ...ここ!すわってください!」

椅子を引いてスザンナに座ってもらうように促す。

「ありがとう!ジョナサン」

スザンナが腰掛けると私もその隣の椅子に腰掛ける。

「ジョナサンはどこの出身なの?」

「エアヴァルドの...ロストックです...」

「あ!ロストックってフラウエン教会のステンドグラスで有名な所ね!あそこのステンドグラス一度は見てみたいのよね」

そうよね、エアヴァルドの観光地の一つでフラウエン教会のステンドグラスは本当に素晴らしいものだから、一度は見た方が良いと思うわ。

「はい!ステンドグラスで有名なところです、ぜひスザンナさんに見せたい!」

「ふふ、もしエアヴァルドに旅行へ行ったら案内してもらおうかしらね」

「はい!」

ジョナサンが興奮気味なのが気になるけど...会話ができるレベルになってるわ!

───

「マテウスは崩壊したエルコラーロの孤児の少年を引き取り、彼を我が子のように育て上げるとその少年は...」

本当にすらすらと文章は読める様になったわねぇ...ジョナサン...今度は本気で会話で慣らす必要があるのかもね...

「どうですか?一旦休憩しません?」

そう言ってディビッドがお茶を用意してやってくるわ、今日はプリンアラモードね!

「だいぶ上達はしているけど会話の点がまだまだだし...会話の練習をさせたいけど...」

「ふぅむ...会話ですか...」

とディビッドが首を傾げ、良いアイデアが浮かんだのか笑顔を見せる。

「じゃあこうしましょうか!」

─────
※チラチラと英雄マテウスの話が出ますが、マテウスは預言者エルマに出てくるディビド(ディビッド達の祖先)の養父です。
悪魔アンドラスを封じた事で、英雄として長く祀られてます。
そのあたりが気になる方は6章あたりを参照して頂ければ(かなり重い話ですが...)
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