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Quiet talk:Watch out for stalker women!
悪魔アスタルト その3
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「まぁこれで静かになるといいんですがね...」
ディビッドはそう言って女性の近くに歩いていく。
「大罪人...にしては気の毒ですねぇ...思われるに『悪魔のささやき』に乗ってしまっただけの気もしますからね、多少の猶予を与えた方がいいでしょう」
そう言って異端審問官に命じて倒れた女性を介抱する様に指示するとこちらに気がついたらしく、びっくりした表情で向かって来たわ!
「ティナ!何でこんな所に」
「ちょっと本を買いに来たついでに横切ったらまさかこんな事になってるなんて思わなかったのよ...」
「すまん!俺がちゃんと制止しなかったから公園に飛び込んだんだ」
後ろからマキシムさんが走ってやってくる。
「すまんじゃないです!マキシム!」
「マキシムさんの事悪く言わないで、私が勝手に飛び込んでいったんだもの」
勝手に飛び込んだのは本当に申し訳無いと思う...
「バレンティナ嬢は認識阻害術で見えてた子達が心配になって飛び込んだんだよ...俺がちゃんとしなかったせいだ!」
マキシムさんは兜を外して深く頭を下げる。
「ティナ...すみません...いろいろ危険なんですよ、奴らの攻撃もそうなんですが私達の攻撃がって事もあるんです...結界を張るのもそれがあるからなので...」
はぁ...とため息を吐くとぎゅっと抱きしめられる。
「ティナは優しすぎるんです...別に誰が犠牲になったっていいじゃ無いですか...」
「私は力を持っているウルムの貴族ですもの...それはできないわ...」
そう...私はウルムの貴族、『瞳に赤を宿す者』...率先してウルムの臣民を守る勤めがあるのだもの...
「こんなにも華奢で、か弱いのに...」
そんな中、上からピッピちゃんが降り立ってディビッドの頭に乗って来たわ。
「ギャ!ギャ!ディブ、ティナちゃんを離せ!」
くちばし攻撃で頭を突きだしたわ!
「いてて!何ですか良いところなのに!」
抱きしめる腕を離すとピッピちゃんは攻撃を辞めてしまったわ。
「ギャ!ティナちゃん!ティナちゃん!」
ピッピちゃんは私の肩に乗り換えて頬にスリスリしてきたわ!可愛い!
「...姉上...ティナが可愛いのは認めますが姉上のモノじゃ無いんですからね」
ディビッドはムスッとした顔でピッピちゃんを見てるわ...じゃあ今のピッピちゃんはエステルお姉様なのね!
「全く!使用人達の報告いろいろ聞いてるわよ、ティナちゃんに結構無体を働いているみたいね、このなまぐさ!ギャ!」
使用人?あの黒子の人?達って何人いるのよ?しかもエッチの事知ってる!うわぁ恥ずかしい!
「それは愛し合っているって事なんですよ...そんなんだから30超えても行かず後家...痛っ!」
ディビッドがマキシムさんにゲンコツを食らわせられてるわ!
「エステル様になんて事をっ!全く!」
「ティナちゃん!この馬鹿に無理させられているなら正直に言って?私が直接引導を渡すから」
「だ...大丈夫...ですよ?」
恥ずかしいしそんな事言えないわ...それに引導渡すってなんか物騒だし...
「ほら...だから心配しないで良いですからねぇ?ティナ?」
分かっててそう言う所が計画的で狡いのよね...このなまぐさ司祭...
「ううう...」
「怪しい...ギャ」
疑念を持ってる感じ...流石に姉弟なのか分かる所があるのかしらね...
「ところで本屋からタウンハウスまで逆方向でしょ?公園...会いに来てくれたんですか?」
「つ...ついでよ!こっち側にちょっと足を運びたかっただけだもの!」
って言ってたらばさりと買った本の入った紙袋を落としてしまったわ!
「本?」
「あ!ちょっと勝手に開けないで!」
ディビッドは紙袋を開いて取り出す...そうよ...海のデートって言うから行きたい所があったからそっち方向のガイドブック買ったのよ...
「だって...今日も来る予定だったんでしょ?だから遊びに行く所を一緒に決めようって思ったのよ...」
「ティナ...可愛いなぁ...やっぱり私の花嫁は可愛い!」
ぎゅっと抱きしめられる、ちょっと恥ずかしいんだけど!
「海!海に遊びに行くのか!」
マキシムさんがテンション高い!
「ギャ!海!行きたい!」
ピッピちゃんまでそんな事を言い出したわ!
「はぁ!海はデートでティナと一緒に行くんです!2人はダメです!」
ディビッドは必死にそう言い出すわ、でもみんなで一緒の方が楽しいかもだし...でもここで頷いたら絶対後々大変よね...うう...
「えー良いじゃないか!憧れなんだよ、エアヴァルド海ないからな!」
「海行きたい!ギャ!ギャ!」
「ダメです!2泊3日でホテルとか予約したんです!」
「ええ!流石にお泊まりは無理よ、ディビッド?...パパやピエトロの許可貰わなきゃだし...女の子のスザンナとなら許してくれるかもだけど」
って何処の海に連れて行くつもりだったのかしら!
「えー」
とても残念そうだけどダメなものはダメだし!
「ギャ!泊まりがけって何だ!ギャ!」
ピッピちゃんがディビッドの頭に再度乗って突き出したわ!
「どう考えても下心ありすぎギャアアアアア!このなまぐさ!ギャアアアアア!」
「いててっ!」
「こりゃあみんなで海に遊びに行く話にしないと解決せんな...ははは、それこそバレンティナ嬢、スザンナ嬢も誘ってみんなで行こう!俺自動車持ってるしな!」
「マキシム!」
「マキシムさん自動車持ってるの!流石王族ねぇ!」
年齢といい地位といいお買い得な物件だったのよねぇ...マキシムさんって...本人がその気が無いからまぁ仕方ないけど...
「ティナ自動車乗りたいの???じゃあ私も...」
「そのくらいの金持ってるのは知ってるが一般人のフリしてるお前が高級品持ってるのはおかしいだろ!却下!」
「えー」
「えーじゃないぞ!」
わいわい騒いでいるけど...きっとデートは無しになったわね...残念なようなホッとしたような...
「ギャ!ギャ!そういえばさっき『今日も来る予定』ってまさかあの馬鹿、ティナちゃんのお部屋にでもこっそりやって来てるの?ギャ?」
「あ!」
そうだわ!口を滑らせちゃったわ!
「ギャ!まさか夜這い!」
うわぁエステルお姉様にばれたわ!
私の部屋に来る時って絶対エッチ込みだし、いつの間にかベッドで一緒に寝てたりとかあったし、認識阻害術の札を使っての用意周到っぷりだし、汚したベッドとか浄化させて証拠も隠蔽させるし...つい許してしまってたけど冷静に考えたらとんでも無く酷い男よね...
「ギャアアアアア!このエッチ!スケベ!なまぐさ!この馬鹿がっ!私が責任持って引導渡すっ!ギャアアアアア!」
ガッシガッシとピッピちゃん(エステルお姉様)がディビッドの頭を勢いよく嘴で攻撃してるわ!
「痛っ!」
血が滴って来たわ!大変!!!
「辞めてあげて!ディビッドが血まみれになっちゃう!」
大慌てでエステルお姉様を宥めながらも日が暮れて来たわ...
ディビッドはそう言って女性の近くに歩いていく。
「大罪人...にしては気の毒ですねぇ...思われるに『悪魔のささやき』に乗ってしまっただけの気もしますからね、多少の猶予を与えた方がいいでしょう」
そう言って異端審問官に命じて倒れた女性を介抱する様に指示するとこちらに気がついたらしく、びっくりした表情で向かって来たわ!
「ティナ!何でこんな所に」
「ちょっと本を買いに来たついでに横切ったらまさかこんな事になってるなんて思わなかったのよ...」
「すまん!俺がちゃんと制止しなかったから公園に飛び込んだんだ」
後ろからマキシムさんが走ってやってくる。
「すまんじゃないです!マキシム!」
「マキシムさんの事悪く言わないで、私が勝手に飛び込んでいったんだもの」
勝手に飛び込んだのは本当に申し訳無いと思う...
「バレンティナ嬢は認識阻害術で見えてた子達が心配になって飛び込んだんだよ...俺がちゃんとしなかったせいだ!」
マキシムさんは兜を外して深く頭を下げる。
「ティナ...すみません...いろいろ危険なんですよ、奴らの攻撃もそうなんですが私達の攻撃がって事もあるんです...結界を張るのもそれがあるからなので...」
はぁ...とため息を吐くとぎゅっと抱きしめられる。
「ティナは優しすぎるんです...別に誰が犠牲になったっていいじゃ無いですか...」
「私は力を持っているウルムの貴族ですもの...それはできないわ...」
そう...私はウルムの貴族、『瞳に赤を宿す者』...率先してウルムの臣民を守る勤めがあるのだもの...
「こんなにも華奢で、か弱いのに...」
そんな中、上からピッピちゃんが降り立ってディビッドの頭に乗って来たわ。
「ギャ!ギャ!ディブ、ティナちゃんを離せ!」
くちばし攻撃で頭を突きだしたわ!
「いてて!何ですか良いところなのに!」
抱きしめる腕を離すとピッピちゃんは攻撃を辞めてしまったわ。
「ギャ!ティナちゃん!ティナちゃん!」
ピッピちゃんは私の肩に乗り換えて頬にスリスリしてきたわ!可愛い!
「...姉上...ティナが可愛いのは認めますが姉上のモノじゃ無いんですからね」
ディビッドはムスッとした顔でピッピちゃんを見てるわ...じゃあ今のピッピちゃんはエステルお姉様なのね!
「全く!使用人達の報告いろいろ聞いてるわよ、ティナちゃんに結構無体を働いているみたいね、このなまぐさ!ギャ!」
使用人?あの黒子の人?達って何人いるのよ?しかもエッチの事知ってる!うわぁ恥ずかしい!
「それは愛し合っているって事なんですよ...そんなんだから30超えても行かず後家...痛っ!」
ディビッドがマキシムさんにゲンコツを食らわせられてるわ!
「エステル様になんて事をっ!全く!」
「ティナちゃん!この馬鹿に無理させられているなら正直に言って?私が直接引導を渡すから」
「だ...大丈夫...ですよ?」
恥ずかしいしそんな事言えないわ...それに引導渡すってなんか物騒だし...
「ほら...だから心配しないで良いですからねぇ?ティナ?」
分かっててそう言う所が計画的で狡いのよね...このなまぐさ司祭...
「ううう...」
「怪しい...ギャ」
疑念を持ってる感じ...流石に姉弟なのか分かる所があるのかしらね...
「ところで本屋からタウンハウスまで逆方向でしょ?公園...会いに来てくれたんですか?」
「つ...ついでよ!こっち側にちょっと足を運びたかっただけだもの!」
って言ってたらばさりと買った本の入った紙袋を落としてしまったわ!
「本?」
「あ!ちょっと勝手に開けないで!」
ディビッドは紙袋を開いて取り出す...そうよ...海のデートって言うから行きたい所があったからそっち方向のガイドブック買ったのよ...
「だって...今日も来る予定だったんでしょ?だから遊びに行く所を一緒に決めようって思ったのよ...」
「ティナ...可愛いなぁ...やっぱり私の花嫁は可愛い!」
ぎゅっと抱きしめられる、ちょっと恥ずかしいんだけど!
「海!海に遊びに行くのか!」
マキシムさんがテンション高い!
「ギャ!海!行きたい!」
ピッピちゃんまでそんな事を言い出したわ!
「はぁ!海はデートでティナと一緒に行くんです!2人はダメです!」
ディビッドは必死にそう言い出すわ、でもみんなで一緒の方が楽しいかもだし...でもここで頷いたら絶対後々大変よね...うう...
「えー良いじゃないか!憧れなんだよ、エアヴァルド海ないからな!」
「海行きたい!ギャ!ギャ!」
「ダメです!2泊3日でホテルとか予約したんです!」
「ええ!流石にお泊まりは無理よ、ディビッド?...パパやピエトロの許可貰わなきゃだし...女の子のスザンナとなら許してくれるかもだけど」
って何処の海に連れて行くつもりだったのかしら!
「えー」
とても残念そうだけどダメなものはダメだし!
「ギャ!泊まりがけって何だ!ギャ!」
ピッピちゃんがディビッドの頭に再度乗って突き出したわ!
「どう考えても下心ありすぎギャアアアアア!このなまぐさ!ギャアアアアア!」
「いててっ!」
「こりゃあみんなで海に遊びに行く話にしないと解決せんな...ははは、それこそバレンティナ嬢、スザンナ嬢も誘ってみんなで行こう!俺自動車持ってるしな!」
「マキシム!」
「マキシムさん自動車持ってるの!流石王族ねぇ!」
年齢といい地位といいお買い得な物件だったのよねぇ...マキシムさんって...本人がその気が無いからまぁ仕方ないけど...
「ティナ自動車乗りたいの???じゃあ私も...」
「そのくらいの金持ってるのは知ってるが一般人のフリしてるお前が高級品持ってるのはおかしいだろ!却下!」
「えー」
「えーじゃないぞ!」
わいわい騒いでいるけど...きっとデートは無しになったわね...残念なようなホッとしたような...
「ギャ!ギャ!そういえばさっき『今日も来る予定』ってまさかあの馬鹿、ティナちゃんのお部屋にでもこっそりやって来てるの?ギャ?」
「あ!」
そうだわ!口を滑らせちゃったわ!
「ギャ!まさか夜這い!」
うわぁエステルお姉様にばれたわ!
私の部屋に来る時って絶対エッチ込みだし、いつの間にかベッドで一緒に寝てたりとかあったし、認識阻害術の札を使っての用意周到っぷりだし、汚したベッドとか浄化させて証拠も隠蔽させるし...つい許してしまってたけど冷静に考えたらとんでも無く酷い男よね...
「ギャアアアアア!このエッチ!スケベ!なまぐさ!この馬鹿がっ!私が責任持って引導渡すっ!ギャアアアアア!」
ガッシガッシとピッピちゃん(エステルお姉様)がディビッドの頭を勢いよく嘴で攻撃してるわ!
「痛っ!」
血が滴って来たわ!大変!!!
「辞めてあげて!ディビッドが血まみれになっちゃう!」
大慌てでエステルお姉様を宥めながらも日が暮れて来たわ...
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