25 / 841
chapter1:Come to help, my knight
助かったのかしら...
しおりを挟む
二晩過ぎた...寝てばかりもなぁと思って部屋を歩き回る...どこか壁の薄い所が有れば上手いこと逃げられるかもと期待をもって...
衰弱するといけないって事なのかちゃんと食事は出るけど...食欲も無いし何入っているか分からないから口にしたくはなかったけど、無理矢理あの明けの明星ってヤツに食べさせられた...うぇぇ...
しかも勝手に服を着せ替えられてしまった...そう...例の紐みたいな下着とか色々...せめてマシな透けてないネグリジェにしたけど胸の谷間が...日に日にスケスケにさせる作戦?嫌がらせにも程があるわね...ぐすん。
このまま誰にも見つからないなら私はエスタバン様の慰み者になってしまう...嫌だわ...
それにしても本当に窓がない部屋ね...天井とか上手いこと開けたりできないかしら...と思ったらカタカタ...いいえガタガタ言い出したわ!
「ええ!ネズミかしら!嫌だわ」
と思った瞬間ドンと天井の一部が開く???
天井の隙間から一羽の鳥が...ピッピちゃんだ!
「ピッピちゃん!」
「ギャ!ティナちゃん!無事!ギャ!」
「ええ、大丈夫...ピッピちゃん...」
ちょっと埃っぽいから少し払ってあげたら肩に乗っかって来た。
「ギャ!マキシムが今ここに向かってる!ティナちゃんちょっと屈んで!ぎゃ!」
「え...ええ」
そうピッピちゃんに言われて屈むとすごい大きな音と共に何か壁が吹っ飛んだ!ええええ!
「よ!久しぶりだな!バレンティナ嬢」
壊れた壁から出て来たのは片手に大剣を持ったマキシムさんだ!一体どんな技を使えばこんな分厚い壁を吹っ飛ばせるの????
「マキシムさん!」
「いやぁエステル様...いやピッピちゃんが30分きっかりでここの壁を壊せって言ってたから壊しただけだがこんな場所に閉じ込められてたんだな!」
「結局ここって?」
「その昔公爵の愛人を閉じ込めて監禁してた部屋らしい...ほらよく見てみろよ...趣味悪い道具が一杯だ」
と言われて壊れた隣の部屋を見ると何かムチだの蝋燭だの鎖だの何か吊るす為のフックだの色々SでMな感じの道具とか大量にあるんだけどぉぉぉぉぉ!
「ヒィッ!」
エスタバン様もアレだけど公爵...うわぁ...
「ギャ!マキシム!女の子にそんなモノ見せちゃダメ!ギャ!」
ピッピちゃんが兜をつっつく、カンカンいい音が響く。
「も!申し訳ない!!」
「ピッピちゃん、大丈夫だからマキシムさん突っつかないで!」
「ギャ!ティナちゃん優しい!かわいい!好き!」
ピッピちゃんが私の肩に乗り頭で頬をすりすりする。ピッピちゃんかわいいわね!
「ところで...あのなまぐさ、じゃない!ディビッドは?」
「ああ...本当はバレンティナ嬢を助ける側にいたかったんだろうが、今別な場所で暴れているからな...」
壊れた壁から外へ出ると中庭に繋がっていた。
外はもう夕暮れ時だ。
「ここって?」
「昔公爵の愛人を監禁する屋敷だったところを改装してあのミイラになった息子を隠す為の屋敷に変えた場所だな...」
「やっぱり」
エスタバン様の屋敷だったら人も多い筈だから...でもそれにしても人がいないわよね...
「エスタバンだったか?あいつ最近悪魔崇拝の儀式を行い悪魔ゼパルを受肉しやがったんだ...可哀想にここのメイドたち全員解放させるための生贄にされている」
「え!」
「ディビッドは奴に...エスタバンに断罪を言い渡しに行ったんだ、禁呪解放の重罪人としてな...ほら」
大きくドォンと紫の光が走る!
マキシムさんは屋敷のサロンがあると思われる付近を指差すと大きな稲妻が落ちた。
「なっ!」
「おーおーやってるな!神罰の雷なんて派手な奴を使ってやがる」
「って雷とか扱えるの???」
術式の雷属性でも本物の雷って感じじゃないのに!
「まぁ神罰だから、ディビッドの力って訳じゃないが現在世界中でエステル様とあいつしか神罰使えないからな」
雷が落ちたためか屋敷が黒くなって煙が見える。
「まぁいい、バレンティナ嬢を家に連れ帰る事が今回の俺の仕事だからな...」
そう言ってエスコートしてくれる。
「マキシムさんはあんな風には戦わないの?大剣で壁吹っ飛ばせるくらい強いのに??」
「ディビッドは俺たちと違って特別だからなぁ」
マキシムさんはサロンのあると思われる焦げた屋敷を見る。
「?」
「詳しい事は後でな...きっと本人から話させた方がいい」
マキシムさんが急に何かに気がついてカチャリと剣を構える。
「貴様!」
そこにはニタニタと笑を浮かべる燕尾服とシルクハットの男、明けの明星リュシフェルが立っていた。
衰弱するといけないって事なのかちゃんと食事は出るけど...食欲も無いし何入っているか分からないから口にしたくはなかったけど、無理矢理あの明けの明星ってヤツに食べさせられた...うぇぇ...
しかも勝手に服を着せ替えられてしまった...そう...例の紐みたいな下着とか色々...せめてマシな透けてないネグリジェにしたけど胸の谷間が...日に日にスケスケにさせる作戦?嫌がらせにも程があるわね...ぐすん。
このまま誰にも見つからないなら私はエスタバン様の慰み者になってしまう...嫌だわ...
それにしても本当に窓がない部屋ね...天井とか上手いこと開けたりできないかしら...と思ったらカタカタ...いいえガタガタ言い出したわ!
「ええ!ネズミかしら!嫌だわ」
と思った瞬間ドンと天井の一部が開く???
天井の隙間から一羽の鳥が...ピッピちゃんだ!
「ピッピちゃん!」
「ギャ!ティナちゃん!無事!ギャ!」
「ええ、大丈夫...ピッピちゃん...」
ちょっと埃っぽいから少し払ってあげたら肩に乗っかって来た。
「ギャ!マキシムが今ここに向かってる!ティナちゃんちょっと屈んで!ぎゃ!」
「え...ええ」
そうピッピちゃんに言われて屈むとすごい大きな音と共に何か壁が吹っ飛んだ!ええええ!
「よ!久しぶりだな!バレンティナ嬢」
壊れた壁から出て来たのは片手に大剣を持ったマキシムさんだ!一体どんな技を使えばこんな分厚い壁を吹っ飛ばせるの????
「マキシムさん!」
「いやぁエステル様...いやピッピちゃんが30分きっかりでここの壁を壊せって言ってたから壊しただけだがこんな場所に閉じ込められてたんだな!」
「結局ここって?」
「その昔公爵の愛人を閉じ込めて監禁してた部屋らしい...ほらよく見てみろよ...趣味悪い道具が一杯だ」
と言われて壊れた隣の部屋を見ると何かムチだの蝋燭だの鎖だの何か吊るす為のフックだの色々SでMな感じの道具とか大量にあるんだけどぉぉぉぉぉ!
「ヒィッ!」
エスタバン様もアレだけど公爵...うわぁ...
「ギャ!マキシム!女の子にそんなモノ見せちゃダメ!ギャ!」
ピッピちゃんが兜をつっつく、カンカンいい音が響く。
「も!申し訳ない!!」
「ピッピちゃん、大丈夫だからマキシムさん突っつかないで!」
「ギャ!ティナちゃん優しい!かわいい!好き!」
ピッピちゃんが私の肩に乗り頭で頬をすりすりする。ピッピちゃんかわいいわね!
「ところで...あのなまぐさ、じゃない!ディビッドは?」
「ああ...本当はバレンティナ嬢を助ける側にいたかったんだろうが、今別な場所で暴れているからな...」
壊れた壁から外へ出ると中庭に繋がっていた。
外はもう夕暮れ時だ。
「ここって?」
「昔公爵の愛人を監禁する屋敷だったところを改装してあのミイラになった息子を隠す為の屋敷に変えた場所だな...」
「やっぱり」
エスタバン様の屋敷だったら人も多い筈だから...でもそれにしても人がいないわよね...
「エスタバンだったか?あいつ最近悪魔崇拝の儀式を行い悪魔ゼパルを受肉しやがったんだ...可哀想にここのメイドたち全員解放させるための生贄にされている」
「え!」
「ディビッドは奴に...エスタバンに断罪を言い渡しに行ったんだ、禁呪解放の重罪人としてな...ほら」
大きくドォンと紫の光が走る!
マキシムさんは屋敷のサロンがあると思われる付近を指差すと大きな稲妻が落ちた。
「なっ!」
「おーおーやってるな!神罰の雷なんて派手な奴を使ってやがる」
「って雷とか扱えるの???」
術式の雷属性でも本物の雷って感じじゃないのに!
「まぁ神罰だから、ディビッドの力って訳じゃないが現在世界中でエステル様とあいつしか神罰使えないからな」
雷が落ちたためか屋敷が黒くなって煙が見える。
「まぁいい、バレンティナ嬢を家に連れ帰る事が今回の俺の仕事だからな...」
そう言ってエスコートしてくれる。
「マキシムさんはあんな風には戦わないの?大剣で壁吹っ飛ばせるくらい強いのに??」
「ディビッドは俺たちと違って特別だからなぁ」
マキシムさんはサロンのあると思われる焦げた屋敷を見る。
「?」
「詳しい事は後でな...きっと本人から話させた方がいい」
マキシムさんが急に何かに気がついてカチャリと剣を構える。
「貴様!」
そこにはニタニタと笑を浮かべる燕尾服とシルクハットの男、明けの明星リュシフェルが立っていた。
0
お気に入りに追加
342
あなたにおすすめの小説
婚約を破棄したいと言うのなら、私は愛することをやめます
天宮有
恋愛
婚約者のザオードは「婚約を破棄したい」と言うと、私マリーがどんなことでもすると考えている。
家族も命令に従えとしか言わないから、私は愛することをやめて自由に生きることにした。
兄がいるので悪役令嬢にはなりません〜苦労人外交官は鉄壁シスコンガードを突破したい〜
藤也いらいち
恋愛
無能王子の婚約者のラクシフォリア伯爵家令嬢、シャーロット。王子は典型的な無能ムーブの果てにシャーロットにあるはずのない罪を並べ立て婚約破棄を迫る。
__婚約破棄、大歓迎だ。
そこへ、視線で人手も殺せそうな眼をしながらも満面の笑顔のシャーロットの兄が王子を迎え撃った!
勝負は一瞬!王子は場外へ!
シスコン兄と無自覚ブラコン妹。
そして、シャーロットに思いを寄せつつ兄に邪魔をされ続ける外交官。妹が好きすぎる侯爵令嬢や商家の才女。
周りを巻き込み、巻き込まれ、果たして、彼らは恋愛と家族愛の違いを理解することができるのか!?
短編 兄がいるので悪役令嬢にはなりません を大幅加筆と修正して連載しています
カクヨム、小説家になろうにも掲載しています。
趣味を極めて自由に生きろ! ただし、神々は愛し子に異世界改革をお望みです
紫南
ファンタジー
魔法が衰退し、魔導具の補助なしに扱うことが出来なくなった世界。
公爵家の第二子として生まれたフィルズは、幼い頃から断片的に前世の記憶を夢で見ていた。
そのため、精神的にも早熟で、正妻とフィルズの母である第二夫人との折り合いの悪さに辟易する毎日。
ストレス解消のため、趣味だったパズル、プラモなどなど、細かい工作がしたいと、密かな不満が募っていく。
そこで、変身セットで身分を隠して活動開始。
自立心が高く、早々に冒険者の身分を手に入れ、コソコソと独自の魔導具を開発して、日々の暮らしに便利さを追加していく。
そんな中、この世界の神々から使命を与えられてーーー?
口は悪いが、見た目は母親似の美少女!?
ハイスペックな少年が世界を変えていく!
異世界改革ファンタジー!
息抜きに始めた作品です。
みなさんも息抜きにどうぞ◎
肩肘張らずに気楽に楽しんでほしい作品です!
自衛官、異世界に墜落する
フレカレディカ
ファンタジー
ある日、航空自衛隊特殊任務部隊所属の元陸上自衛隊特殊作戦部隊所属の『暁神楽(あかつきかぐら)』が、乗っていた輸送機にどこからか飛んできたミサイルが当たり墜落してしまった。だが、墜落した先は異世界だった!暁はそこから新しくできた仲間と共に生活していくこととなった・・・
現代軍隊×異世界ファンタジー!!!
※この作品は、長年デスクワークの私が現役の頃の記憶をひねり、思い出して趣味で制作しております。至らない点などがございましたら、教えて頂ければ嬉しいです。
私の愛する人は、私ではない人を愛しています
ハナミズキ
恋愛
代々王宮医師を輩出しているオルディアン伯爵家の双子の妹として生まれたヴィオラ。
物心ついた頃から病弱の双子の兄を溺愛する母に冷遇されていた。王族の専属侍医である父は王宮に常駐し、領地の邸には不在がちなため、誰も夫人によるヴィオラへの仕打ちを諫められる者はいなかった。
母に拒絶され続け、冷たい日々の中でヴィオラを支えたのは幼き頃の初恋の相手であり、婚約者であるフォルスター侯爵家嫡男ルカディオとの約束だった。
『俺が騎士になったらすぐにヴィオを迎えに行くから待っていて。ヴィオの事は俺が一生守るから』
だが、その約束は守られる事はなかった。
15歳の時、愛するルカディオと再会したヴィオラは残酷な現実を知り、心が壊れていく。
そんなヴィオラに、1人の青年が近づき、やがて国を巻き込む運命が廻り出す。
『約束する。お前の心も身体も、俺が守るから。だからもう頑張らなくていい』
それは誰の声だったか。
でもヴィオラの壊れた心にその声は届かない。
もうヴィオラは約束なんてしない。
信じたって最後には裏切られるのだ。
だってこれは既に決まっているシナリオだから。
そう。『悪役令嬢』の私は、破滅する為だけに生まれてきた、ただの当て馬なのだから。
王太子様には優秀な妹の方がお似合いですから、いつまでも私にこだわる必要なんてありませんよ?
木山楽斗
恋愛
公爵令嬢であるラルリアは、優秀な妹に比べて平凡な人間であった。
これといって秀でた点がない彼女は、いつも妹と比較されて、時には罵倒されていたのである。
しかしそんなラルリアはある時、王太子の婚約者に選ばれた。
それに誰よりも驚いたのは、彼女自身である。仮に公爵家と王家の婚約がなされるとしても、その対象となるのは妹だと思っていたからだ。
事実として、社交界ではその婚約は非難されていた。
妹の方を王家に嫁がせる方が有益であると、有力者達は考えていたのだ。
故にラルリアも、婚約者である王太子アドルヴに婚約を変更するように進言した。しかし彼は、頑なにラルリアとの婚約を望んでいた。どうやらこの婚約自体、彼が提案したものであるようなのだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる