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本編

君しかいない

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隣に座った私にレオンは手を伸ばそうとしたその時、ナイフが1本飛んできた。
「僕の恋人に指1本触れるな」
「…ミッキー君!」
私は動かしづらい体に鞭打って鍵がかかっていたはずの扉の近くにいる彼に手を伸ばした。
茶色いふわふわ髪を撫でつけて、城の使用人の格好をしているミッキー君だ。大きなどんぐり目は細められ、底のない怒りを感じさせる。

「…ガードルートさん」
近づくと優しく私を抱き寄せて、彼は私のことを見つめた。
「ミッキー君!会いたかった。会いたかったっ」
「心配しました。もう大丈夫ですよ」
「ううっ…うううー」
みっともないけど顔を彼の胸に寄せて声を上げて泣いてしまう。
「動けますか?抱き上げても良いけど、それでは目立ってしまう…」
黙って首を振る私を見ると、レオンに向かって言った。
「すみませんが向こうを向いて目を閉じて耳を塞いでいてもらえませんか」
「何?」
「僕は彼女を害するのなら王族だろうと関係ないんです。…他人の逢瀬を見るのがお好きならそれで構いませんが」
冷たく言い放つミッキー君にレオンは顔を赤くして向こうを向いた。

「すこし楽にします。…どのくらい飲みました?」
私のスカートをまくって上げながら彼は言った。何重かにレースがあるからぐいっとまくるとミッキー君の顔は見えなくなった。
「えっと、コップいっぱいくらいかな…?きゃっ」
「結構飲みましたね、いけない人だ。…出来るだけ声は抑えて。そこに居る彼には聞かせたくない」
ミッキー君は苦笑しながら私の秘所に舌を這わせた。

「んんっ……ミッキー君」
「仕事から帰ってきたら…びっくりしました…貴方が帰って来てないと聞いて、急いで調べたり、潜入経路を調べたりしていたら、こんな時間になって」
敏感になっているそこに話している息がかかって、声がどうしても漏れてしまう。シーツをギュッと両手で握りしめた。
「何人か見張りが居たので処理するのにも時間がかかって…もっと早く来たかったんですけど、…すみません…」
「ミッキー君。もうっ、ああっ」
ミッキー君は大きな手を私の口に当てた。
「何度かいった方が良いかな…我慢しないでくださいね。後でつらくなる」
「んんんっ……ああっ」
「僕の指を噛んでも良いから、ちょっと我慢してくださいね」
「ミッキー君」
「大丈夫ですよ。僕がいるから。もう大丈夫です。ガードルートさん」
何度か続く絶頂の中私は彼の声にだけ耳を傾けていた。
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