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本編

知らせ

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ヴィンセントさんの読みは面白いように当たった。双子の婚約者である令嬢は「運命の人が見つかったから」と婚約解消を申し入れてきたのだ。あんなに婚約解消を渋っていたのに…ヴィンセントさん、すごい。

「ガードルート、すごいよ!」
フィースは私を抱き上げるとぐるぐると回した。
「フィース、危ない」
と、無表情のイアンは私の体を取り上げる。
「良かったね!2人とも!」
私もちょっと浮かれているみたいだ。私が一人で考えていた時あんなに難しいと思われていたことなのに、軽々と解決してしまったヴィンセントさん本当にすごい。後、ついでにランスロットさんのことも解決してしまってすごく感謝している。流石にあんなことがあったのに私の前に現れないだろう。

「これで心置きなく君と結婚できるよ。ガードルート」
「でも、そんなに急がなくても大丈夫だよ。2人ともお家のことなんかで難しいかもしれないし、落ち着いてからでも私は大丈夫だから」
両手でフィースの頬を持つ。柔らかいのにどこか固い感触は男の子特有のものだろうか。
「…いや、もしかしたら父にすぐに無理難題出されるかもしれないしな。僕としては早めにケリとつけたいと言うか…」
「えっと、妹さんのことは大丈夫なの?」
「あ、…うん。ノエルは…妹の名前なんだけど、普段は隠されているから、外には出ないんだ。だから様子がわかるのが手紙だけなんだ。また手紙が来たら知らせるよ」
「そっか。うん。わかった」
私はにこっと微笑んで、2人も笑顔を返してくれた。


「ガードルートさんっ」
「ミッキー君」
自分の部屋に帰る時に振り向いたら茶色の目をうるうるとさせたミッキー君が待っていた。明日が2人とも休みなので今夜からデートの約束をしていたのだ。
「今回は上手くいって良かったですけど、もうあんな無茶は絶対ダメですよ」
「分かってるってば。でも、私は皆が任務の時とか、遠征の時とか、いつもああいう思いでいるんだよ?すこしはわかってくれた?」
「それとこれとは話が違います。僕達は専門の訓練を受けてはいますけど…ガードルートさんはか弱い女の子です」
「うん、もうあんな無茶は多分もうしないけど、すこしだけ私の気持ちがわかってもらえるかなって思いもあった。…ごめんね」
「…わかっています。僕はガードルートさんと共に居られるためならなんでもします。嫌だと言うのなら騎士を辞めたって良い。大好きです。ガードルートさん」

「うん。私も大好きだよ。ミッキー君」
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