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本編
悩み
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突然だけど、この世界というかこの国では男性からお付き合いを申し込んだり結婚したり、というのが普通だ。女性からする場合も稀にあるけど、一般的には男性のプライドを著しく傷つける行為とされている。性にも大らかで付き合う前や結婚する前のいわゆるお試しも性の不一致での離婚を減らすために奨励されている。あと、数は少ないけど、全員の同意があれば、複数婚もある。
だから、もし向こうが同意してくれたら私がフィースとイアンの2人と結婚するというのも可能なのだ。
でも、と考えた。
今のままだと、難しくない?私から働きかけるしかないけど、かなり無理がない?
私から少し歩み寄っただけで泣いちゃうくらいなのだ。恋人、ましてや結婚なんて遠い夢に思える。
「ガードルート?」
私はハッとした。今はリプリ団長の書類整理を手伝っていたのだ。
「…大丈夫かい?」
「はい。すみませんでした」
リプリ団長は麗しい顔で少し微笑んだ。
「悩み事かい?」
「…はい」
「どんなことかな?話せる程度で構わないが」
リプリ団長、優しい。麗しいし惚れちゃう。
「恋人ってどうやったら出来るのかな?って思ってました」
ふむ、と顔を上げると不思議そうに言った。
「ガードルートみたいな可愛い女の子なら入れ食いなんじゃないかい?こんなところで働いているから遠巻きにされているのかな」
「いえ、そういう訳ではなくて…」
そこで働いている人と恋仲になりたいんです。
「何せ、悩んでもしょうがないことはあまり考えないことだ。時間が解決してくれることなら待つしかないし、考えている時間が無駄だろう?」
リプリ団長はすごく前向きなんだな、と思う。それに優しい。良い人だ。でもこの人もコンプレックスは強いはずだ。どうやって克服したんだろう?
「団長って結婚されてますよね?」
「うん、そうだよ」
「奥様とはどうやって出会われたんですか?」
「あちらが城で下働きをしててね、偶然助けたのがきっかけで知り合ったんだ」
「…その、奥様とお付き合いするまでに時間かかったりしました?」
リプリ団長は首を傾げながら笑った。
「すごくかかったかな」
「どうしてですか」
「僕が彼女に相応しいとはとても思えなかったんだ。こんな顔だろう?辛い思いをさせたくなかった」
「どうやってそれを、克服したんですか?」
「うーん、彼女の誠意と努力だ。僕が今安定しているように見えるのならそれは彼女がしてくれたことがなければなかったことなんだ」
誠意と、努力。あと時間か。
私はまたうーんと腕組みして、リプリ団長は苦笑してた。
だから、もし向こうが同意してくれたら私がフィースとイアンの2人と結婚するというのも可能なのだ。
でも、と考えた。
今のままだと、難しくない?私から働きかけるしかないけど、かなり無理がない?
私から少し歩み寄っただけで泣いちゃうくらいなのだ。恋人、ましてや結婚なんて遠い夢に思える。
「ガードルート?」
私はハッとした。今はリプリ団長の書類整理を手伝っていたのだ。
「…大丈夫かい?」
「はい。すみませんでした」
リプリ団長は麗しい顔で少し微笑んだ。
「悩み事かい?」
「…はい」
「どんなことかな?話せる程度で構わないが」
リプリ団長、優しい。麗しいし惚れちゃう。
「恋人ってどうやったら出来るのかな?って思ってました」
ふむ、と顔を上げると不思議そうに言った。
「ガードルートみたいな可愛い女の子なら入れ食いなんじゃないかい?こんなところで働いているから遠巻きにされているのかな」
「いえ、そういう訳ではなくて…」
そこで働いている人と恋仲になりたいんです。
「何せ、悩んでもしょうがないことはあまり考えないことだ。時間が解決してくれることなら待つしかないし、考えている時間が無駄だろう?」
リプリ団長はすごく前向きなんだな、と思う。それに優しい。良い人だ。でもこの人もコンプレックスは強いはずだ。どうやって克服したんだろう?
「団長って結婚されてますよね?」
「うん、そうだよ」
「奥様とはどうやって出会われたんですか?」
「あちらが城で下働きをしててね、偶然助けたのがきっかけで知り合ったんだ」
「…その、奥様とお付き合いするまでに時間かかったりしました?」
リプリ団長は首を傾げながら笑った。
「すごくかかったかな」
「どうしてですか」
「僕が彼女に相応しいとはとても思えなかったんだ。こんな顔だろう?辛い思いをさせたくなかった」
「どうやってそれを、克服したんですか?」
「うーん、彼女の誠意と努力だ。僕が今安定しているように見えるのならそれは彼女がしてくれたことがなければなかったことなんだ」
誠意と、努力。あと時間か。
私はまたうーんと腕組みして、リプリ団長は苦笑してた。
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