荒れ狂う勇者を宥めることが出来るのは、見放された聖女だけ。

――あれは、世界を救った勇者の成れの果て――

魔王を倒すために心と身体の制御を外し、強大な能力を手にした勇者ロミオは世界を救う役目を終えた後、理性を失くし本能のままに振る舞う獣のような状態になっていた。

森の奥深く神殿に隠されるように居た彼が自分の世話をすることを許しているのは、ほんの少しの聖魔法しか使うことが出来ない、序列末席に居た聖女とは名ばかりのミルドレッドだけ。

ミルドレッドは勇者のお世話係を任され、彼の性欲をも自分の仕事として解消させていた。だがロミオは、なぜか最後の一線は越えない。

ある日、いつまで経っても家に戻ってこないミルドレッドに焦れて連れ帰ろうと婚約者が現れ、乱暴に扱われる彼女を見たロミオの蒼い目に光が灯り……。

家族からも愛されずに見放されていた聖女が、理性を失っても尚ただ一人に愛を捧げる勇者に溺愛されて幸せになる話。

※ドキドキしそうなRシーンには★をつけています。
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