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10 苦手な理由①
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レオナルドはようやくジョヴァンニと私が上手く話せたと聞いて、嬉しそうにしていた。彼に恋愛指導を受けるようになって、二週間近く……出来ない子が、出来るようになりました。
「良かったな」
レオナルドは大きな手で頭をポンポンと叩き、私の頑張りを認めてくれた。
「すべて……レオナルド先輩のおかげです。本当にありがとうございます」
これはジョヴァンニの案で、二週間後のレオナルドの誕生日までは、ジョヴァンニと上手く行ったことにしようと言われていた。
そうしておいて、誕生日に告白された方が、嬉しいかもしれないと。
ジョヴァンニはレオナルドが私のことをきっと好きなのだと言っていたけれど、今だって自分まで嬉しそうな顔をしているだけで、やきもちを妬いているような素振りもない。
なんだか寂しいとは思ってしまうけれど、それもなんだかおかしな話だった。
本当はここで私が『本当はレオナルド先輩が好きなんです』と言えれば、すべて解決してしまえる。
ううん。そもそも、レオナルドが好きになった時点で、それが出来ていたとしたら……?
「ジョヴァンニとは、何を話したんだ?」
「え? あっ……そうですね。ジョヴァンニ先輩は、レオナルド先輩と仲が良いと言っていました」
考え事をしていた私は不意に聞かれて、慌ててしまった。
確か、そう言って居た。
けど、その他の事でレオナルド自身に話せるような内容がなく、私は内心冷や汗をかいていた。
ジョヴァンニにはレオナルドの恋を、応援してもらえるようになりました……! って?
本当に、よくわからない。
好きな人を誤解されて、好きな人に応援してもらっていた人に、応援してもらうことになって……?
私がすんなりと素直に自分の気持ちを口に出せていたら、すぐに解決出来て、こんなにも悩まなくて良かったのに……。
「ジョヴァンニは、そんなことを……? 俺のことではなく、他には?」
「えっと……明日、一緒に出掛けることになりました!」
これは、大丈夫なはずだ。
実は夜会用のイブニングドレスを正式に作るには二週間では足りないらしいのだけど、王太子ジョヴァンニの顔で無理が通るメゾンに行って、明日サイズを測ってもらい、なんとか間に合わせてもらう予定になったのだ。
ただ、それだけの話なのだけど、ジョヴァンニと出掛けること自体は嘘ではない。
「……そうか。良かったな」
その時に微笑んだレオナルドの表情が少々寂しそうに見えたのは、私の願望なのか……どうなのか……私には、良くわからなかった。
「良かったな」
レオナルドは大きな手で頭をポンポンと叩き、私の頑張りを認めてくれた。
「すべて……レオナルド先輩のおかげです。本当にありがとうございます」
これはジョヴァンニの案で、二週間後のレオナルドの誕生日までは、ジョヴァンニと上手く行ったことにしようと言われていた。
そうしておいて、誕生日に告白された方が、嬉しいかもしれないと。
ジョヴァンニはレオナルドが私のことをきっと好きなのだと言っていたけれど、今だって自分まで嬉しそうな顔をしているだけで、やきもちを妬いているような素振りもない。
なんだか寂しいとは思ってしまうけれど、それもなんだかおかしな話だった。
本当はここで私が『本当はレオナルド先輩が好きなんです』と言えれば、すべて解決してしまえる。
ううん。そもそも、レオナルドが好きになった時点で、それが出来ていたとしたら……?
「ジョヴァンニとは、何を話したんだ?」
「え? あっ……そうですね。ジョヴァンニ先輩は、レオナルド先輩と仲が良いと言っていました」
考え事をしていた私は不意に聞かれて、慌ててしまった。
確か、そう言って居た。
けど、その他の事でレオナルド自身に話せるような内容がなく、私は内心冷や汗をかいていた。
ジョヴァンニにはレオナルドの恋を、応援してもらえるようになりました……! って?
本当に、よくわからない。
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「ジョヴァンニは、そんなことを……? 俺のことではなく、他には?」
「えっと……明日、一緒に出掛けることになりました!」
これは、大丈夫なはずだ。
実は夜会用のイブニングドレスを正式に作るには二週間では足りないらしいのだけど、王太子ジョヴァンニの顔で無理が通るメゾンに行って、明日サイズを測ってもらい、なんとか間に合わせてもらう予定になったのだ。
ただ、それだけの話なのだけど、ジョヴァンニと出掛けること自体は嘘ではない。
「……そうか。良かったな」
その時に微笑んだレオナルドの表情が少々寂しそうに見えたのは、私の願望なのか……どうなのか……私には、良くわからなかった。
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