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こっちが本編
可愛らしい鬼
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「んーっ!いい匂い~!……火薬の匂いがしなければね」
ふわぁ…と伸びをしたあと、残りのサンドイッチを口に含み、グリースが持っていた自分専用の短剣を懐に忍ばせた
「えっ?タリス隊長なの?」
「そうだけど?……変?」
グリースが赤い顔で聞いてくるので、もしかして変なのかとくるくると回り始める
「いえいえいえ!その……似合ってます…」
「フフっ…さあて…潰すか」
黒い顔で、黒く笑うタリスを見て、その場にいた全員はこいつは敵にはまわしたくねぇなと思った
「ちょっと…からかってくる」
タリスはグリースが止めるのも聞かずに、敵陣へと歩き出す
「なんだ…?おいおい、酒に酔ってるのか?美少女がこっちに来るぞ」
「へ?…うわぁ!ほんとに綺麗な子ですね~!」
敵陣でのこの会話はタリスの耳にバッチリ届いていた
(フフっ……私の笑顔を見て倒れない者がいるものか!ふふふ…女に滅ぼされた国…笑いものにできそう)
タリスは自分から敵陣の馬にトンっとぶつかり、上目遣いで顔を上げた
「あら…ごめんなさい、ぶつかってしまったわ?」
「いや!大丈夫だ!それにしてもこここんな所にいると危ないぞ?こっちに来るか?」
「まぁ…私お花を積みにきたの…ここのお花はとっても可愛いし、その…いい匂いもするから…」
タリスはどこから出してきたのか、可愛らしい編んだ籠を抱える
その中には、ピンクと白のとても可愛らしい花が入っていた
「貴方も……いる?」
こてんと首を傾げて花を一輪差し出すと、男は赤面しながらも受け取った
「そそそれにしても…どうしてこんな所に?」
「あら…二回も聞くなんて…」
「閉まった!すすすまない!緊張して…つい」
タリスはその様子を見て、グリースに、念話で、まだ待ってねと言葉を送った
「そう…兵隊さん?その…私足を怪我してるみたいなの…お馬さんに載せてくれない?」
タリスが足をスっと太ももまで出してここが痛いのといつの間にネイルを塗ったのか分からないが、痛いの…と言いながらさすった
すると男はタリスの行動に惚れたのか。すぐさま馬にお姫様抱っこで乗せた
「ありがとう」
タリスはギュッと男の体に抱きついて腰に手を回して落ちないようにしがみつく
そして周りを見渡して、念話で言った
« 出撃していいよ~»
するとすぐさま、自分の国の兵が馬でやってきた
「見て兵隊さん!こっちに来るわ!私怖いっ」
タリスはグリース達に注意が向いている男の意識を自分に向けるように、魔法で増やした胸を押し付けるようにさらに力を込める
「おおおおおお!」
馬の蹄の音とともに、自分たちの兵が突っ込んできた
「しまった!……お嬢さん少し怖いかもしれないが待っていてくれないか?」
タリスは怖いといったふうに震える(わざと)手で男の腕にしがみついて、ふるふると首を振る
「大丈夫だすぐ終わるから」
「すぐ終わるのはそっちなんだごめんね」
タリスはめんどくさくなってしまい、短剣を取り出すと男の首をはねた
タリスは馬の上から落ちる男を冷たい目で見てフッと笑った
「ざまあねえな…」
馬を使って敵陣に戻ろうとすると、後ろにいたのか眼鏡をかけた弱そうな男がワナワナと震えていた
「ああ…ひとりじゃ寂しいよねいいよ、分かった殺してあげる」
タリスは優しい笑顔でと手で男の顔を包みこむと一瞬で首をはね飛ばした
「さぁ、面白い壊滅の時間が始まるよ?」
ふわぁ…と伸びをしたあと、残りのサンドイッチを口に含み、グリースが持っていた自分専用の短剣を懐に忍ばせた
「えっ?タリス隊長なの?」
「そうだけど?……変?」
グリースが赤い顔で聞いてくるので、もしかして変なのかとくるくると回り始める
「いえいえいえ!その……似合ってます…」
「フフっ…さあて…潰すか」
黒い顔で、黒く笑うタリスを見て、その場にいた全員はこいつは敵にはまわしたくねぇなと思った
「ちょっと…からかってくる」
タリスはグリースが止めるのも聞かずに、敵陣へと歩き出す
「なんだ…?おいおい、酒に酔ってるのか?美少女がこっちに来るぞ」
「へ?…うわぁ!ほんとに綺麗な子ですね~!」
敵陣でのこの会話はタリスの耳にバッチリ届いていた
(フフっ……私の笑顔を見て倒れない者がいるものか!ふふふ…女に滅ぼされた国…笑いものにできそう)
タリスは自分から敵陣の馬にトンっとぶつかり、上目遣いで顔を上げた
「あら…ごめんなさい、ぶつかってしまったわ?」
「いや!大丈夫だ!それにしてもこここんな所にいると危ないぞ?こっちに来るか?」
「まぁ…私お花を積みにきたの…ここのお花はとっても可愛いし、その…いい匂いもするから…」
タリスはどこから出してきたのか、可愛らしい編んだ籠を抱える
その中には、ピンクと白のとても可愛らしい花が入っていた
「貴方も……いる?」
こてんと首を傾げて花を一輪差し出すと、男は赤面しながらも受け取った
「そそそれにしても…どうしてこんな所に?」
「あら…二回も聞くなんて…」
「閉まった!すすすまない!緊張して…つい」
タリスはその様子を見て、グリースに、念話で、まだ待ってねと言葉を送った
「そう…兵隊さん?その…私足を怪我してるみたいなの…お馬さんに載せてくれない?」
タリスが足をスっと太ももまで出してここが痛いのといつの間にネイルを塗ったのか分からないが、痛いの…と言いながらさすった
すると男はタリスの行動に惚れたのか。すぐさま馬にお姫様抱っこで乗せた
「ありがとう」
タリスはギュッと男の体に抱きついて腰に手を回して落ちないようにしがみつく
そして周りを見渡して、念話で言った
« 出撃していいよ~»
するとすぐさま、自分の国の兵が馬でやってきた
「見て兵隊さん!こっちに来るわ!私怖いっ」
タリスはグリース達に注意が向いている男の意識を自分に向けるように、魔法で増やした胸を押し付けるようにさらに力を込める
「おおおおおお!」
馬の蹄の音とともに、自分たちの兵が突っ込んできた
「しまった!……お嬢さん少し怖いかもしれないが待っていてくれないか?」
タリスは怖いといったふうに震える(わざと)手で男の腕にしがみついて、ふるふると首を振る
「大丈夫だすぐ終わるから」
「すぐ終わるのはそっちなんだごめんね」
タリスはめんどくさくなってしまい、短剣を取り出すと男の首をはねた
タリスは馬の上から落ちる男を冷たい目で見てフッと笑った
「ざまあねえな…」
馬を使って敵陣に戻ろうとすると、後ろにいたのか眼鏡をかけた弱そうな男がワナワナと震えていた
「ああ…ひとりじゃ寂しいよねいいよ、分かった殺してあげる」
タリスは優しい笑顔でと手で男の顔を包みこむと一瞬で首をはね飛ばした
「さぁ、面白い壊滅の時間が始まるよ?」
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