公爵令嬢の立場を捨てたお姫様

こっちが本編

残党さん

｢ククク…やっと見つけた｣

暗闇から一人の男が出てきた
そのありえないほど不気味な笑いに背筋がゾクッっとする

｢タリス、今は後ろに下がっていろ｣

｢はい…｣

ライン様って、敵の前になると口調が変わるんだよね

｢女をこっちによこしたら命は残してやる｣

｢渡す気は無い｣

｢…！ガキが！｣

男は短期らしい。
すぐに襲ってきた

もちろん騎士団長のライン様にはかなうはずはなく
秒殺でやられる
｢グハァ！｣

｢…誰が頭だ、いえ｣

真顔で後ろに冷たい空気をまとって、胸ぐらをつかみ脅す
(大体、これで犯罪者は落ちるのだが…)

｢ヒィ！……｣

｢………｣

｢頼む…殺さないでくれ……｣

｢それは応答次第｣

｢言いますっ！言いますからっ！｣

外から見ると、大柄の男が少し小柄なイケメンにおどされてるよう見える

｢うわぁ…普通だったら逆だよね…｣

｢お頭は…｣

｢お？｣

｢……です｣

(大事なところが聞こえないっ！)

｢！？……か！？｣

もうちょっとはっきり聞こえないかなー？

｢まぁ、いい寝てろ｣

そう言うとおとこの急所に蹴りを入れた

土の上で気を失っている男はしばらく起きなそうだ

｢行こうか？｣

｢え？あ、はい｣

慌てて後ろ姿を追いかける

(はぐれないように…)

チョンとラインの服の裾をつまんで歩く

(可愛い…///)

ラインは悶えた
転ばないようにそして、はぐれないようにチョンと自分の服を掴むタリスに


ガサガサ…
しかし、突如どこからか現れたもうひとりの男

「まだいたのか！？」

その声に気づいたのか馬車のそばにいた騎士が寄ってきた

「まずは…騎士からか…」

男は槍を持ち、騎士へと飛びかかった
騎士は抗うまもなく腹部を刺される

「グッ……」

「つ、強い！」

(まずは…治癒から……)

タリスは騎士に手をかざした