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5章 「One day」
③(24年前)
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翔たちが聞いたのは江口家の父が亡くなった、という話だった。昨日の俊之が飛び降りた時間のことらしい。駅のホーム、最前列で待っていた父は電車が来る直前に線路に飛び降り、吹き飛ばされたらしい。
「同時に亡くなった…って本当に偶然か?」
「自室から飛び降りた形跡もなかったし、殺人のセンも濃厚だろ。父の方だけ偶然の事故とか、もしくは同時に行われた連続殺人事件か。」
「そうなると複数犯だな。」
翔と紅河の会議は続く。昨日のマンションに着いた時、二人はさらに衝撃的な話を聞く。
「あぁ、二人も来たか。事件はさらにひどくなった。」
「刑事さん、何か…?」
「事情聴取を始めようとしたら、江口さんの母が部屋で首を吊って亡くなっていた。さらに、部屋の中には景幸の死体があった。雅行が母の部屋に呼びにいくと、入り口のドアノブに紐をかけて首を吊った母親の死体があったらしい。そしてその側には景幸が横たわっていたらしい。警官の調べによると、母は窒息死、景幸は毒による窒息死。」
「自殺か他殺か…。」
「少なくとも、雅行に動機はある。これで家族はみんな死に、遺産は独り占めだ。フロアを買うくらいだからまあまあな額あるだろう。」
「紅河、金のために家族を殺すのか?」
「そういうやつも社会にはごまんといる。」
「でも雅行には今回の殺人は不可能なんだ。これは密室殺人だ。ドアにもたれかかった母の遺体はドアを開ける時まで動かされた形跡が無かった。窒息死による失禁の跡があったが、それが引きずられた跡は、雅行が開けた時の一回のみだそうだ。さらに、監視カメラには雅行が呼びに行ってドアを開け、死体を見つけて警察を呼びにいくまでが映っている。二人の心中が良い線だろう。」
「ふーん。釈然としないな。」
「昨日の駅の監視カメラには、景幸のような人物も映っていた。父を殺し、母を殺したが、殺人現場に居た所に雅行が呼びに来て、諦めて自殺したってとこかな。」
「なるほどな。紅河、しっくり来てるか?」
「来ないな。母を絞殺しておきながらなんで毒を持ってた?雅行が呼びに来るような時間もある程度読めていたはずだ。それなのに、呼びに来たのにビビって自殺するか?」
「まず間違いなく景幸も殺されたんだろう。」
「だが、そうなると密室殺人になるが。」
「監視カメラの映像見せてもらえます?」
「やっぱり。廊下にある監視カメラじゃ中の様子まで見えない。それに、ドアが開いた状態だと扉が監視カメラ側に開くから、開いたドアから監視カメラに映らずに廊下の奥へ向かうことが可能だ。」
「だが翔くん、登場人物が揃わない。この監視カメラはずっとこの部屋が映っている。この部屋に入ったのは母の紗1人だぞ。それにエレベーターの監視カメラからも、非常階段の監視カメラからもこのフロアにいた人間は江口一家の3人だけだ。」
「ほらここ。母が部屋に入る時、ドアがしばらく開きっぱなしだ。廊下の奥から映らずに部屋に入った人物がいるんだろう。恐らく、景幸が。」
「ん?じゃあ犯人は景幸では…」
「密室殺人なんてのは存在しないんだ。抜け穴のような、完全な密室じゃなかったか、中に人が隠れ潜んでいたのかのどっちかだ。そしてこの時間はそのどっちもだ。」
「は?翔、何言って…あ。」
「これは多分、景幸と雅行の共犯で進んでいた事件だ。母の自殺で終わる予定だったんだ。景幸が密室の中で母を殺害し、雅行が呼びに来てドアを開ける、ドアの死角から景幸が逃げるっていう計画だったんだ。そこで雅行が裏切り、ドアから出ようとした景幸をドアの死角に隠れて殺害。結果、母の殺害は密室で行われ、景幸の殺害はドアが開いた状態で行われたんだ。」
「なるほど。スジは通る。でもどの説にも証拠が存在しない。心中にしろ、雅行と景幸の二重殺人にしろ。」
そうだな。死亡推定時刻もそんなに変わらんだろうし。毒の入手は景幸がしたんだとしたら証拠にならない。」
「遺書がないから自殺じゃないって証拠をかき集めていけばいけるかな。あとは毒が塗られた針の指紋かな。」
「まぁ出ないだろうな。話聞いてみるか。」
「母たちの死について何か分かりましたか。」
「そうですね、まだわからないことがあるので少し話聞かせてください。」
「はい、1人残されて悲しいので、せめて謎はスッキリさせておきたいので。なんでも聞いてください。」
「じゃあ、発見時の状況をもう一度教えてください。」
「はい、母を呼びに行ったらドアが開かなかったのでノックをしました。ドアノブは動いたので、不思議に思ってドアを強引に引いたら、母がドアにもたれかかっていたようで、倒れ込んできました。母を揺すっても意識はなく、もう死んでいました。誰が犯人かと思って部屋の中を見ると、兄が倒れていました。」
「お兄さんの生死は確認しましたか?」
「い、いや踏み入るのはダメかと思ってすぐに警察の人を呼びに行きました。」
「2人の自殺の可能性もあるんですが、何か心当たりはありますか。」
「いや、ないです…。やっぱり自殺なんですか?」
「そうですね。部屋は密室で、2人しかいませんでしたし。」
「母も兄も苦しかっただろうな。あの時の顔も、苦しそうだったし。なんで自殺なんか。」
「お兄さんの顔も苦しそうだったんですか?」
「はい、毒ってやっぱり苦しいんですかね。」
「?お兄さんは毒で亡くなったんですか?」
「え?なんで警察の方が私に聞くんですか?」
「いえ、どこでそんなことを知ったのかな、と思って。」
「いや、近くに針が落ちてたし、毒だったのかな、って。針からもお兄さんの指紋が出たんじゃないですか?」
「出ませんでしたよ。針から指紋を取るのは困難でして。」
「そうなんですね。針は、どの辺に落ちてましたか?」
「えっと、左肩の近くに…」
「左肩の近くに投げ込んだわけですね。」
「え?」
「実は、ドア口から見ても針は見えない場所にあったんですよ。針で殺されたことを知っているのは、我々警察と犯人だけ、なんです。」
「な、何を言って…。即死の毒にしたのに…あっ…。」
「計画は緻密な割にお粗末だな。爪が甘すぎる。毒もそこまですぐに即死に至らしめたわけじゃない。お前が警察を呼びに行っている間に景幸が体勢を変え、針に覆いかぶさったんだろう。今のは自白として充分だ。もっと詳しく聞かせてもらおうか。動機はやっぱり遺産か?」
「翔、事件解決したのに浮かない顔だな。」
「まあ、人が死んだわけだしな。なぁ、俺にも紅河にもハルにも血のつながった人はいない。彼らは俺らにはないものを持っていて、それでも『幸せ』じゃなかったんだな。」
「『幸せ』は人の数だけある、って言うしね。翔は昨日、幸せだって言ってたじゃん。血のつながりが欲しいの?」
「ないものねだりなんだろうな。血のつながりがある人がいるってどんなんだろう、って考えることはお前らにもあるだろ。現状に幸せを感じても、人はさらにないものを求めるんだ。あの兄弟にとって、それが目先の大金だった、って考えるとな。なんか、もやもやしないか。」
「俺は別にしないけどな。金だって立派な『幸せ』の形だ。俺たちだって孤児だったところを優しさだけじゃなくて金に生かされてる。」
「そのために肉親すら殺せる、って嫌な生き物だな。俺らは。目先だけ考えるからダメなんだ。俺たちが求める『幸せ』って、そんなところにあるのか。」
「でた、翔の独り言モード。すぐ哲学に入っちゃうんだから。」
「ハルも大変だな。これからずっとコイツの相手するって考えると。」
「え、なんでずっとなの…。紅河は?」
「俺は、あれだから。もうこれからの進路も決まってる。多分2人とは違う道になる。それにハルと翔は…」
紅河の意味深な言葉を遮るように翔が呟く。
「そうか、だから俺はハルに惹かれるのか。」
「は…え……は?」
「晴華、俺と付き合ってくれ。ずっと一緒にいよう。」
「は?ちょ…待って。今の間、何があったの?」
翔の真剣な眼差しに晴華がたじろぐ。
髙野 翔と齋藤 紅河の高校2年生の時の話であった。時代は進み、彼らも大人になる。それぞれ向いた方向は違っても、根っこの部分は同じはずだった。彼らの運命が『幸せ』の形を彩る。
「同時に亡くなった…って本当に偶然か?」
「自室から飛び降りた形跡もなかったし、殺人のセンも濃厚だろ。父の方だけ偶然の事故とか、もしくは同時に行われた連続殺人事件か。」
「そうなると複数犯だな。」
翔と紅河の会議は続く。昨日のマンションに着いた時、二人はさらに衝撃的な話を聞く。
「あぁ、二人も来たか。事件はさらにひどくなった。」
「刑事さん、何か…?」
「事情聴取を始めようとしたら、江口さんの母が部屋で首を吊って亡くなっていた。さらに、部屋の中には景幸の死体があった。雅行が母の部屋に呼びにいくと、入り口のドアノブに紐をかけて首を吊った母親の死体があったらしい。そしてその側には景幸が横たわっていたらしい。警官の調べによると、母は窒息死、景幸は毒による窒息死。」
「自殺か他殺か…。」
「少なくとも、雅行に動機はある。これで家族はみんな死に、遺産は独り占めだ。フロアを買うくらいだからまあまあな額あるだろう。」
「紅河、金のために家族を殺すのか?」
「そういうやつも社会にはごまんといる。」
「でも雅行には今回の殺人は不可能なんだ。これは密室殺人だ。ドアにもたれかかった母の遺体はドアを開ける時まで動かされた形跡が無かった。窒息死による失禁の跡があったが、それが引きずられた跡は、雅行が開けた時の一回のみだそうだ。さらに、監視カメラには雅行が呼びに行ってドアを開け、死体を見つけて警察を呼びにいくまでが映っている。二人の心中が良い線だろう。」
「ふーん。釈然としないな。」
「昨日の駅の監視カメラには、景幸のような人物も映っていた。父を殺し、母を殺したが、殺人現場に居た所に雅行が呼びに来て、諦めて自殺したってとこかな。」
「なるほどな。紅河、しっくり来てるか?」
「来ないな。母を絞殺しておきながらなんで毒を持ってた?雅行が呼びに来るような時間もある程度読めていたはずだ。それなのに、呼びに来たのにビビって自殺するか?」
「まず間違いなく景幸も殺されたんだろう。」
「だが、そうなると密室殺人になるが。」
「監視カメラの映像見せてもらえます?」
「やっぱり。廊下にある監視カメラじゃ中の様子まで見えない。それに、ドアが開いた状態だと扉が監視カメラ側に開くから、開いたドアから監視カメラに映らずに廊下の奥へ向かうことが可能だ。」
「だが翔くん、登場人物が揃わない。この監視カメラはずっとこの部屋が映っている。この部屋に入ったのは母の紗1人だぞ。それにエレベーターの監視カメラからも、非常階段の監視カメラからもこのフロアにいた人間は江口一家の3人だけだ。」
「ほらここ。母が部屋に入る時、ドアがしばらく開きっぱなしだ。廊下の奥から映らずに部屋に入った人物がいるんだろう。恐らく、景幸が。」
「ん?じゃあ犯人は景幸では…」
「密室殺人なんてのは存在しないんだ。抜け穴のような、完全な密室じゃなかったか、中に人が隠れ潜んでいたのかのどっちかだ。そしてこの時間はそのどっちもだ。」
「は?翔、何言って…あ。」
「これは多分、景幸と雅行の共犯で進んでいた事件だ。母の自殺で終わる予定だったんだ。景幸が密室の中で母を殺害し、雅行が呼びに来てドアを開ける、ドアの死角から景幸が逃げるっていう計画だったんだ。そこで雅行が裏切り、ドアから出ようとした景幸をドアの死角に隠れて殺害。結果、母の殺害は密室で行われ、景幸の殺害はドアが開いた状態で行われたんだ。」
「なるほど。スジは通る。でもどの説にも証拠が存在しない。心中にしろ、雅行と景幸の二重殺人にしろ。」
そうだな。死亡推定時刻もそんなに変わらんだろうし。毒の入手は景幸がしたんだとしたら証拠にならない。」
「遺書がないから自殺じゃないって証拠をかき集めていけばいけるかな。あとは毒が塗られた針の指紋かな。」
「まぁ出ないだろうな。話聞いてみるか。」
「母たちの死について何か分かりましたか。」
「そうですね、まだわからないことがあるので少し話聞かせてください。」
「はい、1人残されて悲しいので、せめて謎はスッキリさせておきたいので。なんでも聞いてください。」
「じゃあ、発見時の状況をもう一度教えてください。」
「はい、母を呼びに行ったらドアが開かなかったのでノックをしました。ドアノブは動いたので、不思議に思ってドアを強引に引いたら、母がドアにもたれかかっていたようで、倒れ込んできました。母を揺すっても意識はなく、もう死んでいました。誰が犯人かと思って部屋の中を見ると、兄が倒れていました。」
「お兄さんの生死は確認しましたか?」
「い、いや踏み入るのはダメかと思ってすぐに警察の人を呼びに行きました。」
「2人の自殺の可能性もあるんですが、何か心当たりはありますか。」
「いや、ないです…。やっぱり自殺なんですか?」
「そうですね。部屋は密室で、2人しかいませんでしたし。」
「母も兄も苦しかっただろうな。あの時の顔も、苦しそうだったし。なんで自殺なんか。」
「お兄さんの顔も苦しそうだったんですか?」
「はい、毒ってやっぱり苦しいんですかね。」
「?お兄さんは毒で亡くなったんですか?」
「え?なんで警察の方が私に聞くんですか?」
「いえ、どこでそんなことを知ったのかな、と思って。」
「いや、近くに針が落ちてたし、毒だったのかな、って。針からもお兄さんの指紋が出たんじゃないですか?」
「出ませんでしたよ。針から指紋を取るのは困難でして。」
「そうなんですね。針は、どの辺に落ちてましたか?」
「えっと、左肩の近くに…」
「左肩の近くに投げ込んだわけですね。」
「え?」
「実は、ドア口から見ても針は見えない場所にあったんですよ。針で殺されたことを知っているのは、我々警察と犯人だけ、なんです。」
「な、何を言って…。即死の毒にしたのに…あっ…。」
「計画は緻密な割にお粗末だな。爪が甘すぎる。毒もそこまですぐに即死に至らしめたわけじゃない。お前が警察を呼びに行っている間に景幸が体勢を変え、針に覆いかぶさったんだろう。今のは自白として充分だ。もっと詳しく聞かせてもらおうか。動機はやっぱり遺産か?」
「翔、事件解決したのに浮かない顔だな。」
「まあ、人が死んだわけだしな。なぁ、俺にも紅河にもハルにも血のつながった人はいない。彼らは俺らにはないものを持っていて、それでも『幸せ』じゃなかったんだな。」
「『幸せ』は人の数だけある、って言うしね。翔は昨日、幸せだって言ってたじゃん。血のつながりが欲しいの?」
「ないものねだりなんだろうな。血のつながりがある人がいるってどんなんだろう、って考えることはお前らにもあるだろ。現状に幸せを感じても、人はさらにないものを求めるんだ。あの兄弟にとって、それが目先の大金だった、って考えるとな。なんか、もやもやしないか。」
「俺は別にしないけどな。金だって立派な『幸せ』の形だ。俺たちだって孤児だったところを優しさだけじゃなくて金に生かされてる。」
「そのために肉親すら殺せる、って嫌な生き物だな。俺らは。目先だけ考えるからダメなんだ。俺たちが求める『幸せ』って、そんなところにあるのか。」
「でた、翔の独り言モード。すぐ哲学に入っちゃうんだから。」
「ハルも大変だな。これからずっとコイツの相手するって考えると。」
「え、なんでずっとなの…。紅河は?」
「俺は、あれだから。もうこれからの進路も決まってる。多分2人とは違う道になる。それにハルと翔は…」
紅河の意味深な言葉を遮るように翔が呟く。
「そうか、だから俺はハルに惹かれるのか。」
「は…え……は?」
「晴華、俺と付き合ってくれ。ずっと一緒にいよう。」
「は?ちょ…待って。今の間、何があったの?」
翔の真剣な眼差しに晴華がたじろぐ。
髙野 翔と齋藤 紅河の高校2年生の時の話であった。時代は進み、彼らも大人になる。それぞれ向いた方向は違っても、根っこの部分は同じはずだった。彼らの運命が『幸せ』の形を彩る。
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