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1章 「夏目涼香」
12月20日③
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【夏目 涼香について
ファミレスで起きた殺人事件に遭遇した際、能力に目覚める。他人が他人に向ける視線の感情が色となって見える能力。自分に向く視線には効果がない。当社の調査対象外ではあったが、能力に目覚めた模様。因子は髙野遥希か、血以外にも潜在する可能性があるのか不明。】
YYCコーポレーション 報告書(夏目涼香)より一部抜粋
「今日のはびっくりしたな。」
沈黙に耐えきれなくなり、口を開く。
「私は遥希くんにびっくりした。動揺せず、冷静で…。解決までしちゃうし。」
「確かにあんまり動揺しなかったな。すごいことじゃねぇよ。たぶん、冷たい人間なんだ。」
「ううん。そんなことないよ。私は遥希くんの優しさ、暖かさに惹かれたんだから。」
「…。昨日はごめんな。俺は追い詰めるつもりで涼香と話した。やめて欲しい一心で。」
「うん。わかってる。心配かけた上に逃げ出した私が悪いんだよ。」
少し間を置いて口を開いた。今なら、思っていることが吐き出せそうだった。
「…、心配かけるってそんなに悪いことなのかって思うんだ。」
意味を計りかねた涼香が目を向けてくる。目を合わせず、少し下を向いて話す。
「俺にとって涼香は大事な人だ。風邪ひくだけでも心配する。気になる。喜び2倍、苦しみ半分って言うだろ。大事な人って、信頼関係ってそうやってできていくんだ。友達、家族、先輩後輩、先生と生徒、同僚、そういう関係を人間はずっと作るんだ。心配かけてくれよ。その度に人は、その人を大事な人だって再認識するんだ。」
「でも…。」
「気持ちはわかるよ。大事な人だ。心配かけて、一緒に苦しんでもらおうなんて誰が考えるかって話だよ。でも、苦しみを1人抱えて壊れそうになってる涼香を見る方が俺はよっぽど苦しい。」
「私って壊れそうなのかな…。」
「悪い。これは偏見だな。」
「え?」
「何も知らないけど、切ったらスッキリするんだろ?ストレス解消の手段にリスカがあるだけだ。」
「…。真っ直ぐに線を引いて、赤い血が出てくることでスッキリするんだ。生きてるんだ…って思う。」
涼香は自分の左手首を見てつぶやいた。そしてこう続けた。
「変だよね…。私。血を見たら落ち着くんだ。自分を傷つけて…。」
「お前が変だってんなら世の中まともな奴なんていないよ。そもそも人の趣味嗜好を変っていうこと自体間違ってるんだ。ストレス解消に何かに当たるやつ、運動するやつ、歌うやつ、絵を描くやつ、酒を飲むやつ、タバコを吸うやつ、色んな奴がいる。たまたま、自分のストレス解消の方法がリスカだっただけだろ。変でも悪いことでもない。」
涼香は話に聞き入っている。
リストカットは承認欲求の表れや自己肯定感の低さからの行動と言われる。自分を認め、否定しない人の話を求めている。ただし、これはリスカをやめることを良しとする穿った考え方とも言える。
遥希は話を続ける。
「ただ、俺はやっぱりリスカはやめて欲しい。」
涼香は口を結ぶ。このまま気持ちのいい話が続くと思っていた。好きな人が自分の心配をし、自分の行動を認めてくれていた。その幸せな時間に影が落ちたように感じるのだろう。それでも話を続ける。
「すぐにやめて欲しいわけじゃない。やめないから嫌いってこともない。俺の気持ちが伝わるまで話す。伝わっても涼香がやめない選択をしても涼香が大事な友達なのは変わらない。」
聞きたくない話をしているだろうことはわかっていた。ただそれでも涼香は話を聞いてくれている。俺の気持ちを量ろうとしてくれている。今なら気持ちも伝わる。自分の考えを吐き出す。
「自分を大事にして欲しいんだ。死にたいなんて考えないで欲しい。そのうち死ぬために簡単に手首を切るようになってしまう。それが怖いんだ。少し前に言ってたのを俺は覚えてる。自分が死んでも悲しむ人がいないって。」
「…。遥希くんは思ったことない?皆が本当は何考えてるかわからない時。信じられないとき。遥希くんは悲しんでくれる?泣いてくれ…」
「あたりまえだろ!!」
遮るように、もう聞きたくないと言わんばかりの勢いだった。
「でも、私は沢山いる中の1人なんだ。遥希くんはたくさんの友達がいて、今日みたいにたくさんの人を助けて…。私はそのうちの小さなな1人。遥希くんは他に好きな人がいるでしょ。たった1人になれない。私がいなくても代わりなんて…。」
「好きな人がいるのは本当だ。今の俺じゃ涼香を本気で好きにはなれない。付き合っても涼香を傷つける…。でも代わりなんていない。」
「そんなことないよ…。」
「俺の大切な幼馴染で、俺のこと大好きになってくれた人で、俺が本気で助けたいと思った人間が、代わりなんているのかよ。」
まだ目を見れなかった。涼香と付き合うという結論が出せるならこんなに苦しく無かっただろう。涼香の気持ちに本気で、誠実に向き合っているからこそ、涼香の望む結論を出せなかった。その後ろめたさか、目を合わせられなかった。しかし、死んでほしくない気持ちに偽りはない。伝えるべき気持ちだと意思を固め、目を合わせる。
「俺は悲しいからな。涼香が死んだとき、立ち直れる自信はないぞ。大切な友達を失い、助けになれなかったと自分を責め、後を追うかもしれない。」
「そんなのだめだよ!遥希くんは死んじゃ駄目!この世界に必要な人なんだか…」
「それは俺にとっての涼香も一緒だ!“自分なんか”と思うなよ。俺を生かしてくれるのは孤児院の人たちや友達だ。生きる理由だ。お前だって例外じゃないぞ。」
一息に言葉を続けていた。涼香は涙をこぼしていた。苦しそうに。
「…。駄目だよ…。生きたくなっちゃうじゃん…。」
「当たり前だ。そうなるように話してる。死なせないぞどんな手を使っても。涼香の存在も俺の生きる意味だ。たくさん友達がいたって、誰一人欠けてほしくない。代わりが効かないから友達をたくさん作るんだろ。」
涼香は泣きながら思いをこぼした。
「無理だよ…。もうわからなくなるんだ。楽しみはある。遥希くんと話す時間が幸せで、生きたい理由もある。でも、家には居場所がないし…。人は心の奥で何考えているかわからないし、苦しくなるんだ。死んで楽になりたくなるんだ。」
涼香は生きたい気持ちと死にたい気持ちの狭間で苦しんでいた。今、涼香の生きたい気持ちを膨らませている。それがさらに涼香を苦しめると分かっていても、気持ちを伝える。
「その苦しみが生きてる証拠だ。苦しめ。それを乗り越えて俺たちは成長するんだ。そのために俺がいる。そのために周りに人がいるんだ。」
「…。たっ…。助けて…くれる?」
嗚咽混じりに涼香は聞いた。目に映る糸はほとんど解けていた。
「当たり前だ。いつでも心配かけてくれ。苦しんだ分だけ俺に迷惑かけろ。苦しみ半分って言ったろ。生きてる限り、いくらでも助けてやれる。」
「…うん。」
(これですぐに自殺を図る心配はないか…。あとは自分を傷つけること以外で、生き方を見つけてくれれば…。)
「そろそろ帰らないとだろ?また明日学校で会おうな。」
「でも…。フラれたなんて…合わせる顔がない…。」
「いいんだよ。気にすんなよ。なんなら俺がひどいやつだったって噂流そう。」
「そんなのダメだよ。でも…、頑張ってみようかな。学校も、恋も。」
「え…。諦めてないのか。」
「当たり前じゃん。明日の学校でも私はアタックかけるよ。」
涙の跡と微笑んだ顔を見て安心した。それから他愛無い話をしながら涼香を家まで送り、帰宅した。
繰り返しになるが、涼香は明日、学校には来ない。心配して送ったメッセージも、帰ってこなかった。
【今日の公園での話が少しでも涼香の救いになってくれたら嬉しい。生きる意味を見つけられただろうか。お互いが生きる意味になれるのならこんなに嬉しいことはない。それでこそ友達だと思う。リスカを完全にやめるには時間がかかるだろうが、一緒に苦しんでいこう。大人になった時に笑い話にできるといいな。明日はどんな話をしよう。】
ファミレスで起きた殺人事件に遭遇した際、能力に目覚める。他人が他人に向ける視線の感情が色となって見える能力。自分に向く視線には効果がない。当社の調査対象外ではあったが、能力に目覚めた模様。因子は髙野遥希か、血以外にも潜在する可能性があるのか不明。】
YYCコーポレーション 報告書(夏目涼香)より一部抜粋
「今日のはびっくりしたな。」
沈黙に耐えきれなくなり、口を開く。
「私は遥希くんにびっくりした。動揺せず、冷静で…。解決までしちゃうし。」
「確かにあんまり動揺しなかったな。すごいことじゃねぇよ。たぶん、冷たい人間なんだ。」
「ううん。そんなことないよ。私は遥希くんの優しさ、暖かさに惹かれたんだから。」
「…。昨日はごめんな。俺は追い詰めるつもりで涼香と話した。やめて欲しい一心で。」
「うん。わかってる。心配かけた上に逃げ出した私が悪いんだよ。」
少し間を置いて口を開いた。今なら、思っていることが吐き出せそうだった。
「…、心配かけるってそんなに悪いことなのかって思うんだ。」
意味を計りかねた涼香が目を向けてくる。目を合わせず、少し下を向いて話す。
「俺にとって涼香は大事な人だ。風邪ひくだけでも心配する。気になる。喜び2倍、苦しみ半分って言うだろ。大事な人って、信頼関係ってそうやってできていくんだ。友達、家族、先輩後輩、先生と生徒、同僚、そういう関係を人間はずっと作るんだ。心配かけてくれよ。その度に人は、その人を大事な人だって再認識するんだ。」
「でも…。」
「気持ちはわかるよ。大事な人だ。心配かけて、一緒に苦しんでもらおうなんて誰が考えるかって話だよ。でも、苦しみを1人抱えて壊れそうになってる涼香を見る方が俺はよっぽど苦しい。」
「私って壊れそうなのかな…。」
「悪い。これは偏見だな。」
「え?」
「何も知らないけど、切ったらスッキリするんだろ?ストレス解消の手段にリスカがあるだけだ。」
「…。真っ直ぐに線を引いて、赤い血が出てくることでスッキリするんだ。生きてるんだ…って思う。」
涼香は自分の左手首を見てつぶやいた。そしてこう続けた。
「変だよね…。私。血を見たら落ち着くんだ。自分を傷つけて…。」
「お前が変だってんなら世の中まともな奴なんていないよ。そもそも人の趣味嗜好を変っていうこと自体間違ってるんだ。ストレス解消に何かに当たるやつ、運動するやつ、歌うやつ、絵を描くやつ、酒を飲むやつ、タバコを吸うやつ、色んな奴がいる。たまたま、自分のストレス解消の方法がリスカだっただけだろ。変でも悪いことでもない。」
涼香は話に聞き入っている。
リストカットは承認欲求の表れや自己肯定感の低さからの行動と言われる。自分を認め、否定しない人の話を求めている。ただし、これはリスカをやめることを良しとする穿った考え方とも言える。
遥希は話を続ける。
「ただ、俺はやっぱりリスカはやめて欲しい。」
涼香は口を結ぶ。このまま気持ちのいい話が続くと思っていた。好きな人が自分の心配をし、自分の行動を認めてくれていた。その幸せな時間に影が落ちたように感じるのだろう。それでも話を続ける。
「すぐにやめて欲しいわけじゃない。やめないから嫌いってこともない。俺の気持ちが伝わるまで話す。伝わっても涼香がやめない選択をしても涼香が大事な友達なのは変わらない。」
聞きたくない話をしているだろうことはわかっていた。ただそれでも涼香は話を聞いてくれている。俺の気持ちを量ろうとしてくれている。今なら気持ちも伝わる。自分の考えを吐き出す。
「自分を大事にして欲しいんだ。死にたいなんて考えないで欲しい。そのうち死ぬために簡単に手首を切るようになってしまう。それが怖いんだ。少し前に言ってたのを俺は覚えてる。自分が死んでも悲しむ人がいないって。」
「…。遥希くんは思ったことない?皆が本当は何考えてるかわからない時。信じられないとき。遥希くんは悲しんでくれる?泣いてくれ…」
「あたりまえだろ!!」
遮るように、もう聞きたくないと言わんばかりの勢いだった。
「でも、私は沢山いる中の1人なんだ。遥希くんはたくさんの友達がいて、今日みたいにたくさんの人を助けて…。私はそのうちの小さなな1人。遥希くんは他に好きな人がいるでしょ。たった1人になれない。私がいなくても代わりなんて…。」
「好きな人がいるのは本当だ。今の俺じゃ涼香を本気で好きにはなれない。付き合っても涼香を傷つける…。でも代わりなんていない。」
「そんなことないよ…。」
「俺の大切な幼馴染で、俺のこと大好きになってくれた人で、俺が本気で助けたいと思った人間が、代わりなんているのかよ。」
まだ目を見れなかった。涼香と付き合うという結論が出せるならこんなに苦しく無かっただろう。涼香の気持ちに本気で、誠実に向き合っているからこそ、涼香の望む結論を出せなかった。その後ろめたさか、目を合わせられなかった。しかし、死んでほしくない気持ちに偽りはない。伝えるべき気持ちだと意思を固め、目を合わせる。
「俺は悲しいからな。涼香が死んだとき、立ち直れる自信はないぞ。大切な友達を失い、助けになれなかったと自分を責め、後を追うかもしれない。」
「そんなのだめだよ!遥希くんは死んじゃ駄目!この世界に必要な人なんだか…」
「それは俺にとっての涼香も一緒だ!“自分なんか”と思うなよ。俺を生かしてくれるのは孤児院の人たちや友達だ。生きる理由だ。お前だって例外じゃないぞ。」
一息に言葉を続けていた。涼香は涙をこぼしていた。苦しそうに。
「…。駄目だよ…。生きたくなっちゃうじゃん…。」
「当たり前だ。そうなるように話してる。死なせないぞどんな手を使っても。涼香の存在も俺の生きる意味だ。たくさん友達がいたって、誰一人欠けてほしくない。代わりが効かないから友達をたくさん作るんだろ。」
涼香は泣きながら思いをこぼした。
「無理だよ…。もうわからなくなるんだ。楽しみはある。遥希くんと話す時間が幸せで、生きたい理由もある。でも、家には居場所がないし…。人は心の奥で何考えているかわからないし、苦しくなるんだ。死んで楽になりたくなるんだ。」
涼香は生きたい気持ちと死にたい気持ちの狭間で苦しんでいた。今、涼香の生きたい気持ちを膨らませている。それがさらに涼香を苦しめると分かっていても、気持ちを伝える。
「その苦しみが生きてる証拠だ。苦しめ。それを乗り越えて俺たちは成長するんだ。そのために俺がいる。そのために周りに人がいるんだ。」
「…。たっ…。助けて…くれる?」
嗚咽混じりに涼香は聞いた。目に映る糸はほとんど解けていた。
「当たり前だ。いつでも心配かけてくれ。苦しんだ分だけ俺に迷惑かけろ。苦しみ半分って言ったろ。生きてる限り、いくらでも助けてやれる。」
「…うん。」
(これですぐに自殺を図る心配はないか…。あとは自分を傷つけること以外で、生き方を見つけてくれれば…。)
「そろそろ帰らないとだろ?また明日学校で会おうな。」
「でも…。フラれたなんて…合わせる顔がない…。」
「いいんだよ。気にすんなよ。なんなら俺がひどいやつだったって噂流そう。」
「そんなのダメだよ。でも…、頑張ってみようかな。学校も、恋も。」
「え…。諦めてないのか。」
「当たり前じゃん。明日の学校でも私はアタックかけるよ。」
涙の跡と微笑んだ顔を見て安心した。それから他愛無い話をしながら涼香を家まで送り、帰宅した。
繰り返しになるが、涼香は明日、学校には来ない。心配して送ったメッセージも、帰ってこなかった。
【今日の公園での話が少しでも涼香の救いになってくれたら嬉しい。生きる意味を見つけられただろうか。お互いが生きる意味になれるのならこんなに嬉しいことはない。それでこそ友達だと思う。リスカを完全にやめるには時間がかかるだろうが、一緒に苦しんでいこう。大人になった時に笑い話にできるといいな。明日はどんな話をしよう。】
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