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九州・我當会 Ⅴ
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襲撃する場所と順番を割り振った。
俺はまず、本拠地と思われる場所へ向かった。
福岡市の山中にある大きな建物だ。
俺たちの「霊素観測レーダー」で感知出来なかったのは、また妖魔の波動を遮断する壁が使われているのだろう。
恐らく他の拠点もそうだ。
最初から九州に外道会の活動を集約する意図があったと思われる。
早乙女が徹底して各地の外道会を潰して行ったので、活動地域を限定したのだ。
早乙女達は捕えた組員からの情報で地道な努力で動いたが、それを恐れて外道会は九州に逃げ込んだ。
外道会は元々他のヤクザの組織からはみ出た連中が寄り集まって出来たものだった。
ヤクザの中でも飛び抜けて暴力的な人間やド変態が、組に納まることが出来ずに弾き出たのだ。
だから具体的な構成員はどこも把握していない。
誰がどのように組織化したのかさえ、今となっては分からない。
恐らくははみ出し者同士が寄り合って行ったのだろうが、ヤクザさえはみ出すドグサレの連中だ。
相当な統率力のある奴がいたのかもしれない。
それでもやはり、どうしようもない極悪とド変態の集まりだったので、「外道会」の看板はあっても組織としては統合され切ってはいなかった。
だが、「ボルーチ・バロータ」が外道会に君臨するようになってから、組織の隠ぺいと再構成が格段に進んだと思われる。
早乙女たちも苦労しながら外道会を追っていた。
佐野さんが轟と共に多くの外道会を見つけてくれたが、やはり隔離された連中には届かなかった。
そいつらがここにいる。
そういう意味では、我當会の情報は実にありがたかった。
外道会の全てを掴んでいるわけではないのだろうが、主だった拠点は潰せそうだ。
あとは「アドヴェロス」がローラー作戦でしらみつぶしにして行けばいい。
俺は時速500キロで飛行していた。
案内は座光寺だ。
若頭自らとは驚いたが、恐らく俺たちの戦力を見ておきたいのだろう。
座光寺にも「Ωコンバットスーツ」を着せ、特殊ヘルメットを被らせている。
「飛行」の風圧に耐えられないためだ。
インカムで座光寺が話しかけて来た。
「石神さん、もうすぐです」
「ああ、あの建物だな」
「はい!」
建物の敷地に降りるとすぐに中から数十人の男たちが出て来る。
全員AK74を手にしていた。
俺は「槍雷」を百ほども放って一瞬で殲滅した。
「すげぇ……」
地上に降りて、座光寺が口を開いて驚いていた。
俺の「槍雷」を受けた肉体が四散しているが、座光寺は眉も顰めなかった。
流石は我當会の若頭だ。
「行くぞ」
「はい!」
次々に建物から人間が出て来る。
俺はどいつも瞬時に殺して行った。
やがてライカンスロープも出て来たが、そいつらも瞬殺だ。
屋上でエンジン音が聞こえたので、「轟雷花」を撃った。
エンジン音が止まる。
電子機器が焼き切れたのだ。
これで空から逃げる奴はいない。
次に敷地の周囲の地面に「ブリューナク」を撃ち込んで行く。
地面が数十メートル抉れ、溶けた地面が灼熱の高温になっていく。
これで地下からも逃げられない。
もっと深いトンネルがあったとしても、今の衝撃で崩落している。
座光寺は驚き過ぎて、もう声も出さない。
しばらく待っていると、建物から両手を挙げた連中が出て来た。
50人以上いる。
座光寺に聞いた。
「おい、ヤクザの抗争って、降参したら生かしておくのか?」
「さあ、よく知りません」
「ワハハハハハハハ!」
散々抗争を繰り返して来た人間が、知らないわけがない。
俺に全部任せるということだ。
「「ボルーチ・バロータ」はいるか?」
「はい、地下にいると思います」
体格のでかい男が言った。
「連れて来い」
「あの、化け物が守ってまして」
「二度言わせるのか? 全員で行って来い! 連れて来なければお前らの命もねぇ!」
『!』
全員が向かった。
俺たちも後から入った。
すぐに半数以上が戻って来た。
「無理です!」
「案内しろ」
「はい!」
俺は座光寺に回収の人間を回すように伝えた。
「5分で来ます!」
「早ぇな」
「はい、準備してましたので」
「そうか」
やはり座光寺は捕えた人間を回収する手立てを用意していた。
外道会の人間は我當会にとって必要無いのだが、俺が情報を得たがるかもしれないという配慮だ。
そのために、事前に回収部隊を配備していた。
やはり優秀な連中だ。
だから俺にこいつらの処分を任せたのだ。
案内の連中が地下へ降りて行く。
「地下は何階だ?」
「3階です。地下3階に連中はいます」
もっと深いのかと思っていたが、まあここは人間に作らせた施設なのだろう。
《ハイヴ》とは違う。
俺が周囲の地面を吹っ飛ばしたので、地下から逃げられないでいる。
階段で移動し、地下3階の廊下に20数名の死体が転がっていた。
ほとんどがこちらへ頭を向けているので、逃げようとしたところを殺されたのだと分かる。
廊下の奥に鉄の扉があった。
「虚震花」で吹っ飛ばす。
中にいたライカンスロープ5体も「槍雷」で殺した。
暗がりの奥に、男が座っていた。
日本語で喋った。
ロシア人だ。
「イシガミが来たのか」
「俺を知っているのか」
「もちろんだ。お前が来たのであればもう終わりだ。大人しく投降する」
「ここで何をやっていたんだ?」
「何も。これから準備する予定だった」
「何を?」
「知らされていない。ただここで待機するように命じられていた」
「まあいい」
本当のことを喋っているのかは分からない。
まるで精神を閉じていた。
俺が付いて来るように言うと、背後で危険な気配が爆発した。
俺は躊躇なく「ブリューナク」を放った。
「ボルーチ・バロータ」と思われる男が一瞬で燃え尽き、室内に高温が満ちた。
俺は座光寺を抱えて廊下を飛び、尚も背後に「ブリューナク」を撃った。
地下にいた外道会の連中も高熱で炭化していく。
そのまま高速で地上へ出る。
上空へ上がり、敷地をすべて「トールハンマー」で焼き尽くす。
車道をこちらへ向かってくるパネルバンが来たので、その前に降りた。
「石神さん、今のは!」
「ヤバい攻撃だった。細菌兵器だ」
「え!」
俺は「細菌兵器」と言ったが、それは実は勘に過ぎない。
ロシア人の男は武器を持たず、しかし危険な波動を発していた。
それに、動きを観ても戦闘訓練を受けていない素人のものだった。
更に、殺気の波動が俺の馴染んでいる銃器や格闘技、妖魔の攻撃とも異なっていた。
もっと黒い靄のようなものに感じられた。
俺は亜紀ちゃん、柳、斬に通信し、とにかく拠点を徹底的に破壊しろと命じた。
「「ボルーチ・バロータ」の捕獲は考えなくてもいい。細菌兵器の可能性があるので、近づかずに最初から破壊しろ。柳は戻って来い」
柳が俺に言って来た。
「私もやります!」
「大丈夫か?」
「はい! 危険な敵なんですよね!」
「その通りだ。じゃあ、徹底的にやれ」
「はい!」
柳も中南米とアフリカで戦場を知って来た。
あいつには皆殺しは辛いかと思っていたが、やるようだ。
「おい」
「はい、なんでしょうか?」
「捕虜は50人以上いただろう」
「ああ、そうでしたね」
「なんでこんなちっちゃい車なんだよ!」
「ああ、「ボルーチ・バロータ」と他に情報を持ってる奴が数人いれば良いかと」
「他の連中は?」
「アハハハハハハハ!」
「……」
我當会は血も涙もねぇ。
破壊だけのミッションになったので、1時間後に全員が戻った。
千両、亜紀ちゃんはともかく、柳も血も涙もない奴に育っていた。
俺たちは死ぬか生きるかの戦争をしているのだ。
血と涙は仲間のために流せばいいのだ。
俺はまず、本拠地と思われる場所へ向かった。
福岡市の山中にある大きな建物だ。
俺たちの「霊素観測レーダー」で感知出来なかったのは、また妖魔の波動を遮断する壁が使われているのだろう。
恐らく他の拠点もそうだ。
最初から九州に外道会の活動を集約する意図があったと思われる。
早乙女が徹底して各地の外道会を潰して行ったので、活動地域を限定したのだ。
早乙女達は捕えた組員からの情報で地道な努力で動いたが、それを恐れて外道会は九州に逃げ込んだ。
外道会は元々他のヤクザの組織からはみ出た連中が寄り集まって出来たものだった。
ヤクザの中でも飛び抜けて暴力的な人間やド変態が、組に納まることが出来ずに弾き出たのだ。
だから具体的な構成員はどこも把握していない。
誰がどのように組織化したのかさえ、今となっては分からない。
恐らくははみ出し者同士が寄り合って行ったのだろうが、ヤクザさえはみ出すドグサレの連中だ。
相当な統率力のある奴がいたのかもしれない。
それでもやはり、どうしようもない極悪とド変態の集まりだったので、「外道会」の看板はあっても組織としては統合され切ってはいなかった。
だが、「ボルーチ・バロータ」が外道会に君臨するようになってから、組織の隠ぺいと再構成が格段に進んだと思われる。
早乙女たちも苦労しながら外道会を追っていた。
佐野さんが轟と共に多くの外道会を見つけてくれたが、やはり隔離された連中には届かなかった。
そいつらがここにいる。
そういう意味では、我當会の情報は実にありがたかった。
外道会の全てを掴んでいるわけではないのだろうが、主だった拠点は潰せそうだ。
あとは「アドヴェロス」がローラー作戦でしらみつぶしにして行けばいい。
俺は時速500キロで飛行していた。
案内は座光寺だ。
若頭自らとは驚いたが、恐らく俺たちの戦力を見ておきたいのだろう。
座光寺にも「Ωコンバットスーツ」を着せ、特殊ヘルメットを被らせている。
「飛行」の風圧に耐えられないためだ。
インカムで座光寺が話しかけて来た。
「石神さん、もうすぐです」
「ああ、あの建物だな」
「はい!」
建物の敷地に降りるとすぐに中から数十人の男たちが出て来る。
全員AK74を手にしていた。
俺は「槍雷」を百ほども放って一瞬で殲滅した。
「すげぇ……」
地上に降りて、座光寺が口を開いて驚いていた。
俺の「槍雷」を受けた肉体が四散しているが、座光寺は眉も顰めなかった。
流石は我當会の若頭だ。
「行くぞ」
「はい!」
次々に建物から人間が出て来る。
俺はどいつも瞬時に殺して行った。
やがてライカンスロープも出て来たが、そいつらも瞬殺だ。
屋上でエンジン音が聞こえたので、「轟雷花」を撃った。
エンジン音が止まる。
電子機器が焼き切れたのだ。
これで空から逃げる奴はいない。
次に敷地の周囲の地面に「ブリューナク」を撃ち込んで行く。
地面が数十メートル抉れ、溶けた地面が灼熱の高温になっていく。
これで地下からも逃げられない。
もっと深いトンネルがあったとしても、今の衝撃で崩落している。
座光寺は驚き過ぎて、もう声も出さない。
しばらく待っていると、建物から両手を挙げた連中が出て来た。
50人以上いる。
座光寺に聞いた。
「おい、ヤクザの抗争って、降参したら生かしておくのか?」
「さあ、よく知りません」
「ワハハハハハハハ!」
散々抗争を繰り返して来た人間が、知らないわけがない。
俺に全部任せるということだ。
「「ボルーチ・バロータ」はいるか?」
「はい、地下にいると思います」
体格のでかい男が言った。
「連れて来い」
「あの、化け物が守ってまして」
「二度言わせるのか? 全員で行って来い! 連れて来なければお前らの命もねぇ!」
『!』
全員が向かった。
俺たちも後から入った。
すぐに半数以上が戻って来た。
「無理です!」
「案内しろ」
「はい!」
俺は座光寺に回収の人間を回すように伝えた。
「5分で来ます!」
「早ぇな」
「はい、準備してましたので」
「そうか」
やはり座光寺は捕えた人間を回収する手立てを用意していた。
外道会の人間は我當会にとって必要無いのだが、俺が情報を得たがるかもしれないという配慮だ。
そのために、事前に回収部隊を配備していた。
やはり優秀な連中だ。
だから俺にこいつらの処分を任せたのだ。
案内の連中が地下へ降りて行く。
「地下は何階だ?」
「3階です。地下3階に連中はいます」
もっと深いのかと思っていたが、まあここは人間に作らせた施設なのだろう。
《ハイヴ》とは違う。
俺が周囲の地面を吹っ飛ばしたので、地下から逃げられないでいる。
階段で移動し、地下3階の廊下に20数名の死体が転がっていた。
ほとんどがこちらへ頭を向けているので、逃げようとしたところを殺されたのだと分かる。
廊下の奥に鉄の扉があった。
「虚震花」で吹っ飛ばす。
中にいたライカンスロープ5体も「槍雷」で殺した。
暗がりの奥に、男が座っていた。
日本語で喋った。
ロシア人だ。
「イシガミが来たのか」
「俺を知っているのか」
「もちろんだ。お前が来たのであればもう終わりだ。大人しく投降する」
「ここで何をやっていたんだ?」
「何も。これから準備する予定だった」
「何を?」
「知らされていない。ただここで待機するように命じられていた」
「まあいい」
本当のことを喋っているのかは分からない。
まるで精神を閉じていた。
俺が付いて来るように言うと、背後で危険な気配が爆発した。
俺は躊躇なく「ブリューナク」を放った。
「ボルーチ・バロータ」と思われる男が一瞬で燃え尽き、室内に高温が満ちた。
俺は座光寺を抱えて廊下を飛び、尚も背後に「ブリューナク」を撃った。
地下にいた外道会の連中も高熱で炭化していく。
そのまま高速で地上へ出る。
上空へ上がり、敷地をすべて「トールハンマー」で焼き尽くす。
車道をこちらへ向かってくるパネルバンが来たので、その前に降りた。
「石神さん、今のは!」
「ヤバい攻撃だった。細菌兵器だ」
「え!」
俺は「細菌兵器」と言ったが、それは実は勘に過ぎない。
ロシア人の男は武器を持たず、しかし危険な波動を発していた。
それに、動きを観ても戦闘訓練を受けていない素人のものだった。
更に、殺気の波動が俺の馴染んでいる銃器や格闘技、妖魔の攻撃とも異なっていた。
もっと黒い靄のようなものに感じられた。
俺は亜紀ちゃん、柳、斬に通信し、とにかく拠点を徹底的に破壊しろと命じた。
「「ボルーチ・バロータ」の捕獲は考えなくてもいい。細菌兵器の可能性があるので、近づかずに最初から破壊しろ。柳は戻って来い」
柳が俺に言って来た。
「私もやります!」
「大丈夫か?」
「はい! 危険な敵なんですよね!」
「その通りだ。じゃあ、徹底的にやれ」
「はい!」
柳も中南米とアフリカで戦場を知って来た。
あいつには皆殺しは辛いかと思っていたが、やるようだ。
「おい」
「はい、なんでしょうか?」
「捕虜は50人以上いただろう」
「ああ、そうでしたね」
「なんでこんなちっちゃい車なんだよ!」
「ああ、「ボルーチ・バロータ」と他に情報を持ってる奴が数人いれば良いかと」
「他の連中は?」
「アハハハハハハハ!」
「……」
我當会は血も涙もねぇ。
破壊だけのミッションになったので、1時間後に全員が戻った。
千両、亜紀ちゃんはともかく、柳も血も涙もない奴に育っていた。
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