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聖の引退 Ⅱ
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天井から、血まみれの髪の長い女が逆さ吊りになって現われた。
「ギョエェ!」
聖が怯えて叫んだ。
「虎」の軍最強にして、数々の戦場で無敵だった聖が目に涙を浮かべている。
見る間に、もう涙が目の端から零れている。
俺は笑って聖の肩を軽く叩いてやった。
「おう、ルドンメか」
「はい、我が主」
「もう大丈夫なのか?」
「はい。今、ここを見張っている者はおりません」
「おう、ご苦労」
ルドンメが出て来たということは、俺たちを監視・観測している奴はいないということだ。
聖は一瞬気絶したらしく、目を覚ましてでかい声で文句を言った。
「おい、なんでこいつは毎回こんななんだよ!」
「ワハハハハハハハハ!」
聖は幽霊系が大の苦手だ。
それが面白いのか、毎回ルドンメは凶悪な出現の仕方をしやがる。
今も聖を見ながら大笑いしている。
「おっかねぇだろう!」
「まあな。でもこいつの趣味なんだ、許してやれ」
「冗談じゃねぇぞ!」
聖はベッドから勢いよく飛び出して、血まみれ女のルドンメに蹴りを入れた。
身体をすり抜けてしまう。
「てめぇ!」
「そこまでにしておけ。じゃあ、今後のことを話すぞ」
「チクショウ!」
聖はベッドに座って俺を見た。
「ルドンメ、俺たちの先ほどの会話は全部敵に聞かれたな」
「はい。2分前に看護師のイリヤードが敷地を出て行きました。会話の録音を持っています。また妖魔が離れた場所から見張っていましたが、それも消えました。主様に気配を察知される前に離れたのでしょう」
「そうか。じゃあ聖、計画通りにアラスカへ移ってもらうぞ」
「それもいいんだけどよ」
「なんだ? アンジーたちも一緒に連れてくぞ?」
「ああ、でもその前に虎白さんたちの所は不味いか?」
聖がとんでもないことを言った。
「あ? おい、あそこかよ!」
「あそこでまた徹底的に鍛えたいんだ。アラスカじゃ自分でやるしかないからな」
「うーん」
「石神家の場所でも、他から見られたりはしないだろ?」
「そりゃそうだけどなぁ」
もちろん、世界最強の戦闘集団のいる場所だ。
四六時中周囲は警戒されているし、これまでも石神家の剣技があそこから盗まれたことは無い。
「業」の側にとっても、石神家は最大級の敵になっているが、その後も一切の監視はついていない。
と言うよりも、監視は来ているのだが全てぶっ殺されているのだ。
虎白さんたちは妖魔を滅する技を鍛錬しているわけで、常に周囲は警戒し、敵の気配は絶対に見逃さない。
俺も毎回報告を受けているわけではないが、きっとこれまで何度も監視に来た敵を屠っているはずだ。
聞けば気軽に話してくれるが、聞かなければ何も言わない人たちだった。
「でも、あそこに行く必要があんのか?」
「あそこは最高だ。俺がまだまだ学ぶべきことが無数にあるよ」
「まあ、そうだな。じゃあ、そっちで手配すっかぁ」
「ありがとう、トラ!」
聖は引退してアラスカへ行くことになっているのだが、少々ストーリーを考えねばならない。
でも聖の希望だ、なんでもしてやろう。
敵を騙すために、聖に似合わない芝居までさせたのだ。
下半身が動かないということで、イリヤードや他の看護師たちに下の世話もさせていた。
だが、一つだけ言っておかなければならなかった。
「それじゃあよ、お前間違っても俺を巻き込むんじゃねぇぞ」
「分かってるよ。トラと一緒なら一層楽しいけどな」
「ぜってぇやめろ!」
「アハハハハハハハ!」
聖が行けば、きっと俺にも来いと誘われる。
何としても逃げなければ!
聖は引退どころか、もう身体は万全に治っている。
今もこっそりと鍛錬もしている。
ルドンメが周囲の安全を確認してのことだが。
敵に聖の状態を知られたくないという以上に、敵に聖が潰れたと思い込ませたいために、これまで大人しくここにいさせたのだ。
あまり芝居の得意じゃない聖だったが、懸命にし遂げた。
まあ、ルドンメがいるので、敵が見ていない場合は聖に伝えていた。
毎回聖が気絶する方法でだが。
突然聖の横に寝ていて耳元で囁いたり、壁から足だけ飛び出たり床で生首を転がしたりと数々のヴァージョンで登場したそうだ。
多分、俺もコワイ。
またもちろん、病院の診察結果は偽物だ。
イリヤードは看護師の資格は持ってはいたが、あまり優秀な奴でも無かった。
医師の診断を疑うことなく信じ込む。
聖の状態を見ても、医者にそのまま伝えるだけの役割だ。
だから聖の筋肉の状態などは何も判断出来なかった。
そういうことも織り込み済みで騙すことが出来た。
「もう敵もお前がダメになったと思い込んだろうからな」
「バカだよな。トラが治療したのに、俺が戻らねぇわけないだろうによ」
「お前が頑丈なんだよ」
「いや、トラのお陰だ!」
「そうかよ!」
俺たちは笑った。
ルドンメも口から血を零しながら笑っていた。
どういうわけか、滴る血は床を汚す前に消えていた。
聖が渋い顔で辞めろと言った。
「おい、アンジーとは会っておくか?」
「そうしてくれ。俺ももう限界」
「いや、ちょっと待て」
俺はアンジーに聖が移動することを電話で話し、日本へ行く前にお前に会いたがっていると伝えた。
アンジーと聖雅にはまだ聖が復活したことは知らせていない。
念のためだ。
だが、アンジーはなんとなく察しているようで、逸早く危険を回避した。
「トラ! ちょっとヒジリをどっかのキャットハウスで発散させてから来させて!」
「ワハハハハハハハ!」
「笑い事じゃないんだよ!」
「分かったよ。聖にはそう言っておく」
「ほんとだよ!」
さて、敵にバレないように、どうやってキャットハウスに寄らせるか。
それの方が難しい問題に思えたが、まあ仕方ねぇ。
「ルドンメ、聖を隠しながら移動させてくれ」
「分かりました」
「ある建物までだ。そうしたら、建物全体も敵から隠してくれ。まあ、4時間もあればいいだろう」
「問題ありません」
「いっそお前が相手する?」
「御勘弁を。主様であればいつでも大歓迎ですが」
「ワハハハハハハハ!」
冗談じゃねぇ。
聖が引き攣った顔で俺に手を振っていた。
聖の復活は、「業」の度肝を抜いてやりたい。
俺はその戦場が楽しみだった。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
聖の退院の日。
病院の玄関でイリヤードに見送られた。
「イリヤード、聖の世話をありがとうな」
「いいえ、とんでもありません。お身体が回復しなかったのは残念ですが」
「仕方無いよ。生きていてくれるだけでもな」
「はい、そうですね。セイント、お身体をお大事に」
「ああ、ありがとうな。世話になったよ」
「いいえ、ではお別れですね」
「ああ、いつか会おうや」
「はい」
聖が仏頂面で挨拶した。
イリヤードは終始笑顔で応対していた。
イリヤードが病院の中へ戻って行く。
「トラ」
「なんだ?」
「あいつをヤる時には俺にやらせてくれ」
「殺したいのか?」
「俺たちをニコニコしながら裏切った奴だ。ぜってぇ許さねぇ」
「まあ、そうだな。しばらくは泳がせるけどな」
「いいぜ。でも、いつかな」
「分かったよ」
聖が獰猛な顔で笑っていた。
イリヤードは振り向きもしないで、角を曲がり見えなくなった。
「さて! じゃあ行くかぁ!」
「ああ、楽しんで来い」
「トラは来ねぇの?」
「俺はジャンニーニと鰻を喰いに行く」
「なんだよ! トラも行こうぜ!」
「いいよ、お前は楽しんで来い」
「そうかぁ。じゃあ、かるーくな」
「いや、アンジーが大変だから頑張って来い」
「分かったよ!」
聖が嬉しそうに笑った。
こいつの笑顔は最高だ。
ルドンメが幻影を出して俺たちと別行動の俺たちを創った。
俺たちは不可視の存在となって自由に行動する。
聖、苦労をかけたな。
楽しんで来い。
お前の復活には最高の舞台を用意してやる。
待っていろ。
「ギョエェ!」
聖が怯えて叫んだ。
「虎」の軍最強にして、数々の戦場で無敵だった聖が目に涙を浮かべている。
見る間に、もう涙が目の端から零れている。
俺は笑って聖の肩を軽く叩いてやった。
「おう、ルドンメか」
「はい、我が主」
「もう大丈夫なのか?」
「はい。今、ここを見張っている者はおりません」
「おう、ご苦労」
ルドンメが出て来たということは、俺たちを監視・観測している奴はいないということだ。
聖は一瞬気絶したらしく、目を覚ましてでかい声で文句を言った。
「おい、なんでこいつは毎回こんななんだよ!」
「ワハハハハハハハハ!」
聖は幽霊系が大の苦手だ。
それが面白いのか、毎回ルドンメは凶悪な出現の仕方をしやがる。
今も聖を見ながら大笑いしている。
「おっかねぇだろう!」
「まあな。でもこいつの趣味なんだ、許してやれ」
「冗談じゃねぇぞ!」
聖はベッドから勢いよく飛び出して、血まみれ女のルドンメに蹴りを入れた。
身体をすり抜けてしまう。
「てめぇ!」
「そこまでにしておけ。じゃあ、今後のことを話すぞ」
「チクショウ!」
聖はベッドに座って俺を見た。
「ルドンメ、俺たちの先ほどの会話は全部敵に聞かれたな」
「はい。2分前に看護師のイリヤードが敷地を出て行きました。会話の録音を持っています。また妖魔が離れた場所から見張っていましたが、それも消えました。主様に気配を察知される前に離れたのでしょう」
「そうか。じゃあ聖、計画通りにアラスカへ移ってもらうぞ」
「それもいいんだけどよ」
「なんだ? アンジーたちも一緒に連れてくぞ?」
「ああ、でもその前に虎白さんたちの所は不味いか?」
聖がとんでもないことを言った。
「あ? おい、あそこかよ!」
「あそこでまた徹底的に鍛えたいんだ。アラスカじゃ自分でやるしかないからな」
「うーん」
「石神家の場所でも、他から見られたりはしないだろ?」
「そりゃそうだけどなぁ」
もちろん、世界最強の戦闘集団のいる場所だ。
四六時中周囲は警戒されているし、これまでも石神家の剣技があそこから盗まれたことは無い。
「業」の側にとっても、石神家は最大級の敵になっているが、その後も一切の監視はついていない。
と言うよりも、監視は来ているのだが全てぶっ殺されているのだ。
虎白さんたちは妖魔を滅する技を鍛錬しているわけで、常に周囲は警戒し、敵の気配は絶対に見逃さない。
俺も毎回報告を受けているわけではないが、きっとこれまで何度も監視に来た敵を屠っているはずだ。
聞けば気軽に話してくれるが、聞かなければ何も言わない人たちだった。
「でも、あそこに行く必要があんのか?」
「あそこは最高だ。俺がまだまだ学ぶべきことが無数にあるよ」
「まあ、そうだな。じゃあ、そっちで手配すっかぁ」
「ありがとう、トラ!」
聖は引退してアラスカへ行くことになっているのだが、少々ストーリーを考えねばならない。
でも聖の希望だ、なんでもしてやろう。
敵を騙すために、聖に似合わない芝居までさせたのだ。
下半身が動かないということで、イリヤードや他の看護師たちに下の世話もさせていた。
だが、一つだけ言っておかなければならなかった。
「それじゃあよ、お前間違っても俺を巻き込むんじゃねぇぞ」
「分かってるよ。トラと一緒なら一層楽しいけどな」
「ぜってぇやめろ!」
「アハハハハハハハ!」
聖が行けば、きっと俺にも来いと誘われる。
何としても逃げなければ!
聖は引退どころか、もう身体は万全に治っている。
今もこっそりと鍛錬もしている。
ルドンメが周囲の安全を確認してのことだが。
敵に聖の状態を知られたくないという以上に、敵に聖が潰れたと思い込ませたいために、これまで大人しくここにいさせたのだ。
あまり芝居の得意じゃない聖だったが、懸命にし遂げた。
まあ、ルドンメがいるので、敵が見ていない場合は聖に伝えていた。
毎回聖が気絶する方法でだが。
突然聖の横に寝ていて耳元で囁いたり、壁から足だけ飛び出たり床で生首を転がしたりと数々のヴァージョンで登場したそうだ。
多分、俺もコワイ。
またもちろん、病院の診察結果は偽物だ。
イリヤードは看護師の資格は持ってはいたが、あまり優秀な奴でも無かった。
医師の診断を疑うことなく信じ込む。
聖の状態を見ても、医者にそのまま伝えるだけの役割だ。
だから聖の筋肉の状態などは何も判断出来なかった。
そういうことも織り込み済みで騙すことが出来た。
「もう敵もお前がダメになったと思い込んだろうからな」
「バカだよな。トラが治療したのに、俺が戻らねぇわけないだろうによ」
「お前が頑丈なんだよ」
「いや、トラのお陰だ!」
「そうかよ!」
俺たちは笑った。
ルドンメも口から血を零しながら笑っていた。
どういうわけか、滴る血は床を汚す前に消えていた。
聖が渋い顔で辞めろと言った。
「おい、アンジーとは会っておくか?」
「そうしてくれ。俺ももう限界」
「いや、ちょっと待て」
俺はアンジーに聖が移動することを電話で話し、日本へ行く前にお前に会いたがっていると伝えた。
アンジーと聖雅にはまだ聖が復活したことは知らせていない。
念のためだ。
だが、アンジーはなんとなく察しているようで、逸早く危険を回避した。
「トラ! ちょっとヒジリをどっかのキャットハウスで発散させてから来させて!」
「ワハハハハハハハ!」
「笑い事じゃないんだよ!」
「分かったよ。聖にはそう言っておく」
「ほんとだよ!」
さて、敵にバレないように、どうやってキャットハウスに寄らせるか。
それの方が難しい問題に思えたが、まあ仕方ねぇ。
「ルドンメ、聖を隠しながら移動させてくれ」
「分かりました」
「ある建物までだ。そうしたら、建物全体も敵から隠してくれ。まあ、4時間もあればいいだろう」
「問題ありません」
「いっそお前が相手する?」
「御勘弁を。主様であればいつでも大歓迎ですが」
「ワハハハハハハハ!」
冗談じゃねぇ。
聖が引き攣った顔で俺に手を振っていた。
聖の復活は、「業」の度肝を抜いてやりたい。
俺はその戦場が楽しみだった。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
聖の退院の日。
病院の玄関でイリヤードに見送られた。
「イリヤード、聖の世話をありがとうな」
「いいえ、とんでもありません。お身体が回復しなかったのは残念ですが」
「仕方無いよ。生きていてくれるだけでもな」
「はい、そうですね。セイント、お身体をお大事に」
「ああ、ありがとうな。世話になったよ」
「いいえ、ではお別れですね」
「ああ、いつか会おうや」
「はい」
聖が仏頂面で挨拶した。
イリヤードは終始笑顔で応対していた。
イリヤードが病院の中へ戻って行く。
「トラ」
「なんだ?」
「あいつをヤる時には俺にやらせてくれ」
「殺したいのか?」
「俺たちをニコニコしながら裏切った奴だ。ぜってぇ許さねぇ」
「まあ、そうだな。しばらくは泳がせるけどな」
「いいぜ。でも、いつかな」
「分かったよ」
聖が獰猛な顔で笑っていた。
イリヤードは振り向きもしないで、角を曲がり見えなくなった。
「さて! じゃあ行くかぁ!」
「ああ、楽しんで来い」
「トラは来ねぇの?」
「俺はジャンニーニと鰻を喰いに行く」
「なんだよ! トラも行こうぜ!」
「いいよ、お前は楽しんで来い」
「そうかぁ。じゃあ、かるーくな」
「いや、アンジーが大変だから頑張って来い」
「分かったよ!」
聖が嬉しそうに笑った。
こいつの笑顔は最高だ。
ルドンメが幻影を出して俺たちと別行動の俺たちを創った。
俺たちは不可視の存在となって自由に行動する。
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楽しんで来い。
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待っていろ。
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