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佐野誘拐
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トラの息子の皇紀君の結婚式に呼ばれた。
またトラのとんでもねぇド派手な式典だった。
まあ、俺も女房も一緒に楽しんだわけだが、ぶっ飛んで驚いた記憶の方が多い。
あいつの愛情ってやつは、まったくもってでか過ぎる。
はた迷惑なことも多い、というかそればっかだ。
俺たちの家もそうだった。
少し前のあの時も。
あれは、10月の半ばのことだった。
気が付くと、窓の無い部屋に寝かされていた。
一応シングルベッドの上だ。
服は脱がされて裸になっている。
何か仕込んでいないか探られたようで、尻の穴が痛かった。
「ここは……」
頭が痛む。
少しずつ思い出して来た。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「アドヴェロス」の捜査は多岐に亘っていた。
俺は最初に、以前に「太陽界」が扱っていた「デミウルゴス」などの、人間を妖魔化する麻薬の販売ルートを追うことだった。
これまでにも「太陽界」の残党や、他の外道会や宗教団体などを摘発してきた。
一時は医療機関にまで進出していたそうだが、それは早乙女さんが必死に調査して全て押さえた。
トラの大事な「ルート20」の槙野が巻き込まれたためだ。
槙野のことは俺も知っている。
あの槙野を殺したのならば、とんでもないことになっただろう。
実際にトラの怒りは凄まじく、今でも早乙女さんは当時のトラのことを恐れていた。
いや、恐れと言うよりも、早乙女さんにとって激しい後悔の傷となっているように見えた。
何となくは分かる。
トラは大事な人間を傷つけられると激しく怒り狂う。
何度か、そういうトラを見た。
そういう時には、トラは鬼のようになり、一切の自制が外れ、容赦がなくなる。
俺は二つの事件を追っていた。
一つは北海道での無差別憑依事件の残党だ。
多くのライカンスロープは海上と青函トンネルで移動しようとし、「アドヴェロス」のハンターたちが対応した。
霊素観測レーダーによって、本土へ渡ろうとする連中は全て捉えて撃破した。
しかし、中にはそれを掻い潜る者もいた。
それらはレーダーを無効化する特殊な物質で覆われた船舶が利用されたことが、後から分かった。
以前にも、建築物や車両などで使われていたことがあるそうだ。
通常レーダーとの相互リンクの解析で、初めてその存在が分かった。
早乙女さんが悔しがっていたが、こればかりは仕方がないだろう。
何しろあの時は突然の襲撃で、現場は大混乱だったのだ。
早乙女さんはトラから任されて漏らしてしまったことで後悔していたのだが、トラももちろん仕方が無いと言った。
ライカンスロープの残党は、どうやら外道会が動かしているらしい。
比較的理性を残し、ある程度は大人しく出来る連中のようだ。
そうしたライカンスロープを選んで運んだのだろう。
だから俺は外道会の事務所や施設を探して調査していた。
もう一つは「創世の科学」だ。
日本最大の宗教団体であり、海外にも多くの信者がいる。
トラが星蘭高校に潜入し、「創世の科学」が《デミウルゴス》の販売に関わっていることを掴んだ。
あのバカ、高校生になって潜入しやがったらしい。
まあ、俺も見てみたかった。
こっちは「創世の科学」の施設を当たっているが、組織の特徴もあり、なかなか内部のことは分からなかった。
また、表立っていない施設や組織も多いようだ。
なかなか進展しないが、徐々に情情報屋たちが内部の人間に接触して行って徐々に内情が見え始めた。
トラがライカンスロープ化した「創世の科学」の戦闘員たちを潰し、早乙女さんがトラの情報で《デミウルゴス》の集積場を捜査した。
集積場は逸早く撤退されていたが、そこから幾つかの施設を検挙出来た。
しかし、「創世の科学」は一部の信者の独断として関連を否定し、本丸の検挙はまだ先になりそうだった。
政界や経済界にも食い込んでいる組織なので、警察としてもなかなか厳しい状況だ。
その日、俺は西東京市の「創世の科学」の関連施設を探ろうとしていた。
結構大きな施設で、2年前に大規模な外壁が巡らされたことが分かっている。
外部から内側が完全に隠されることになった。
しかし、施設そのものには大きな変化は無い。
要するに、内部でやることが秘密の事に変わったということだ。
俺は「アドヴェロス」の車両のレンジローバーで出掛けた。
そして首都高に乗ろうとしたところで、襲撃された。
前方で事故車両があり、俺はすぐに近くに車を停めた。
ステーションワゴンとワンボックスカーの2台が、接触したまま並んで停まっている。
追突事故かと思った。
車両の変形は無いので、それほど大きな事故ではないのかもしれない。
「大丈夫ですか!」
駆け寄ると、2台から男たちが降りて来た。
銃を向けられる。
「佐野だな。大人しく付いて来い」
「なんだ!」
男の一人が俺の背中に銃口を突き付けて、そのままワンボックスの方へ導いた。
そのまま手錠を背中で嵌められ、後部の荷台に転がされた。
手慣れている。
「お前らは誰なんだ!」
男たちは何も言わず、車に乗り込んで発進した。
俺はガスを嗅がされ、意識を喪った。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
俺の携帯に早乙女から連絡が来た。
「石神! 佐野さんが行方不明だ!」
「なんだと!」
「車両の記録から、45分前に誘拐されたようだ」
「お前! 何やってやがる!」
「すまない! 至急探っているんだが」
詳しい状況を聞いた。
佐野さんは今日、西東京市の「創世の科学」の施設に行く予定だった。
外苑出入り口から首都高に乗る手前で襲われたようだ。
「アドヴェロス」の車両には、車内の人間を把握する機能が備わっている。
運転者はそれをオフにしてから降りるのだが、そうでない場合は30分後に発報する。
その時点で早乙女が佐野さんの携帯へ連絡を取ったようだが、通じなかった。
すぐに佐野さんの乗った車が探され、15分後に見つかった。
車内の記録を見ると、佐野さんが車を降りた映像があり、2台の車によって誘拐されたことが分かった。
「Nシステムは使ってるか!」
「ああ、でも引っ掛からない!」
「車の持ち主は!」
「ナンバーに登録が無いんだ」
組織的なやり方だ。
「多分、車を乗り換えてるぞ」
「石神、すまない!」
「俺たちも出るからな!」
「おい、どうするんだ?」
早乙女たちは「警察」としてしか動けない。
だが、それでは間に合わないかもしれない。
「お前たちはそのまま探してくれ」
「あ、ああ」
電話を切った。
俺は亜紀ちゃんに連絡した。
「佐野さんが誘拐された!」
「えぇ!」
「すぐにルーとハー、柳を呼べ!」
「はい!」
「俺もすぐに家に行く!」
「分かりました!」
一江に後のことを頼み、俺は家に戻った。
15分後、全員が集まっていた。
ブリーフィングを行なう。
「佐野さんを攫った連中は、多分「創世の科学」だ」
「どうして分かるんですか?」
「佐野さんが今追っているのが「創世の科学」と「外道会」だ。早乙女からドライブレコーダーの映像を貰った。動きがスマートだ。ヤクザ連中じゃねぇ」
「なるほど!」
全員で映像を見ながら話す。
「石神さん、これからどうやって探すんですか?」
柳が聞いて来た。
「「創世の科学」の拠点を潰して行く」
「「「はい!」」」
「ゲェ!」
「にゃ!」
ロボは付き合い。
俺は《アイオーン》が用意した都内と近郊の「創世の科学」の施設の一覧を印刷した。
70カ所ある。
「俺はリストの上から15番目まで。亜紀ちゃんは16番から30番、ルーは……」
「石神さん、分担して回るんですね?」
「まあな。佐野さんを探しながら邪魔する奴らがいたらぶちのめせ。襲ってきたら殺せ。施設内にいなかったら全壊させて次に行け」
「ゲェッ!」
「「「はい!」」」
「急げよ! 絶対に佐野さんを助けるぞ!」
「「「はい!」」」
「はい」
「佐野さんに、連中の首を捧げっぞぉー!」
「「「おう!」」」
「ゲェッ!」
タイガーストライプのコンバットスーツに着替えて、全員で出撃した。
佐野さん、待ってて下さい!
必ず助けますからぁ!
またトラのとんでもねぇド派手な式典だった。
まあ、俺も女房も一緒に楽しんだわけだが、ぶっ飛んで驚いた記憶の方が多い。
あいつの愛情ってやつは、まったくもってでか過ぎる。
はた迷惑なことも多い、というかそればっかだ。
俺たちの家もそうだった。
少し前のあの時も。
あれは、10月の半ばのことだった。
気が付くと、窓の無い部屋に寝かされていた。
一応シングルベッドの上だ。
服は脱がされて裸になっている。
何か仕込んでいないか探られたようで、尻の穴が痛かった。
「ここは……」
頭が痛む。
少しずつ思い出して来た。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「アドヴェロス」の捜査は多岐に亘っていた。
俺は最初に、以前に「太陽界」が扱っていた「デミウルゴス」などの、人間を妖魔化する麻薬の販売ルートを追うことだった。
これまでにも「太陽界」の残党や、他の外道会や宗教団体などを摘発してきた。
一時は医療機関にまで進出していたそうだが、それは早乙女さんが必死に調査して全て押さえた。
トラの大事な「ルート20」の槙野が巻き込まれたためだ。
槙野のことは俺も知っている。
あの槙野を殺したのならば、とんでもないことになっただろう。
実際にトラの怒りは凄まじく、今でも早乙女さんは当時のトラのことを恐れていた。
いや、恐れと言うよりも、早乙女さんにとって激しい後悔の傷となっているように見えた。
何となくは分かる。
トラは大事な人間を傷つけられると激しく怒り狂う。
何度か、そういうトラを見た。
そういう時には、トラは鬼のようになり、一切の自制が外れ、容赦がなくなる。
俺は二つの事件を追っていた。
一つは北海道での無差別憑依事件の残党だ。
多くのライカンスロープは海上と青函トンネルで移動しようとし、「アドヴェロス」のハンターたちが対応した。
霊素観測レーダーによって、本土へ渡ろうとする連中は全て捉えて撃破した。
しかし、中にはそれを掻い潜る者もいた。
それらはレーダーを無効化する特殊な物質で覆われた船舶が利用されたことが、後から分かった。
以前にも、建築物や車両などで使われていたことがあるそうだ。
通常レーダーとの相互リンクの解析で、初めてその存在が分かった。
早乙女さんが悔しがっていたが、こればかりは仕方がないだろう。
何しろあの時は突然の襲撃で、現場は大混乱だったのだ。
早乙女さんはトラから任されて漏らしてしまったことで後悔していたのだが、トラももちろん仕方が無いと言った。
ライカンスロープの残党は、どうやら外道会が動かしているらしい。
比較的理性を残し、ある程度は大人しく出来る連中のようだ。
そうしたライカンスロープを選んで運んだのだろう。
だから俺は外道会の事務所や施設を探して調査していた。
もう一つは「創世の科学」だ。
日本最大の宗教団体であり、海外にも多くの信者がいる。
トラが星蘭高校に潜入し、「創世の科学」が《デミウルゴス》の販売に関わっていることを掴んだ。
あのバカ、高校生になって潜入しやがったらしい。
まあ、俺も見てみたかった。
こっちは「創世の科学」の施設を当たっているが、組織の特徴もあり、なかなか内部のことは分からなかった。
また、表立っていない施設や組織も多いようだ。
なかなか進展しないが、徐々に情情報屋たちが内部の人間に接触して行って徐々に内情が見え始めた。
トラがライカンスロープ化した「創世の科学」の戦闘員たちを潰し、早乙女さんがトラの情報で《デミウルゴス》の集積場を捜査した。
集積場は逸早く撤退されていたが、そこから幾つかの施設を検挙出来た。
しかし、「創世の科学」は一部の信者の独断として関連を否定し、本丸の検挙はまだ先になりそうだった。
政界や経済界にも食い込んでいる組織なので、警察としてもなかなか厳しい状況だ。
その日、俺は西東京市の「創世の科学」の関連施設を探ろうとしていた。
結構大きな施設で、2年前に大規模な外壁が巡らされたことが分かっている。
外部から内側が完全に隠されることになった。
しかし、施設そのものには大きな変化は無い。
要するに、内部でやることが秘密の事に変わったということだ。
俺は「アドヴェロス」の車両のレンジローバーで出掛けた。
そして首都高に乗ろうとしたところで、襲撃された。
前方で事故車両があり、俺はすぐに近くに車を停めた。
ステーションワゴンとワンボックスカーの2台が、接触したまま並んで停まっている。
追突事故かと思った。
車両の変形は無いので、それほど大きな事故ではないのかもしれない。
「大丈夫ですか!」
駆け寄ると、2台から男たちが降りて来た。
銃を向けられる。
「佐野だな。大人しく付いて来い」
「なんだ!」
男の一人が俺の背中に銃口を突き付けて、そのままワンボックスの方へ導いた。
そのまま手錠を背中で嵌められ、後部の荷台に転がされた。
手慣れている。
「お前らは誰なんだ!」
男たちは何も言わず、車に乗り込んで発進した。
俺はガスを嗅がされ、意識を喪った。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
俺の携帯に早乙女から連絡が来た。
「石神! 佐野さんが行方不明だ!」
「なんだと!」
「車両の記録から、45分前に誘拐されたようだ」
「お前! 何やってやがる!」
「すまない! 至急探っているんだが」
詳しい状況を聞いた。
佐野さんは今日、西東京市の「創世の科学」の施設に行く予定だった。
外苑出入り口から首都高に乗る手前で襲われたようだ。
「アドヴェロス」の車両には、車内の人間を把握する機能が備わっている。
運転者はそれをオフにしてから降りるのだが、そうでない場合は30分後に発報する。
その時点で早乙女が佐野さんの携帯へ連絡を取ったようだが、通じなかった。
すぐに佐野さんの乗った車が探され、15分後に見つかった。
車内の記録を見ると、佐野さんが車を降りた映像があり、2台の車によって誘拐されたことが分かった。
「Nシステムは使ってるか!」
「ああ、でも引っ掛からない!」
「車の持ち主は!」
「ナンバーに登録が無いんだ」
組織的なやり方だ。
「多分、車を乗り換えてるぞ」
「石神、すまない!」
「俺たちも出るからな!」
「おい、どうするんだ?」
早乙女たちは「警察」としてしか動けない。
だが、それでは間に合わないかもしれない。
「お前たちはそのまま探してくれ」
「あ、ああ」
電話を切った。
俺は亜紀ちゃんに連絡した。
「佐野さんが誘拐された!」
「えぇ!」
「すぐにルーとハー、柳を呼べ!」
「はい!」
「俺もすぐに家に行く!」
「分かりました!」
一江に後のことを頼み、俺は家に戻った。
15分後、全員が集まっていた。
ブリーフィングを行なう。
「佐野さんを攫った連中は、多分「創世の科学」だ」
「どうして分かるんですか?」
「佐野さんが今追っているのが「創世の科学」と「外道会」だ。早乙女からドライブレコーダーの映像を貰った。動きがスマートだ。ヤクザ連中じゃねぇ」
「なるほど!」
全員で映像を見ながら話す。
「石神さん、これからどうやって探すんですか?」
柳が聞いて来た。
「「創世の科学」の拠点を潰して行く」
「「「はい!」」」
「ゲェ!」
「にゃ!」
ロボは付き合い。
俺は《アイオーン》が用意した都内と近郊の「創世の科学」の施設の一覧を印刷した。
70カ所ある。
「俺はリストの上から15番目まで。亜紀ちゃんは16番から30番、ルーは……」
「石神さん、分担して回るんですね?」
「まあな。佐野さんを探しながら邪魔する奴らがいたらぶちのめせ。襲ってきたら殺せ。施設内にいなかったら全壊させて次に行け」
「ゲェッ!」
「「「はい!」」」
「急げよ! 絶対に佐野さんを助けるぞ!」
「「「はい!」」」
「はい」
「佐野さんに、連中の首を捧げっぞぉー!」
「「「おう!」」」
「ゲェッ!」
タイガーストライプのコンバットスーツに着替えて、全員で出撃した。
佐野さん、待ってて下さい!
必ず助けますからぁ!
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