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石神皇紀暗殺計画 Ⅷ
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「皇紀様!」
ルーとハーが僕を引き離す。
そのまま部屋の外へ連れ出された。
「非常に危険な汚染を感知しました」
「なんだって!」
「恐らくはウイルスの類です。詳細は不明ですが、《デモノイド》の身体を崩壊させながら発生したものですので」
「そうか」
ルーとハーには、様々なセンサーがある。
BC兵器に対する備えも万全だった。
僕を咄嗟に引き離したということは、空気感染の危険があったということだ。
僕はルーたちが用意した「消毒」措置を取られ、念のため隔離された。
その間に、残り2体の《デモノイド》も身体を崩壊させて死んだ。
多分、肝心なことを考えるとウイルスが活性化する措置を取られていたのだろう。
これが、僕を暗殺する最後の仕組みだったのだ。
タカさんの指示が無ければ危なかったと思う。
僕は一日様子を見て、隔離を解かれた。
基本的には僕は防疫服を着ていたので異常はないはずだった。
ルーが迎えに来て、念のために幾つもの検査を受けた。
その時にルーが僕に話した。
「皇紀様」
「なに?」
「救出したロシアの人間たちですが」
「うん」
「発症しました」
「なんだって!」
ロシアの一般市民たちは大きな部屋に収容していた。
タカさんから「接触するな」と言われた意味が、初めて分かった。
タカさんは彼らが感染していることまでを見越していたのだろうか。
「収容した33名のうち、5名が突然暴れ出しました」
「どういうこと!」
「理性を喪い、周囲の人間を襲い始めました」
「!」
「身体能力は高くはありませんでした。デュールゲリエが対処して別な場所へ収監しています。ですが、襲われた人間たちのうち、噛まれた者たちが同じ症状を呈しました。その者たちも別に収監しています」
「じゃあ、あの《デモノイド》たちと同じ……」
「はい、そのように思われます。蓮花様の研究所から、隔離回収する部隊が派遣されます」
「そうか……」
タカさんは以前から、いずれ「業」が恐ろしい病原菌を開発すると考えていた。
ついにそれが実用段階に入ったということか。
「基地内で感染者は?」
「おりません。石神様の御指示で、救出された者たちと接触しないようにしておりましたので」
「そう、良かった」
タカさんは、やはりこのことを見越していたのだろう。
完璧な対処だった。
やはりタカさんは凄い。
ルーが僕を見て言った。
「皇紀様。石神様からの御指示があります」
「うん、なんだい?」
「この基地を完全に放棄するようにと」
「なんだって!」
「皇紀様ならば、その意味は分かるだろうと」
「タカさんが……」
もちろん分かっている。
《地獄の悪魔》たちはもちろん、山の裏側やその途中で感染した人間たちが歩き回ったのだ。
どのようなウイルスか病原菌かは分からないが、ここは汚染されたと考えるべきだ。
「皇紀様、次の場所の候補はもう挙がっています」
「え、そうなの?」
「ほら、視察の初日に2番目に行った」
「え?」
あまりにもいろいろあり過ぎて、あんまり覚えていない。
「ほら、私たちが「カサンドラ縛り」で壊滅させた山間の農村ですよ!」
「え、ああ。そんな所へ行ったっけか」
えーと、「スコルピオン軽戦車」が出て来たとこかー。
あそこ、投降した連中も全員殺しちゃったんだよなー。
段々思い出して来た。
そうだ、周囲の山にも防衛システムを入れると、ここよりも強力な基地を築けるかもしれない。
自分でも気づかないうちに微笑んでいたようだ。
「あ、皇紀様、ノッて来ましたね!」
「え、そんなことは」
「でも、笑ってますよ」
「そう?」
「はい!」
途中まで建設した基地を放棄するのは残念だ。
ここは、「シャンゴ」で焼き尽くされるそうだ。
タカさんと、帰国した後で話し合った。
「タカさん。今回のウイルスは蓮花さんの研究所で解析されていくんですよね?」
「まあ、その通りだけどな」
「良かったです。じゃあ、ワクチンとかも作れますね!」
「いや、それはどうかな」
「え? 難しいんですか?」
タカさんは笑って僕の頭を撫でた。
「いや、ワクチンは作れるんだけどな。恐らく無駄になる」
「え!」
「多分、本格的な戦略のウイルスじゃねぇだろうな」
「そんな!」
「「業」もバカじゃない。使えば俺たちが対応することは分かっている」
「でも! じゃあ、今回のものは違うってことですか?」
「そうだろうな」
「どうして分かるんですか?」
「妖魔が入ってねぇ」
「!」
タカさんの指摘に驚いた。
タカさんは、「業」の戦略を見抜いているのだ。
「恐らく、今回のものは俺たちにミスリードを促すためのものだろう。それと、俺たちの対応を見ようとしたという所か。まあ、あれでも結構な代物だけどなぁ。対応していなければヤバかった。人間が理性を喪って狂い、しかも感染して行く。だからもちろんワクチンは作るけどな。でも、本格的なウイルスはもっと別なものだ」
「そんな……」
「多分、お前を何としても殺したかったのだろう。何重にも暗殺のための企てがあったからな。《デモノイド》も妖魔も、あいつらの考えるお前が対応出来ない形で運用されていた。まあ、お前のことが全然分かってなかったんだけどな」
「はい。《デモノイド》は人質を使って僕を誘導しようとしましたし、妖魔も数で押しながら基地で対応出来ないように。救援部隊も遅れる算段を取られました」
「ああ。蓮花研究所を優先することで、こちらが手薄になるようにな」
「その上で、《地獄の悪魔》ですね」
「そうだ。お前には絶対に対応出来ないと考えていただろう」
「ザマァ!」
「ワハハハハハハハ!」
タカさんはずっと上の思考で相手を出し抜いた。
僕の戦闘力がそれほど高くないこと、ガーディアンもついていないこと。
そう考えられるように、これまで隠して来たのだ。
「まあ、お前も頑張ったよ。敵の誘導に引っ張られなかったしな。お前に任せて良かった」
「タカさん!」
単純に嬉しかった。
その言葉が貰えただけで、僕は大満足だ。
「あのウイルスだけは、俺も勘でしかなかった。「Ωカメムシ」のことがあったからな。そろそろ「業」もバイオ兵器の目処を付けたのではないかと考えていただけだ」
「勘だったんですか!」
「ああ。どうも俺と「業」は互いに遣り合うように進展している気がする。油断していればやられる」
「そうですか」
「不思議な話だけどな。でも、様々な事象を注意深く見ることで、何となく分かるんだよ」
「タカさんは凄いですよ!」
「そうか!」
「はい!」
「そんなにスゴイかぁ!」
「スゴイですってぇ!」
「マジスゴかぁ!」
「マジですってぇ!
「「ワハハハハハハハ!」」
二人で大声で笑い、お姉ちゃんが部屋を覗きに来た。
僕たちが大笑いしているので、一緒に笑った。
ルーとハーも部屋に入って来て笑った。
今回、一つだけ重要な情報を得た。
《ニルヴァーナ》。
これは「業」の軍の正式な感染ウイルスの名称だろう。
僕たちは今後、その《ニルヴァーナ》と戦っていくことになる。
まだその正体は分からないけど、タカさんならばきっと何とかする。
そのことだけは分かっている。
「お前が無事で本当に良かった」
僕は思わず涙を零し、ルーとハーが両脇から抱き締めてくれた。
お姉ちゃんは前から僕の頭を撫でている。
僕たちは必ず勝つのだ。
ルーとハーが僕を引き離す。
そのまま部屋の外へ連れ出された。
「非常に危険な汚染を感知しました」
「なんだって!」
「恐らくはウイルスの類です。詳細は不明ですが、《デモノイド》の身体を崩壊させながら発生したものですので」
「そうか」
ルーとハーには、様々なセンサーがある。
BC兵器に対する備えも万全だった。
僕を咄嗟に引き離したということは、空気感染の危険があったということだ。
僕はルーたちが用意した「消毒」措置を取られ、念のため隔離された。
その間に、残り2体の《デモノイド》も身体を崩壊させて死んだ。
多分、肝心なことを考えるとウイルスが活性化する措置を取られていたのだろう。
これが、僕を暗殺する最後の仕組みだったのだ。
タカさんの指示が無ければ危なかったと思う。
僕は一日様子を見て、隔離を解かれた。
基本的には僕は防疫服を着ていたので異常はないはずだった。
ルーが迎えに来て、念のために幾つもの検査を受けた。
その時にルーが僕に話した。
「皇紀様」
「なに?」
「救出したロシアの人間たちですが」
「うん」
「発症しました」
「なんだって!」
ロシアの一般市民たちは大きな部屋に収容していた。
タカさんから「接触するな」と言われた意味が、初めて分かった。
タカさんは彼らが感染していることまでを見越していたのだろうか。
「収容した33名のうち、5名が突然暴れ出しました」
「どういうこと!」
「理性を喪い、周囲の人間を襲い始めました」
「!」
「身体能力は高くはありませんでした。デュールゲリエが対処して別な場所へ収監しています。ですが、襲われた人間たちのうち、噛まれた者たちが同じ症状を呈しました。その者たちも別に収監しています」
「じゃあ、あの《デモノイド》たちと同じ……」
「はい、そのように思われます。蓮花様の研究所から、隔離回収する部隊が派遣されます」
「そうか……」
タカさんは以前から、いずれ「業」が恐ろしい病原菌を開発すると考えていた。
ついにそれが実用段階に入ったということか。
「基地内で感染者は?」
「おりません。石神様の御指示で、救出された者たちと接触しないようにしておりましたので」
「そう、良かった」
タカさんは、やはりこのことを見越していたのだろう。
完璧な対処だった。
やはりタカさんは凄い。
ルーが僕を見て言った。
「皇紀様。石神様からの御指示があります」
「うん、なんだい?」
「この基地を完全に放棄するようにと」
「なんだって!」
「皇紀様ならば、その意味は分かるだろうと」
「タカさんが……」
もちろん分かっている。
《地獄の悪魔》たちはもちろん、山の裏側やその途中で感染した人間たちが歩き回ったのだ。
どのようなウイルスか病原菌かは分からないが、ここは汚染されたと考えるべきだ。
「皇紀様、次の場所の候補はもう挙がっています」
「え、そうなの?」
「ほら、視察の初日に2番目に行った」
「え?」
あまりにもいろいろあり過ぎて、あんまり覚えていない。
「ほら、私たちが「カサンドラ縛り」で壊滅させた山間の農村ですよ!」
「え、ああ。そんな所へ行ったっけか」
えーと、「スコルピオン軽戦車」が出て来たとこかー。
あそこ、投降した連中も全員殺しちゃったんだよなー。
段々思い出して来た。
そうだ、周囲の山にも防衛システムを入れると、ここよりも強力な基地を築けるかもしれない。
自分でも気づかないうちに微笑んでいたようだ。
「あ、皇紀様、ノッて来ましたね!」
「え、そんなことは」
「でも、笑ってますよ」
「そう?」
「はい!」
途中まで建設した基地を放棄するのは残念だ。
ここは、「シャンゴ」で焼き尽くされるそうだ。
タカさんと、帰国した後で話し合った。
「タカさん。今回のウイルスは蓮花さんの研究所で解析されていくんですよね?」
「まあ、その通りだけどな」
「良かったです。じゃあ、ワクチンとかも作れますね!」
「いや、それはどうかな」
「え? 難しいんですか?」
タカさんは笑って僕の頭を撫でた。
「いや、ワクチンは作れるんだけどな。恐らく無駄になる」
「え!」
「多分、本格的な戦略のウイルスじゃねぇだろうな」
「そんな!」
「「業」もバカじゃない。使えば俺たちが対応することは分かっている」
「でも! じゃあ、今回のものは違うってことですか?」
「そうだろうな」
「どうして分かるんですか?」
「妖魔が入ってねぇ」
「!」
タカさんの指摘に驚いた。
タカさんは、「業」の戦略を見抜いているのだ。
「恐らく、今回のものは俺たちにミスリードを促すためのものだろう。それと、俺たちの対応を見ようとしたという所か。まあ、あれでも結構な代物だけどなぁ。対応していなければヤバかった。人間が理性を喪って狂い、しかも感染して行く。だからもちろんワクチンは作るけどな。でも、本格的なウイルスはもっと別なものだ」
「そんな……」
「多分、お前を何としても殺したかったのだろう。何重にも暗殺のための企てがあったからな。《デモノイド》も妖魔も、あいつらの考えるお前が対応出来ない形で運用されていた。まあ、お前のことが全然分かってなかったんだけどな」
「はい。《デモノイド》は人質を使って僕を誘導しようとしましたし、妖魔も数で押しながら基地で対応出来ないように。救援部隊も遅れる算段を取られました」
「ああ。蓮花研究所を優先することで、こちらが手薄になるようにな」
「その上で、《地獄の悪魔》ですね」
「そうだ。お前には絶対に対応出来ないと考えていただろう」
「ザマァ!」
「ワハハハハハハハ!」
タカさんはずっと上の思考で相手を出し抜いた。
僕の戦闘力がそれほど高くないこと、ガーディアンもついていないこと。
そう考えられるように、これまで隠して来たのだ。
「まあ、お前も頑張ったよ。敵の誘導に引っ張られなかったしな。お前に任せて良かった」
「タカさん!」
単純に嬉しかった。
その言葉が貰えただけで、僕は大満足だ。
「あのウイルスだけは、俺も勘でしかなかった。「Ωカメムシ」のことがあったからな。そろそろ「業」もバイオ兵器の目処を付けたのではないかと考えていただけだ」
「勘だったんですか!」
「ああ。どうも俺と「業」は互いに遣り合うように進展している気がする。油断していればやられる」
「そうですか」
「不思議な話だけどな。でも、様々な事象を注意深く見ることで、何となく分かるんだよ」
「タカさんは凄いですよ!」
「そうか!」
「はい!」
「そんなにスゴイかぁ!」
「スゴイですってぇ!」
「マジスゴかぁ!」
「マジですってぇ!
「「ワハハハハハハハ!」」
二人で大声で笑い、お姉ちゃんが部屋を覗きに来た。
僕たちが大笑いしているので、一緒に笑った。
ルーとハーも部屋に入って来て笑った。
今回、一つだけ重要な情報を得た。
《ニルヴァーナ》。
これは「業」の軍の正式な感染ウイルスの名称だろう。
僕たちは今後、その《ニルヴァーナ》と戦っていくことになる。
まだその正体は分からないけど、タカさんならばきっと何とかする。
そのことだけは分かっている。
「お前が無事で本当に良かった」
僕は思わず涙を零し、ルーとハーが両脇から抱き締めてくれた。
お姉ちゃんは前から僕の頭を撫でている。
僕たちは必ず勝つのだ。
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