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《トラフレ》
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「CEO! アニヘショが全世界で1億着の売り上げを越えました!」
「そう」
雇われ社長の若竹が喜んでいた。
「あれ、嬉しそうじゃないですね?」
「まあ、嬉しいけどね。でも、アニヘショだけが「RUH=HER」じゃないからね」
「はい! もちろん、他の服飾もどんどん売れております! オートクチュール部門も好調です!」
もちろん知っている。
毎月売上報告や試算表はチェックしているし、みんなが頑張っていることも分かっている。
「今ね、また新たな展開を考えているの」
「なんですってぇ!」
若竹が驚いた。
「私たちは前に進むのよ」
「は、はい!」
「今度、試作品を持って来るわ」
「わ、分かりましたぁ!」
私はハーと目を合わせて笑った。
次の商品も、きっと世界中に旋風を巻き起こすだろう。
ふっふっふ。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
タカさんが好きだという、三谷サイモンの展覧会へハーと出掛けた。
タカさんが写真集を見せてくれ、私たちは一遍に虜になった。
タカさんはやっぱりスゴイ!
本当にいろいろなものを知っている。
「生命が無いものが、生命の姿を象っている。そのことで、壮絶な悲しみがあるんだ」
「「なるほどー!」」
よく分かった。
生命が喪われることは悲しい。
でも、最初から生命が無いということは、もっと悲しい。
生命の無いものが、生命を悲しく求めているのが分かる。
人間の手で生み出されたドールたち。
しかし、そこには生命の反射しかない。
それが悲しく、そして美しい。
三谷サイモンの展覧会に行き、直にその作品の数々を観た。
天才としか言いようのない、感動を味わった。
「タカさん! 凄かったよ!」
「もう、感動が止まらないよー!」
「そうか、良かったな」
「「うん!」」
私たちは集められるだけの三谷サイモンの資料を集め、貪るように読んで行った。
私たちの中に、何かが生まれた。
アーティストとしての血が騒ぎまくった!
「ハー! これは行けるね!」
「うん! 是非やってみよう!」
二人でドール造りを始めた。
タカさんとよく一緒に行く、中野のまんだらげに行った。
ドールの研究もした。
自分たちで考えながら、パーツを集めて行った。
なんか生まれた。
「タカさーん! ちょっと見て欲しいの!」
「自信作なの!」
「なんだ?」
二人で部屋からドールを持って来てタカさんに見せた。
「……」
「「どう?」」
「あんだ、こりゃ?」
「ドールだよ!」
「そりゃ見れば分かるけどよ」
三谷サイモンとは方向性は異なる。
私たちは二番煎じはしない。
新たな、誰も歩まない道を行くのだ!
「ちょっとコワイぜ」
「そう?」
「いい感じじゃない?」
「だってよ。なんで顔に黒い縦縞があるんだよ?」
「うーん、アート?」
「目が真っ黒いのがコワイ」
「威厳だよー」
「それに、口に針がいっぱいあってよ」
「つよいんだよ!」
柳ちゃんが庭での鍛錬を終えて上がって来た。
「柳ちゃーん! 一緒にみてー!」
「なーに?」
ニコニコして近づいて来た。
タカさんが柳ちゃんに見せる。
「鬼猿!」
柳ちゃんが「オロチストライク」を構えるので、ハーが必死に止めた。
「違うよ! 私たちが作ったドールだよ!」
「えぇ!」
「ほら、柳も気持ち悪いんだよ」
「「そんなぁー!」」
なんか、ダメっぽかった。
ハーと話し合った。
「みんな、カワイイのがいいのかなー」
「まあ、一般にはウケるんだろうけど、私たちの道じゃないね」
「だよね! アニヘショだってそうだったもんね!」
「でもさ、試しに作ってみる?」
「うーん」
大きな白いイモムシを4体作った。
前にタカさんが私たちがイモムシになった夢を見たと聞いたのを思い出した。
大事にしてくれるだろう。
「お、お、お、お前らぁー!」
「「タカさん!」」
「俺が面倒を看るから死ぬんじゃねぇぇぇぇぇー!」
タカさんが大泣きだった。
「あんたたちぃー!」
亜紀ちゃんが激オコだった。
長い髪を前に垂らし、貞子になって襲って来た。
瞬時に気絶した。
イモムシは「吉原龍子さん部屋」に封印された。
「ほーら、タカさーん! なんにもなかったでちゅよー」
「う、うん」
「よちよちでちゅねー」
「うん」
亜紀ちゃんにタカさんが慰められてた。
「「……」」
「な、なにも、あそこまでしなくてもいいじゃん!」
「ほ、ほんとだよ!」
亜紀ちゃんに殴られた場所がまだ痛い。
二人で、次はよーく考えようと話し合った。
幾つか試作品を作った。
ウサギ:既存で一杯あるので、オリジナリティが出なかった。
ネコ:パレボレが「ロボさん!」とうるさいのでやめた。
サメ:ロボのおもちゃになった。お気に入りになった。よかった。
ワニ:タカさんが「嫌な思い出がある」と言ったので捨てた。
クマ:亜紀ちゃんが溺愛して返してくんなかった。
イノシシ:美味しそうだった。
「なんか、行き詰ったね」
「そうだね。どうしよっか」
タカさんに相談した。
「お前ら、「虎」の軍なんだから、トラを作れよ」
「おぉ!」
「それでさ、昔あったんだけどよ」
「「!」」
物凄いアイデアをもらった!
流石はタカさん!
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「みんな、集まってるね!」
『はい!』
雇われ社長の若竹、副社長や常務たち。
デザイナーの面々。
生地担当や縫製担当。
縫製は工場長になった姉山さんもいる。
販売担当や広告担当。
50人くらいが大会議室に集まっている。
「今日はこれを見せたかったの!」
私が言い、ハーが掛けていた布を外す。
5体の虎のぬいぐるみ。
「どう? いいでしょう!」
みんなが立ち上がって近づいて来る。
みんな困った顔をしている。
「若竹! どう思うか言いなさい!」
「は、はい。非常にリアルでいて可愛らしいのですが」
「ですが、なに?」
「あの、ぬいぐるみですよね?」
「まあね」
「これを売るんですか?」
まあ、予想していた反応だ。
全長20センチくらい。
口を開けて吼えようとしている虎だ。
私が若竹の腕に、虎を付けた。
「?」
そのまま足を曲げて、腕に固定した。
「あ、あぁー!」
「分かった? こうやって、腕なんかに巻いて付けるの。そして颯爽と歩くの!」
みんなが大興奮で試したいと言ってくる。
順番に腕や足に巻いて試させる。
「ちょっと頑張れば、頭にも固定出来るよ?」
「尻尾だけでも出来るの!」
柔らかい金属が入っていて、曲げて固定出来るようになっている。
金属は何度も曲げると金属疲労で切断されてしまうので、その曲げ強度を高めている。
皇紀ちゃんに手伝ってもらった。
「これからは「虎」の軍の時代だからね! 逸早くこれを開発して売るのよ!」
『ウォォォォォーーーー!』
全員が歓声を挙げた。
「CEO! 商品名はどうします?」
「《トラフレ》! 「虎」の軍のフレンドという意味ね!」
「素晴らしい!」
《トラフレ》は瞬く間に世界を席巻する大ヒット作となった。
みんなが腕や足、頭、それに首に巻いて道を歩いた。
サイズも様々に展開し、背中に抱き着く大型タイプや、指に巻く「トラフレ・プチ」も大ヒットした。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「おい、みんな《トラフレ》してんなー」
「そうですね。双子がまたやっちゃいましたね」
「あいつ、背負ってるぞ」
「ああ、《トラフレ・ギガ》ですねー」
久し振りに亜紀ちゃんと銀座を歩いていた。
「響子も持ってるよ」
「当然ですね!」
「でかいんで、背負って歩いてハァハァ言ってた」
「アハハハハ!」
「鷹が腕に巻いてて驚いた」
「アハハハハハハハ!」
亜紀ちゃんが腕を絡めて来た。
「タカさんもオチンチン用をもらいましたよね!」
「ワハハハハハハハ!」
まあ、「虎」の軍が人気があるようで嬉しい。
「今度、虎白さんたちにも送るか!」
「あ、もうルーとハーで送ったらしいですよ?」
「マジか!」
「喜んでたって」
「あの人、双子には甘いからなー」
「アハハハハハハハ!」
日が暮れて来て、街灯が灯り始める。
「あ!」
「光るタイプもあるんですよ」
「いいな、あれ」
「今度もらっときます」
「頼むな!」
二人で笑いながら帰った。
「そう」
雇われ社長の若竹が喜んでいた。
「あれ、嬉しそうじゃないですね?」
「まあ、嬉しいけどね。でも、アニヘショだけが「RUH=HER」じゃないからね」
「はい! もちろん、他の服飾もどんどん売れております! オートクチュール部門も好調です!」
もちろん知っている。
毎月売上報告や試算表はチェックしているし、みんなが頑張っていることも分かっている。
「今ね、また新たな展開を考えているの」
「なんですってぇ!」
若竹が驚いた。
「私たちは前に進むのよ」
「は、はい!」
「今度、試作品を持って来るわ」
「わ、分かりましたぁ!」
私はハーと目を合わせて笑った。
次の商品も、きっと世界中に旋風を巻き起こすだろう。
ふっふっふ。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
タカさんが好きだという、三谷サイモンの展覧会へハーと出掛けた。
タカさんが写真集を見せてくれ、私たちは一遍に虜になった。
タカさんはやっぱりスゴイ!
本当にいろいろなものを知っている。
「生命が無いものが、生命の姿を象っている。そのことで、壮絶な悲しみがあるんだ」
「「なるほどー!」」
よく分かった。
生命が喪われることは悲しい。
でも、最初から生命が無いということは、もっと悲しい。
生命の無いものが、生命を悲しく求めているのが分かる。
人間の手で生み出されたドールたち。
しかし、そこには生命の反射しかない。
それが悲しく、そして美しい。
三谷サイモンの展覧会に行き、直にその作品の数々を観た。
天才としか言いようのない、感動を味わった。
「タカさん! 凄かったよ!」
「もう、感動が止まらないよー!」
「そうか、良かったな」
「「うん!」」
私たちは集められるだけの三谷サイモンの資料を集め、貪るように読んで行った。
私たちの中に、何かが生まれた。
アーティストとしての血が騒ぎまくった!
「ハー! これは行けるね!」
「うん! 是非やってみよう!」
二人でドール造りを始めた。
タカさんとよく一緒に行く、中野のまんだらげに行った。
ドールの研究もした。
自分たちで考えながら、パーツを集めて行った。
なんか生まれた。
「タカさーん! ちょっと見て欲しいの!」
「自信作なの!」
「なんだ?」
二人で部屋からドールを持って来てタカさんに見せた。
「……」
「「どう?」」
「あんだ、こりゃ?」
「ドールだよ!」
「そりゃ見れば分かるけどよ」
三谷サイモンとは方向性は異なる。
私たちは二番煎じはしない。
新たな、誰も歩まない道を行くのだ!
「ちょっとコワイぜ」
「そう?」
「いい感じじゃない?」
「だってよ。なんで顔に黒い縦縞があるんだよ?」
「うーん、アート?」
「目が真っ黒いのがコワイ」
「威厳だよー」
「それに、口に針がいっぱいあってよ」
「つよいんだよ!」
柳ちゃんが庭での鍛錬を終えて上がって来た。
「柳ちゃーん! 一緒にみてー!」
「なーに?」
ニコニコして近づいて来た。
タカさんが柳ちゃんに見せる。
「鬼猿!」
柳ちゃんが「オロチストライク」を構えるので、ハーが必死に止めた。
「違うよ! 私たちが作ったドールだよ!」
「えぇ!」
「ほら、柳も気持ち悪いんだよ」
「「そんなぁー!」」
なんか、ダメっぽかった。
ハーと話し合った。
「みんな、カワイイのがいいのかなー」
「まあ、一般にはウケるんだろうけど、私たちの道じゃないね」
「だよね! アニヘショだってそうだったもんね!」
「でもさ、試しに作ってみる?」
「うーん」
大きな白いイモムシを4体作った。
前にタカさんが私たちがイモムシになった夢を見たと聞いたのを思い出した。
大事にしてくれるだろう。
「お、お、お、お前らぁー!」
「「タカさん!」」
「俺が面倒を看るから死ぬんじゃねぇぇぇぇぇー!」
タカさんが大泣きだった。
「あんたたちぃー!」
亜紀ちゃんが激オコだった。
長い髪を前に垂らし、貞子になって襲って来た。
瞬時に気絶した。
イモムシは「吉原龍子さん部屋」に封印された。
「ほーら、タカさーん! なんにもなかったでちゅよー」
「う、うん」
「よちよちでちゅねー」
「うん」
亜紀ちゃんにタカさんが慰められてた。
「「……」」
「な、なにも、あそこまでしなくてもいいじゃん!」
「ほ、ほんとだよ!」
亜紀ちゃんに殴られた場所がまだ痛い。
二人で、次はよーく考えようと話し合った。
幾つか試作品を作った。
ウサギ:既存で一杯あるので、オリジナリティが出なかった。
ネコ:パレボレが「ロボさん!」とうるさいのでやめた。
サメ:ロボのおもちゃになった。お気に入りになった。よかった。
ワニ:タカさんが「嫌な思い出がある」と言ったので捨てた。
クマ:亜紀ちゃんが溺愛して返してくんなかった。
イノシシ:美味しそうだった。
「なんか、行き詰ったね」
「そうだね。どうしよっか」
タカさんに相談した。
「お前ら、「虎」の軍なんだから、トラを作れよ」
「おぉ!」
「それでさ、昔あったんだけどよ」
「「!」」
物凄いアイデアをもらった!
流石はタカさん!
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「みんな、集まってるね!」
『はい!』
雇われ社長の若竹、副社長や常務たち。
デザイナーの面々。
生地担当や縫製担当。
縫製は工場長になった姉山さんもいる。
販売担当や広告担当。
50人くらいが大会議室に集まっている。
「今日はこれを見せたかったの!」
私が言い、ハーが掛けていた布を外す。
5体の虎のぬいぐるみ。
「どう? いいでしょう!」
みんなが立ち上がって近づいて来る。
みんな困った顔をしている。
「若竹! どう思うか言いなさい!」
「は、はい。非常にリアルでいて可愛らしいのですが」
「ですが、なに?」
「あの、ぬいぐるみですよね?」
「まあね」
「これを売るんですか?」
まあ、予想していた反応だ。
全長20センチくらい。
口を開けて吼えようとしている虎だ。
私が若竹の腕に、虎を付けた。
「?」
そのまま足を曲げて、腕に固定した。
「あ、あぁー!」
「分かった? こうやって、腕なんかに巻いて付けるの。そして颯爽と歩くの!」
みんなが大興奮で試したいと言ってくる。
順番に腕や足に巻いて試させる。
「ちょっと頑張れば、頭にも固定出来るよ?」
「尻尾だけでも出来るの!」
柔らかい金属が入っていて、曲げて固定出来るようになっている。
金属は何度も曲げると金属疲労で切断されてしまうので、その曲げ強度を高めている。
皇紀ちゃんに手伝ってもらった。
「これからは「虎」の軍の時代だからね! 逸早くこれを開発して売るのよ!」
『ウォォォォォーーーー!』
全員が歓声を挙げた。
「CEO! 商品名はどうします?」
「《トラフレ》! 「虎」の軍のフレンドという意味ね!」
「素晴らしい!」
《トラフレ》は瞬く間に世界を席巻する大ヒット作となった。
みんなが腕や足、頭、それに首に巻いて道を歩いた。
サイズも様々に展開し、背中に抱き着く大型タイプや、指に巻く「トラフレ・プチ」も大ヒットした。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「おい、みんな《トラフレ》してんなー」
「そうですね。双子がまたやっちゃいましたね」
「あいつ、背負ってるぞ」
「ああ、《トラフレ・ギガ》ですねー」
久し振りに亜紀ちゃんと銀座を歩いていた。
「響子も持ってるよ」
「当然ですね!」
「でかいんで、背負って歩いてハァハァ言ってた」
「アハハハハ!」
「鷹が腕に巻いてて驚いた」
「アハハハハハハハ!」
亜紀ちゃんが腕を絡めて来た。
「タカさんもオチンチン用をもらいましたよね!」
「ワハハハハハハハ!」
まあ、「虎」の軍が人気があるようで嬉しい。
「今度、虎白さんたちにも送るか!」
「あ、もうルーとハーで送ったらしいですよ?」
「マジか!」
「喜んでたって」
「あの人、双子には甘いからなー」
「アハハハハハハハ!」
日が暮れて来て、街灯が灯り始める。
「あ!」
「光るタイプもあるんですよ」
「いいな、あれ」
「今度もらっときます」
「頼むな!」
二人で笑いながら帰った。
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