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千石と少女 Ⅲ
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東雲さんが砲撃訓練から戻って来た。
一緒に飲む約束をしていたので、「アヴァロン」のバーに二人で出掛けた。
今日の砲撃訓練で、自分が「花岡」を教えた人たちが素晴らしい成果を挙げていたと聞き、嬉しくなった。
「ルーさんたちの指示で、何種類かの大技を連続して撃って行ったんですよ。誰も途中でリタイアしませんでした。千石さんのお陰です!」
「いや、みなさんが真面目に鍛錬した結果ですよ。「虎」の軍は本当に素晴らしい。世界中で、こんなに優秀な軍隊はありません」
今日の砲撃訓練で、「花岡」の当主(現当主は石神さんだ)斬さんが石神さんの親友の聖さんと戦ったことを聞いた。
「いやあ、どっちもとんでもねぇ方々でしょう? あっしもどうしていいか分かんなくて」
「止めなかったんですか?」
「そりゃ「やめてください」って叫びましたよ。でもあっしの声なんて聞くわけねぇ」
「アハハハハハハ!」
その通りだ。
あの二人であれば、誰の言葉も聞かない。
石神さんだけだろう。
その時、東雲さんに電話が来た。
「あぁ! 噂をすれば旦那からだぁ!」
東雲さんは俺に断って席を立って電話を受けた。
姿は見えないのだが、東雲さんは自然に直立して話していた。
必死に頭を下げて謝っている。
今話していたことだろう。
石神さんのよく響く声が、俺にまで聞こえた。
「あいつらが本気になったら、怪我だけじゃ済まないんだぞ!」
「はい! そりゃもう承知してます!」
「だったらどうして止めねぇ!」
「申し訳ありません!」
「まあよ、お前には荷が重いのは分かってるけどよ」
「すいません!」
「でもお前も総指揮官になったんだ。何とかしろ!」
「はい!」
一通り説教が終わり、東雲さんは電話を切った。
「大変ですね」
「いやあ、旦那のおっしゃる通りですから」
「はぁ」
東雲さんという男は落ち込むことはない。
全てを受け入れ、何とかしようとする。
そういう人だからこそ、石神さんも信頼しているのだろう。
俺は話題を変えるために、東雲さんに尋ねた。
「東雲さん、どこか女の子が喜びそうな場所を知りませんか?」
「えぇ! 千石さん、女が出来たんですか!」
「いや、違いますよ! 最近知り合ったローティーンの子で……」
俺はサーシャのことを話した。
偶然定食屋で縁が出来て、先日「ほんとの虎の穴」でご馳走されたことを。
石神さんのご厚意で、VIPルームでの豪華な食事であったことなど。
「ああ! 借り物競争で旦那を連れてって優勝したあの子ですか!」
「そうです。あんなに豪華な食事を頂いたので、是非何かお返しがしたいと」
「なるほど。分かりました! でもあっしもこういうのは全然で。じゃあ旦那に聞いてみましょう」
「え!」
今石神さんから怒られた直後だ。
我が耳を疑うほどに驚いた。
「いいえ、また改めて機会があったらで結構ですから」
「そんなこと! お任せください!」
東雲さんが石神さんから信頼される理由がまた分かった。
この人は、良いと思ったこと、やらなければならないこと、必要なことで、一切躊躇わないのだ。
何事かを任せるにあたって、それは本当に素晴らしい資質だ。
「なんだてめぇ!」
「すいやせん!」
「……」
いきなり怒鳴られてた。
それでも東雲さんは俺の話を石神さんにしてくれた。
「なんだ、千石がかよ。相手は誰だ?」
「それが、あの運動会の借り物競争で優勝した女の子だそうで」
「サーシャか!」
「はい、その人です」
石神さんは喜んで大笑いしていた。
「よーし! じゃあ、明日にでもいい所へ案内してやる」
「ほんとですかい!」
「今、ルーとハーがそっちに行ってるだろう?」
「はい」
「電話しといてやる。ミミクンツアーに行かせてやろう」
「はい?」
「千石に、明日の10時に車両管理場に行くように言ってくれ」
「あ、本人が目の前にいます」
「さっさと替われ!」
俺が替わると、石神さんが大笑いして俺に指示された。
「ミミクンというのは、アラスカを護っている神獣の一体だ。綺麗な場所に案内してくれるぞ」
「そうなんですか!」
「お前はハマーで指定の場所まで行け。ルーとハーも付いて行く。諸々の準備は二人にやらせるから大丈夫だ」
「お願いします!」
「まあ、ピクニックみたいなもんよ。食事もちゃんと用意させるからな!」
「ありがとうございます!」
そういうことになった。
東雲さんに深く礼を述べると、東雲さんが恥ずかしそうに笑った。
「良かったですね」
「東雲さんのお陰だ」
「いえ、自分なんて。楽しんで来て下さい」
「ありがとうございます」
なんだか分からないが、その神獣が案内してくれるらしい。
翌日、10時に車両管理場に行くと、既にルーさんとハーさんが待っていた。
「すみません、遅くなりまして」
「まだ時間前だよ。今日はよろしくお願いしまーす」
「こちらこそ」
間もなく、サーシャさんたちが来た。
ピクニックと伝え動きやすい服をということで、二人とも鹿革のズボンを履き、上も暖かそうなムートンのコートを着ていた。
サーシャさんが水色で、ヴァシリーサさんは淡いピンクのものだった。
同じ店で二人で買ったのだろう。
よく似合っている。
下にもたっぷりと厚手のセーターを着込んでいて、防寒は大丈夫そうだった。。
俺がハマーを借りて運転した。
ルーフに大きなソファと折り畳みテーブルが固定されている。
どういうことかは聞かなかったが、ピクニックの場所で使うのだろうか。
ルーさんの指示で基地の外の荒野を進んでいった。
サーシャさんが後ろのシートから俺に話し掛けて来た。
「千石さん! 今日はありがとうございます!」
「いや、先日の美味しいご馳走には及ばないけど、今日は石神さんから素敵な場所を教えてもらって」
「石神さんに!」
「俺も知らない場所なんだ。楽しみだね」
「はい!」
1時間くらい走り、開けた岩場に着いた。
みんなでハマーを降りて外に出る。
ルーさんたちが、ルーフから大きな5人掛けのソファとテーブル、荷台から幾つかのコンテナを下した。
なんだろう?
俺がハマーで神獣の後を付いて行くのではないのか?
お二人が荒野に向かって叫んだ。
「「ミミクーン!」」
地平の彼方から、地響きが響いてきた。
徐々に、姿が見えてくる。
「!」
巨大な蛇のような身体に、巨大な足が付いているような姿だ。
サーシャたちが驚いている。
俺は慌てて説明した。
「石神さんに頼まれて、アラスカを護っている神獣だそうだよ」
「「……」」
返事が無い。
段々近づいてきた。
俺も言葉を喪った。
数キロにも及ぶ体長。
なんだ、これは。
俺は勝手にもっと小さなサイズで、道案内をしてくれるのを想像していたのだが。
「ミミクーン! 今日もよろしくね!」
《委細承知》
頭の中に直接声が響いた。
テレパシーというものか。
ルーさんたちが、最初にソファをミミクンの背中に運び、コンテナも運んだ。
「千石さんは自分で大丈夫だよね?」
「え? ええ」
ルーさんとハーさんはサーシャさんたちを抱えて上に飛んだ。
俺も一緒に上がる。
ミミクンの背中は広く、地上から数十メートルの高さで景色が拡がった。
背中は意外に平面の場所もあり、そこへソファとテーブルが置かれていた。
俺たちはソファに座らされ、ルーさんとハーさんは両脇に立った。
「じゃあミミクン! しゅっぱーつ!」
ミミクンが歩き始める。
先ほど見ていた時に想像していたよりも、ずっと振動や揺れは無い。
徐々に、サーシャさんとヴァシリーサさんも慣れて落ち着いて来た。
「まさか、背中に乗って移動するとは思いませんでしたよ」
「「ワハハハハハハハハ!」」
あまりに驚き過ぎたせいか、俺たちも大声で笑った。
「「「アハハハハハハハ!」」」
2時間も移動し、途中の景色を眺める余裕も出て来た。
そして崖から見下ろす美しい氷河の景色が見えて来た。
「じゃー、ここでお昼にしよっか!」
ルーさんたちがコンテナを開き、次々に食事を並べた。
サンドイッチやパスタ、唐揚げや様々な総菜とスープ。
お二人が手をかざすと、スープなどがたちまちに温まった。
「まさか、それって電子レンジですか!」
「さっすがぁー!」
ハーさんが笑って、俺にも教えてくれた。
前に二人して無人島に飛ばされ(なんだ?)た時に編み出した技らしい。
俺たちは楽しく食事をした。
ルーさんとハーさんはずっと石神家の楽しい話をしてくれた。
ハマーを停めた場所まで戻り、ミミクンは去って行った。
俺たちも基地に戻って、ルーさんとハーさんに礼を言った。
「タカさんに言ってくれれば、今度はワキンで空中散歩が出来るよ!」
「ワハハハハハハハハ!」
いや、そいつは結構です。
今日のでも相当です。
それから、サーシャたちと時々食事をするようになった。
俺のアラスカでの楽しみの一つになった。
一緒に飲む約束をしていたので、「アヴァロン」のバーに二人で出掛けた。
今日の砲撃訓練で、自分が「花岡」を教えた人たちが素晴らしい成果を挙げていたと聞き、嬉しくなった。
「ルーさんたちの指示で、何種類かの大技を連続して撃って行ったんですよ。誰も途中でリタイアしませんでした。千石さんのお陰です!」
「いや、みなさんが真面目に鍛錬した結果ですよ。「虎」の軍は本当に素晴らしい。世界中で、こんなに優秀な軍隊はありません」
今日の砲撃訓練で、「花岡」の当主(現当主は石神さんだ)斬さんが石神さんの親友の聖さんと戦ったことを聞いた。
「いやあ、どっちもとんでもねぇ方々でしょう? あっしもどうしていいか分かんなくて」
「止めなかったんですか?」
「そりゃ「やめてください」って叫びましたよ。でもあっしの声なんて聞くわけねぇ」
「アハハハハハハ!」
その通りだ。
あの二人であれば、誰の言葉も聞かない。
石神さんだけだろう。
その時、東雲さんに電話が来た。
「あぁ! 噂をすれば旦那からだぁ!」
東雲さんは俺に断って席を立って電話を受けた。
姿は見えないのだが、東雲さんは自然に直立して話していた。
必死に頭を下げて謝っている。
今話していたことだろう。
石神さんのよく響く声が、俺にまで聞こえた。
「あいつらが本気になったら、怪我だけじゃ済まないんだぞ!」
「はい! そりゃもう承知してます!」
「だったらどうして止めねぇ!」
「申し訳ありません!」
「まあよ、お前には荷が重いのは分かってるけどよ」
「すいません!」
「でもお前も総指揮官になったんだ。何とかしろ!」
「はい!」
一通り説教が終わり、東雲さんは電話を切った。
「大変ですね」
「いやあ、旦那のおっしゃる通りですから」
「はぁ」
東雲さんという男は落ち込むことはない。
全てを受け入れ、何とかしようとする。
そういう人だからこそ、石神さんも信頼しているのだろう。
俺は話題を変えるために、東雲さんに尋ねた。
「東雲さん、どこか女の子が喜びそうな場所を知りませんか?」
「えぇ! 千石さん、女が出来たんですか!」
「いや、違いますよ! 最近知り合ったローティーンの子で……」
俺はサーシャのことを話した。
偶然定食屋で縁が出来て、先日「ほんとの虎の穴」でご馳走されたことを。
石神さんのご厚意で、VIPルームでの豪華な食事であったことなど。
「ああ! 借り物競争で旦那を連れてって優勝したあの子ですか!」
「そうです。あんなに豪華な食事を頂いたので、是非何かお返しがしたいと」
「なるほど。分かりました! でもあっしもこういうのは全然で。じゃあ旦那に聞いてみましょう」
「え!」
今石神さんから怒られた直後だ。
我が耳を疑うほどに驚いた。
「いいえ、また改めて機会があったらで結構ですから」
「そんなこと! お任せください!」
東雲さんが石神さんから信頼される理由がまた分かった。
この人は、良いと思ったこと、やらなければならないこと、必要なことで、一切躊躇わないのだ。
何事かを任せるにあたって、それは本当に素晴らしい資質だ。
「なんだてめぇ!」
「すいやせん!」
「……」
いきなり怒鳴られてた。
それでも東雲さんは俺の話を石神さんにしてくれた。
「なんだ、千石がかよ。相手は誰だ?」
「それが、あの運動会の借り物競争で優勝した女の子だそうで」
「サーシャか!」
「はい、その人です」
石神さんは喜んで大笑いしていた。
「よーし! じゃあ、明日にでもいい所へ案内してやる」
「ほんとですかい!」
「今、ルーとハーがそっちに行ってるだろう?」
「はい」
「電話しといてやる。ミミクンツアーに行かせてやろう」
「はい?」
「千石に、明日の10時に車両管理場に行くように言ってくれ」
「あ、本人が目の前にいます」
「さっさと替われ!」
俺が替わると、石神さんが大笑いして俺に指示された。
「ミミクンというのは、アラスカを護っている神獣の一体だ。綺麗な場所に案内してくれるぞ」
「そうなんですか!」
「お前はハマーで指定の場所まで行け。ルーとハーも付いて行く。諸々の準備は二人にやらせるから大丈夫だ」
「お願いします!」
「まあ、ピクニックみたいなもんよ。食事もちゃんと用意させるからな!」
「ありがとうございます!」
そういうことになった。
東雲さんに深く礼を述べると、東雲さんが恥ずかしそうに笑った。
「良かったですね」
「東雲さんのお陰だ」
「いえ、自分なんて。楽しんで来て下さい」
「ありがとうございます」
なんだか分からないが、その神獣が案内してくれるらしい。
翌日、10時に車両管理場に行くと、既にルーさんとハーさんが待っていた。
「すみません、遅くなりまして」
「まだ時間前だよ。今日はよろしくお願いしまーす」
「こちらこそ」
間もなく、サーシャさんたちが来た。
ピクニックと伝え動きやすい服をということで、二人とも鹿革のズボンを履き、上も暖かそうなムートンのコートを着ていた。
サーシャさんが水色で、ヴァシリーサさんは淡いピンクのものだった。
同じ店で二人で買ったのだろう。
よく似合っている。
下にもたっぷりと厚手のセーターを着込んでいて、防寒は大丈夫そうだった。。
俺がハマーを借りて運転した。
ルーフに大きなソファと折り畳みテーブルが固定されている。
どういうことかは聞かなかったが、ピクニックの場所で使うのだろうか。
ルーさんの指示で基地の外の荒野を進んでいった。
サーシャさんが後ろのシートから俺に話し掛けて来た。
「千石さん! 今日はありがとうございます!」
「いや、先日の美味しいご馳走には及ばないけど、今日は石神さんから素敵な場所を教えてもらって」
「石神さんに!」
「俺も知らない場所なんだ。楽しみだね」
「はい!」
1時間くらい走り、開けた岩場に着いた。
みんなでハマーを降りて外に出る。
ルーさんたちが、ルーフから大きな5人掛けのソファとテーブル、荷台から幾つかのコンテナを下した。
なんだろう?
俺がハマーで神獣の後を付いて行くのではないのか?
お二人が荒野に向かって叫んだ。
「「ミミクーン!」」
地平の彼方から、地響きが響いてきた。
徐々に、姿が見えてくる。
「!」
巨大な蛇のような身体に、巨大な足が付いているような姿だ。
サーシャたちが驚いている。
俺は慌てて説明した。
「石神さんに頼まれて、アラスカを護っている神獣だそうだよ」
「「……」」
返事が無い。
段々近づいてきた。
俺も言葉を喪った。
数キロにも及ぶ体長。
なんだ、これは。
俺は勝手にもっと小さなサイズで、道案内をしてくれるのを想像していたのだが。
「ミミクーン! 今日もよろしくね!」
《委細承知》
頭の中に直接声が響いた。
テレパシーというものか。
ルーさんたちが、最初にソファをミミクンの背中に運び、コンテナも運んだ。
「千石さんは自分で大丈夫だよね?」
「え? ええ」
ルーさんとハーさんはサーシャさんたちを抱えて上に飛んだ。
俺も一緒に上がる。
ミミクンの背中は広く、地上から数十メートルの高さで景色が拡がった。
背中は意外に平面の場所もあり、そこへソファとテーブルが置かれていた。
俺たちはソファに座らされ、ルーさんとハーさんは両脇に立った。
「じゃあミミクン! しゅっぱーつ!」
ミミクンが歩き始める。
先ほど見ていた時に想像していたよりも、ずっと振動や揺れは無い。
徐々に、サーシャさんとヴァシリーサさんも慣れて落ち着いて来た。
「まさか、背中に乗って移動するとは思いませんでしたよ」
「「ワハハハハハハハハ!」」
あまりに驚き過ぎたせいか、俺たちも大声で笑った。
「「「アハハハハハハハ!」」」
2時間も移動し、途中の景色を眺める余裕も出て来た。
そして崖から見下ろす美しい氷河の景色が見えて来た。
「じゃー、ここでお昼にしよっか!」
ルーさんたちがコンテナを開き、次々に食事を並べた。
サンドイッチやパスタ、唐揚げや様々な総菜とスープ。
お二人が手をかざすと、スープなどがたちまちに温まった。
「まさか、それって電子レンジですか!」
「さっすがぁー!」
ハーさんが笑って、俺にも教えてくれた。
前に二人して無人島に飛ばされ(なんだ?)た時に編み出した技らしい。
俺たちは楽しく食事をした。
ルーさんとハーさんはずっと石神家の楽しい話をしてくれた。
ハマーを停めた場所まで戻り、ミミクンは去って行った。
俺たちも基地に戻って、ルーさんとハーさんに礼を言った。
「タカさんに言ってくれれば、今度はワキンで空中散歩が出来るよ!」
「ワハハハハハハハハ!」
いや、そいつは結構です。
今日のでも相当です。
それから、サーシャたちと時々食事をするようになった。
俺のアラスカでの楽しみの一つになった。
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