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院長夫妻、歓迎
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午後に俺が迎えに行き、3時に院長夫妻を家にお連れした。
ロールスロイスを出した。
「お金持ちになったみたいですね」
静子さんが喜び、院長も顔を綻ばせた。
旅行をあまりされないお二人のために、俺がグローブトロッターの大きなスーツケースを差し上げていた。
それを二つと、別に大きなボストンバッグを持っていた。
子どもたちに荷物を運ばせ、お二人をリヴィングに案内する。
子どもたちがコーヒーと京都の「一善や」のミルフィーユを配って行く。
このミルフィーユは、干柿と胡桃と無花果、それにホワイトとビターチョコレートが混然一体となっている。
「美味いな、これは!」
甘い物が好きな院長が叫んだ。
「本当に。石神さんはいろいろ御存知ね」
「そんな。静子さんのためにですよ!」
「まあ! ウフフフ」
院長も笑っていた。
静子さんが褒められると嬉しくなる人だ。
「海外なんて、本当に久しぶり」
静子さんが言った。
まだお若い頃には、院長の学会発表に一緒に行ったこともあるそうだが、もう20年以上は行っていない。
院長も、2年前に俺が無理を言ってアメリカに来て貰ったことがあるが、それ以外は同じく無い。
あれはレイのために桜の植樹に「手当」をしてもらった時だった。
観光も何もなく、ひたすら桜の樹や土地に「光」を注いでくれた。
今回はニューヨークもアラスカも観光などを目一杯にして欲しい。
それに静子さんには家事から解放されて、ゆったりとして欲しい。
子どもたちにも、お二人に楽しんで貰うよう話している。
「石神、本当にパスポートは必要ないのか?」
「はい。それに人間以外の渡航って面倒なんですよ」
「お前ぇ!」
「ロボのことですけど?」
「……」
「まあ、お猿もですけどね」
「石神!」
静子さんが笑った。
「でも本当に楽しみだわ。ありがとうね、石神さん」
「とんでもない。向こうで一杯遊んで下さい」
「本当にこいつは楽しみにしてたんだよ」
「そうですか」
「もう、恥ずかしいですから」
院長が微笑んで言い、静子さんが恥ずかしがった。
お茶を終えて、部屋へ二人を案内し夕飯までゆっくりしてもらうように言った。
「ちゃんとノックしますから、何やってても大丈夫ですからね?」
「石神!」
俺は笑って部屋を出た。
二人が本当に楽しみにしているのが分かって嬉しかった。
夕飯は鶏の団子鍋だった。
静子さんの好物だ。
静子さんには普段召し上がらないだろう日本酒を燗で出した。
遠慮されていたが、院長に勧められて口を付けた。
今日はいつもの俺の席にお二人に座って頂いた。
俺が静子さんの側で鍋を取り仕切る。
当然子どもたちは別な鍋だ。
「今日も名古屋コーチンを使ってますからね!」
「まあ、嬉しい」
名古屋出身の静子さんのためにだ。
「ああ、帝釈峡しゃもも使ってますから」
「なんだ、それは?」
「!」
俺は亜紀ちゃんに叫んだ。
「おい、亜紀ちゃん! やっぱ院長は知らねぇぞ!」
「えぇー!」
ハーに回し蹴りを放ちながら亜紀ちゃんが嘆いた。
「折角梅田精肉店の人に頼んだのにー!」
「だから無駄だって言っただろう!」
「すいませーん!」
俺が院長の出身地の広島の名産の鶏なのだと説明した。
「そうだったのか」
「亜紀ちゃーん! 感動もしねぇぞ!」
「だからすいませんってぇー!」
ルーのアッパーを胸で受けて柳にレバーにストレートを入れられて呻いた。
「もう分かりましたからぁー!」
邪魔するなということか。
「院長のお宅って、結構な資産家でしたよね?」
「まあ、そうだったかな」
「やっぱ、アフリカのお生まれで?」
「おい!」
静子さんが笑って院長の器に鶏団子を入れた。
「これが帝釈峡しゃもですよ」
「そ、そうか」
「もう分かりませんけどね」
「そう思って食べれば良いじゃないの」
「アハハハハハハ!」
「……」
静子さんが冗談を言うので院長も驚いていた。
やがて顔を綻ばせて口に入れる。
「美味いな!」
「ね?」
二人のために、ショウガなどは最小限にして肉の旨味を中心にした。
ショウガやニンニクは臭みを消す(誤魔化す)ことは出来るが、どうしてもそっちの味や香りが強くなる。
臭み取りは別途牛乳や酒でやっている。
手間は掛かるが、味を薄めにして鶏の旨味を引き出せる。
豆腐や大根も多めに入れて、胃が疲れないようにした。
「お出汁がいいわね?」
「ええ、広島産の昆布なんですけどね。どうでもいいですよね?」
「す、すまん」
「ウフフフフ」
お二人にゆっくり食べてもらいながら、俺は先ほど見た夢の話をした。
「不思議な話だな」
「そうなんですよ。俺もさっきまで全く忘れていましたからね」
「でも、ちょっと怖いけどいいお話ね?」
「そうですね」
俺はその2年後に多臓器不全を起こして死ぬところだったと話した。
院長には以前に話してある。
奈津江の死にまつわる話だからだ。
「ああ、あの話か」
「はい」
「じゃあお前はその魚籃坂の不思議な体験で助かったんだろうか」
「いいえ。俺は奈津江が助けてくれたんですよ。でも、他にも俺を助けようとしてくれた力があるということでしょう」
「なるほどな」
俺は幼い頃から、妖魔との縁があったらしいと話した。
本間と山の中で見つけた不思議な卵の話や道間家が俺にいろいろとしてくれた話などを語った。
「お前も大概、とんでもない奴だな」
「今の病院に入ってからは、ゴリラの妖魔に鍛えられましてね」
「!」
「アハハハハハハ!」
静子さんが大笑いした。
少しお酒が入って、楽しさが増しているようだ。
良かった。
「その妖魔がね、手からヘンな光を出すようで」
「もういい! まあ、お前がとんでもない奴だというのはよく分かった」
「そのゴリラの妖魔が、信じられない程綺麗で優しい妖魔の奥さんをもらってましてね」
「いい加減にしろ!」
「アハハハハハハ!」
静子さんが楽しそうに笑うので、院長も微笑んだ。
「でも、どうして今になってお前は思い出したんだろうな?」
「さー」
俺も別に真面目な話をするつもりもなく、ただ食事中の話題として話し始めただけだ。
先ほど見て、強く印象に残っているから口にしたのだ。
「あの辺の三田町で渡辺綱が生まれたのだったな」
「え?」
院長が話し始めたので驚いた。
渡辺綱は酒呑童子の討伐に参加し、また自身も茨木童子の腕を京の一条戻り橋で切り落とした逸話を持つ。
歴史上に名高い妖魔退治の第一人者というところか。
「帝釈峡しゃもも知らない人が、なんか言ってますよ?」
「もう辞めて」
静子さんが笑い過ぎて苦しんでいた。
「お前の家系も、妖魔と戦い続けて来たんだよな?」
「まあ、そっちはついでってことで。本筋はただ剣技を強くなりたいってだけなんですよ」
「なんだ、それは?」
「俺だって分かりませんよ! 本当に酷い目にあったんですから!」
院長は石神家本家の話もしている。
俺の別な顔を明かしてから、院長とは随分といろいろなことを話し込むことが多くなった。
子どもたちがうるさいので言った。
「おい! もっと上品に喰え!」
「「「「!」」」」
「ロングバージョン!」
子どもたちが日本舞踊を2分間踊った。
それが最長だ。
静子さんが椅子の後ろにうずくまって大笑いした。
話をしたくて命じたのだが、話が出来なかった。
「俺はずっと妖魔だらけなんですよ」
静子さんが俺の肩を叩いて、もう本当に辞めてくれと言った。
院長が楽しそうに笑っていた。
ロールスロイスを出した。
「お金持ちになったみたいですね」
静子さんが喜び、院長も顔を綻ばせた。
旅行をあまりされないお二人のために、俺がグローブトロッターの大きなスーツケースを差し上げていた。
それを二つと、別に大きなボストンバッグを持っていた。
子どもたちに荷物を運ばせ、お二人をリヴィングに案内する。
子どもたちがコーヒーと京都の「一善や」のミルフィーユを配って行く。
このミルフィーユは、干柿と胡桃と無花果、それにホワイトとビターチョコレートが混然一体となっている。
「美味いな、これは!」
甘い物が好きな院長が叫んだ。
「本当に。石神さんはいろいろ御存知ね」
「そんな。静子さんのためにですよ!」
「まあ! ウフフフ」
院長も笑っていた。
静子さんが褒められると嬉しくなる人だ。
「海外なんて、本当に久しぶり」
静子さんが言った。
まだお若い頃には、院長の学会発表に一緒に行ったこともあるそうだが、もう20年以上は行っていない。
院長も、2年前に俺が無理を言ってアメリカに来て貰ったことがあるが、それ以外は同じく無い。
あれはレイのために桜の植樹に「手当」をしてもらった時だった。
観光も何もなく、ひたすら桜の樹や土地に「光」を注いでくれた。
今回はニューヨークもアラスカも観光などを目一杯にして欲しい。
それに静子さんには家事から解放されて、ゆったりとして欲しい。
子どもたちにも、お二人に楽しんで貰うよう話している。
「石神、本当にパスポートは必要ないのか?」
「はい。それに人間以外の渡航って面倒なんですよ」
「お前ぇ!」
「ロボのことですけど?」
「……」
「まあ、お猿もですけどね」
「石神!」
静子さんが笑った。
「でも本当に楽しみだわ。ありがとうね、石神さん」
「とんでもない。向こうで一杯遊んで下さい」
「本当にこいつは楽しみにしてたんだよ」
「そうですか」
「もう、恥ずかしいですから」
院長が微笑んで言い、静子さんが恥ずかしがった。
お茶を終えて、部屋へ二人を案内し夕飯までゆっくりしてもらうように言った。
「ちゃんとノックしますから、何やってても大丈夫ですからね?」
「石神!」
俺は笑って部屋を出た。
二人が本当に楽しみにしているのが分かって嬉しかった。
夕飯は鶏の団子鍋だった。
静子さんの好物だ。
静子さんには普段召し上がらないだろう日本酒を燗で出した。
遠慮されていたが、院長に勧められて口を付けた。
今日はいつもの俺の席にお二人に座って頂いた。
俺が静子さんの側で鍋を取り仕切る。
当然子どもたちは別な鍋だ。
「今日も名古屋コーチンを使ってますからね!」
「まあ、嬉しい」
名古屋出身の静子さんのためにだ。
「ああ、帝釈峡しゃもも使ってますから」
「なんだ、それは?」
「!」
俺は亜紀ちゃんに叫んだ。
「おい、亜紀ちゃん! やっぱ院長は知らねぇぞ!」
「えぇー!」
ハーに回し蹴りを放ちながら亜紀ちゃんが嘆いた。
「折角梅田精肉店の人に頼んだのにー!」
「だから無駄だって言っただろう!」
「すいませーん!」
俺が院長の出身地の広島の名産の鶏なのだと説明した。
「そうだったのか」
「亜紀ちゃーん! 感動もしねぇぞ!」
「だからすいませんってぇー!」
ルーのアッパーを胸で受けて柳にレバーにストレートを入れられて呻いた。
「もう分かりましたからぁー!」
邪魔するなということか。
「院長のお宅って、結構な資産家でしたよね?」
「まあ、そうだったかな」
「やっぱ、アフリカのお生まれで?」
「おい!」
静子さんが笑って院長の器に鶏団子を入れた。
「これが帝釈峡しゃもですよ」
「そ、そうか」
「もう分かりませんけどね」
「そう思って食べれば良いじゃないの」
「アハハハハハハ!」
「……」
静子さんが冗談を言うので院長も驚いていた。
やがて顔を綻ばせて口に入れる。
「美味いな!」
「ね?」
二人のために、ショウガなどは最小限にして肉の旨味を中心にした。
ショウガやニンニクは臭みを消す(誤魔化す)ことは出来るが、どうしてもそっちの味や香りが強くなる。
臭み取りは別途牛乳や酒でやっている。
手間は掛かるが、味を薄めにして鶏の旨味を引き出せる。
豆腐や大根も多めに入れて、胃が疲れないようにした。
「お出汁がいいわね?」
「ええ、広島産の昆布なんですけどね。どうでもいいですよね?」
「す、すまん」
「ウフフフフ」
お二人にゆっくり食べてもらいながら、俺は先ほど見た夢の話をした。
「不思議な話だな」
「そうなんですよ。俺もさっきまで全く忘れていましたからね」
「でも、ちょっと怖いけどいいお話ね?」
「そうですね」
俺はその2年後に多臓器不全を起こして死ぬところだったと話した。
院長には以前に話してある。
奈津江の死にまつわる話だからだ。
「ああ、あの話か」
「はい」
「じゃあお前はその魚籃坂の不思議な体験で助かったんだろうか」
「いいえ。俺は奈津江が助けてくれたんですよ。でも、他にも俺を助けようとしてくれた力があるということでしょう」
「なるほどな」
俺は幼い頃から、妖魔との縁があったらしいと話した。
本間と山の中で見つけた不思議な卵の話や道間家が俺にいろいろとしてくれた話などを語った。
「お前も大概、とんでもない奴だな」
「今の病院に入ってからは、ゴリラの妖魔に鍛えられましてね」
「!」
「アハハハハハハ!」
静子さんが大笑いした。
少しお酒が入って、楽しさが増しているようだ。
良かった。
「その妖魔がね、手からヘンな光を出すようで」
「もういい! まあ、お前がとんでもない奴だというのはよく分かった」
「そのゴリラの妖魔が、信じられない程綺麗で優しい妖魔の奥さんをもらってましてね」
「いい加減にしろ!」
「アハハハハハハ!」
静子さんが楽しそうに笑うので、院長も微笑んだ。
「でも、どうして今になってお前は思い出したんだろうな?」
「さー」
俺も別に真面目な話をするつもりもなく、ただ食事中の話題として話し始めただけだ。
先ほど見て、強く印象に残っているから口にしたのだ。
「あの辺の三田町で渡辺綱が生まれたのだったな」
「え?」
院長が話し始めたので驚いた。
渡辺綱は酒呑童子の討伐に参加し、また自身も茨木童子の腕を京の一条戻り橋で切り落とした逸話を持つ。
歴史上に名高い妖魔退治の第一人者というところか。
「帝釈峡しゃもも知らない人が、なんか言ってますよ?」
「もう辞めて」
静子さんが笑い過ぎて苦しんでいた。
「お前の家系も、妖魔と戦い続けて来たんだよな?」
「まあ、そっちはついでってことで。本筋はただ剣技を強くなりたいってだけなんですよ」
「なんだ、それは?」
「俺だって分かりませんよ! 本当に酷い目にあったんですから!」
院長は石神家本家の話もしている。
俺の別な顔を明かしてから、院長とは随分といろいろなことを話し込むことが多くなった。
子どもたちがうるさいので言った。
「おい! もっと上品に喰え!」
「「「「!」」」」
「ロングバージョン!」
子どもたちが日本舞踊を2分間踊った。
それが最長だ。
静子さんが椅子の後ろにうずくまって大笑いした。
話をしたくて命じたのだが、話が出来なかった。
「俺はずっと妖魔だらけなんですよ」
静子さんが俺の肩を叩いて、もう本当に辞めてくれと言った。
院長が楽しそうに笑っていた。
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