1,911 / 2,859
般若の男 Ⅳ
しおりを挟む
「オニオニのことだったのね!」
響子が叫んで大泣きした。
俺が時々連れて行っていた。
特に「平五郎」で一緒に食事をすると、必ず帰りに寄っていた喫茶店だ。
響子はマスターの青を気に入り「オニオニ」とニックネームで呼んでいた。
店の名前「般若」の意味を最初に教えてから、響子は青をそう呼ぶようになった。
青も響子を可愛がり、いつも優しく話しかけていた。
「もう立ち退きであの店も無くなってしまったけどな」
六花も響子の頭を抱き寄せて泣いている。
六花ともよく行った。
鷹ともだ。
栞とも行った。
「全然知らなかったよー! タカトラのことを尊敬してて、優しい人だったぁー!」
「そうだな」
虎ノ門にマッカーサー道路が通るにあたり、「般若」も無くなった。
「俺が響子のことを一番大事な女だと言ったんだ。そうしたら青が響子のことを可愛がってくれたよな」
「うん! 一杯可愛がってもらった!」
「いつもな、響子はどうだって聞くんだよ。あいつ、響子の手術のことまで調べて知っててな。お前が元気になっていくのを見て、いつも嬉しそうだった」
「そうだったの!」
六花が聞いた。
「今どうしていらっしゃるんですか?」
「旅に出ると言っていた。今はどこにいるのかなぁ」
「そうなんですか」
六花がハンカチで目を覆っていた。
「あいつ、俺が誰かを連れて行くと、丁寧語で俺に話してな。いつも俺のことを「石神先生」って呼んで上にしてたよ。でも、俺が独りで行くと普通に喋ってて。いつもそうしろと言ったんだけど、あいつは変えなかった」
「そうなんですか」
亜紀ちゃんたちも、「紅六花」の連中も泣きそうな顔になっていた。
「明穂さんが亡くなってからも、ずっとあそこで暮らしていた。喫茶店も続けててな。響子も誰も、明穂さんとは会ってないよな」
「会いたかったよー!」
「うん。本当に幸せそうに暮らしていた。たった2年も一緒に暮らせなかったけどよ。最高に幸せだったんだろうよ」
だからその後もずっとあそこで暮らしていた。
響子がまた泣いた。
「俺が行くと、いつもアイスだのケーキだのってサービスしやがってなぁ。俺もたまにフルーツだの菓子だのって持って行くと、二人で喜んで。すぐにフルーツを切るとか言うんで、いつも慌てて帰ったぜ」
「明穂さんは目が見えなくてもお店を手伝っていたんですね」
亜紀ちゃんが聞いた。
「ああ、コーヒーを淹れるのはほとんど青で、運ぶのは明穂さんだった。料理なんかもやっていたな。店の中は自由自在に歩けたんだ。相当練習したんだろう」
「そうですか……」
「明穂さんはうちの病院に入院したけど、栞もほとんど知らないよ。鷹も六花も響子もうちに来る前だしな。院長はちょっと話したけどなぁ」
「青さんは毎日来ていたんですね」
「ああ。喫茶店は独りでやって、店を所々で閉めて来てたよ。病室でも、あの二人は美しかった。あんなに愛情を通わせた夫婦は俺もほとんど知らないよ。明穂さんが死ぬまで、ずっと二人は仲睦まじく過ごしていた」
みんな黙って聞いていた。
「明穂さんが亡くなって、俺は青はあの店を閉じると思っていたんだ」
「もう続ける意味はないですよね?」
「そうだ。でも、青は違った。明穂さんとの思い出の店を閉めたくなかったんだな。一人で辛い思いもあったんだろうけど、それでも二人の思い出を消したくはなかった」
「でも、立ち退きで……」
「ああ。青は最初は絶対に立ち退かないと言っていたんだけど。まあ、強制退去を執行されればなぁ。その前に俺が説得して立ち退いた」
響子が叫んだ。
「私! 最後にオニオニからカップを貰った!」
「そうだったな」
「私も頂きました!」
「ああ。店に通ってくれた常連に渡したんだよな。俺も貰ったよ」
「蔦の絡まった、素敵なお店でしたよね」
「夜にあそこを通りかかると、よく二人で外に出ていた。一緒に壁の蔦を触っていたよ。あいつらも気に入っていたんだよな」
「そうだったんですか」
一度二階に上がったことがある。
立ち退きのために、荷物の整理を少し手伝った。
狭い木の階段を上がると、上は8畳の一間と3畳の一間。
それに風呂とトイレ。
それだけだった。
キッチンは店のものを使っていたのだろう。
大した家具も無かった。
ヤクザ時代に相当稼いでいい服も多かっただろう青は、ほとんど服を持っていなかった。
明穂さんには結構買っていて、その服が遺されていた。
「あいつ、化粧なんか覚えてな。病院でもいつも明穂さんに化粧をしてやっていた。髪も梳かしてやってな。明穂さんが亡くなった時も、うちでやろうとしたら、青が明穂さんに丁寧に化粧をしてやった。微笑みながら、「綺麗だ」って言いながらなぁ」
また響子が泣く。
「オニオニ、帰って来ないかな」
「そうだな」
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「おい、ここを出て行ったらお前はどうすんだよ?」
「ああ、しばらく旅に出ようと思ってる」
「旅?」
青が俺に微笑んだ。
「明穂は中学から病気だったそうだ。だからろくに旅行も出掛けたことが無かったんだよ」
「ああ、そうか」
「俺もな、組の行事で熱海とかしか行ったことがねぇんだけどな」
「そうか」
「だからこれから世界中を回って見ようと思うんだ」
「いいな」
明穂さんの小さな遺影と遺髪がタンスの上にあった。
それを持って行くのだろう。
「最初はどこに行くんだ?」
「ヨーロッパかな。静かで綺麗な場所がいいと思うんだよ」
「そうか、それはいいな」
「そうだろう?」
俺は残したいものがあれば俺が預かると言った。
でも青は遺影と遺髪だけあればいいと言った。
俺は無理に明穂さんの服などを預かった。
他にも二人の思い出が籠もっていそうな、喫茶店の道具なども預かると言った。
「悪いな。赤虎には本当に世話になった」
「よせよ。俺はお前らの最高の姿を見せてもらったからな。その礼だよ」
「ありがとうな」
俺は本当にそう思っている。
こんなに美しい男女を俺は知らない。
後日引き取りに来ると言い、俺は店を出た。
「おい、青」
「ああ」
「お前、絶対に帰って来いよな」
「!」
青が目を見開いて俺を見ていた。
「明穂さんは日本が一番いいんだよ。外国も楽しく見て回って来い。でも、また日本に戻って来いよな」
「そうか。そうだな」
「戻って来たらよ」
「おう」
「今度はボッタクリの喫茶店をやれよ」
「ワハハハハハハ!」
「な!」
「はい!」
青が笑った。
青は翌日に旅立った。
今、あいつがどこにいるのかは知らない。
きっと、二人でいろいろ見て回っているのだろう。
きっと、二人で楽しく笑い合っているのだろう。
いつの日か、あいつは戻り、また笑って欲しい。
どうか、俺にその笑顔を見せて欲しい。
響子が叫んで大泣きした。
俺が時々連れて行っていた。
特に「平五郎」で一緒に食事をすると、必ず帰りに寄っていた喫茶店だ。
響子はマスターの青を気に入り「オニオニ」とニックネームで呼んでいた。
店の名前「般若」の意味を最初に教えてから、響子は青をそう呼ぶようになった。
青も響子を可愛がり、いつも優しく話しかけていた。
「もう立ち退きであの店も無くなってしまったけどな」
六花も響子の頭を抱き寄せて泣いている。
六花ともよく行った。
鷹ともだ。
栞とも行った。
「全然知らなかったよー! タカトラのことを尊敬してて、優しい人だったぁー!」
「そうだな」
虎ノ門にマッカーサー道路が通るにあたり、「般若」も無くなった。
「俺が響子のことを一番大事な女だと言ったんだ。そうしたら青が響子のことを可愛がってくれたよな」
「うん! 一杯可愛がってもらった!」
「いつもな、響子はどうだって聞くんだよ。あいつ、響子の手術のことまで調べて知っててな。お前が元気になっていくのを見て、いつも嬉しそうだった」
「そうだったの!」
六花が聞いた。
「今どうしていらっしゃるんですか?」
「旅に出ると言っていた。今はどこにいるのかなぁ」
「そうなんですか」
六花がハンカチで目を覆っていた。
「あいつ、俺が誰かを連れて行くと、丁寧語で俺に話してな。いつも俺のことを「石神先生」って呼んで上にしてたよ。でも、俺が独りで行くと普通に喋ってて。いつもそうしろと言ったんだけど、あいつは変えなかった」
「そうなんですか」
亜紀ちゃんたちも、「紅六花」の連中も泣きそうな顔になっていた。
「明穂さんが亡くなってからも、ずっとあそこで暮らしていた。喫茶店も続けててな。響子も誰も、明穂さんとは会ってないよな」
「会いたかったよー!」
「うん。本当に幸せそうに暮らしていた。たった2年も一緒に暮らせなかったけどよ。最高に幸せだったんだろうよ」
だからその後もずっとあそこで暮らしていた。
響子がまた泣いた。
「俺が行くと、いつもアイスだのケーキだのってサービスしやがってなぁ。俺もたまにフルーツだの菓子だのって持って行くと、二人で喜んで。すぐにフルーツを切るとか言うんで、いつも慌てて帰ったぜ」
「明穂さんは目が見えなくてもお店を手伝っていたんですね」
亜紀ちゃんが聞いた。
「ああ、コーヒーを淹れるのはほとんど青で、運ぶのは明穂さんだった。料理なんかもやっていたな。店の中は自由自在に歩けたんだ。相当練習したんだろう」
「そうですか……」
「明穂さんはうちの病院に入院したけど、栞もほとんど知らないよ。鷹も六花も響子もうちに来る前だしな。院長はちょっと話したけどなぁ」
「青さんは毎日来ていたんですね」
「ああ。喫茶店は独りでやって、店を所々で閉めて来てたよ。病室でも、あの二人は美しかった。あんなに愛情を通わせた夫婦は俺もほとんど知らないよ。明穂さんが死ぬまで、ずっと二人は仲睦まじく過ごしていた」
みんな黙って聞いていた。
「明穂さんが亡くなって、俺は青はあの店を閉じると思っていたんだ」
「もう続ける意味はないですよね?」
「そうだ。でも、青は違った。明穂さんとの思い出の店を閉めたくなかったんだな。一人で辛い思いもあったんだろうけど、それでも二人の思い出を消したくはなかった」
「でも、立ち退きで……」
「ああ。青は最初は絶対に立ち退かないと言っていたんだけど。まあ、強制退去を執行されればなぁ。その前に俺が説得して立ち退いた」
響子が叫んだ。
「私! 最後にオニオニからカップを貰った!」
「そうだったな」
「私も頂きました!」
「ああ。店に通ってくれた常連に渡したんだよな。俺も貰ったよ」
「蔦の絡まった、素敵なお店でしたよね」
「夜にあそこを通りかかると、よく二人で外に出ていた。一緒に壁の蔦を触っていたよ。あいつらも気に入っていたんだよな」
「そうだったんですか」
一度二階に上がったことがある。
立ち退きのために、荷物の整理を少し手伝った。
狭い木の階段を上がると、上は8畳の一間と3畳の一間。
それに風呂とトイレ。
それだけだった。
キッチンは店のものを使っていたのだろう。
大した家具も無かった。
ヤクザ時代に相当稼いでいい服も多かっただろう青は、ほとんど服を持っていなかった。
明穂さんには結構買っていて、その服が遺されていた。
「あいつ、化粧なんか覚えてな。病院でもいつも明穂さんに化粧をしてやっていた。髪も梳かしてやってな。明穂さんが亡くなった時も、うちでやろうとしたら、青が明穂さんに丁寧に化粧をしてやった。微笑みながら、「綺麗だ」って言いながらなぁ」
また響子が泣く。
「オニオニ、帰って来ないかな」
「そうだな」
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「おい、ここを出て行ったらお前はどうすんだよ?」
「ああ、しばらく旅に出ようと思ってる」
「旅?」
青が俺に微笑んだ。
「明穂は中学から病気だったそうだ。だからろくに旅行も出掛けたことが無かったんだよ」
「ああ、そうか」
「俺もな、組の行事で熱海とかしか行ったことがねぇんだけどな」
「そうか」
「だからこれから世界中を回って見ようと思うんだ」
「いいな」
明穂さんの小さな遺影と遺髪がタンスの上にあった。
それを持って行くのだろう。
「最初はどこに行くんだ?」
「ヨーロッパかな。静かで綺麗な場所がいいと思うんだよ」
「そうか、それはいいな」
「そうだろう?」
俺は残したいものがあれば俺が預かると言った。
でも青は遺影と遺髪だけあればいいと言った。
俺は無理に明穂さんの服などを預かった。
他にも二人の思い出が籠もっていそうな、喫茶店の道具なども預かると言った。
「悪いな。赤虎には本当に世話になった」
「よせよ。俺はお前らの最高の姿を見せてもらったからな。その礼だよ」
「ありがとうな」
俺は本当にそう思っている。
こんなに美しい男女を俺は知らない。
後日引き取りに来ると言い、俺は店を出た。
「おい、青」
「ああ」
「お前、絶対に帰って来いよな」
「!」
青が目を見開いて俺を見ていた。
「明穂さんは日本が一番いいんだよ。外国も楽しく見て回って来い。でも、また日本に戻って来いよな」
「そうか。そうだな」
「戻って来たらよ」
「おう」
「今度はボッタクリの喫茶店をやれよ」
「ワハハハハハハ!」
「な!」
「はい!」
青が笑った。
青は翌日に旅立った。
今、あいつがどこにいるのかは知らない。
きっと、二人でいろいろ見て回っているのだろう。
きっと、二人で楽しく笑い合っているのだろう。
いつの日か、あいつは戻り、また笑って欲しい。
どうか、俺にその笑顔を見せて欲しい。
1
お気に入りに追加
229
あなたにおすすめの小説
こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。
幼い公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~
朱色の谷
ファンタジー
公爵家の末娘として生まれた6歳のティアナ
お屋敷で働いている使用人に虐げられ『公爵家の汚点』と呼ばれる始末。
お父様やお兄様は私に関心がないみたい。愛されたいと願い、愛想よく振る舞っていたが一向に興味を示してくれない…
そんな中、夢の中の本を読むと、、、
毒小町、宮中にめぐり逢ふ
鈴木しぐれ
キャラ文芸
🌸完結しました🌸生まれつき体に毒を持つ、藤原氏の娘、菫子(すみこ)。毒に詳しいという理由で、宮中に出仕することとなり、帝の命を狙う毒の特定と、その首謀者を突き止めよ、と命じられる。
生まれつき毒が効かない体質の橘(たちばなの)俊元(としもと)と共に解決に挑む。
しかし、その調査の最中にも毒を巡る事件が次々と起こる。それは菫子自身の秘密にも関係していて、ある真実を知ることに……。
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
【書籍化進行中、完結】私だけが知らない
綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
ファンタジー
書籍化進行中です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/12/26……書籍化確定、公表
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
【完結】胃袋を掴んだら溺愛されました
成実
恋愛
前世の記憶を思い出し、お菓子が食べたいと自分のために作っていた伯爵令嬢。
天候の関係で国に、収める税を領地民のために肩代わりした伯爵家、そうしたら、弟の学費がなくなりました。
学費を稼ぐためにお菓子の販売始めた私に、私が作ったお菓子が大好き過ぎてお菓子に恋した公爵令息が、作ったのが私とバレては溺愛されました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる