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みんなで『虎は孤高に』 Ⅱ
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21時。
前回のあらすじが流れる。
亜紀ちゃんが床に座り、テレビの前に陣取る。
そのために、柔らかいマットを敷いている。
俺たちは椅子に座っているので、視界は遮らない。
以前は亜紀ちゃんの身体が邪魔だったので、俺が蹴り飛ばした。
それからちゃんと床に座って観るようになった。
前回は佐藤(劇中・加藤)正志の死により、鬼愚奈巣との抗争を「ルート20」が決意した。
主人公の俺が1年生にして特攻隊長に抜擢され、鬼愚奈巣の幹部を襲い、情報収集を提案。
俺が主にやっていたが、保奈美も危険を顧みずに必死にやり、鬼愚奈巣に捕まってしまう。
喧嘩の弱い武市が救出に飛び込み、保奈美を庇う。
危ういところに俺が登場し、二人は助かった。
「今週はいよいよ、鬼愚奈巣との抗争ですよー!」
「みんな知ってるよ!」
「タカさんの大活躍ですよー!」
「知ってるって!」
「え?」
河合さんが何のことか分からないでいる。
そういえば、このドラマが俺をモデルにしていることは知らないはずだ。
どうしようかとも思ったが、ここまで来たらと説明することにした。
別に知られて困ることでもない。
テーマソングが流れる。
亜紀ちゃんが大声で歌う。
♪ とーらーはー ここうにー とーらーはー ここーうーにー ♪
何故かロボも唸って一緒に歌う。
まあ、カワイイ。
「このテーマ曲ってちゃんと聞けたことないわー」
「そーだよねー」
双子が話している。
「カァー! このギターが最高だなぁ!」
亜紀ちゃんがいつも間奏のギターソロで唸る。
実はこのテーマソングは俺の作詞作曲で、ギターの演奏でも参加していることは話していない。
亜紀ちゃんが更に興奮して面倒だからだ。
CMに入り、亜紀ちゃんが自分のテーブルに戻ってまたムシャムシャ喰う。
「あの、石神さん、さっきお嬢さんが石神さんの大活躍とかって……」
「ああ、実はこのドラマの原作の「南虎」って、俺の友達なんですよ。それで俺をモデルにした部分が多くて」
「そうなんですか!」
「ほぼ実話ですよー!」
亜紀ちゃんが「喰い」を中断してテレビの前に戻った。
「そんな! 石神さんだなんて!」
「いや、なんか恥ずかしいな」
ドラマが始まる。
既に広い元米軍基地跡の決戦場に「ルート20」が集まっている。
俺が井上さんと話している。
「タカさーん! 井上総長!」
200人いた敵を半分の100名にまで潰したはずが、鬼愚奈巣は応援を頼み、150名で乗り込んできた。
「ルート20」は80名ほどだ。
倍する敵に対し、主人公が不敵に笑う。
「タカさんカッコイイー!」
鬼愚奈巣が敷地内に入ってきて、エンジンを吹かす。
「ルート20」の特攻隊が敵陣に走り出す。
迫りくるバイクとの壮絶な戦い。
「タカさん、ツエェェェー!」
結構本格的な戦闘シーンだった。
山口君の所属するアクション専門の劇団が指導しているからだ。
集団戦が華麗なカメラワークでカットバックされていく。
主人公が敵のバイクを四輪のフロントに投げる。
フロントガラスが派手に飛び散り、運転していた奴が驚愕している。
「ほんとはあそこで、運転してた奴の目玉を抉るんですよね!」
「おい!」
「ヒィッ!」
河合さんが驚く。
俺は曖昧に顔の前で手を振った。
迫力のある戦闘シーンが続き、主人公が大半を平らげて、いよいよ鬼愚奈巣のヘッドとの一騎打ち。
更に壮絶な戦闘が繰り広げられ、ついに勝利。
戦いの趨勢が決まり、残った連中が逃げ去っていく。
保奈美が主人公に駆け寄り、大勢の仲間が集まって来て主人公を称える。
そしてシーンは別日。
死んだ佐藤(加藤)の墓が埋もれるほどの花が供えられているカット。
主人公の独白。
「こんなことしか出来ない俺たちを許してくれ、加藤」
佐藤(加藤)の微笑んだ顔。
「ヌォォォォーーーー! 最高だぁぁぁぁーーー!」
亜紀ちゃんの雄叫びを聞かされながら、俺たちもエンドロールを見ていく。
「今回も最高だったぁー!」
みんなで笑う。
河合さんも笑っていた。
「すいませんね、煩かったでしょう?」
「いいえ! 楽しかったですよ! こんなに楽しくテレビを観たのは久しぶりです」
「河合さん! また一緒に観ましょうよ!」
「はい、是非!」
河合さんのネコの「モンド」はロボと一緒に床に臥せっていた。
ロボも、河合さんの飼い猫だと分かっているのだろう。
「タカトラ! 今週も良かった!」
「そうか」
響子が俺の隣でキラキラした目で俺を見ていた。
「私も響子も出ませんね」
「まだ会ってないだろう!」
「でも、正妻と2号なのに」
「おい!」
河合さんがまた訳の分からないという顔をしている。
つまみを持って、「幻想空間」に移動した。
河合さんが感動してくれた。
「石神さんのお宅は本当に素敵ですね!」
「まあ、贅沢過ぎるんですけどね。本当はあっちの家だけだったんですよ」
「そうなんですか!」
「いろいろ事情があって」
明日は早いので、軽くだと俺が言った。
亜紀ちゃんはいつものように大興奮のままだ。
「あー! 来週は観れないのかー!」
「しょうがねぇだろう!」
「何とかなりませんかね」
「ならねぇよ!」
みんなが笑っている。
「予告だと、佐野さんですよ!」
「もう黙れよ」
「だって! あの佐野さんなんですよ! タカさん、どうします!」
「どうもしねぇよ!」
「あー、また最高の回になるのにー」
「まったくうるせぇな」
河合さんが「モンド」のことを聞いて来た。
俺が貢さんにギターを習い、門土と親しくなった話をした。
「世界的なピアニストの橘弥生の息子でね。でも、事故で死んでしまったんだ」
そういう風に説明した。
亜紀ちゃんがダッシュで出て行き、河合さんにTORAのCDを渡した。
「これって?」
「タカさんが出したんですよ!」
「えぇ!」
「俺じゃねぇ! 俺は嫌々付き合ったんだぁ!」
「こないだ、2枚目の録音も終えました!」
「いい加減にしろ!」
引っぱたこうとする俺から逃れて、亜紀ちゃんが河合さんに説明した。
「タカトラ、楽しみね!」
「響子ちゃんの曲もあるんだよ?」
「ほんとー!」
響子が喜んだ。
「あとね、士王ちゃん、吹雪ちゃん、天狼ちゃんに捧げる曲も!」
六花が喜ぶ。
「それからね、もちろんだけど親友の御堂さんと聖さんの曲もあるの!」
早乙女が俺を見る。
俺は亜紀ちゃんを睨む。
「あ」
早乙女が泣きそうな顔をしやがった。
「お前の曲は、3枚目の最初にするんだ!」
「そうなのか!」
雪野さんが「良かったですね」と言っていた。
早乙女は嬉しそうな顔で「うんうん」と言っている。
「タカさん! 3枚目はいつですかね!」
俺は手招きすると、亜紀ちゃんが諦めた顔で頭を持って来た。
引っぱたく。
みんなが笑った。
「さて、今日はここまでだ。河合さん、最後まで付き合ってくれてありがとう」
「いいえ! 本当に楽しかったです!」
「早乙女、河合さんを送ってあげてくれないか?」
「もちろん!」
俺が早乙女たちと河合さんを玄関まで見送った。
響子が俺と六花に挟まれて横になった。
響子にしては遅い時間まで起きていたが、楽しく過ごしたので然程疲れは無いようだ。
「亜紀が面白かったね」
「そうだな」
「でも、いつかドラマに私たちも出るのかなー」
「そうだな。多分俺が医者になっての最大のクライマックスはお前とのことだろうからな」
「そうなの!}
響子の手術がそうなるはずだ。
そこで終わってもいい。
それでも、随分と長いドラマになる。
「じゃあ、私もその後で!」
六花が嬉しそうに言う。
「そうかもな」
どうだか分からないが、六花が楽しそうにしているので黙っていた。
「じゃあ、そろそろ寝るぞ」
「「はい!」」
俺は響子の頭を撫でた。
響子はすぐに寝息を立てた。
六花もだ。
二人の女の幸せそうな寝顔を見た。
俺も幸せに眠った。
前回のあらすじが流れる。
亜紀ちゃんが床に座り、テレビの前に陣取る。
そのために、柔らかいマットを敷いている。
俺たちは椅子に座っているので、視界は遮らない。
以前は亜紀ちゃんの身体が邪魔だったので、俺が蹴り飛ばした。
それからちゃんと床に座って観るようになった。
前回は佐藤(劇中・加藤)正志の死により、鬼愚奈巣との抗争を「ルート20」が決意した。
主人公の俺が1年生にして特攻隊長に抜擢され、鬼愚奈巣の幹部を襲い、情報収集を提案。
俺が主にやっていたが、保奈美も危険を顧みずに必死にやり、鬼愚奈巣に捕まってしまう。
喧嘩の弱い武市が救出に飛び込み、保奈美を庇う。
危ういところに俺が登場し、二人は助かった。
「今週はいよいよ、鬼愚奈巣との抗争ですよー!」
「みんな知ってるよ!」
「タカさんの大活躍ですよー!」
「知ってるって!」
「え?」
河合さんが何のことか分からないでいる。
そういえば、このドラマが俺をモデルにしていることは知らないはずだ。
どうしようかとも思ったが、ここまで来たらと説明することにした。
別に知られて困ることでもない。
テーマソングが流れる。
亜紀ちゃんが大声で歌う。
♪ とーらーはー ここうにー とーらーはー ここーうーにー ♪
何故かロボも唸って一緒に歌う。
まあ、カワイイ。
「このテーマ曲ってちゃんと聞けたことないわー」
「そーだよねー」
双子が話している。
「カァー! このギターが最高だなぁ!」
亜紀ちゃんがいつも間奏のギターソロで唸る。
実はこのテーマソングは俺の作詞作曲で、ギターの演奏でも参加していることは話していない。
亜紀ちゃんが更に興奮して面倒だからだ。
CMに入り、亜紀ちゃんが自分のテーブルに戻ってまたムシャムシャ喰う。
「あの、石神さん、さっきお嬢さんが石神さんの大活躍とかって……」
「ああ、実はこのドラマの原作の「南虎」って、俺の友達なんですよ。それで俺をモデルにした部分が多くて」
「そうなんですか!」
「ほぼ実話ですよー!」
亜紀ちゃんが「喰い」を中断してテレビの前に戻った。
「そんな! 石神さんだなんて!」
「いや、なんか恥ずかしいな」
ドラマが始まる。
既に広い元米軍基地跡の決戦場に「ルート20」が集まっている。
俺が井上さんと話している。
「タカさーん! 井上総長!」
200人いた敵を半分の100名にまで潰したはずが、鬼愚奈巣は応援を頼み、150名で乗り込んできた。
「ルート20」は80名ほどだ。
倍する敵に対し、主人公が不敵に笑う。
「タカさんカッコイイー!」
鬼愚奈巣が敷地内に入ってきて、エンジンを吹かす。
「ルート20」の特攻隊が敵陣に走り出す。
迫りくるバイクとの壮絶な戦い。
「タカさん、ツエェェェー!」
結構本格的な戦闘シーンだった。
山口君の所属するアクション専門の劇団が指導しているからだ。
集団戦が華麗なカメラワークでカットバックされていく。
主人公が敵のバイクを四輪のフロントに投げる。
フロントガラスが派手に飛び散り、運転していた奴が驚愕している。
「ほんとはあそこで、運転してた奴の目玉を抉るんですよね!」
「おい!」
「ヒィッ!」
河合さんが驚く。
俺は曖昧に顔の前で手を振った。
迫力のある戦闘シーンが続き、主人公が大半を平らげて、いよいよ鬼愚奈巣のヘッドとの一騎打ち。
更に壮絶な戦闘が繰り広げられ、ついに勝利。
戦いの趨勢が決まり、残った連中が逃げ去っていく。
保奈美が主人公に駆け寄り、大勢の仲間が集まって来て主人公を称える。
そしてシーンは別日。
死んだ佐藤(加藤)の墓が埋もれるほどの花が供えられているカット。
主人公の独白。
「こんなことしか出来ない俺たちを許してくれ、加藤」
佐藤(加藤)の微笑んだ顔。
「ヌォォォォーーーー! 最高だぁぁぁぁーーー!」
亜紀ちゃんの雄叫びを聞かされながら、俺たちもエンドロールを見ていく。
「今回も最高だったぁー!」
みんなで笑う。
河合さんも笑っていた。
「すいませんね、煩かったでしょう?」
「いいえ! 楽しかったですよ! こんなに楽しくテレビを観たのは久しぶりです」
「河合さん! また一緒に観ましょうよ!」
「はい、是非!」
河合さんのネコの「モンド」はロボと一緒に床に臥せっていた。
ロボも、河合さんの飼い猫だと分かっているのだろう。
「タカトラ! 今週も良かった!」
「そうか」
響子が俺の隣でキラキラした目で俺を見ていた。
「私も響子も出ませんね」
「まだ会ってないだろう!」
「でも、正妻と2号なのに」
「おい!」
河合さんがまた訳の分からないという顔をしている。
つまみを持って、「幻想空間」に移動した。
河合さんが感動してくれた。
「石神さんのお宅は本当に素敵ですね!」
「まあ、贅沢過ぎるんですけどね。本当はあっちの家だけだったんですよ」
「そうなんですか!」
「いろいろ事情があって」
明日は早いので、軽くだと俺が言った。
亜紀ちゃんはいつものように大興奮のままだ。
「あー! 来週は観れないのかー!」
「しょうがねぇだろう!」
「何とかなりませんかね」
「ならねぇよ!」
みんなが笑っている。
「予告だと、佐野さんですよ!」
「もう黙れよ」
「だって! あの佐野さんなんですよ! タカさん、どうします!」
「どうもしねぇよ!」
「あー、また最高の回になるのにー」
「まったくうるせぇな」
河合さんが「モンド」のことを聞いて来た。
俺が貢さんにギターを習い、門土と親しくなった話をした。
「世界的なピアニストの橘弥生の息子でね。でも、事故で死んでしまったんだ」
そういう風に説明した。
亜紀ちゃんがダッシュで出て行き、河合さんにTORAのCDを渡した。
「これって?」
「タカさんが出したんですよ!」
「えぇ!」
「俺じゃねぇ! 俺は嫌々付き合ったんだぁ!」
「こないだ、2枚目の録音も終えました!」
「いい加減にしろ!」
引っぱたこうとする俺から逃れて、亜紀ちゃんが河合さんに説明した。
「タカトラ、楽しみね!」
「響子ちゃんの曲もあるんだよ?」
「ほんとー!」
響子が喜んだ。
「あとね、士王ちゃん、吹雪ちゃん、天狼ちゃんに捧げる曲も!」
六花が喜ぶ。
「それからね、もちろんだけど親友の御堂さんと聖さんの曲もあるの!」
早乙女が俺を見る。
俺は亜紀ちゃんを睨む。
「あ」
早乙女が泣きそうな顔をしやがった。
「お前の曲は、3枚目の最初にするんだ!」
「そうなのか!」
雪野さんが「良かったですね」と言っていた。
早乙女は嬉しそうな顔で「うんうん」と言っている。
「タカさん! 3枚目はいつですかね!」
俺は手招きすると、亜紀ちゃんが諦めた顔で頭を持って来た。
引っぱたく。
みんなが笑った。
「さて、今日はここまでだ。河合さん、最後まで付き合ってくれてありがとう」
「いいえ! 本当に楽しかったです!」
「早乙女、河合さんを送ってあげてくれないか?」
「もちろん!」
俺が早乙女たちと河合さんを玄関まで見送った。
響子が俺と六花に挟まれて横になった。
響子にしては遅い時間まで起きていたが、楽しく過ごしたので然程疲れは無いようだ。
「亜紀が面白かったね」
「そうだな」
「でも、いつかドラマに私たちも出るのかなー」
「そうだな。多分俺が医者になっての最大のクライマックスはお前とのことだろうからな」
「そうなの!}
響子の手術がそうなるはずだ。
そこで終わってもいい。
それでも、随分と長いドラマになる。
「じゃあ、私もその後で!」
六花が嬉しそうに言う。
「そうかもな」
どうだか分からないが、六花が楽しそうにしているので黙っていた。
「じゃあ、そろそろ寝るぞ」
「「はい!」」
俺は響子の頭を撫でた。
響子はすぐに寝息を立てた。
六花もだ。
二人の女の幸せそうな寝顔を見た。
俺も幸せに眠った。
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