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ご近所でバーベキュー
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双子と散歩から戻ると、亜紀ちゃんが待っていた。
「タカさん、どうも食材が結構ありまして」
内容を聞いた。
肉はもちろんたくさんあるのは分かっている。
その他に魚介類も半端にある。
夜の飲み会で、刺身をよく食べるため、買い置きが結構あった。
ロボの御飯用にものものだ。
冷凍も長いと味が落ちるので、そろそろ、ということだった。
野菜類も結構ある。
こちらは足が早い。
「じゃあ、やっぱバーベキューかぁ」
「肉は20キロしか無いですけどね」
「普通はそれで十分だぁ!」
双子も呼んで、料理の内容を決めて行く。
ステーキにすると一気なので、焼肉にする。
マッシュルームと鳥肉のアヒージョ。
貝類は酒蒸しに。
魚の柵は刺身とステーキに。
野菜類はラタトゥイユと鍋に。
「タカさん、一つ重要なことが」
「あんだよ?」
「今晩は『虎は孤高に』ですよ!」
「おお、そうだな」
「のんびりとバーベキューをやってる場合じゃありません!」
亜紀ちゃんの頭を引っぱたく。
「4時から始めたいと思います!」
「まあ、いいけどよ」
「7時までに必ず終了。片付けとお風呂にさっさと入ります」
「任せるよ」
「交代でおつまみを作って、8時45分までに全員地下に集合と」
「がんばれ」
亜紀ちゃんがニコニコしている。
今日は響子と六花も来る。
明日は「紅六花ビル」に朝早くに行くためだ。
子どもたちが昼食を作る。
亜紀ちゃんが食材の在庫の状況で、焼きそばにした。
本場富士市の患者さんから頂いた焼きそばが余っていた。
食べながら亜紀ちゃんが言った。
「バーベキューは早乙女さんたちもお呼びしましょうよ」
「ああ、いいな」
「左門さんたちはどうでしょう?」
「電話してみるよ」
「はい、お願いします!」
俺は先に食べ終え、早乙女と左門に電話した。
両方共家にいて、来ると言った。
「来るってよ」
亜紀ちゃんが喜んだ。
六花にも電話し、夕飯は4時始まりだと伝えた。
「分かりましたー!」
嬉しそうに了解していた。
3時に響子と六花が来た。
グランエースだ。
「タカトラー!」
「よう!」
響子が動きやすい紺のパンツ姿で来た。
上はクルーネックの水色のセーターだ。
「今日もカワイイな!」
「エヘヘヘヘ」
「六花もな!」
「はい!」
六花はいつものジャージだ。
六花に抱かれた吹雪が俺に手を伸ばして来る。
「吹雪は本当に綺麗だよなぁ」
「そうですか!」
「六花の血だからな。間違いはねぇよな」
「トラの血だからですよ!」
響子が笑っている。
親ばかに見えるのだろう。
リヴィングへ入れ、三人をソファで休ませる。
「準備が出来たら呼ぶから、ちょっと寝てろよ」
「大丈夫だよ!」
「今日はみんなで『虎は孤高に』を観るからな」
「うん! 楽しみ!」
「いつも亜紀ちゃんが大興奮だから、あんまし近づくなよな」
「分かった!」
「お前、死んじゃうかもだから」
「アハハハハハ!」
夕飯の準備をしていた子どもたちも休み、紅茶をみんなで飲み、子どもたちはすぐにまた夕飯の支度を続けた。
早乙女達と左門たちも来た。
「石神、フルーツを持って来たんだけど」
「おい、気を遣うなよ」
「だって、いつもお前にご馳走になってばかりだし」
「まあ、貰っておくよ。後でみんなで食べような」
「ありがとう!」
早乙女が笑い、雪野さんも嬉しそうだった。
怜花が俺に近寄って来る。
「おう、今日も怜花は綺麗だな!」
「うん!」
嬉しそうに俺の足に抱き着く。
カワイイ。
左門とリーからはワインを貰った。
「お前らまで持って来たのかよ」
「安物でごめんね」
「よせよ、いいワインじゃないか」
ジャン・グリヴォ クロ・ド・ヴージョの1997年物。
5万円以上の高級ワインだ。
無理をしやがって。
「二人で飲めよ」
「トラ兄さんと飲みたいんだよ」
「ばかやろう」
「いいじゃないか」
「じゃあ、空き瓶はお尻に入れてやるからな!」
「「アハハハハハハ!」」
双子が「ギャハハハハハ」と笑っていた。
「タカさん、ご近所さん大集合ですね!」
「そうだな。あ!」
「?」
俺はもう一人呼びたいとみんなに言った。
ロボの散歩友達の河合晴香さんだ。
以前に悪い男に騙され、ロボとの縁で俺と知り合った。
風俗をしていたことなどは黙って、ロボの縁で親しくなった人だと話した。
「是非お呼びしましょうよ!」
「おう!」
電話すると、本当に行っていいのかと遠慮された。
「御近所を全員呼んでるんですよ。気楽な連中なんで、是非」
「そうですか!」
バーベキューは久振りだと言っていた。
まあ、うちのがバーベキューと言っていいのかは知らん。
とにかく、食い物は沢山ある。
河合さんは、チーズを一塊り持って来た。
「なんだ、手ぶらだって言ったでしょう」
「すいません、こんなに大勢の方々とは」
笑って中へ入れ、みんなに紹介した。
「詳しいことは端折るけどな。前から夜の散歩でロボと仲良くしてくれてた人なんだ。ちょっと河合さんが困ってた時に、ロボがレッドダイヤモンドを持ってったというな」
「ああ! あの時の!」
子どもたちが思い出した。
「警察に届けてくれてなぁ。助かったよな!」
「「「「はい!」」」」
「いいえ、石神さんからとんでもないお金をいただいて!」
「あれは正当な御礼でしたでしょう」
「そんな!」
子どもたちが笑って河合さんにお礼を言った。
「今日は楽しんで食べてって下さいね」
「はい!」
ロボが河合さんに駆け寄り、甘えた。
本当に仲良しだ。
子どもたちがウッドデッキで準備を整え、みんなで下に降りた。
楽しいバーベキューが始まった。
「タカさん、どうも食材が結構ありまして」
内容を聞いた。
肉はもちろんたくさんあるのは分かっている。
その他に魚介類も半端にある。
夜の飲み会で、刺身をよく食べるため、買い置きが結構あった。
ロボの御飯用にものものだ。
冷凍も長いと味が落ちるので、そろそろ、ということだった。
野菜類も結構ある。
こちらは足が早い。
「じゃあ、やっぱバーベキューかぁ」
「肉は20キロしか無いですけどね」
「普通はそれで十分だぁ!」
双子も呼んで、料理の内容を決めて行く。
ステーキにすると一気なので、焼肉にする。
マッシュルームと鳥肉のアヒージョ。
貝類は酒蒸しに。
魚の柵は刺身とステーキに。
野菜類はラタトゥイユと鍋に。
「タカさん、一つ重要なことが」
「あんだよ?」
「今晩は『虎は孤高に』ですよ!」
「おお、そうだな」
「のんびりとバーベキューをやってる場合じゃありません!」
亜紀ちゃんの頭を引っぱたく。
「4時から始めたいと思います!」
「まあ、いいけどよ」
「7時までに必ず終了。片付けとお風呂にさっさと入ります」
「任せるよ」
「交代でおつまみを作って、8時45分までに全員地下に集合と」
「がんばれ」
亜紀ちゃんがニコニコしている。
今日は響子と六花も来る。
明日は「紅六花ビル」に朝早くに行くためだ。
子どもたちが昼食を作る。
亜紀ちゃんが食材の在庫の状況で、焼きそばにした。
本場富士市の患者さんから頂いた焼きそばが余っていた。
食べながら亜紀ちゃんが言った。
「バーベキューは早乙女さんたちもお呼びしましょうよ」
「ああ、いいな」
「左門さんたちはどうでしょう?」
「電話してみるよ」
「はい、お願いします!」
俺は先に食べ終え、早乙女と左門に電話した。
両方共家にいて、来ると言った。
「来るってよ」
亜紀ちゃんが喜んだ。
六花にも電話し、夕飯は4時始まりだと伝えた。
「分かりましたー!」
嬉しそうに了解していた。
3時に響子と六花が来た。
グランエースだ。
「タカトラー!」
「よう!」
響子が動きやすい紺のパンツ姿で来た。
上はクルーネックの水色のセーターだ。
「今日もカワイイな!」
「エヘヘヘヘ」
「六花もな!」
「はい!」
六花はいつものジャージだ。
六花に抱かれた吹雪が俺に手を伸ばして来る。
「吹雪は本当に綺麗だよなぁ」
「そうですか!」
「六花の血だからな。間違いはねぇよな」
「トラの血だからですよ!」
響子が笑っている。
親ばかに見えるのだろう。
リヴィングへ入れ、三人をソファで休ませる。
「準備が出来たら呼ぶから、ちょっと寝てろよ」
「大丈夫だよ!」
「今日はみんなで『虎は孤高に』を観るからな」
「うん! 楽しみ!」
「いつも亜紀ちゃんが大興奮だから、あんまし近づくなよな」
「分かった!」
「お前、死んじゃうかもだから」
「アハハハハハ!」
夕飯の準備をしていた子どもたちも休み、紅茶をみんなで飲み、子どもたちはすぐにまた夕飯の支度を続けた。
早乙女達と左門たちも来た。
「石神、フルーツを持って来たんだけど」
「おい、気を遣うなよ」
「だって、いつもお前にご馳走になってばかりだし」
「まあ、貰っておくよ。後でみんなで食べような」
「ありがとう!」
早乙女が笑い、雪野さんも嬉しそうだった。
怜花が俺に近寄って来る。
「おう、今日も怜花は綺麗だな!」
「うん!」
嬉しそうに俺の足に抱き着く。
カワイイ。
左門とリーからはワインを貰った。
「お前らまで持って来たのかよ」
「安物でごめんね」
「よせよ、いいワインじゃないか」
ジャン・グリヴォ クロ・ド・ヴージョの1997年物。
5万円以上の高級ワインだ。
無理をしやがって。
「二人で飲めよ」
「トラ兄さんと飲みたいんだよ」
「ばかやろう」
「いいじゃないか」
「じゃあ、空き瓶はお尻に入れてやるからな!」
「「アハハハハハハ!」」
双子が「ギャハハハハハ」と笑っていた。
「タカさん、ご近所さん大集合ですね!」
「そうだな。あ!」
「?」
俺はもう一人呼びたいとみんなに言った。
ロボの散歩友達の河合晴香さんだ。
以前に悪い男に騙され、ロボとの縁で俺と知り合った。
風俗をしていたことなどは黙って、ロボの縁で親しくなった人だと話した。
「是非お呼びしましょうよ!」
「おう!」
電話すると、本当に行っていいのかと遠慮された。
「御近所を全員呼んでるんですよ。気楽な連中なんで、是非」
「そうですか!」
バーベキューは久振りだと言っていた。
まあ、うちのがバーベキューと言っていいのかは知らん。
とにかく、食い物は沢山ある。
河合さんは、チーズを一塊り持って来た。
「なんだ、手ぶらだって言ったでしょう」
「すいません、こんなに大勢の方々とは」
笑って中へ入れ、みんなに紹介した。
「詳しいことは端折るけどな。前から夜の散歩でロボと仲良くしてくれてた人なんだ。ちょっと河合さんが困ってた時に、ロボがレッドダイヤモンドを持ってったというな」
「ああ! あの時の!」
子どもたちが思い出した。
「警察に届けてくれてなぁ。助かったよな!」
「「「「はい!」」」」
「いいえ、石神さんからとんでもないお金をいただいて!」
「あれは正当な御礼でしたでしょう」
「そんな!」
子どもたちが笑って河合さんにお礼を言った。
「今日は楽しんで食べてって下さいね」
「はい!」
ロボが河合さんに駆け寄り、甘えた。
本当に仲良しだ。
子どもたちがウッドデッキで準備を整え、みんなで下に降りた。
楽しいバーベキューが始まった。
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