1,599 / 2,840
早乙女家 避難訓練
しおりを挟む
何とか石神家の年間行事を終えて帰った8月最初の日曜日。
疲れてはいたが、今日は石神家と早乙女家の避難訓練をする予定だった。
早乙女とは電話で話していて、「今日は辞めようか」と言ってくれたがやることにした。
俺もいろいろ予定が詰まっていて、延期すると面倒だからだ。
「定期的にやると決めたからな。こういうことは大事なんだ」
「そうか。じゃあ悪いけど待ってるな」
「ああ」
熊野からの帰り。
運転中の俺の顔からルーがスマホを離した。
俺は最新の機械に疎いので、こうしないと落ち着いて話せない。
「タカさん、大丈夫?」
「ああ。お前らも早く大きくなって運転出来るようにしてくれ」
「「うん!」」
まあ、そうは行かないが。
「お前らはまた美人になって来たもんな!」
「「うん!」」
「でも風呂にはずっと一緒に入ってくれな!」
「「うん!」」
「ロボはタカさんにべったりだけど、お風呂は絶対入らないもんね」
「ああ、無理に入れると電撃だからなぁ」
「「アハハハハハ!」」
途中のサービスエリアで「重く」朝食を食べた。
早朝に出発したので、何とか石神家の昼食に間に合った。
やっぱり家の食事が一番いい。
昼食のステーキ焼きウドン(ステーキ多目)を食べながら、今日の避難訓練の確認をした。
皇紀が設定の内容を説明する。
「早乙女さんのお宅を、レベル5の妖魔が襲撃。早乙女さんご夫婦と怜花ちゃんがうちに避難します。うちからは同時にお姉ちゃんが出撃。タカさんは不在。ルーとハーは早乙女さんたちを迎えて保護。柳さんは二つの家の間で遊撃。こういう設定です」
「レベル5っていうと、タマさんクラスですよね?」
亜紀ちゃんが言う。
「そうだ。実際にタマに襲撃してもらうからな。早乙女家の防衛システムの作動を確認する目的もある」
「私はどこまで本気でやればいいんですか?」
「訓練なんだから、実際にタマを迎撃しろよ。まあ、本気でやる必要は無いけどな」
「分かりましたー」
俺がまとめた。
「レベル5の妖魔が実際に来る可能性は低いけどな。「業」の差し向けられる妖魔はせいぜいがレベル3程度と思われる。これまで来た水晶の騎士あたりでレベル2だ。レベル3になると相当強いけどな。柳が開発した「オロチ・ストライク」で何とかなるだろう」
「タマさんなら、喰らっても平気ですよね?」
「ああ、全然大丈夫だ。レベル4からは、もう「虎王」でないと人間は対処できない」
「あとは「王」クラスですか」
「そういうことだ。でも訓練は気を抜くな。現実には何があるか分からんからな。今回は早乙女たちをうちで保護したら終了だ。あっちの防衛システムも、そこで停止するようになってる」
「「「「「はい!」」」」」
「にゃー!」
「あ、ロボは早乙女たちを歓迎する係な!」
「にゃ!」
遊撃されると不味い。
「じゃあ、午後2時40分に始める。それまで自由にしてくれ」
「「「「「はい!」」」」」
その後はみんなでお茶を飲むつもりだ。
遊びではないが、緊張も無い。
俺も時間までロボとのんびり過ごした。
時間通りに警報が鳴った。
早乙女家からの発報で、うちの防衛システムも起動する。
うちの管理コンピューターの「ウラノス」が俺を除く全員に指示を出す。
亜紀ちゃんが迎撃を要請され、飛び出した。
柳もすぐに中間地点で待機する。
柳は万一別な妖魔の出現に対応し、また必要があれば早乙女家に向かった亜紀ちゃんの応援に行く。
双子が庭に作られたリニアモーターカーの受け入れ場所へ向かう。
皇紀は裏庭の建物の司令本部で待機。
ロボはウッドデッキでお迎え。
俺は早乙女家の防衛システムの展開を見るために、亜紀ちゃんと一緒に飛んでいる。
早乙女家ではランたちが「カサンドラ」を手に飛び出していた。
「柱」と「小柱」も玄関から出ている。
あいつら、やる気なのか?
庭や建物に設置した防衛システムも順調に起動している。
庭の地下に格納したデュール・ゲリエも50体展開している。
殲滅モードの装備で、一斉に空中に飛んだ。
順調な様子に、俺も満足した。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「ルーちゃん、ハーちゃん!」
「いらっしゃーい」
「大丈夫でしたかー?」
「うん、平気。怜花も落ち着いてるよ?」
「良かった!」
ハーが怜花の頬を指で突く。
怜花が笑顔で喜んだ。
「じゃあ、家の中へ。あれ、早乙女さんのリュックは?」
「うん、一応大切なものをね。吉原龍子さんのお札だけは持って来たんだ」
「なるほど。でも、本当の非難の時にはすぐに来てね」
「ああ、ごめんね。注意するよ」
みんなで庭を歩き、ウッドデッキで待っていたロボが雪野さんに駆け寄った。
怜花ちゃんを抱いた雪野さんが屈んでロボの頭を撫でる。
「ロボちゃん、待っててくれたんだ」
「にゃー」
「ウフフ」
みんなで中に入った。
「亜紀ちゃん、大丈夫かなー」
「心配ないよ、訓練だもん」
「そうだよね」
ハーと笑い合った瞬間、早乙女さんの家の方で大きな爆発音があった。
「「にゃんだ?」」
「にゃー」
早乙女さんと雪野さんが不安そうな顔をした。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「タカさん! 「武神ピーポン」が起動してますよ!」
「不味いな。タマを迎撃するつもりだぞ」
「止められますか?」
「……」
「タカさん?」
「あのさ」
「はい」
「停止コード忘れちゃった」
「!」
亜紀ちゃんが俺の背中をポカポカする。
「またですかぁー!」
「ちょっと待て! ほら、「にゃんこニャンニャン」とかって奴だよ!」
「知らないですよ!」
そう言えば、アラスカで俺が停止コードを口にした時、亜紀ちゃんがやられていたんだっけか。
敷地に入ったタマが俺を見ている。
「主、あれは壊してもいいのか?」
「待てぇー!」
「分かった。でも、相当なエネルギーを使おうとしているぞ?」
「お前は逃げろ!」
「いや、もう遅いようだ」
「武神ピーポン」が《斬魔スラッシュ》を繰り出した。
タマは左手を挙げてそれを防いだ。
庭が爆発し、大きく抉れる。
「不味い。次はもっと大技が出る」
「タカさん!」
「えーと、にゃんこニャンニャン」
亜紀ちゃんがポカポカしている。
「はやくぅー!」
「急かすな! あー、思い出しかけたのに!」
「タカさーん!」
「武神ピーポン」が大剣を振り上げた。
「うわ! あいつ《魔神風雷》を使うつもりだぞ!」
「なんですか、それ!」
「あのな、プラズマの異次元界面で……」
「説明はいいですよー!」
大剣の周辺に黒い空間が出現する。
タマがじっと見詰めている。
「お前は逃げろってぇー!」
「いや、もう遅いようだ」
「さっさと逃げりゃ良かっただろう!」
その瞬間、「武神ピーポン」が停止した。
顔の赤く光っていた目が消える。
「おお! 止まったぞ!」
「……」
亜紀ちゃんが俺を睨んでいた。
「石神さーん!」
柳が庭に入って来た。
「皇紀くんが止めましたー!」
「おう! よくやったな!」
亜紀ちゃんに頭を引っぱたかれた。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「じゃあ、訓練は終了! みんなご苦労様でしたー!」
みんなにコーヒーとケーキが配られ、俺が宣言した。
「タカさん……」
亜紀ちゃんが俺を睨んでいる。
「石神、さっきの爆発はなんだったんだ?」
「あ、ちょっとな。「武神ピーポン」の性能テストも兼ねて起動したから」
「そうなのか?」
「ああ、悪いな。ちょっと庭が削れちゃった」
「えぇー!」
「す、すぐに戻すよ!」
「たのむよー」
俺は皇紀を睨んで、唇にチャックの合図を送った。
皇紀が食べかけたケーキを戻し、ルーとハーに喰われた。
「あー、次はいつにするかなー」
「タカさん」
「はい」
「次は私が皇紀と監修しますから」
「そう?」
「はい」
亜紀ちゃんが俺を睨んで言った。
「主」
俺の隣でタマが言った。
「おう! タマ! ご苦労さんだったなー」
「次は我以外で頼みたい」
「なんで?」
「なんとなくだ」
「分かったよ」
なんだよ。
「ああ、早乙女たちはこのままうちに泊れよ!」
「いいのか!」
「もちろんだぁー!」
俺はちょっと出掛けると言い、早乙女の家の庭をクロピョンに戻させた。
指示している間、「柱」と「小柱」が俺の傍にずっといてちょっと怖かった。
疲れてはいたが、今日は石神家と早乙女家の避難訓練をする予定だった。
早乙女とは電話で話していて、「今日は辞めようか」と言ってくれたがやることにした。
俺もいろいろ予定が詰まっていて、延期すると面倒だからだ。
「定期的にやると決めたからな。こういうことは大事なんだ」
「そうか。じゃあ悪いけど待ってるな」
「ああ」
熊野からの帰り。
運転中の俺の顔からルーがスマホを離した。
俺は最新の機械に疎いので、こうしないと落ち着いて話せない。
「タカさん、大丈夫?」
「ああ。お前らも早く大きくなって運転出来るようにしてくれ」
「「うん!」」
まあ、そうは行かないが。
「お前らはまた美人になって来たもんな!」
「「うん!」」
「でも風呂にはずっと一緒に入ってくれな!」
「「うん!」」
「ロボはタカさんにべったりだけど、お風呂は絶対入らないもんね」
「ああ、無理に入れると電撃だからなぁ」
「「アハハハハハ!」」
途中のサービスエリアで「重く」朝食を食べた。
早朝に出発したので、何とか石神家の昼食に間に合った。
やっぱり家の食事が一番いい。
昼食のステーキ焼きウドン(ステーキ多目)を食べながら、今日の避難訓練の確認をした。
皇紀が設定の内容を説明する。
「早乙女さんのお宅を、レベル5の妖魔が襲撃。早乙女さんご夫婦と怜花ちゃんがうちに避難します。うちからは同時にお姉ちゃんが出撃。タカさんは不在。ルーとハーは早乙女さんたちを迎えて保護。柳さんは二つの家の間で遊撃。こういう設定です」
「レベル5っていうと、タマさんクラスですよね?」
亜紀ちゃんが言う。
「そうだ。実際にタマに襲撃してもらうからな。早乙女家の防衛システムの作動を確認する目的もある」
「私はどこまで本気でやればいいんですか?」
「訓練なんだから、実際にタマを迎撃しろよ。まあ、本気でやる必要は無いけどな」
「分かりましたー」
俺がまとめた。
「レベル5の妖魔が実際に来る可能性は低いけどな。「業」の差し向けられる妖魔はせいぜいがレベル3程度と思われる。これまで来た水晶の騎士あたりでレベル2だ。レベル3になると相当強いけどな。柳が開発した「オロチ・ストライク」で何とかなるだろう」
「タマさんなら、喰らっても平気ですよね?」
「ああ、全然大丈夫だ。レベル4からは、もう「虎王」でないと人間は対処できない」
「あとは「王」クラスですか」
「そういうことだ。でも訓練は気を抜くな。現実には何があるか分からんからな。今回は早乙女たちをうちで保護したら終了だ。あっちの防衛システムも、そこで停止するようになってる」
「「「「「はい!」」」」」
「にゃー!」
「あ、ロボは早乙女たちを歓迎する係な!」
「にゃ!」
遊撃されると不味い。
「じゃあ、午後2時40分に始める。それまで自由にしてくれ」
「「「「「はい!」」」」」
その後はみんなでお茶を飲むつもりだ。
遊びではないが、緊張も無い。
俺も時間までロボとのんびり過ごした。
時間通りに警報が鳴った。
早乙女家からの発報で、うちの防衛システムも起動する。
うちの管理コンピューターの「ウラノス」が俺を除く全員に指示を出す。
亜紀ちゃんが迎撃を要請され、飛び出した。
柳もすぐに中間地点で待機する。
柳は万一別な妖魔の出現に対応し、また必要があれば早乙女家に向かった亜紀ちゃんの応援に行く。
双子が庭に作られたリニアモーターカーの受け入れ場所へ向かう。
皇紀は裏庭の建物の司令本部で待機。
ロボはウッドデッキでお迎え。
俺は早乙女家の防衛システムの展開を見るために、亜紀ちゃんと一緒に飛んでいる。
早乙女家ではランたちが「カサンドラ」を手に飛び出していた。
「柱」と「小柱」も玄関から出ている。
あいつら、やる気なのか?
庭や建物に設置した防衛システムも順調に起動している。
庭の地下に格納したデュール・ゲリエも50体展開している。
殲滅モードの装備で、一斉に空中に飛んだ。
順調な様子に、俺も満足した。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「ルーちゃん、ハーちゃん!」
「いらっしゃーい」
「大丈夫でしたかー?」
「うん、平気。怜花も落ち着いてるよ?」
「良かった!」
ハーが怜花の頬を指で突く。
怜花が笑顔で喜んだ。
「じゃあ、家の中へ。あれ、早乙女さんのリュックは?」
「うん、一応大切なものをね。吉原龍子さんのお札だけは持って来たんだ」
「なるほど。でも、本当の非難の時にはすぐに来てね」
「ああ、ごめんね。注意するよ」
みんなで庭を歩き、ウッドデッキで待っていたロボが雪野さんに駆け寄った。
怜花ちゃんを抱いた雪野さんが屈んでロボの頭を撫でる。
「ロボちゃん、待っててくれたんだ」
「にゃー」
「ウフフ」
みんなで中に入った。
「亜紀ちゃん、大丈夫かなー」
「心配ないよ、訓練だもん」
「そうだよね」
ハーと笑い合った瞬間、早乙女さんの家の方で大きな爆発音があった。
「「にゃんだ?」」
「にゃー」
早乙女さんと雪野さんが不安そうな顔をした。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「タカさん! 「武神ピーポン」が起動してますよ!」
「不味いな。タマを迎撃するつもりだぞ」
「止められますか?」
「……」
「タカさん?」
「あのさ」
「はい」
「停止コード忘れちゃった」
「!」
亜紀ちゃんが俺の背中をポカポカする。
「またですかぁー!」
「ちょっと待て! ほら、「にゃんこニャンニャン」とかって奴だよ!」
「知らないですよ!」
そう言えば、アラスカで俺が停止コードを口にした時、亜紀ちゃんがやられていたんだっけか。
敷地に入ったタマが俺を見ている。
「主、あれは壊してもいいのか?」
「待てぇー!」
「分かった。でも、相当なエネルギーを使おうとしているぞ?」
「お前は逃げろ!」
「いや、もう遅いようだ」
「武神ピーポン」が《斬魔スラッシュ》を繰り出した。
タマは左手を挙げてそれを防いだ。
庭が爆発し、大きく抉れる。
「不味い。次はもっと大技が出る」
「タカさん!」
「えーと、にゃんこニャンニャン」
亜紀ちゃんがポカポカしている。
「はやくぅー!」
「急かすな! あー、思い出しかけたのに!」
「タカさーん!」
「武神ピーポン」が大剣を振り上げた。
「うわ! あいつ《魔神風雷》を使うつもりだぞ!」
「なんですか、それ!」
「あのな、プラズマの異次元界面で……」
「説明はいいですよー!」
大剣の周辺に黒い空間が出現する。
タマがじっと見詰めている。
「お前は逃げろってぇー!」
「いや、もう遅いようだ」
「さっさと逃げりゃ良かっただろう!」
その瞬間、「武神ピーポン」が停止した。
顔の赤く光っていた目が消える。
「おお! 止まったぞ!」
「……」
亜紀ちゃんが俺を睨んでいた。
「石神さーん!」
柳が庭に入って来た。
「皇紀くんが止めましたー!」
「おう! よくやったな!」
亜紀ちゃんに頭を引っぱたかれた。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「じゃあ、訓練は終了! みんなご苦労様でしたー!」
みんなにコーヒーとケーキが配られ、俺が宣言した。
「タカさん……」
亜紀ちゃんが俺を睨んでいる。
「石神、さっきの爆発はなんだったんだ?」
「あ、ちょっとな。「武神ピーポン」の性能テストも兼ねて起動したから」
「そうなのか?」
「ああ、悪いな。ちょっと庭が削れちゃった」
「えぇー!」
「す、すぐに戻すよ!」
「たのむよー」
俺は皇紀を睨んで、唇にチャックの合図を送った。
皇紀が食べかけたケーキを戻し、ルーとハーに喰われた。
「あー、次はいつにするかなー」
「タカさん」
「はい」
「次は私が皇紀と監修しますから」
「そう?」
「はい」
亜紀ちゃんが俺を睨んで言った。
「主」
俺の隣でタマが言った。
「おう! タマ! ご苦労さんだったなー」
「次は我以外で頼みたい」
「なんで?」
「なんとなくだ」
「分かったよ」
なんだよ。
「ああ、早乙女たちはこのままうちに泊れよ!」
「いいのか!」
「もちろんだぁー!」
俺はちょっと出掛けると言い、早乙女の家の庭をクロピョンに戻させた。
指示している間、「柱」と「小柱」が俺の傍にずっといてちょっと怖かった。
1
お気に入りに追加
228
あなたにおすすめの小説
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
こずえと梢
気奇一星
キャラ文芸
時は1900年代後期。まだ、全国をレディースたちが駆けていた頃。
いつもと同じ時間に起き、同じ時間に学校に行き、同じ時間に帰宅して、同じ時間に寝る。そんな日々を退屈に感じていた、高校生のこずえ。
『大阪 龍斬院』に所属して、喧嘩に明け暮れている、レディースで17歳の梢。
ある日、オートバイに乗っていた梢がこずえに衝突して、事故を起こしてしまう。
幸いにも軽傷で済んだ二人は、病院で目を覚ます。だが、妙なことに、お互いの中身が入れ替わっていた。
※レディース・・・女性の暴走族
※この物語はフィクションです。
~後宮のやり直し巫女~私が本当の巫女ですが、無実の罪で処刑されたので後宮で人生をやり直すことにしました
深水えいな
キャラ文芸
無実の罪で巫女の座を奪われ処刑された明琳。死の淵で、このままだと国が乱れると謎の美青年・天翼に言われ人生をやり直すことに。しかし巫女としてのやり直しはまたしてもうまくいかず、次の人生では女官として後宮入りすることに。そこで待っていたのは怪事件の数々で――。
大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。
でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。
けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。
同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。
そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?
裏切りの代償
中岡 始
キャラ文芸
かつて夫と共に立ち上げたベンチャー企業「ネクサスラボ」。奏は結婚を機に経営の第一線を退き、専業主婦として家庭を支えてきた。しかし、平穏だった生活は夫・尚紀の裏切りによって一変する。彼の部下であり不倫相手の優美が、会社を混乱に陥れつつあったのだ。
尚紀の冷たい態度と優美の挑発に苦しむ中、奏は再び経営者としての力を取り戻す決意をする。裏切りの証拠を集め、かつての仲間や信頼できる協力者たちと連携しながら、会社を立て直すための計画を進める奏。だが、それは尚紀と優美の野望を徹底的に打ち砕く覚悟でもあった。
取締役会での対決、揺れる社内外の信頼、そして壊れた夫婦の絆の果てに待つのは――。
自分の誇りと未来を取り戻すため、すべてを賭けて挑む奏の闘い。復讐の果てに見える新たな希望と、繊細な人間ドラマが交錯する物語がここに。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる