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御堂、衆院選 羽田空港
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渋谷の襲撃事件のあった日。
御堂は最後まで救助活動で現場に残った。
敵は全て殲滅していたので、危険はない。
俺たちは先に柳が運転してきたハマーで帰った。
柳は御堂に抱き着いて、胸を叩いていた。
大泣きし、二度とこんなことをするなと泣き叫んだ。
その日のレセプション出席はすべてキャンセルされ、俺は夕方に御堂を迎えに行った。
紫嵐にロールスロイスを運転させた。
「そろそろ上がれよ」
「ああ、そうだね」
御堂は全身を血で染めていた。
青嵐やダフニスとクロエも同様だった。
渋谷署でシャワーを借り、俺が持って来た服に御堂は着替えた。
「腹が減っただろう。寿司でも喰いに行こう」
「え? ああ」
「お前、柳に顔を会わせるのが辛いだろう?」
「アハハハハ」
青嵐とダフニスとクロエにはそのまま帰るように伝えた。
俺は銀座に予約した数寄屋橋の有名な店に入る。
今日はあんな事件があったので、予約のキャンセルが出来たせいだ。
いつもは半年先まで予約で埋まっている。
最高の寿司を二人で堪能した。
「柳も泣いていたけどな。御堂、もう勘弁してくれな」
「うん」
御堂が感動しながら寿司を食べていた。
「お前よ」
「うん」
「またやる気だろう?」
「アハハハハハ!」
「このやろう」
寿司屋を出て、俺は羽田空港へ行った。
電話で柳も呼び出す。
「青嵐と紫嵐も一緒に来い」
羽田空港の第一ターミナルで柳たちを待った。
15分程遅れて、柳が第一ターミナルの展望台に青嵐と紫嵐を連れて来た。
「おい、お前らまだ夕飯を食べてないだろう?」
俺は青嵐たちを下の焼き肉屋に連れて行った。
二人を座らせ、俺が最上の肉を大量に注文した。
「これを全部喰い終わってから帰れ」
「石神さん!」
青嵐が叫んだ。
肉は12人前あった。
「必ず食べて来いよ!」
俺は笑って支払いを済ませ、展望台に戻った。
柳が泣いていた。
御堂が困った顔で慰めている。
俺は柳にコーヒーを飲ませた。
三人でベンチに座り、空港の夜景を眺めた。
「昔、みんなでここに来たな」
「そうだね。石神と僕、奈津江さんと栞さん。あの時は山中もいたよね」
「ああ、懐かしいな」
柳が泣き止んで俺たちを見ていた。
「なんだよ?」
「え、聞きたいなって」
「今日は特別だぞ!」
「なんでぇー!」
俺たちは笑って柳に話してやった。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
あれは大学三年の夏だった。
俺が御堂と山中を誘って、夜の羽田空港へ出掛ける予定だった。
御堂はともかく、俺も山中も金は無い。
安上がりに出来る飲み会のつもりだった。
その話を聞いて、奈津江が一緒に来たがった。
「あそこは私と高虎の大事な場所じゃない! なんで私抜きで行くのよ!」
「え、タダだから?」
「もう!」
奈津江は栞を誘って一緒に来ると言った。
問題は山中で、奈津江たちが来るのなら自分は遠慮すると言った。
元々山中と一緒に飲むつもりだったので、俺が困った。
奈津江も申し訳ないと言い、一緒に山中を説得した。
山中も自分のワガママだと分かっているので困惑していた。
「あのさ、花岡さんが俺が一緒でもいいっていうのなら」
「それは大丈夫!」
奈津江が快諾し、栞からももちろん一緒で嬉しいという言葉をもらった。
山中が若干嬉しそうな顔で当日やってきた。
「なんだよ、スーツなんか着て」
「い、いいだろう!」
「まあ、いいけどさ。結構暑いぞ?」
「いいんだよ!」
俺たちは笑って一緒に電車に乗り、モノレールで羽田空港へ向かった。
大っぴらに飲み会などは不味いだろうから、こっそりとビールとつまみなどを抱えて行く。
夕方の5時頃だ。
まだ陽は明るい。
いつものように俺が作ったつまみとサンドイッチなど。
栞は煮物。
御堂は冷えたビールをクーラーボックスに。
山中は乾き物などのつまみを。
奈津江は菓子だ。
ちょっとずつつまみなどを拡げながら、5人でビールを飲んだ。
奈津江用にソフトドリンクも買ってある。
「こういうの、楽しいね!」
奈津江が喜んでいた。
第3ターミナルには丸いベンチにテーブルが備えてある。
山中が手作りのチーズケーキを出した。
「どうしたんだよ、お前!」
「いや、花岡さんとか紺野さんとか好きかと思って」
「山中さん! 最高!」
奈津江が叫び、栞も礼を言って一切れ取った。
俺と御堂も一切れずつ貰う。
「あ、美味いな!」
「ね! 美味しいよね!」
「山中さん、いつも作るんですか?」
「いいえ、今回初めてで。前に石神に作り方を教わってはいたんですけど」
「そうなんですか」
栞に話し掛けられて、山中は嬉しそうだった。
レアチーズケーキは分量を正確に計れば簡単だ。
俺はいつか彼女に食べさせろと言ったのだが、今日作って来た。
御堂が微笑んで二人の会話を聞いていた。
楽しくみんなで話し、いつの間にか将来のことについて話していた。
「山中はケーキ屋さんだよな!」
「違うよ!」
みんなが笑った。
「俺は出来れば研究職に就きたいな。あんまり患者さんと接するのは苦手だと思うから」
「山中は頭がいいからなぁ」
「そうか!」
俺が褒めると山中が喜んだ。
今思えば、栞の前だったからだろう。
「僕は叔父さんの病院だね」
「御堂は次の当主って役割もあるしなぁ」
「うん」
「花岡さんは?」
「私は医師を希望だけど、山中さんと同じであんまり人と話すのは苦手かな」
「そんなことないでしょう」
「うん。でも研究職は無理だけど、現場から一歩退いた仕事がいいかな」
「ふーん」
「ほんとは家業を継がなきゃいけないんだけどね」
「え、栞の家業って?」
「うーん、あんまり話したくないかな。ねぇ、奈津江は?」
「私はお嫁さん!」
みんなが爆笑した。
「ね、高虎!」
「そうだな!」
二人で肩を組んで笑った。
「でも、就職もしようかな」
「へぇー、何するの?」
「ネコと遊ぶ仕事ってないかなー」
「お前は子どもかよ!」
「なんでよ!」
奈津江が俺の肩を叩いた。
「石神は当然医者だろ?」
「そうだな。小児科とか考えてはいるんだけどな」
「そうなのか」
「石神くんは子どもが好きなの?」
「まあ、嫌いじゃないんですけど。でも、子どもの頃に大病とか大怪我とかした時に、小児科の先生には散々お世話になったから」
「そうなんだ」
夕暮れの美しい空港は、夜の闇に覆われて行った。
「いつかみんな結婚してさ! 自分の子どもたちを連れてまたここに集まろうよ!」
奈津江が楽しそうな顔で言った。
みんな絶対にそうしようと言い合った。
楽しい、本当に楽しい思い出だ。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「みんな、あの時考えていたものとは違ってしまったね」
「そうだな。奈津江は死んでしまい、山中も死んでしまった。御堂は総理大臣だしな」
「アハハハハハ! 石神だって世界最強の軍団指揮官だろう」
「そうだったな」
柳がニコニコしていた。
「でも、みんな素敵。奈津江さんや山中さんが亡くなったのは悲しいけど、でもお父さんと石神さんがその思いを継いでいるよね」
「まあ、そうだな」
「そうだよね」
青嵐と紫嵐がやってきた。
「石神様! ご馳走様でした!」
「おう、堪能したか?」
「はい! しばらくは焼肉は無くても大丈夫です!」
「そうか!」
みんなで笑った。
帰りは俺がロールスロイスを運転し、青嵐と紫嵐は柳を乗せて来たベンツに乗った。
御堂と柳が後ろに座っている。
「お父さん」
「なんだい?」
「またみんなで来ようね」
「そうだね」
「絶対だよ!」
「うん、分かった」
「それとね」
「なに?」
「今度は危険な場所には絶対に私を連れて行って」
「柳……」
「もう、お父さんの決めたことには反対しない! だから次からは私も連れてって」
「うん、分かったよ。そうするよ」
「うん!」
バックミラーに、後ろからついてくる青嵐と紫嵐が映っていた。
二人は楽しそうに話しているようだ。
あの日語った未来は、俺たちは実現出来なかった。
しかし、俺たちは後悔していない。
みんな精一杯を生きてここにいる。
それでいい。
あの日楽しく語った思い出は、ずっと俺たちの中にある。
それでいいのだ。
御堂は最後まで救助活動で現場に残った。
敵は全て殲滅していたので、危険はない。
俺たちは先に柳が運転してきたハマーで帰った。
柳は御堂に抱き着いて、胸を叩いていた。
大泣きし、二度とこんなことをするなと泣き叫んだ。
その日のレセプション出席はすべてキャンセルされ、俺は夕方に御堂を迎えに行った。
紫嵐にロールスロイスを運転させた。
「そろそろ上がれよ」
「ああ、そうだね」
御堂は全身を血で染めていた。
青嵐やダフニスとクロエも同様だった。
渋谷署でシャワーを借り、俺が持って来た服に御堂は着替えた。
「腹が減っただろう。寿司でも喰いに行こう」
「え? ああ」
「お前、柳に顔を会わせるのが辛いだろう?」
「アハハハハ」
青嵐とダフニスとクロエにはそのまま帰るように伝えた。
俺は銀座に予約した数寄屋橋の有名な店に入る。
今日はあんな事件があったので、予約のキャンセルが出来たせいだ。
いつもは半年先まで予約で埋まっている。
最高の寿司を二人で堪能した。
「柳も泣いていたけどな。御堂、もう勘弁してくれな」
「うん」
御堂が感動しながら寿司を食べていた。
「お前よ」
「うん」
「またやる気だろう?」
「アハハハハハ!」
「このやろう」
寿司屋を出て、俺は羽田空港へ行った。
電話で柳も呼び出す。
「青嵐と紫嵐も一緒に来い」
羽田空港の第一ターミナルで柳たちを待った。
15分程遅れて、柳が第一ターミナルの展望台に青嵐と紫嵐を連れて来た。
「おい、お前らまだ夕飯を食べてないだろう?」
俺は青嵐たちを下の焼き肉屋に連れて行った。
二人を座らせ、俺が最上の肉を大量に注文した。
「これを全部喰い終わってから帰れ」
「石神さん!」
青嵐が叫んだ。
肉は12人前あった。
「必ず食べて来いよ!」
俺は笑って支払いを済ませ、展望台に戻った。
柳が泣いていた。
御堂が困った顔で慰めている。
俺は柳にコーヒーを飲ませた。
三人でベンチに座り、空港の夜景を眺めた。
「昔、みんなでここに来たな」
「そうだね。石神と僕、奈津江さんと栞さん。あの時は山中もいたよね」
「ああ、懐かしいな」
柳が泣き止んで俺たちを見ていた。
「なんだよ?」
「え、聞きたいなって」
「今日は特別だぞ!」
「なんでぇー!」
俺たちは笑って柳に話してやった。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
あれは大学三年の夏だった。
俺が御堂と山中を誘って、夜の羽田空港へ出掛ける予定だった。
御堂はともかく、俺も山中も金は無い。
安上がりに出来る飲み会のつもりだった。
その話を聞いて、奈津江が一緒に来たがった。
「あそこは私と高虎の大事な場所じゃない! なんで私抜きで行くのよ!」
「え、タダだから?」
「もう!」
奈津江は栞を誘って一緒に来ると言った。
問題は山中で、奈津江たちが来るのなら自分は遠慮すると言った。
元々山中と一緒に飲むつもりだったので、俺が困った。
奈津江も申し訳ないと言い、一緒に山中を説得した。
山中も自分のワガママだと分かっているので困惑していた。
「あのさ、花岡さんが俺が一緒でもいいっていうのなら」
「それは大丈夫!」
奈津江が快諾し、栞からももちろん一緒で嬉しいという言葉をもらった。
山中が若干嬉しそうな顔で当日やってきた。
「なんだよ、スーツなんか着て」
「い、いいだろう!」
「まあ、いいけどさ。結構暑いぞ?」
「いいんだよ!」
俺たちは笑って一緒に電車に乗り、モノレールで羽田空港へ向かった。
大っぴらに飲み会などは不味いだろうから、こっそりとビールとつまみなどを抱えて行く。
夕方の5時頃だ。
まだ陽は明るい。
いつものように俺が作ったつまみとサンドイッチなど。
栞は煮物。
御堂は冷えたビールをクーラーボックスに。
山中は乾き物などのつまみを。
奈津江は菓子だ。
ちょっとずつつまみなどを拡げながら、5人でビールを飲んだ。
奈津江用にソフトドリンクも買ってある。
「こういうの、楽しいね!」
奈津江が喜んでいた。
第3ターミナルには丸いベンチにテーブルが備えてある。
山中が手作りのチーズケーキを出した。
「どうしたんだよ、お前!」
「いや、花岡さんとか紺野さんとか好きかと思って」
「山中さん! 最高!」
奈津江が叫び、栞も礼を言って一切れ取った。
俺と御堂も一切れずつ貰う。
「あ、美味いな!」
「ね! 美味しいよね!」
「山中さん、いつも作るんですか?」
「いいえ、今回初めてで。前に石神に作り方を教わってはいたんですけど」
「そうなんですか」
栞に話し掛けられて、山中は嬉しそうだった。
レアチーズケーキは分量を正確に計れば簡単だ。
俺はいつか彼女に食べさせろと言ったのだが、今日作って来た。
御堂が微笑んで二人の会話を聞いていた。
楽しくみんなで話し、いつの間にか将来のことについて話していた。
「山中はケーキ屋さんだよな!」
「違うよ!」
みんなが笑った。
「俺は出来れば研究職に就きたいな。あんまり患者さんと接するのは苦手だと思うから」
「山中は頭がいいからなぁ」
「そうか!」
俺が褒めると山中が喜んだ。
今思えば、栞の前だったからだろう。
「僕は叔父さんの病院だね」
「御堂は次の当主って役割もあるしなぁ」
「うん」
「花岡さんは?」
「私は医師を希望だけど、山中さんと同じであんまり人と話すのは苦手かな」
「そんなことないでしょう」
「うん。でも研究職は無理だけど、現場から一歩退いた仕事がいいかな」
「ふーん」
「ほんとは家業を継がなきゃいけないんだけどね」
「え、栞の家業って?」
「うーん、あんまり話したくないかな。ねぇ、奈津江は?」
「私はお嫁さん!」
みんなが爆笑した。
「ね、高虎!」
「そうだな!」
二人で肩を組んで笑った。
「でも、就職もしようかな」
「へぇー、何するの?」
「ネコと遊ぶ仕事ってないかなー」
「お前は子どもかよ!」
「なんでよ!」
奈津江が俺の肩を叩いた。
「石神は当然医者だろ?」
「そうだな。小児科とか考えてはいるんだけどな」
「そうなのか」
「石神くんは子どもが好きなの?」
「まあ、嫌いじゃないんですけど。でも、子どもの頃に大病とか大怪我とかした時に、小児科の先生には散々お世話になったから」
「そうなんだ」
夕暮れの美しい空港は、夜の闇に覆われて行った。
「いつかみんな結婚してさ! 自分の子どもたちを連れてまたここに集まろうよ!」
奈津江が楽しそうな顔で言った。
みんな絶対にそうしようと言い合った。
楽しい、本当に楽しい思い出だ。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「みんな、あの時考えていたものとは違ってしまったね」
「そうだな。奈津江は死んでしまい、山中も死んでしまった。御堂は総理大臣だしな」
「アハハハハハ! 石神だって世界最強の軍団指揮官だろう」
「そうだったな」
柳がニコニコしていた。
「でも、みんな素敵。奈津江さんや山中さんが亡くなったのは悲しいけど、でもお父さんと石神さんがその思いを継いでいるよね」
「まあ、そうだな」
「そうだよね」
青嵐と紫嵐がやってきた。
「石神様! ご馳走様でした!」
「おう、堪能したか?」
「はい! しばらくは焼肉は無くても大丈夫です!」
「そうか!」
みんなで笑った。
帰りは俺がロールスロイスを運転し、青嵐と紫嵐は柳を乗せて来たベンツに乗った。
御堂と柳が後ろに座っている。
「お父さん」
「なんだい?」
「またみんなで来ようね」
「そうだね」
「絶対だよ!」
「うん、分かった」
「それとね」
「なに?」
「今度は危険な場所には絶対に私を連れて行って」
「柳……」
「もう、お父さんの決めたことには反対しない! だから次からは私も連れてって」
「うん、分かったよ。そうするよ」
「うん!」
バックミラーに、後ろからついてくる青嵐と紫嵐が映っていた。
二人は楽しそうに話しているようだ。
あの日語った未来は、俺たちは実現出来なかった。
しかし、俺たちは後悔していない。
みんな精一杯を生きてここにいる。
それでいい。
あの日楽しく語った思い出は、ずっと俺たちの中にある。
それでいいのだ。
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